ドラゴンボール超 ブロリー

2018年12月公開。

『ドラゴンボールZ 復活の「F」』以来3年ぶりの映画。前2作『神と神』『復活の「F」』は『ドラゴンボールZ』だったが、前2作以降にアニメ『ドラゴンボール超』が開始。前2作の内容も『超』で再構築され、その後原作者考案のオリジナルストーリーが展開していたが2018年3月に一旦終了。今作はアニメ『ドラゴンボール超』のそのままの続編となっており、厳密には前2作の続きではない(が、前2作とアニメ版の大まかな流れは同じなのでそんなに違いはない)。『超』の映画化は初となる。

題材となったブロリーは93~94年の映画『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』、『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』、『ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ』3作に出演した映画オリジナルの人気キャラ。当時は原作者鳥山明がキャラクターデザインのみを担当したがストーリーには関わっていなかった。

今作はスタッフの提案で鳥山明が原作を担当しているが、本人曰くデザインした事も忘れていたとのこと。かつての設定を基に新たに話を構築しているため、似ているところもあれば大幅に変更された設定もある。

また前史となるフリーザによる惑星ベジータ破壊とバーダックにまつわる話は2014年に発売された鳥山明の漫画『銀河パトロール ジャコ』の最後に収録された書き下ろし短編「DRAGONBALL-(マイナス)放たれた運命の子供」が原作となっている。かつてTVスペシャルアニメとして放送された「たった一人の最終決戦」とは大きく話が異なる




あらすじ

41年前、コルド大王が引退して息子フリーザを新たな帝王とすると発表。そんな中ベジータ王は生まれたばかりの息子ベジータの潜在能力の高さに期待していたがブロリーが更なる才能を秘めていると分かるとブロリーを危険視。辺境の小惑星バンパへと追放してしまう。ブロリーの才能を恐れたからだと怒った父のパラガスは後を追ってパンパへと向かい、ブロリーを最強の戦士に育て上げてベジータ王への復讐を決意する。しかし宇宙船が壊れて帰れなくなってしまう。

5年後、フリーザにより全サイヤ人の招集命令が下り、サイヤ人のバーダックはフリーザが何か企んでいるのではないかと考え、妻のギネと共に息子カカロット(悟空)を地球という重要視されておらず危険の少ない惑星へ送り出す。その後フリーザによって惑星ベジータは消滅させられてしまった。

そして現在。アニメ『ドラゴンボール超』での力の大会優勝貢献特典として生き返ったフリーザはドラゴンボールである願いを叶えようとしていた。戦闘力を察知されないくらい雑魚な部下2人がブルマが集めていたドラゴンボール6個を盗み出した事で、異変に気付いたブルマ・ベジータ・悟空は最後の1個がある氷河地帯へと向かう。

一方で新たな兵士探索活動を行っていたフリーザ軍のチライとレモは小惑星バンパでパラガスとブロリーを発見。フリーザはブロリーの潜在能力とパラガスの復讐心に目をつけ、部下として迎え入れドラゴンボール獲得ついでに地球にやってきてベジータ・悟空とブロリーを戦わせようと目論む。

ベジータ・悟空が順番に戦い、当初は優勢だったがブロリーは戦いながら学習して強さを増していき2人が協力しても劣勢を強いられる展開となっていく。ピッコロの元に一時撤退した2人はフュージョンを試みる…。

設定変更に馴染めるかどうかが面白いかどうかの別れ道

ドラゴンボール前史ともいえる親の世代の話を改めて再構築し、さらにブロリーの設定も再構築して新しい正史としてまとめ上げた1作。今回はキャラも絞られ悟飯やクリリンらのレギュラー陣も出てこない。前2作も越えるようなド派手な戦闘が繰り広げられるド迫力な展開は圧巻。

ただブロリーの大幅な設定変更は当時のブロリーイメージとはかけ離れているのであのブロリーが好きだった当時の少年たちには賛否両論になりそう。またバーダック関連に関しても「たった一人の最終決戦」とはかなり話が変わっているのでこれが正史だと信じてきた当時の少年たちには賛否どころかもう否定しか生まれなそうな勢い。

ブロリーに関しては映画オリジナルキャラだったし、毎回時系列も合わないので映画は本編とは繋がっていないパラレルストーリーというのが割と共通認識としてあったと思うんだけど、「たった一人の最終決戦」に関してはTVスペシャルだった上に原作者鳥山明がこの話を気に入って原作の中でフリーザがバーダックの姿を回想するという形で設定を逆輸入していた。このため映画と違ってバーダックの話は原作・アニメ『Z』と地続きの完全な正史として捉えていた人が多かったと思う。

原作となった短編「DRAGONBALL-(マイナス)放たれた運命の子供」は2014年発表だったが、これを書いたのが原作者鳥山明本人であるため、もう強制的にこっちがバーダックの話の正史という事になってしまうというのは確かに20年以上も経過して今更設定変更!?というのも分かる。

個人的には「たったひとりの最終決戦」は1990年なので幼稚園の頃。こっちはアニメコミックスという形で後追いで見た記憶があるものの、そこまで強い思い入れが無く、設定変更もまあこっちでもいいんじゃないの、という感じ。ブロリーの映画は小3~4の頃だがこれも映画は毎回パラレル設定だし、リニューアルしてもいいんじゃないの、という感じ。割と今作は今作でありだと思えたのは非常に決定的なまでに良かった。もう少し年齢が行ってからこれらに触れて思い入れが強かったら設定変更が辛かったかもしれない…。

そんなわけで今作は前2作の映画よりも気になるところも無かったし最後までド迫力、最後がちょっといい話にまとまっていて良かった。シリアスなところでもちょいちょいギャグを入れてくるとか、キャラクターに人間味を出してくるっていうのは現在の鳥山明本来の志向する作風みたいだし、それもまたいいんじゃないだろうか。

シャウト入りBGMがヤバイ

ただ唯一ありえなかったのがBGM

今回何故かBGMに日本語の歌というかシャウトが随時導入されていてこれがヤバイくらいに邪魔。戦いが始まったあたりから、ブロリーは理性を失ってほぼ叫び倒しっぱなしになるんだけど、ブロリーの叫び声と派手なバトル音とBGMに混ざって悟空が喋ってないのに「かめはめ波ブラストオオオオオオオオオ!!」とか聞こえてきたり、ブロリーィィィだとかカカロットォォォだとか今バトル中で誰も呼んでないのに名前が確かに聞こえる。最初はこうした謎の違和感だったが…。

何か変だなぁ…と思っているとやがてゴジータ参戦。ゴジータが戦い始めると今度は「ゴッジィタァァァァァァァァァ!!ゴッジィタァァァァァァァァァ!!ゴジィタァ!ゴジィタァ!」とか連呼し始めた。この段階でようやくえ?これBGMの一部なの!?と驚愕。さらにはGOブロリーGOGO!だのカモンブロリーだのめちゃくちゃな事を叫び倒すBGMのシャウト音声。マジナンダコレ

ブロリーが暴走してウオオオオオオとか叫びまくっているのでこれと混ざって区別つかないし、さらに派手なバトル音も混ざっているので、完全にBGMの変なシャウトが台詞の一部みたいになってしまっていて恐ろしくタチが悪い。こればかりはあまりに酷すぎた。

ブロリーVSゴジータ~テーマソング
住友紀人
2018/12/12 ¥250

サウンドトラックより。この視聴音源ではGOブロリーカモンブロリーゴジータの連呼など一部を聞くことができる。作中ではこんなもんではなくなんかもっと大音量でシャウトしまくっていた箇所もあった。

「超サイヤ人ブルー」は?

あと謎だったのがパンフレット。「超サイヤ人ゴッド超サイヤ人」という言い方は長いしややこしいので「超サイヤ人ブルー」という呼び方に変えて以降そうなっていたはずが、何故か今作のパンフレットにはブルーの名称が1度も使われずに終始「超サイヤ人ゴッド超サイヤ人」と記載されていた。何故そんなことに?

少年ラディッツが完全にピラフ様

まあ元々声優が同じ人なんだけど、今回最初の方に少しだけ出てくるラディッツは41年前の少年期のものなので演技と声の感じを子供っぽくしていてこれだと完全に声がピラフ様だったのでちょっと笑った。

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