SPECサーガ完結篇と銘打たれた最終作シリーズの3分割のうちの6~10話までで1~5話の恕乃抄の7ヵ月ぶり続編。2019年3~5月にかけてParavi限定で配信され、その後12月末にはTBSチャンネル(CS)で恕乃抄、「サトリの恋」と合わせて一挙放送された。
今作の配信に合わせて「恕乃抄」を各回40分の放送枠に短縮させた特別濃縮版をTBS地上波深夜でも放送、加えてBlu-ray/DVD発売、レンタル開始も行われた。
今作に関しては続編公開に合わせてではなく、Blu-ray/DVD発売は2020年2月となった。
「恕乃抄」が戦闘終了後に主人公一派が謎の自衛隊集団に襲撃されるところで終わるという中途半端な終わり方だったがその続きから。今作では『ケイゾク』で柴田を演じていた中谷美紀を一切出さずに柴田をこれまで以上に動かしているので、柴田の出演シーンは全て台詞なし、顔映さずの影武者で乗り切るという力技で押し切る始末…。
序盤は政治的なドタバタが繰り広げられるが、途中からは宗教団体インナープラネッツとの戦いへと話が向かっていき、そのラスボスは『サトリの恋』でサトリと戦った邑瀬(山口紗弥加)。内閣の記録にはサトリと戦ったことも記録され、サトリがその後殺された(『SPEC~翔~』)事も記録されており、当時の関係者の生き残りも出てくるため最も『サトリの恋』と話が密接に関わっていく。『サトリの恋』を先に見ておいたので時を越えての繋がりと終盤の展開はけっこう熱かった。
一方で新たな謎「ホリック」が示され、その謎は最終章へおあずけで今回も終了。結局謎が増えるばかりとなり、『SPEC』の世界観とのつながりも良く分からないままだがサトリの運命が変わっていない事からも、『SPEC』での当麻絡みの事件は起きなかったか、起きて違う顛末を辿ったかは不明だが、当麻と瀬文が存在せず、ニノマエも存在せず、野々村も殉職してミショウが消滅した以外は概ね『SPEC』と同じような権力争いが起きている世界って事でいいのか。
どうにも今回も完結しそうにない予感しかないが…。
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