タリオ 復讐代行の2人 1~2話

NHK金曜22時「ドラマ10」枠(45分)。全7話で2020年10月~11月放送。前クールの『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』(全10話)は元々4月放送開始予定だったが新コロ延期によりそのまま7月にスライドしたため、今作も本来は夏クール予定だったものと思われる。




1話

新人弁護士の白沢真実(浜辺美波)は先輩から押し付けられた綿貫依里子(白石糸)の依頼を受ける事に。依里子は財津建設の御曹司宏樹(三浦涼介)による性被害を受けるもこの白沢の先輩弁護士が無能で大敗、宏樹への復讐を代行業者に依頼するもそれが詐欺だったという件で相談に来ていた。その詐欺師である黒岩賢介(岡田将生)にたどり着いて奪われた金を奪い返すことには成功した真実だったが、宏樹の件の不審さを指摘されて独自に再調査を開始。この過程で策略にはめられて弁護士資格を奪われて事務所も追い出されてしまった真美は金になりそうだという理由で宏樹をターゲットにしようとしていた黒岩と組んで宏樹を追い詰めることに…。

という事で公式の人物紹介が「元」弁護士になっていたように前半であっさり失職。ひょんなことから詐欺師と組んで悪党をこらしめるという物語が始まった。そんなに鮮やかな感じでは無かったが、生真面目すぎてどこか抜けている真実とひょうひょうとした黒岩のコンビはそれなりに面白かった。真美は子供の頃に父親が逮捕されかけて失踪するという謎も残しているが基本は1話完結の模様。

ドラマのメインイラストを担当している永井博がラストで納入業者として絵を納品しにやってきてその絵が永井博の書いた絵だったり、宏樹の父親が演じていた三浦涼介の実父の三浦浩一だったりと随所に小ネタもあって復讐劇なら重くなり過ぎず軽快な感じ。一方で今回最終的に協力者になってくれた男性は妻と娘を守るために浮気離婚を偽装したりと苦い部分もあった。

2話

弁護士をクビになって寮も追い出されたので真実が黒岩の事務所にやってきてそのままなし崩し的に埼玉のとある村の和紙職人で今回の依頼人谷村(竹原ピストル)が登場。村人の大半が入信している宗教の女教祖(伊藤歩)に妻が呪い殺されたので復讐したいという。

怪しげな教祖のインチキを暴く…的な大筋ではあったが、王道を行かない展開でドタバタ。基本的に真美はズレているので常識外れの行動ばかりしているものの黒岩が特別知識があるわけでもなく、早い段階で教祖のトリックのいくつかを暴いたのは結局法律知識のあった真美だったりしたんだけど、それでも戦況は悪化。最後に協力者だった須川(阪田マサノブ)が教祖側だったのを暴くのに黒岩がカマをかけて活躍。そして須川が協力者だとあっさり認めた途端に村人全員が目を覚ますという急転直下な展開は強引すぎた。

最早名前も無く役名が「教祖」という教祖の伊藤歩がはじけた怪演を見せまくり、TVで役者をするのは珍しい竹原ピストルに無理やり「よーそこのわけーの!」と言わせたり、NHKが堤監督の作風をやってみた!的なノリが目立った。そもそも怪しげな村&呪い&宗教という閉鎖空間でのナンセンスなノリも堤監督作品で散々やっているような世界観だし(あんなにふざけ倒してはいないし祟りじゃぁ老人もいなかったけど)、NHKっぽくないノリだった。

一方で教祖が使っていたトリックは概ね暴かれ、村人を利用したパワープレイで予言をいくつか実現させていたことまでは示唆されたものの、真美の親族(父)に犯罪者がいることを知っているそぶりを見せたり、最後に村は燃えて滅ぶと予言して逮捕されていったが後日事務所に戻った2人はその通りに村の半分が燃えたという火事のニュースを見つける…など教祖に本当に見通す能力があったのか不可解な点もいくつか…。いずれも相当数の人員を割いて仕込んでおけば予言を真実に変えることはできるとはいえそんなに裏側を知って加担している村人なんていない感じだったしなぁ。

何より依頼人の谷村の妻が死んだというのが呪いでもなく、こんなやべぇ村で和紙職人にこだわる夫に妻が不安を感じていて、教祖に心酔したのはその夫と将来への不安を解消してくれて話を聞いてくれたからというところにあり(高い壺とか買わせてたけど)、それを無下に否定して壺を破壊した谷村自身が妻の心を殺した(自殺に追い込んだ)みたいなオチがついてしまったので後味も悪く…。

主人公2人がドタバタしてて軽快な割にはちょいちょい重いという独特な作風だなこのドラマ。

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