イチケイのカラス 全11話

2021年春クールフジ月9枠。

2018~2019年まで連載され全4巻完結している浅見理都の漫画が原作。原作では主人公は坂間真平で、入間みちおは脇役だが原作者に許可を取ったうえで改変し、竹野内豊演じる入間みちおを主人公とし容姿の設定も大幅変更、坂間真平は女性に変更して2番手として黒木華が演じる坂間千鶴とへと名前も変えられている。




1話

型破りな裁判官、入間みちお(竹野内豊)は気になる案件があると自ら調査して真実を突き止めるという変わり者で、彼に振り回される東京地方裁判所第3支部第1刑事部、通称イチケイの面々は業務が増えて迷惑に思いながらも彼のやり方を理解して協力していた。しかしあまりにも1件1件に時間をかけすぎて処理件数が信じられないほど少なく赤字と化しているイチケイを立て直すために生真面目な坂間千鶴(黒木華)が送り込まれてきて物語がスタート。

合理性重視で人情のカケラもない坂間は入間のやり方に反発しまくるが、今回の傷害事件についてマイペースに調査を続けていく入間に振り回されているうちに徐々に真相が見えていき、結果的には誰もが納得する上での結論に達した。最後の方には悪徳議員にブチキレるほど。1話にしてけっこうあっさり態度変わってきた。

秘書に汚職の罪をなすりつけた上に秘書の事故死を自殺とうその証言をさせていた議員。事件自体は秘書の息子の大学生がこの議員にキレてタコ殴りにしたという傷害事件だった。息子は裁判で苦し紛れに最初に殴ってきたのは議員の方だと言い放ち、父は自殺なんかしないと訴え、結果的に自殺なのかどうかを調べる中で真相が明らかになった。しかし父が議員の汚職を訴えようとしていた事と少女を助けての事故死だった事、これに伴い議員の悪事も暴かれた事で真実を知った息子は最初の証言は嘘で自分から殴ったと告白。求刑は結局当初の予定と変わらないが反省の有無、関係者の心持がかなり違うという結果は同じでも内容が違うという構成は良かった。

入間の過去に何か匂わせるという連ドラとしての引きの要素はあったが、全体的には検事ドラマとして大ヒットした『HERO』の裁判官版といった趣き。竹野内豊ではなく木村拓哉が演じていてもあまり不自然ではなかったと思うし、『HERO』にも出ていた小日向文世が部署のトップの立場で出ている(『HERO』では検事ではなく検察事務官だった)というのも『HERO』を思い出させた。

まあかなり型破りでファンタジー要素入っているんだろうなとは思っていたけど案の定生真面目な方面から裁判官は「捜査」するとは言わないだとか現実味が無いとかクレームが入った模様。こういうのが湧いてくるから「この物語はフィクションです。現実の裁判官とは異なる部分もあります」ってちゃんとデカく表記しないとダメだな…(白目)。

2話

人気料理家だった深瀬瑤子(前田敦子)は育児ノイローゼの果てに1歳の子供に虐待をしてSBSを起こさせたとして一審で有罪判決を受けていたが控訴。しかし裁判官が事務総長(石丸謙二郎)の息子(馬場徹)だったため、千鶴にもみちおをなんとかしろと圧力がかけられる。圧力に屈せずに裁判を進めるみちおは診断した医師(金井勇太)が10人いれば10人同じ診断をするはずだと口走った事から10人の医師を召喚。話を聞いてみるともしかしたら違うのではないかという判断が出た上に、その3日前に託児所職員が熱が出た子供を連れていったときの担当医が同じ医師だったと判明。妙に診察時間がかかったという。再度医師を呼ぼうとしたら医師は海外逃亡してしまった。みちおにも海外へ飛ばされる出張話が持ち上がり明らかな圧力の中、同行していた検察官井出(山崎育三郎)も立場よりも真実を優先して空港へ医師を追いかけるのに協力してくれた。

その後、息子裁判官と医師が学生時代に先輩後輩の関係だった事、医師は自分が目を離したすきに子供がベッドから落ちた事、その後子供が運ばれてきた際は母親が虐待していたという話もあったためすぐにSBSと判断したものの母親がやけに裁判で無罪を主張し続けていると知り疑念が生じた事、改めて海外で恩師に診断を仰いだところ落とした時で間違いないと診断された事を証言。息子裁判官なすすべなく、深瀬瑤子は無罪となった。

息子はそれでも終わるのはお前らの方だという態度で父に守ってもらう気満々、事務総長の報復が怖かったイチケイの一行だったが、大きく報じられた無罪判決だったためみちおがに関係者が飛ばされることなどあるわけがないと裁判官の公平さを語ったコメントが新聞記事にも取り上げられたため、下手に処分できなくなり、事務総長は息子の方を切る事にして謝罪に来て一件落着。

序盤の前田敦子は本当に虐待やった奴みたいな世捨て人みたいな風貌をしていたが、単に裁判で疲弊していただけ、不敵な表情も違う理由があった等、マスコミが勝手にイメージを作り上げるという恐ろしさをしっかりと表現。最後の母親としての自分を取り戻す際の表情の良さといい、すっかり女優になったなぁ…。アイドル主演女優路線よりもこういう脇の方がハマる気がする。しかしTVが日常茶飯事でやっている事をTVが暗に批判する構図もマッチポンプだな。

3話

ガラス工房の職人藤代(岡田義徳)が中学生の娘を持つシングルマザーで警察官の奈緒(佐津川愛美)につきまとった挙句に夫の野上(成松修)を殺害・焼却処分するという残忍な殺人事件の裁判。藤代は18年前に心臓疾患でヤケを起こして悪人から強盗をして金を使いきって死のうと犯行に及ぶも見つかって殺されそうになったので逆に殺してしまったという強盗致死で駒沢(小日向文世)から情状酌量の余地ありで懲役4年の判決を下されて社会復帰していた男だった。

動揺を隠せない駒沢は事件そのものを疑い、みちおもそれに乗っかり再調査。すると事件の捜査がちゃんとされていなかった事、被害者の野上が奈緒にDVをしていた形跡があった事、18年前の犯行後に自殺しようとしていた藤代を説得して更生を見守ってきたのは奈緒だった事が発覚。

色々判明して動揺する2人だったが、母へのDVを抗議したら自分にも殴りかかってきて追い詰められた奈緒の娘の碧(渡邉心結)がとっさにぶん殴って殺してしまったという中学生女子が真犯人という驚愕の真実が発覚。碧に知らされた藤代は自身の犯行に見せかけるために行動を開始、駆けつけた奈緒もパニック状態のまま協力する事となり…という事で案の定藤代と奈緒の間の子が碧だった事も発覚。最後は全員逮捕で終了。

なんかいい話風にまとめてはいたが…よくよく考えると色々とおかしな話だった。妊娠と結婚を知らされた直後に前科持ちの自分と結婚しては警察官を辞めなければならない事を気にして藤代は別れを切り出していた。しかし少しでも近くで見守ろうと近所のガラス工房職人となり、祭りの縁日に出店していたところで親娘と再会。碧がガラス工房に通うようになり、碧も本当の父親は藤代なのではないかと感づいていたという…。

まず佐津川愛美では若すぎないかと思ったんだけど、佐津川愛美はまだ32歳。18年前に既に警官やってたなら岡田義徳と同じくらいで実年齢より10歳くらい上の40代の設定だった事になる。何故にDV男と結婚してしまったのか。藤代に去られてショックなところをつけこまれたのか。自殺しようとしている殺人犯を説得した後に恋仲になってしまう、DV男と結婚してしまう、そして結局藤代と再会してしまったので夫が生きていても不倫ズブズブ&DV悪化で今後の更なる泥沼化は必定不幸体質な人だったなぁ…。

4話

ネパールの遺跡での発掘作業から帰国して彼氏と休暇を過ごす予定が浮気されたという理由で千鶴(黒木華)のところに大学生の妹絵真(馬場ふみか)がやってきた。姉の裁判官としての様子が気になるということで法廷見学に来たという設定でこれまで出てこなった千鶴が判決している裁判が3つメドレーで展開。永野芽郁、広瀬アリス、遠藤憲一と有名キャスト一瞬出演3連発はさすが月9…。

サクサク進めるため「ベルトコンベアー裁判官」と呼ばれてしまい地味に落ち込む千鶴だったが、今回のメインの事件の裁判も任される。バイト先の遊園地から5000万円を強奪してビルからばらまいて逮捕された施設育ちの17歳の少年博人(田中偉登)は黙秘していて詳細を語らなかった。これでは判決が出せないという事で調べていくと色々見えてきたのでみちおのように正式に裁判所主導での調査を開始した一行。

やがて同じ施設で育った未希(ついひじ杏奈)、陸(細田佳央太)と3人で兄妹のような関係であった事が判明。遊園地でのジェットコースターの事故で手に障害を負いピアニストの将来を絶たれた未希。しかし実は手術すれば治る可能性があった。やり手弁護士により事件は過失なしの判決になってしまっていたが、実際は過失があった事を作業員から聞き出していた博人は復讐も兼ねてこの遊園地から自身が金を強奪、手術費用だけを陸に託して、残りをわざと見つかるように逃走しながら追い詰められて金をばらまいたように見せかけ、ばらまくことで全額回収を不可能にして実は手術費用を抜き取っていたのをごまかすという算段だった。

となると博人1人で済んでいた話が3人とも裁判送りになってしまう。これでは逆に恨まれてしまう展開となり、葛藤した千鶴だったが結局判決を言い渡し、激昂する博人にちゃんと向き合って前を向いて生きてほしいと熱弁。その後涙を抑えきれていなかったが、みちおは新たに旧知の仲である青山瑞希(板谷由夏)を召喚し、民事事件として遊園地の過失の件を追及する手はずをつけて救いを見せて終了。

みちおがサポートに回って千鶴がメイン回となったがいきなり葛藤&暴いたら罪人が増えて辛い展開に。暴いたら違う人も捕まったのは前回もそうだったけど千鶴の変化も見えてメンバーもまとまってきた感がある。逆に1,2話の方が最終回みたいな上層部からの突き上げが凄かったような…。

妹の絵真は明るくてかわいい系で姉妹の関係もいい感じだったのにまさかの1回ポッキリゲスト。そして最後に出てきただけの瑞希はここからレギュラーキャラ入りするという。逆だろそこは…。

5話

みちおが担当していた食い逃げ犯(阿南健治)の裁判と、千鶴が担当していたバレエ団経営者槇原(黒沢あすか)が元トレーナーを突き落とした傷害事件の裁判、食い逃げ犯が食い逃げしている最中に槇原とトレーナーともう1人女性がいたのを見たと証言した事から併合審理を行う事に。そして槇原と一緒にいた人物として食い逃げ犯が証言したのはエースの恭子(生田絵梨花)だった。恭子は書記官の石倉(新田真剣佑)と中高の同級生で初恋の相手だった。

と、いろいろ偶然が重なりまくりの裁判。最終的に石倉の調査で恭子がケガを負っていてこのままでは人工股関節待ったなしくらい悪化している事、バレエ団維持のために隠していた事、このことが原因で被害者にゆすられていた上にセクハラ三昧だった事などが明らかとなり、最終的には恭子の重すぎる荷物を降ろしてあげようと真実を暴くことで手助けするみたいな形に持っていった。まあ無関係だった恭子も起訴される事と引退は確定したけど、このまま完全に体を壊してしまうよりは…といったところか。

石倉は自身の片思いのように語っていたが実は思いっきり両想いだった事も最後に判明。全て失ったので責任とってくれという恭子の半分プロポーズみたいな言葉にも釣れない反応をしてしまったので恭子もあきらめて去ってしまうというのはいくらなんでも鈍すぎた…。

6話

初回に匂わせていたみちおが弁護士から裁判官へ転職したきっかけとなった12年前の殺人事件。当時担当した裁判官が日高(草刈民代)で、容疑者となるべき人物の証人要請を却下、これによりみちおが弁護していた被告人は殺人罪が確定して絶望し自殺してしまった。

日高が女性初の最高裁判所長官が内定する中で、今回起きた窃盗犯(バカリズム)が盗んだという113万円を盗まれた相手というのが当時容疑者として呼ぼうとしていた志摩総一郎(羽場裕一)だった。調べていくとどうも理路整然と話す窃盗犯が逃げる際に抱えていたカバンが重すぎるのが気になり、調べていくとどうも2億円はあったんじゃないかという話に。志摩が脱税で得た隠し資産だったのではないかということで徹底調査していく中で、検察上層部からの妨害もあったが何とか証拠を揃える事に成功。

さらに人を殺さないという窃盗犯のポリシーに反して志摩を追っていた新聞記者が証拠を掴んで殺されてしまう事件も発生。このことを知らされた窃盗犯はみちおの徹底した姿勢にも勝てないと白旗を上げて、2億円盗んだことを告白し、1000万円で買収されて嘘の証言をしたと真実を告白。そして記者の身重の妻に深々と謝罪するのだった。

こうして志摩が脱税で逮捕され、決定打となった殺された新聞記者が隠し持っていた脱税証拠ファイルには12年前の殺人事件の犯行動機になり得る不正の証拠まで記録されていた。いよいよ12年前の事件をもう1度再審請求するぞと盛り上がって次回へ続く。

平和というか権力が出てこない事件が続いていたが再び権力と戦う展開になってきた。最終回に向けてはまだ早すぎる気もするがさすがにここから延年続きモノでピンチな展開が2話も3話も続くわけじゃないよな…。

7話

4話にちょっと出てきた青山(板谷由夏)が弁護士となり、ついに12年前の事件に決着をつける展開となったが、上層部が絡んでいるため終始劣勢を強いられる事となった。まず裁判を始める前の再審請求の段階で黒幕サイドの次長検事中森(矢島健一)が即時抗告を命令。このため城島(升毅)がうっかり即時抗告を出し忘れたとすっとぼけて再審を通したため早速左遷され脱落(今回は傍聴席から見守る役回りに)。検察は城島に代わって中森の子飼いの小宮山(テイ龍進)と井出(山崎育三郎)のコンビとなり、いつもの裁判所主導の捜査に当初は付き合っていたが2回終わったところで忌避申し立てを行い、日高(草刈民代)との連携命令で次でみちおたちがやれる公判は最後となってしまう。

中森、日高を証人として呼び出し、井出が捨て身で中森の怪しい証拠書類を突きつけるが全く動じず、みちお決死の良心に訴えかける日高への質問もクールに一蹴され完全敗北で裁判は終わった…。

ように思われたが日高は当時も自分の判断が正しかったと見ないフリをしていて積極的に当時の検察が掴んでいた真相や上層部が何だったのかを把握しておらず改めて知っておきたいとして中森に接触。すっかり気を良くしていた中森(with小宮山)は前回脱税で逮捕された志摩が犯人だったとペラペラしゃべってくれた。その録音をマスコミに流して即謝罪会見を行った日高は真実を告発して辞任を宣言

ラスボスかのように振る舞っていた日高だったが、前回の事件で志摩による殺人がもう1件増えた事も含めて責任を痛感し、裁判までは意向に従ったふりをして油断させて告発に動いたという事らしい。主人公一派がなすすべなく終了して、日高が全部持っていくとは斬新な…。

ていうか今回回想でしか出てこなかったけど一応脱税で逮捕された志摩が結果2人も殺していた凶悪犯でしたというのが凄い。一応志摩が取り調べで全部自供したというところまでは明かされたが中森のその後は登場せず、中森のさらに上の存在もほのめかしていたので完全に終わったわけでもないという…。ただ連ドラとしてはこのエピソードはこれで終わりなのかな。最終回まで引っ張らずに中盤過ぎで片付いたのは結果的に良かったかもしれない。最終回これだと主人公一派が力及ばずで終わっちゃうしな。

8話

元教師(朝加真由美)に万引きを見つかって裁判中だった万引き犯の潮川(真凛)が釈放されている間に元教師を殴って障害を負わせる事件が発生。しかし潮川は元教師が万引きをしているのを見つけて止めようとしたら動揺して襲い掛かってきたので咄嗟に1発殴ったと証言。しかし元教師がマヒが残るほど重傷を負ったのは2発目の殴打によるものだという。

いつものように捜査した結果、元教師の夫が市会議員だったので地位を守るために妻を殴ったのではないかという推理も出たが、潮川だけでなく元教師もクレプトマニアだったと発覚。記憶は戻っていたが言い出せずにいたところ、潮川の幼い娘からお母さんを許してと純粋に頼まれた事で真実を話す気になって全て話してくれた。2発目を殴ったのはなんと自分自身であった。双方苦しみを夫に言えずに病状を悪化させていたが夫婦問題も解決しておしまい。

事件自体は感動路線の真面目なものだったが、前回で巨悪との戦いにケリがついたためか、これまであまり単独では目立っていなかった書記官の川添(中村梅雀)のモノローグ視点で最初と最後を締めたり、同じく書記官の浜谷(桜井ユキ)が離婚されそうになっている潮川に言葉をかけて落ち着かせたり、書記官研修生(渡辺佑太朗、夏目愛海)が今回限りの登場で一緒に案件を担当したりと、夫婦の話=裁判官と書記官も夫婦的な関係というのに合わせてか、書記官メンバーがいつもよりピックアップされていた。

また前回の事件を進めるために上層部に逆らった検察勢は2人ともクビかに思われたが、他にイチケイ案件を担当したがる検事がいないという理由でしょっぱなから井出(山崎育三郎)が登場。井出のみの検察1人態勢だったが判決時には城島(升毅)も復帰して元通りとなった。

ラストではこれまでみちおが甥っ子として語っていた甥っ子が少年ではなくオッサン(武井壮)だった事が明かされて一同がビックリするというしょーもないオチにもなりだいぶコミカルだった。

9話

家政婦が家主を殺したとする事件。被告人の家政婦が黙秘を貫くがその裏には隠された真実が…という話。

今回は裁判員制度を取り扱った話となり、大量の裁判員と共に会議室でやり取りするというシーンを中心に展開。いつもだったら捜査を開始して実際に現場に出向いたり、聞き込みをしたりと外に出ていくシーンは全カット。調べた事は全て会議室で報告される形となり、報告によって次々と真実が判明していくので、いつもと違って真実を明らかにしていくというよりは自動的に真実が解明されていくような流れ。その分だけ裁判員の人たちが責任の重さを感じたりとかそういう点に重点を置いていたのと、千鶴を恨んでいる元被告が特攻してきてみちおが助けるという2人の関係の変化も少々(焚き付け役として妹(馬場ふみか)がLINEで声だけで再登場)。

で、あと2話で最終展開か。

10話

瑞希が珍しい人物の弁護を引き受けたと言い、弁護を担当した傷害事件の被告人は本名を明かさないホームレスの名無しの男(板尾創路)。ホームレスに投石をしてきた少年一味の1人を追いかけてスパナを奪い胸を殴打し重傷を負わせたとされていたが本人はやっていないという。少年はこいつにやられたと証言。名前も素性も分からないが、瑞希は何か知っている様子。少なくとも正体は知っているが瑞希が明かさないのでいつものように調査を開始。

結果、瑞希の離婚した両親の母親で地元の田舎の村で看護師をしていた診療所の医師がこの男=御手洗信一だったと判明。医師は17年前に少女の出産を担当した際に母子が危険な状態に陥り、生まれた子供を救うも母親を助けられずにその後失踪していた。

さらに色々関係者が繋がっていた事が発覚し、御手洗と瑞希母は恋仲だった、御手洗は無免許医だった(父が医者だったが自分は医者になれず父親を手伝っていたが父親が騙されて診療所を追われ、金のために各地を転々としながら無医村で医師に成りすましているうちに独学で一通りの事ができるようになったが17年前の一件をきっかけに失踪)、今回の被害者はまさにその17年前の子だった。

さすがに全部繋げすぎだろうとは思ったがそれなりに感動的な結末となり、真実を知らされた少年も脅されて嘘を言っていたと証言。少年を助ける際に救急車到着前に応急処置の医療行為を行っていたのが罪となったようで、無免許で医師をやっていたこと自体は時効で罪にはならなかった模様。

冒頭でみちおと瑞希が一緒に歩いているのを怪しい記者風の男が尾行しているというカットがあったが、最終回前にそれが問題になるという普通はやりそうな最終回への引きもやらずに次回へ続く。代わりにやったのは日高が再登場してみちおと面会、もうすぐ10年になり任期が来る、普通はそのまま続けられるが問題の多い裁判官はその限りではない、とみちおが任期切れで裁判官を辞める事になるかもしれない事をほのめかして最終回への引きとしていた。

11話

みちおの裁判官の任期間近にみちおと瑞希の癒着が悪意を持って報じられ、再任が難しい事態となる。日高の警告から何者かの政治的な意志によるものだと推察され、現在抱えている自転車事故の案件と千鶴が抱えている建設会社で起きた崩落事故死にまつわる過重労働の案件が大きな事件につながっているのではないかという事で合同での捜査が始まる。

自転車事故で小学生を入院に追いやった青年の証言では深夜工事をしていたというが記録が無い。その深夜工事が締切に追われていた大型プロジェクトの建設工事の違法工事だった事が疑われ、関係者を召喚するがどいつもこいつも口を揃えて真実を語らない。最終的に事故死した社員の息子の5歳の少年が証言した事で心動かされた社員たちが謀反して違法を認めたので一気に決着となった。

しかしプロジェクトのリーダーである二世議員の安斎(佐々木蔵之介)はしらばっくれ、忠犬な秘書(篠井英介)がすかさず私がやったと名乗り出て罪をかぶり、それだけでは厳しいのでなんと父親議員を売り飛ばして父親を告発する形で自分は知らなかったと言い張って逃げ切る安斎。みちおといつか再会するかもしれないとラスボス続編感を醸し出しつつ出番終了。

みちおは結局そのままクビになってしまったが、千鶴だけでなくイチケイ一行、検事一行らが束になって事務総長(石丸謙二郎)に抗議し、2話でクビになった息子(馬場徹)が裁判官復帰する事を指摘して圧力をかけまくって決定を覆させた。結果、みちおは熊本に飛ばされる事になり、千鶴が「イチケイのカラス」として歩き出したところで終了。

全部終わっての感想

裁判官版『HERO』みたいな話だったが人情系、感動系でまとまっていて大きな破たんも無く面白かった。普通は最終回まで引っ張りそうな初回から匂わせていた主人公が抱える過去の案件というのを中盤で片づけてしまうなどけっこう挑戦的な構成にもなっていたと思う。破綻が無い一方で偶然に次ぐ偶然に次ぐ偶然…みたいな色々な事がまとめて繋がりがちな傾向はあったが…まあ破綻するよりは…。

しかし竹野内豊は50歳になってもカッコいい。『ビーチボーイズ』(97年)、『氷の世界』(99年)、『できちゃった結婚』(01年)と若い時の主演はともかく、『流れ星』(2010年)以来の月9主演となり、90年代、00年代、10年代、20年代と4年代での月9主演を達成。しかも50代での主演は織田裕二に続く2人目だという。これで若い時に歌手活動してないのも珍しいな…。

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