彼女、お借りします 全10話

朝日放送テレビ「ドラマL」枠(日曜23時55分~)、関東ではテレビ朝日土曜深夜2時30分~3時)。

2017年から週刊少年マガジンで連載中の宮島礼吏による漫画原作。2020年にアニメ化されており、2022年には今作とほぼ同じタイミングで2期が放送されている。アニメ版は完全に女性キャラメインでメインビジュアルも女性キャラ4人のみで描かれ、主人公の青年は全く描かれておらずキャラクター紹介でも5番目となっていた。

対して今作は大西流星(なにわ男子)主演ドラマという扱いで大西流星が堂々ド真ん中、桜田ひよりをやや前にして女性キャスト4人が囲む構図となっている。

1話

1ヶ月で麻美(秋田汐梨)にフラれた大学生の和也(大西流星)はTwitterの広告で流れてきた「レンタル彼女」を目にしてヤケクソでお申し込み。適当に選んだ彼女だったがやってきた千鶴(桜田ひより)はチョイ絶美少女で完璧な振る舞いにすっかりメロメロになってしまう。夢うつつのまま帰宅後冷静になってレビュー等を見たらみんな同じことをされており、やはり仕事なんだと悟ると腹が立ってきてわざと☆1レビューをした上にもう1度レンタルした和也は虚しくならないのかだのいちいちトゲのある言動を繰り返す。仕事でやってんだから当たり前だろとばかりに激怒した千鶴の迫力に圧倒されて非を認めようとしたところで祖母が倒れたとの連絡を受けて急行。契約時間が残っていたのでついてきた千鶴がそのまま病室まで通されてしまい咄嗟に彼女だと嘘をついた和也に合わせて千鶴もプロ意識で乗っかってしまう。

加えて千鶴の祖母も入院していて和也の祖母が入院仲間として連れてきたので祖母同士に嘘をつくことになってしまう。2人きりの時は焦りまくって強気なのにいざ祖母の前では完璧に演技する女優っぷりが凄い。後で別れた事にしようと取り決め、もう会うことはないでしょうと前向きに別れた2人だったが(和也はもうレンタル彼女を利用しないという意味、千鶴は仕事なのでいつでも呼んでねで締め)、後日大学を歩いていた和也はレンタル彼女の時とは正反対の地味眼鏡姿の女に遭遇して即座に千鶴と見抜いてお互い驚愕して次回へ続く。

『24 JAPAN』にて子役時代の『明日、ママがいない』からすっかり成長した桜田ひよりがこれ案外今後はTVタレント化している芦田プロや一時期順調だったものの主役はヒロイン級では無くなりポカリのCMでしか見かけなくなってしまった鈴木梨央より伸びるんじゃないかと少し注目していたが、『卒業タイムリミット』に続けてヒロインという事で見てみた。

いかんせん若者向け恋愛ドラマっぽいのでついていけない感があるのは仕方ないが他にも3人もヒロイン出てくるみたいだしどこまでラブコメディノリに耐えられるか…。少なくともアニメ版は『ゆるキャン△』のリンと斎藤さん、そしてTrySail雨宮天とpetit milady悠木碧なのでむしろドラマ版より役者は知っている人ではあるが、アニメまで見るのは無理そうだ。

ただ原作者は同じ1985年生まれらしいのでまだ感性的には近いものもあるはずだ…。ていうか『AKB49』の作者で次の連載がこれだったのか。

2話

大学で地味眼鏡な風貌の千鶴に遭遇した和也だったが千鶴に絶対にレンタル彼女の事は言うなと強い口調で釘を刺される。しかし帰宅した和也は顔を知らなかった隣人が千鶴だと知ってお互い驚愕…と漫画のような…というか元が漫画だった…な展開に。ばあちゃんがやってくるのでもう1回だけレンタルさせてくれと頼む和也に拒否する千鶴だったが、ばあちゃんと和也の会話を聞いていたらばあちゃんに同情してしまい再度彼女のフリをしてしまう。以後、お見舞いに行く水曜日の1時間だけレンタルするという契約になった2人だったが…。

病院の帰り道に友人2名に遭遇してしまった和也。友人2名は千鶴を地味眼鏡の同級生とは認識しなかったがあまりに美人なのでキャッチの人だと勘違い。意地になった和也は彼女だと言い張ってしまい、さらに飲み会に誘われてOKしてしまうなど契約超過&嘘に嘘を重ねて嘘をつく相手を増やしてしまう始末。しかも飲み会には麻美が来ていて鈍重な空気に。周囲も周囲で異様に重い空気を作り出してしまうという揃いも揃って対応能力ゼロな地獄絵図に。対抗意識を燃やした麻美が和也の悪いところをあえて指摘しまくってマウントを取ろうとして来たので千鶴がブチ切れるが、和也はなんと俺らの飲みの空気はこんなノリだからと麻美の方をかばってしまい千鶴は帰ってしまう。こんなノリってここまでの誰1人対応不可能だった鈍重な空気は何なんだよ。いつものノリでなんとかできたんじゃないのかよ。さらに追い打ちをかけるように麻美は帰り道で酔った和也に近づいて誘惑しまくって次回へ続く。

主人公流されるままに嘘を重ねてごめんなさいが言えないクズ野郎、彼女が出来たと知るや猛烈に追い打ち&誘惑してくる麻美…これはもうこの2人でクズ同士仲良くやって終わりでいいのでは…。

今日は家で大学のレポートを1日やると言っていた完全プライベートの時でも眼鏡してないレンタル彼女モードに近い装いをしていたので千鶴は普段は地味でレンタル彼女の仕事の時だけ本気出す…というわけではなく大学生活だけわざと地味眼鏡で擬態して送っているという事なのだろうか。

3話

思わせぶりな麻美の態度に燃え上がる和也、しかし麻美がこの期に及んで千鶴を悪く言ったためそれは許せないと激怒。ヨリを戻したいと思いつつ麻美を怒らせ、千鶴も傷つけ嘘を重ねる自身が情けなくて帰宅後に千鶴の前でほぼ泣き崩れ状態になる和也だったがこの男、基本的に反省しても繰り返すらしい。

麻美も含む友人たちとの伊豆旅行では麻美が復讐のために別れさせてやると目論んでいる事が正式に視聴者にのみ明かされ、頻繁に裏アカに本音を投稿していた。一方で千鶴も地味眼鏡スタイルの本名一ノ瀬ちづるで友人として同じ海へ遊びに来ていた。慌てる和也、内心焦りつつ動じない一ノ瀬ちづるだったが、偶然兼用更衣室で一ノ瀬ちづると2人きりになってしまった和也は麻美とヨリを戻したいとが千鶴としては大丈夫なのかと自惚れ発言をして一ノ瀬ちづるを激怒させる始末。

さらにそこに暗躍する麻美が迫ってきたので、咄嗟に一ノ瀬ちづるは水原千鶴へとトランスフォーム。和也は咄嗟に地元がこの辺で帰郷していたので合流しただの、地元を案内してくれという一向にお嬢様でほとんど家から出てないから知らないだの、渋谷でナンパして知り合っただのとヘタな嘘を上塗りしまくり、その都度合わせなくてはならなくなる千鶴のせっかくのアシストを恩を仇で返すようなリスキーな言動を繰り返す。その上いたたれなくなって千鶴を仲間の元に残してエスケープして海で浮かんでいたところ、腹黒麻美のトラップにかかって人気のないところへ連れ出された挙句に強引にキスされてしまいてんやわんやで次回へ続く。

思った以上に主人公がおめでたい思考で、既に何度も焦って嘘の上塗りからの反省、今度こそ真実を話す→嘘を重ねすぎて結局同じことを繰り返すループ。白髪鬼時代の安西先生も絶句するような「ま る で 成 長 し て な い 」っぷり。加えて麻美も思わせぶりでまあほぼ復讐心だなと思わせつつ謎のままにしておけばいいのにもうあっさりと裏アカで本音を見せてしまったので行動の全てが終始腹黒実践中になってしまってどうしようもない。千鶴が今のところナイスアシスト&不憫すぎるくらいしか見どころが無くなってしまったが最後まで持つかどうか…。

4話

和也と千鶴でポッキー罰ゲームをすることになった和也だが耐え切れなくなり、実は別れ話をしている最中だからと言い出してレンタル彼女の事は言わずにフェードアウトさせようとする。しかしちゃらんぽらんな態度に幼馴染の親友木部(金子隼也)がブチ切れて殴り合いのケンカに。ドサクサで本当に麻美が好きだったと叫びだす和也に事情を知らない周囲は麻美と現彼女の前で何言い出すのコイツ…これが別れる原因か…と誰もが和也のクズっぷりに衝撃を受ける中、ひとまず千鶴は離脱する事に。謝りに行った和也に対して周囲とは逆に勇気ある行動を称える千鶴。レンタル彼女ビジョンでは麻美への思いを告白したのは称賛に値するらしいが、視聴者には既に奴が裏アカで文句を言いまくりながら復讐のためにもう1度和也をその気にさせようとしているだけの腹黒復讐女である事が判明しているため的外れすぎる。

さらに木部が千鶴を呼び出し、別れるのを考え直してくれと無駄&勘違いなアシスト。木部のいい奴っぷりは和也が感涙するほどだったが、仲直り用に渡された観光フェリーチケットは迷惑でしかない。仕方なく2人で観光フェリーに乗る事になったが、ポッキーゲームの前のトランプしている時点で既に千鶴が高熱でフラフラしているのが示唆されていて、甲板でふらついていた千鶴はそのままドボン。和也も慌てて飛び込むという数ヶ月前だったら放送中止案件な展開で次回へ続く。この最中にも復讐女が和也にもう1度会いたいと電話してきている復讐っぷりが黒い。

仲間で海で遊んでたと思ったら2人だけ観光船に乗りに行ったり、麻美はさっきの場所でもう1度会いたいと電話してきたり、この人たちどういう集団行動しているんだ…?千鶴だけでなく和也も離脱した扱い?千鶴の地味モード時の友人2人も行方不明だし(お互いにとって行方不明状態)、旅先なのに勝手に行動しすぎてて良く分からん。。

5話

ふらついて船から海に落ちた千鶴を助けに飛び込んだ和也だったが…千鶴が目を覚ますと全く違う景色の近くの海岸に漂着していて和也が気絶していた…。

ナンダコレ。何をどうしたら2人揃って気絶したまま全然違う景色の岩場みたいな海岸に漂着できるんだ。和也が千鶴を抱えて泳ぎ着いて力尽きて気絶していたとかならまだしも双方気絶したまま謎漂着って。超展開過ぎる。海上保安庁が取ってつけたように発見して駆け付けるのも茶番が過ぎる。

気絶した和也を人工呼吸したところで和也が目を覚まし、人工呼吸とはいえキスみたいなもので麻美にキスされた時以上に動揺した和也はそのまま千鶴へのマジ恋を自覚。その後は地味モードの千鶴にさえドキドキしてまともに話せなくなってしまい悶絶。期限となるばあちゃんの退院では好きだとは言えないので成長できる気がするからレンタルを続けたいと打診し了承されるも、嘘をつき続けるのはしんどいから何とかうまい形でばあちゃんに説明できるように終わらせるのを命題とし、それには和也が本物の彼女を作るのが良いという千鶴。

切ない展開に突入しそうなところだったが、直後に出くわした友人栗林(鈴木康介)が彼女が出来たからWデートしようと言い出し、後日連れてきた更科るか(工藤美桜)は先日和也が街でぶつかった女の子だった…というまたしても漫画みたいな展開と千鶴よりも遥かに漫画みたいな後輩キャラが登場。やはりそういう作風か…。Wデート途中、話しかけてきた千鶴にるかは「レンタル彼女ですよね」といきなり核心を突いて次回へ続く。

超漂着、人工呼吸とキスを混同したドキドキ、ぶつかる&再会&漫画そのものな後輩キャラ…と、抗いようのない漫画展開は実写だときっついな…。あとあれだけ動揺してまともに話せなくなっているような状況で、本心を隠しきったまま成長できる気がするからなどと最もらしい理由を並べ立ててレンタル彼女契約継続を冷静に訴えかける事ができてしまう和也は天性の嘘つきの才能があると思う。自称クズだけど、自覚以上だ。

6話

るかにレンタル彼女だと疑われてごまかすも焦る千鶴。和也の方が動揺しまくりでキスは千鶴の機転でごまかすもごまかしきれず、結局理由をつけて千鶴だけ返し、自身は変な使命感にかられ、るかと栗林が別れるまで張り付き、1人になったるかを尾行。ストーカー行為があっさりバレて見つかるもさらに動揺しまくる和也は何故バレたのか絶対言わないでくれ誓約書だなどとまくしたてる異常な焦りっぷりをさらし、るかに本気でキモがられる始末。なんとか話し合いの機会まで持ち込むも彼女にフラれて千鶴をレンタルしてばあちゃんに紹介してしまったのでバレたら終わりだのなんだのとそんなん知らんがな身の上話を延々聞かせてまたしてもばれたら終わりだと自己保身一直線にまくしたてて追いすがる和也。いやここまで来ると一体どうした?焦りすぎ必死過ぎて栗林にバレたら学校中に言いふらされるというのを恐れていたはずが、るかが黙っていないと何故かばあちゃんにまでバレてこの世の終わりだみたいに思考がトンでやがる…。

あまりのキモさに逃げようとしたるかは階段から足を踏み外して転落、咄嗟の機転というか女の子の危機を見ると何も考えずに飛び込むムーブをかました和也は抱き着く形でるかをかばって一緒に転落。かばってもらった事と親友の彼女にケガさせるわけにはいかない、千鶴を悲しませるわけにはいかないと自己保身の言い訳に他人優先に挿げ替える得意の詭弁をペラペラ語る和也にるかが惚れてしまい…と最早漫画のような…ていうか原作漫画だった。この詭弁で惚れてしまったるかは思わず自身がレンタル彼女だったと言ってはいけない事を思わず言ってしまい去っていき、以後和也に好き好きムーブをかましてくるようになる。

一巻の終わりだというならるかに金を払ってバラされてしまった栗林の方がTHE ENDであり(和也は言わないだろうけど和也が栗林は親友だと言いながらも栗林は全員にばらす奴だと思っていたように栗林サイドからすれば和也と心情は同じだろう)。その後千鶴に報告した和也は2人で仲良く喫茶店でネット検索して別事務所の妹系レンタル彼女として登録されている「更科るか」を発見。どんな顔して栗林に会えばいいのか…とどの口が言うのかというような事をぼやく和也に千鶴は同業者として「バラされたのはかわいそう」とコメントしながら知らんぷりするしかないとフォロー。千鶴も自身の祖母にはバレたくないのであの2人の動向には常に気を配ろうと和也に言って去っていったが(本来契約外とか言いながらちょっと気にかけているフラグ付で)、和也には「気にするな」「知らんぷりしろ」「余計な事はするな」と忠告した方が得策っぽい。

るかは一方的に大学へやってきて和也に会いに来てハグしてくれと言い出し勝手にドキドキ指数を計り始める奇行に出てきて和也を焦らせる。栗林がやってきて和也が必死にごまかそうとしているのに「先日はレンタルありがとうございます」と言い放つプロ失格宣言で栗林は発狂逃走。追いつけず帰宅してドア越しに千鶴に報告しているとるかがやってきて口外しないと誓約書を書くから付き合ってくれと言い出して次回へ続く。

和也は栗林との友情を失う以外は全ての面目と目的を保てるんだし、保身だけしたいなら思考がトンでる同士で案外お似合いなのでは…。

7話

押しかけてきた瑠夏と和也、千鶴も交えてるかの暴走が止まらず、和也は土下座して勘弁してくれと言うが泣き出されてしまった。千鶴は収拾がつかないからお試し彼女という形で付き合うと言わないとどうにもならないと和也に迫りなし崩し的に彼女(仮)にすることに。当初は栗林に本当の事を話すと強いまなざしで千鶴に宣言していたのに結局押し切られてしまい全部秘密のままどころか栗林出番すら無し。

瑠夏によるストーカー的にしつこくLINE通話を迫ってくる束縛生活にノイローゼ気味になる中、花火デートを断った和也は街中で千鶴と男がデートしているのを目撃して尾行。男が怪しい電話をしているのも聞いて我慢できずに飛び出すが、千鶴は役者を目指していて男は役者仲間だったという。電話も演出家に千鶴を推していたところだと言う…が、千鶴のスリーサイズ後で知らせるととか内容がちょっとギリギリだったぞ…演技のせいか推薦の電話だと慌ててごまかしているようにも見えたし…。さらにその最中に海に落ちた際に壊れた和也のスマホのケースを一緒に購入していた事も発覚。それを渡されて感涙する和也。いい感じの2人だったが和也が帰宅するとそれを目撃していた瑠夏が押しかけてきて押し倒されて次回へ続く。

思った以上に瑠夏がウザストーカーでげんなり。和也と千鶴の距離が縮まってきているので単なるひっかきまわしにしかならなさそうだけど露骨な邪魔キャラじゃないか。冒頭で生まれつき心拍数が少なくこんなにドキドキする相手は和也が初めてだとかなんとか回想していたが…知らんがな

8

押し倒す勢いでやってきた瑠夏から逃走した和也だったがスマホを置きっぱなしにしたため、バイト採用のお知らせを見られてしまった。これによりカラオケ店員として働き始めた和也の前に即刻後輩として瑠夏が採用されてきて同僚になってしまう。ストーカー…。

そんな中千鶴から後輩のレンタル彼女で凄い人見知りの子がいるから練習台としてレンタルしてくれと言われた和也。特に金額の話をしていなかったが1回5000円だかは和也持ちなのだろうか。たたでさえ千鶴に毎回お支払いしていて資金が底をついてバイトを開始したというのに、けっこうぼかされているが和也の献金っぷりがヤバい

やってきた桜沢墨(沢口愛華)はまともに話も出来ないほどの極度の人見知りで終始モジモジしているモジかわ系女子(?)だった。いわゆる萌えキャラというのか、人気出そうな”キャラ”だなぁというかカワイイ事はかわいいんだけどさすがに創作キャラクター臭が凄すぎて実写だとあざとさが過ぎる。席を外した際に不良に絡まれたのを和也が救い出して逃走した辺りから徐々に心を開き始めるもほぼ最後まで困り顔芸ばかりで、会話もカタコト、最後の最後にようやくまともにサヨナラの挨拶をしてくれた。

千鶴は役者業を軌道に乗せるためにレンタル彼女を辞めようと考えていると和也に告げる。あちこち目移りしながらも千鶴への思いははっきり自覚している和也は苦悩。一方の千鶴も何か思うところはあるようだが…。

墨とのデートの最中に麻美に目撃されてしまい、頃合いを見計らって2人の前に現れた麻美と対面した際に墨が気を遣って彼女のフリ(ギューッとくっつく)をしてしまったために言い訳できなくなった和也は何故か「さくらざわすみ」とフルネームだけ麻美に明かすという最悪の一手を出してしまっていた。その場では黙っていてあげると興味無さそうにいい人感を出して去っていった麻美だったが…。その後和也の性格的に二股はありえないとして先ほど聞いた「さくらざわすみ」をネット検索するとトップヒットでレンタル彼女と判明ひらがな検索でトップヒットって新人レンタル彼女なのにどんだけSEO対策凄いんだよこのレンタル会社。それ以上は描写されなかったが所属が同じ千鶴も見つかってしまったらしく、千鶴がレンタル彼女の依頼で出向くとやってきたのは不敵な麻美だった…。

9話

チクチク嫌味な感じを見せてくる麻美だったが、千鶴としては和也とのレンタル関係がバレたのは回避不能として和也第一で考えての対応を必死に心がける。最終的にどう思っているのか向き合っているのかと迫るがウザがられてしまう。千鶴ほどの観察眼ならコイツ性根が悪い腹黒だというのは見抜けていると思われるが和也優先であえて言わないでいるのだろうか…。

2人の話し合いが自身のバイト先カラオケ店で行われたため和也も途中から盗み聞きしていた。その直前までは千鶴を振り切るために瑠夏と付き合おうだとか好きになる努力をしようだとかクズい決意をして瑠夏に正式に付き合おうと言いかけていたが結果的にこの件でそれどころではなくなり瑠夏の事はスルー。先週登場した墨に至ってはレンタル勤務態度が改善されおとなしい男性客に好評をもらえた事から和也のおかげだと喜んでいる別カットが出ただけで最早和也と出会う事すらなく最終回なのではないかという勢いで既に瑠夏・墨の2人退場は確定か。

和也はさらに店を出た2人を尾行して最後の会話まで盗聴。決定的腹黒感を見せなかったとはいえ、和也には見せていなかったであろう「ウッザ」とか言ってる姿とか随所で腹黒感は滲み出ていたもののその辺は気にならないのか。顔が怖い事になってたけど声しか聴いてないのが幸いしたのか和也ビジョンでの麻美は麻美ちゃんのままのようでレンタル彼女でだましていた事を怒っているのだろうと都合よく解釈している模様。結局その場では飛び出さずに帰宅後に千鶴に礼を言う和也だったが千鶴はアシストしようとしたけど無理だったと逆に謝罪。勢いで和也が告白しようとすると麻美から電話がかかってきて彼氏になってくれと言う。顔が腹黒真顔のままなんだけど電話なので見えていない和也で最終回へ続く。

中盤以降空気だった麻美がまさかの最終回前に最終候補に一挙格上げ。原作者が考えたアナザーエンド的な最終回とはまさかの腹黒END…?裏アカで文句を言いまくっている様子で主人公の恋路をつぶす目的でしか動いてなかったようなかき回し要員を最終ヒロイン候補にするって誰得なんだ。

10話

麻美に両親に紹介する彼氏のフリをしてほしいと頼まれた和也は水曜日は千鶴をレンタルして祖母ちゃんの見舞いに行く日だったが快諾。腹黒麻美は千鶴にも釘を刺して邪魔しないように忠告したため千鶴は和也を避けるようになってしまう。

当日両親の特に父親は厳格そうな人だった。さらに現場の喫茶店にはレンタルデート中の千鶴もいるという超展開で落ち着かない。しかも千鶴の様子がふらついていておかしい。さらにふらついていた千鶴が相手と出て言った直後に外には墨が登場して心配そうな顔をしながら様子をうかがっている、同時に麻美の父親は将来についてや資産運用について小難しい質問をしてくるという和也でなくても思考パンクする修羅場に。トイレと言って外に逃げ出した和也は墨から千鶴のレンタル相手が手違いで出禁になっている危険人物(レンタル会社しっかり管理しろ)であるため止めに来た(1番非力な従業員じゃなくて運営を呼んで早急に対処しろ)というが既に千鶴は連れ出された後だった。墨に後を託した和也だったが、今度は麻美の父が婚約者がいるのに当てつけか!と麻美をひっぱたいて出ていってしまう場面を目撃。麻美はもう少しだけこのままで…と和也を引き留めると何故か出ていったはずの父もしれっと戻ってきていて4人での会食が再開されているという謎展開の末に、耐え切れなくなった和也は結局麻美の好きなところは?と母親に聞かれて千鶴の好きなところを列挙した挙句に飛び出していってしまう。

墨がホテルに連れ込まれている千鶴を目撃しておりホテルに突入した和也は非常ベルを鳴らして飛び出してきた相手の男にとびかかって確保。警察沙汰となり男は逮捕されて行ったが警官がレンタル彼女と聞いてもう少し気をつけろという態度に出たのも重なって犯人が罵声を浴びせてきたので、和也がほとんど千鶴への告白のような大演説を繰り広げて千鶴をバカにするんじゃねーと猛抗議。何故か墨だけでなく現場には麻美も駆けつけてこの演説を聞いていた。

帰り際どうして助けに来たのかという千鶴に「彼氏だから」と答える和也これまでの信頼関係があるからいいけどここだけ切り取ると普通にヤバい発言である、レンタルじゃないかと言いつつ和也に肩に顔をうずめ、手を回そうとするも出来ない和也で終了。エピローグでは麻美が裏アカに本当に好きな人が出来たかもしれないと投稿して和也を見つめながら笑顔を見せる様子、瑠夏との一件以来消息不明になっていた栗林が木部と共に和也と変わらぬ友情を繰り広げ、墨はより前向きにレンタル彼女業に向かい、今回出番が一切なく蚊帳の外だった瑠夏が和也との2ショット写メにムフフしている様子(瑠夏だけ最終回出番なしにより例の演説を目撃している3人の和也への好感度がアップデートされた中で1人置いて行かれている感ハンパなくて若干哀れ)、そしてこれまで学内であっても無反応を貫いていた地味眼鏡スタイルの千鶴が和也とすれ違った際に小さく手を振り笑顔を見せるなど若干の彼女感を見せたところでこれからもこの関係は続いていく…と結局曖昧なままTHE END。

原作が続いておりアニメ版は3期も決定していてまだ終わらないという状況の中でこの最終回は原作者考案によるやってみたかったエピソードでの締め…との事だったが…。さすがに4人全員を絡ませることが不可能だと判断したのか瑠夏だけ蚊帳の外で置いて行かれてしまい、墨は千鶴の危機を伝えるメッセンジャーとして活用、麻美はこれまでの腹黒の報いを受けさせるかのように両親の前で大恥をかかされる結果となるも最終的に和也に純粋に惚れて腹黒が浄化される…みたいな感じ…?

肝心の和也の演説は千鶴への事実上の告白を盛り込み、千鶴が和也へ客以上の思い入れを抱きつつあるのはこれまでも示唆していたけど行動や態度に見せないようにしていたのが最後に少し進展するきっかけになったが、ドラマオリジナルでも明確に2人でハッピーエンドというわけにはいかず、それでもギリギリ正ヒロインとしてハッピーに近いこれからも続いていくENDといったところ。ただ和也の大演説は言っている事の内容は全くまとまってなくてどの立場からの言葉なのか曖昧だしちょっと何言ってるのか良く分からなかった

全部終わっての感想

こういうヒロイン多数の話で主人公がクズな印象になってしまうと厳しい。この手の話をあまり知らないが知っている漫画だと改めて漫画『To LOVEる-とらぶる-』の主人公結城梨斗って嫌われない良く出来た主人公だったんだなと。正義感が強いというところが共通していてもお前いい加減にしろや…という場面が増えてしまったのはどうしようもない。コメディノリで慌てふためく様子をコミカルに見せようとしていたものの決断の遅さと結局最初から最後まで祖母ちゃんを理由にし続けるところとか、一向に変わらない部分がちょっとどうしようもなかった。クズを自認していたのもあまり効果的じゃなくて、もう少し終盤にかけて主人公らしい成長を見せてほしかった。その場その場でカッコいいっぽい発言はしているんだけど「っぽい」だけで何言っているのか良く分からないままだった。

10話しかないので瑠夏もただのストーカー邪魔キャラで本来の属性だったと思われる後輩妹キャラが全然活きてない上に、腹黒麻美が終盤再度暗躍したので最終回で唯一蚊帳の外に置かれて出番なしとか何のために出てきたのか。友人栗林が瑠夏をレンタルしていたという始まりだったのにこれをフォローしないままだったので栗林が行方不明になってしまいそれに伴って前半あんだけワイワイやってた学友達とのシーンを消失させてしまうくらいしか物語上の役割を果たしてなかったような…。墨もカットでも問題なかったようにも思うが、最終回で千鶴への危機を知らせるメッセンジャーとして活用されただけまだマシか。ていうかメタ的には瑠夏と墨って原作をさらに引き延ばすため&違う属性のキャラを入れる事でキャラ人気を多角的に盛り上げて人気向上を狙うためというのが露骨でどうもなぁ…。物語的に最後に和也が瑠夏や墨とハッピーエンドになるとかまず想定してないけど、転がりようによっては人気が出過ぎて扱いに困るとか退場のさせ方に困るとか、各キャラにファンがつきすぎるとファン同士の対立、そして規定は千鶴ENDだったはずなのに物語を終わらせられなくなるとか…なんか大変そう

千鶴があまりブレていなかったのが今作唯一の救いだった。元々ここ数年でブレイクしてきている桜田ひよりきっかけだったので千鶴の好感度に変動が無かった事が最後まで何とか見れた最大の要因になった。続編は…作らなくていい…。

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