ブラックポストマン 全7話

テレビ東京系「ドラマ8」枠。10年ほど刑事ドラマを中心とした枠だったが、2023年より「ドラマ8」にリニューアルし、『弁護士ソドム』に続く2作目となった。『弁護士ソドム』は4月28日~6月18日で放送を終えていたが、今作は2ヶ月のブランクを開けて8月18日放送開始。

1話

かつて「困りごとがあればネバーランドの悪魔が助ける」と子供たちの間で噂になり、使われていない古い郵便ポストに困りごとを書いて出すと元凶となっている大人を制裁して救ってくれる「ネバーランドの悪魔」がいた。しかし10年前に姿を消した…

10年前に郵便局を辞めて街を去り、ホスピスで働いていた力也(田中圭)の元に局長の江口(正名僕蔵)が訪ねてきてまた最近手紙が届き始めているという。これを受けて10年ぶりに局員に復帰した力也は、後輩の桃(志田未来)と働き始めるが…。街では「ネバーランドの悪魔」を名乗る連続殺人が起こり始めていた

力也と桃は学校に配達の際にイジメ現場を目撃。いじめられていた和馬(寺田心)は母親を交通事故で亡くしており、犯人は笠原ダイナミックスの社長笠原(飯田基祐)。弁護士と結託した笠原はドラレコの映像は無いと言い張り、誰もいなかったはずの目撃証言を捏造して事故は和馬の母の信号無視が原因だとしていた。これに反発して目撃証言を集めようとした和馬は息子の勇樹(染谷隼生)と取り巻きにイジメられていた。状況を知った桃はなんとかしたいと言うが力也は出来ることは無い…と渋い表情。しかし持ち前の正義感と自殺を考えるほど和馬が追い込まれ「ネバーランドの悪魔」を頼ろうとしているのを目の当たりにして覚醒。「ネバーランドの悪魔」としての活動を再開する。

10年前の「ネバーランドの悪魔」の正体が露見したのは先輩だった郵便局員水野(小泉孝太郎)が子供を虐待をしていた父親を殺害して殺人犯として逮捕された事だった。この事にショックを受けて力也が辞めた事、江口も明らかに”知っている”様子だった事、力也が和馬のために活動を再開してすぐにホームレスの協力者マサ(三島ゆたか)に接触して馴染みの様子で力也に協力した事(協力というかむしろ潜入や証拠を盗むのに必要な指紋採取セット、監視カメラ、中継用の機材諸々など調査活動に必要なものは全部マサが取り揃えており、力也はそれらを駆使して実行を担っただけくらいの勢いだったぞ…)から当時の「ネバーランドの悪魔」活動は局長江口も公認で少なくとも江口・力也・水野の3人が共同で行っており、水野が暴走?冤罪?かは不明だがいずれにせよ殺人犯として逮捕される事態になった事から、行き過ぎた正義のダークヒーロー活動は辞めるべきと考えたのかなんなのか活動を辞めた…っぽい事がとりあえず示唆された。

協力者マサが有能すぎてあっさりドラレコ映像をゲットした力也は仮面姿の中継で笠原一家を脅迫して自首するように迫った。笠原と弁護士が不倫関係にあり、事故時も同乗していた事も暴かされて一巻の終わりとなったが、最後の力也からの確認電話に笠原が出なかったため、力也は逃げたと判断して、ドラレコ画像をネットにばらまいた

しかし笠原は何者かからの電話に出ており、翌日惨殺死体で発見される。力也も驚愕。ネットに悪事がばらまかれたタイミングもピタリ合っていて全部ネバーランドの悪魔案件になってしまった。和馬も自分の責任だと発言し、手紙を出した自分も犯人もただの人殺しとカメラの前で発言。

英雄気取りだった今回の連続殺人の犯人で和馬の担任美術教師の妹尾(永田崇人)はこの発言に激怒し、和馬を消そうとする。

心配して配達途中に学校の前に来た力也は気絶した和馬を背負った妹尾の姿を外から偶然目撃したため、慌てて屋上に駆け付けると妹尾は犯行を自供。「お前はネバーランドの悪魔を名乗る資格はない」とまるで自分の名を汚されたかの如く激怒した力也は妹尾を気絶まで追い込むことに成功するが直後に背後から殴られ気絶。妹尾は真犯人に投げ落とされて死んでしまった。

幼馴染の担当刑事ひなた(高橋メアリージュン)には「妹尾と和馬が揉み合っているのが見えたので止めに入ったが殴られて気絶していた」と虚偽の証言をした力也。これ和馬と口裏合わせておかないとすぐ嘘バレるんだけど合わせたんかな…。和馬視点だと「美術室で豹変した妹尾に襲撃されて気絶、目を覚ましたら屋上でちょうど力也も気絶から起き上がっているっぽいところで声をかけてきた」って事になるのでそのまま話すと矛盾してしまう。ひなたには少し怪しまれつつもこれで偽の「ネバーランドの悪魔」はいなくなったはずだが…「ネバーランドの悪魔」を名乗る手紙が届いて次回へ続く。

肝心の主人公の過去が断片的にしか示唆されず、10年前の「ネバーランドの悪魔」活動を水野と力也が行い局長も知っていたっぽいのは示唆されたが、力也は水野が2年前に獄中死していた事は知らなかったり、殺人事件が起こる前に戻る事を決断しており、何故今戻ろうとしたのかも実は良く分かっていない。2番手キャストの後輩桃(志田未来)もあまりに出番が無さすぎ&「ネバーランドの悪魔」活動周りの事は知らないっぽいが蚊帳の外のままなのか何か知っているのか。

ツッコミどころとしては配達の仕事サボりすぎというのと、弁護士の尾行の一部を制服姿のままやっていたり、前述のホームレスのマサさん都合よく有能すぎ問題、痛快なはずの笠原の悪事を暴く見せ場がダッセェCG合成仮面でネバーランドの悪魔中継という絵的な破壊力が凄すぎたところとか、笠原息子が嫌がらせのために学校で動画をばらまいたんだけどその内容は「和馬の父が裸踊りさせられている情けない姿」というものでこれだけならまだしもそこには「それをやらせて御満悦の笠原」が堂々映っており、これでは「裸踊りさせられている和馬の父が情けない」よりも「大社長の笠原が堂々大人のイジメ加害者」なスキャンダル映像である。これでなんで「裸踊りの父が学校中の笑いもの」という状況になるのか。

などなどチョイチョイおかしな描写もあっただけに、最終的に用意されている真相が穴だらけという残念サスペンスになってしまう可能性もあるのか。そこは不安だな…。

ていうかここまで模倣犯まみれになって殺人も躊躇しない血みどろサイコ悪魔のイメージになってしまってはもう「ネバーランドの悪魔」の名前は放棄して救済活動続けたいなら別名でリセット始動した方がいいよね。

2話

商店街の青果店のおばあちゃん(田根楽子)が転落死する。近年は認知症で施設に入っていたというが息子夫婦によれば徘徊するほどボケてはいなかったという。さらに孫のあかり(浅田芭路)は思いつめた表情でネバーランドの悪魔への手紙を桃に渡してきた。桃が私たちが何とかしてあげないと!と執拗に主張し、郵便局員である自分たちには何もできない、手紙は読まずに警察にでも渡した方がいいという力也に一方的に怒りだして警察でもなんでも持って行けばいい!と力也に手紙を押し付けて去っていってしまう桃。

その後も事あるごとに乗り気ではない力也を焚きつけるような言動と怒りを連発した桃。あかりと直接話した力也は結局手紙を開封。ここまで完全に桃の作戦通りにしか見えな

手紙には転落事故当日、面会事件過ぎまで施設に居て眠ってしまったおばあちゃんが落とした毛玉を拾いにベッド下に潜り込んだところで、何者かがおばあちゃんを連れて行ったというけっこうな目撃証言だった。力也は早速配達を装いながら施設に突入、認知症老人専門で大変そうな施設だったがそこにはバスケ部自体の後輩坂上(遠藤雄弥)がいた。坂上がばあちゃんの死に責任を感じているような発言をした事から何か知っていると察する力也だったが…。

その後、もっとガラの悪い施設長梅下(三浦誠己)が登場。ひなたは1話の事件での最初の被害者となった複数の男性から金を騙し取っていた弓坂(片山萌美)について調べていた。ネバーランドの悪魔の仕業に見せかける死体遺棄の容疑は妹尾にかかっていたが、殺害もそうだったのかはまだ確定していなかったらしい。そういえば力也に犯行を告白した時も弓坂を殺したかは言ってなかったが省いただけかと思っていた。

弓坂の顧客リストにあったのが梅下だった。しかしひなたと部下が話を聞きに行くととんでもない態度の悪さ三倉課長(甲本雅裕)とは知り合いだからと強気な梅下。気になったので調べたら前科持ちの池本という男が履歴詐称で梅下を名乗っていた偽下と判明。三倉も偽下を知らない、知り合いではないと断固主張したので、偽下を任意で引っ張る事が決定。

その事が力也に伝えられ、力也は坂上に知っている事を話してほしくてこの事を告げてしまうが…。翌日偽下が殺されてしまう。逮捕されるのを知っていたのは警察とひなたが話した力也だけなので力也がひなたに疑われるが、力也はすぐに坂上だと気付く。坂上を呼び出すと本当に坂上が犯人だった。偽下にそそのかされて利用者の高級時計を半ば強引に盗まされ以後も偽下の部下として悪事を知りながら加担していた。おばあちゃんは家族に迷惑をかけたくないとして実際のレベルより重い認知症だと加納(平山浩行)に診断書を書いてもらっていたので、ぼけ老人ばかりの施設内においては聡明な人物で施設の闇を暴露しようと動いていた。偽下はおばあちゃんのボケを進行させる怪しげな薬を使おうとするが抵抗されて直接殺害。坂上は実行犯ではないが完全に共犯者であった。

逃げるように助言する坂上に対して偽下は「俺はこの町では絶対に捕まることは無い」と言い放つと全部坂上のせいにしようとしてきたのでキレた坂上が殺害。咄嗟にPCで遺書を打ち込み、坂上がおばあちゃんを運んだ防犯映像は「ゴミ箱」にドラッグ…っておい。今時「ゴミ箱」に入れただけって。せめて「ゴミ箱を空にする」まではやってくれ…。力也の説得で坂上は自首していったが、こんな緩い証拠隠滅では放っておいても数日以内に逮捕されてそう。しかし留置場にいた坂上の元に何者かが侵入、自殺に見せかけて坂上は殺されてしまった

何故かあかりにはネバーランドの悪魔が力也だとバレていてお礼を言われていたがこれも若干謎。今回あちこちに怪しい意味深描写が多かった。

桃が全体的に怪しげ。激怒したように見せかけてあかりからの手紙を力也に押し付けており、明らかに力也が動くように仕向けていたし、「力也と坂上の犯行告白の会話を全て外で盗み聞き」、「あかりが力也にお礼を言って力也が嬉しそうにしている背後で厳しい顔をして去っていく」など後半は踏み込んだところにまで平気で出てきていて最早”何も知らない後輩キャラ”ではない。

偽下のやけに自分は捕まらない存在だと無敵の人主張していた自身満々な態度。

・偽下こと本名池本を知らないと言ったものの事件解決後に桃と同じような厳しい顔の三倉課長。

・施設再建を訴えながら「この施設はもう使えない」と部下に告げる佐伯(杉本哲太)市長。

この町は変わってしまったと自主直前に意味深な坂上の言葉。

・おばあちゃんの認知症レベルを実際より深刻な虚偽の診断書を書いた加納。この事は力也にさらっと告げていて悪びれてもいなかったが、偽下がもらったという認知症を悪化させる効果のある謎注射をあげた医師とは誰なのか(現時点で出てきている医師は加納だけ)。

3話

ポストにおかあさんが笑わなくなったというネバーランドの悪魔宛のメッセージが届くが差出人も対象も不明。書かれていたチラシがあさひのニュータウンの起業家向けセミナーの広告であったため、桃と力也は付近まで郵便局の商品アピールに出向き、そこで出会ったコンサルの稲田(村田雄浩)から、「カフェはたの」を紹介される。

「カフェはたの」はシチューはおいしいのに異様にガラガラで店主の波多野(映美くらら)も浮かない顔をしており、店内では怪しげなダイエットサプリの営業をしまくる並木(内田慈)が営業していた。どうも逆らえない様子だが…。近所でボヤ騒動が起こり、波多野の娘ほのか(宝辺花帆美)はネバーランドの悪魔がやってくれたとつぶやいているのを力也が目撃。独自に調査を進めると更なる放火事件が発生し、並木の息子拓人(西山蓮都)が放火犯だと判明した。拓人は父の自殺を目撃した事で失語症になり、母が生きるために怪しげな商売をしている事に苦しんでいて、そんな中で似たような母子家庭で苦しんでいるほのかと知り合ってネバーランドの悪魔を名乗ってサプリを燃やす放火活動を行っていたらしい事が発覚。手紙を出したのもほのかではなく拓人だった。

最終的に放火がバレ、まず波多野が覚醒し、もう並木には手を貸さないと宣言。波多野は力也の説得も無く自主的に覚醒していったが、並木の方は拓人が階段から落ちて病院送りになった際に力也が拓人の苦しみを解説説教して差し上げた事で改心。力也が渡したカメラ付ボールペンを駆使して大元である稲田に手を引くと宣言して稲田が本性を見せたところを撮影。セミナーで流し、自らも現場に出て行って告発する事でけじめをつけた。拓人は力也と並木に「ありがとうございました」と失語症からの回復の兆しを見せて去っていった。

稲田の上には市長佐伯(杉本哲太)がいたが、佐伯は自分を助けてくれないなら全て話すと共倒れ覚悟で訴えるがあっさり切られてしまい逃走。逃走間際に力也にはネバーランドの悪魔が背後にいる事をほのめかしたが、直後に駆け付けたひなたら警察も交わして逃走を続けたらしく、その後病院送りにされていた。

今回も後半から蚊帳の外だった桃だが、拓人やほのかが救われた事は把握しているらしく、改めてネバーランドの悪魔の正義とは何だったのかと力也に問う。力也も水野(小泉孝太郎)がネバーランドの悪魔として信念を持って活動していた事を説明し、逮捕されて発覚したのではなく最初から知っていたかのように話していたが、桃は水野は自分の兄だと告白して次回へ続く。

今回は殺人犯ではなく拓人が名乗っていたもののネバーランドの悪魔模倣犯多すぎ…。マジでもうこの「ネバーランドの悪魔」の名前は擦られ過ぎ、1人歩きしすぎで真犯人すらそろそろ名乗らない方がいいレベル。市長が既に力也をマークしているっぽいので、最終的にネバーランドの悪魔名義の殺人容疑全部力也に被せていくつもりなんだろうけど、あまり被せすぎると矛盾が出てきて被せきれなくなりそう…。

4話

さすがに一連の殺人事件現場や関係者周辺を動き回る力也を怪しんだひなたは独自に調査を開始。この際に消されたと思ったら生きて入院していた稲田の元を訪れたひなたは「こっち側」の人間ではないなら保護してくれれば知っている事を話すと稲田から取引を持ち掛けられる。

水野が兄だと明かした桃だったが、少し年の離れた兄妹で両親が育児放棄状態で兄と生きていたがある日児童相談所御一行が桃を保護しに来ると水野は逃走。それっきり会っていなかったという。親に虐待されていた事は水野が力也に明かしていたものの桃の事は話していなかったので力也は妹がいたなんて知らず、水野が何故逃走してそれっきり桃と再会しなかったのかは謎のまま。桃は水野逮捕時に警察が来てネバーランドの悪魔だった事を知り、保育士の仕事を辞めて水野と同じ郵便局員になったという。力也はネバーランドの悪魔活動開始のきっかけを明かす。例のポストに母親から虐待されていた幼女が読んでいた絵本ピーターパンをヒントにピーターパン宛に「ネバーランドへ連れて行ってほしい」という手紙を投函。それを目撃した力也が幼女と接して高熱があり虐待の跡も確認していたのに母親の元へ連れて行って強めにちゃんと食べさせてやれと言ったため、母親に抗議されてしまった。

江口(正名僕蔵)が抗議電話を受けたため江口のところで止めて“上”には言わないでおいた、というシーンがあったが江口って当時は局長じゃなかったってこと?局長より”上”があんの?様子を見ていた水野は間違った事はしていないがやり方はマズかったと述べる。嫌な予感通りに幼女は虐待死してしまい、力也はやり方次第で救えたと苦悩するが、水野は俺達でそんな子供たちを救おうと提案。幼女が遺したピーターパンから「ネバーランドの悪魔」を名乗っての活動を開始したという。

と、活動開始のきっかけが自分だとまでしか説明せず、なのに殺人を犯して逮捕されたのは水野で、何故そうなったのかという桃に「そうでもしないと救えなかった」としか力也が言わないため、それをなんで兄がやらなきゃいけなかったんだ(今さっき活動開始のきっかけは自分だと力也が言ったため)と桃が激怒してしまい過去話は強制終了。

例のポストにまた新たな投函があったのを桃が目撃。結局ネバーランドの悪魔として何をするのか見せてくれと力也に手紙が託され、またしても活動する事になってしまう。しかし同時進行で市長佐伯がネバーランドの悪魔が諸悪の根源だからなんとかしろと警察上層部(三倉も含む)に圧力をかけ、捜査方針変更でいつもウロウロしている力也にロックオンされてしまっていた。

そうとは知らずに監視カメラもある中、堂々と調査活動を行う力也。父親(浜田学)が重病で入院しており、高校生の年齢(高校は行ってない)息子の智輝(佐藤遙灯)が幼い弟(依頼人)の世話をしていたが、父親の入院先の病院で見るからに悪徳そうな院長(酒向芳)に何か取引を持ち掛けられていた。拒絶されて情報を聞き出せなかった力也だったが、加納から病院の黒い噂(とさらっと稲田入院の事実も)を聞かされた力也は違法臓器売買と突き止めて智輝を説得して止める。

今回メインの事件にあまり時間を割いていないのでかなりテキトーに智輝が弟の元に帰って桃が手料理振舞っててニコニコワイワイでいい話風に終わってしまったが正直何も解決してない。悪徳院長が父親の病気を長引かせて仕向けているのかと思ったら何も無く、普通に父親死にそうだし、治療費払えないし(治療費のために違法臓器売買に手を出そうとしていた)、智輝と弟は保護案件だろうけど父親が治療できなくなって死ぬのはあきらめろコース一直線になってるじゃないか…。

ついでに稲田に会いに行った力也だが拒絶されてしまい、ネバーランドの悪魔活動では何も救えないと言われてしまう。バックの黒幕が全くつかめず「お前は巨大な渦の中にいる」と言われてもチンプンカンプンで狙われている危機感が皆無の力也。そのまま防犯カメラに映り込んだまま退出していき、直後に取引に応じようとひなたがやってきた時は稲田は殺害されていたのでそのまま稲田殺人犯として逮捕状が出てしまった。

そうとは知らず、いつの間にか親しくなっていたフリーライターの風間(金澤美穂)から過去の新聞記事から院長に安楽死をやっていた疑惑があった事を教えてもらっていた。ネバーランドの悪魔の調査してて力也に(桃にも)邪険にされていたのにいつの間に情報提供してもらうほど風間と仲良くなってんの…?そして記事の中に奥さんを安楽死させた共犯疑惑として加納の名前もあった事から加納の元へ乗り込んだ力也はどういう意図で仕向けたんだと迫る。もう仕掛けた罠は発動済みで力也逮捕が確定しているせいか懐かしい写真だなぁと余裕顔の加納で次回へ続く。

どうもドラマ開始以来ずっと「ネバーランドの悪魔」を利用され、終始黒幕に振り回されている感が強かった力也だが、今回はさすがに危機感が無さすぎた。ひなたが局長に話を聞きに来ているところは目撃していたので自身に捜査の目が向いている事くらいは察せられるだろうに呑気に活動を続行していたり、稲田に会いに行ってしまったり、会いに行った割には何一つ要領を得た回答を得られず(そもそも稲田に会って何を聞くべきなのかも分かっていない)自身が置かれている危険な立ち位置を自覚できないまま知らない間に逮捕状って。しかもまだ気づていないで呑気に加納の元へって…。さすがに次回は「逃走中」確定だが、もう少し攻めの姿勢で逆転していってほしいぜ…。

5話

力也に逮捕状が出て江口や桃が困惑している中、力也はそうとは知らずに加納の元を訪れてお前が犯人だったのかと問い詰めていた。加納は開始数分であっさり犯行を自供すると1話の妹尾、2話の坂上、3~4話の稲田を殺したダイジェスト回想メドレーも展開。御丁寧に力也に逮捕状が出ている事も教えてくれた。加納に襲い掛かった力也だったが、前回臓器売買していたのに成敗されずに放置したまま終わっていた悪徳院長が救援に駆け付けてきて力也は捕獲されてしまう。その後の話し合いではある程度崇高な目的を掲げる可能と金儲けしか考えてない悪徳院長の間では利害は一致せず、空き病棟を監禁場所に提供しただけで院長は去ってしまった。

上からの力也の処分をどうするかの決定が下されていないステイ指示だったため、ここからは加納が安楽死用の薬液をセッティングした状態で注射針をちらつかせているだけの場面が延々と続くという若干珍妙な光景が展開。この間に水野を処理したのも加納だという事や妻を安楽死させた経験から闇堕ちした事は示唆された。

注射針をちらつかせている間に、ひなたは疑いの目を力也から加納へと移して後輩の長谷と共に加納が殺人犯である証拠をかき集めていた。最終的に課長を説得した際には一連の殺人事件と関連事件死者の検視を1人残らず加納が行っていた事、病院の防犯カメラに勤務の予定が無いのに稲田殺害前後に映り込んでいた事が挙げられ、課長らはあっさりと加納逮捕へと傾いていった。なんか力也に比べると加納殺人犯にするには証拠弱くない…?課長たちは不自然に顔を見合わせながらもひなたの言う通りに捜査方針変更の指示を出していくがこれはどっちだろう…。佐伯の指示で力也か加納か自然な方を逮捕するように見極めていたのか、正義の判断をしているだけなのか。

力也救出の際は桃が力也に仕込んでいたGPSが役に立ち、この過程で桃はひなたを信頼して水野が兄だと明かし、この流れで水野と力也がネバーランドの悪魔活動をコンビで行っていた事もひなたが知るところとなった(ただし力也はこの事を知らず、ひなたもその後あえて問わなかった)。

結局注射針をちらつかせているだけで正式に力也殺害中止命令が下り、加納は逃走。桃が力也を発見し、ひなたの追跡をかわした加納だったが力也と桃の前に倒れ込んでくるように再登場。首に注射針があり、何者かに安楽死用の注射を刺されてしまったらしく、力也にネバーランドの悪魔は終わらないと警告して死んでしまった。

捜査本部は解散、ひなたは本部で飛ばされる(表向きは功績で栄転)事になってしまう。それまでの間に少しでも黒幕を探ろうと風間を使って独自調査を開始。風間は今回も加納の過去(安楽死で奥さんを死なせた、その後安楽死合法化に向けて動いていたが医師会から排除されてこの町に拾ってもらっていた)という事を昔の新聞記事を見せながらドヤ顔で語っていたが、なんかこう…昔の記事漁る以外に独自の聞き込み取材資料とかないのか…?

市長の佐伯としてはネバーランドの悪魔として罪を被って消えてもらえれば力也でも実行犯の加納でも構わなかったらしく、力也はひとまずターゲットから外されたらしい。加納を殺した悪徳院長は佐伯から有力な支持者を臓器売買からの移植で死なせないようにする特命を受けており、前回の智輝を再度狙おうとするが力也に阻止され、ひなたの指示で探っていた長谷に臓器売買の容疑で警察へ連行となった。…が、佐伯の市長パワーで即釈放。釈放させたのは例の支持者の臓器移植の件だからなとしつこく忠告されていたが次は誰を狙うのか…。

前回スルーだった智輝と死にそうな父親だったが、力也の紹介でホスピスに移動して残りの時間を家族3人で過ごすとの事で、放置せずにきっちりと説明された。

智輝が院長が清掃員にヘコヘコしているのを見たと聞いた力也は1話以来の登場となるハイテク諜報員浮浪者のマサさんに調査を依頼。怪しい清掃会社が見つかり、これまでの事件関係が全て市からの援助を受けている事も掴んだ。力也はようやく佐伯が黒幕ではないかとにらんで桃にも説明。単身で佐伯に接触しようと動き出したがその直前に例の清掃会社のバンが行く手を塞いだ。降りてきた運転手の男は死んだはずの水野で驚愕して最終回へ続く。

回想では水野が殺人犯になるきっかけになった事件も断片的に出てきて力也が杉原(波岡一喜)に追い詰められていたのを助けるために背後から刺殺したっぽい事、その後逮捕される前にネバーランドの悪魔活動はもう辞めて自分の人生を生きるように言われていた事も明かされたが…佐伯より上の権力者はもう出てこないと思うので佐伯は権力上のラスボスとはいえ最後はあっさり逮捕で片づけても問題なく、説得を要するという意味でのラスボスは水野になるのだろうか。

6話

生きていた水野は邪魔をするなとだけ告げる。力也にGPSを仕掛けたままの桃はGPSを頼りに駆け付け、20年以上会ってないにも関わらず水野を兄と断定して声をかけるも水野はそのまま徒歩で去っていってしまった。いや清掃会社の車で力也の前に突っ込んできてストップして車から下りてきたっていう5話ラストの設定は…?そして桃は何故歩いて悠々と去っていく兄を追いかけずにどういうことなのかと力也にキレ散らかすんだ。追えよ。感情を発散する方向がおかしいよ。

家に戻った2人だったが、桃は10年前に何が起きたのかを改めて問い、ついに水野が殺人を犯した10年前の事件の回想が明かされた…が、これもなんだか様子がおかしく…。

酒を万引きしている幼女・凛(戸簾愛)を見かけた力也は酒屋の店主が追いかけようとせず半ばあきらめている様子を見て不審に思うと酒屋の主人は父親杉原(波岡一喜)から虐待されている事を知っており強く言えないでいるという。力也は凛に接触して「ネバーランドの悪魔」へ手紙を書く事を勧め、「お父さんを助けて」という手紙を確認した力也と水野は虐待を確信して活動を開始

手始めに深夜自宅へ侵入して酔って寝ていた杉原を背後から急襲して袋被せて拉致。どこかの倉庫で縛り付け反省したら帰してやる!と脅しをかける。2人ともバッチリ素顔晒しまくりで、当然目を覚ました杉原に顔も見られまくり。監禁しただけで反省するようとも思えないし、そもそも縛り付けて反省を促すだけってナンダソレ…。え?まさか2人ともきこりの泉にぶち込んだジャイアンの如く監禁して反省させれば杉原が綺麗に改心すると本気で思ってあえて本気の素顔で勝負しようという熱い奴らだったの?それだったらダークヒーロー風の振る舞いじゃなくてもっと熱血正義マンキャラで勝負しないと演出違うでしょ…。

結局杉原は2人がいない間に拘束を解いて逃走したらしく、気づいた水野から連絡を受けた力也が駆けつけるとネバーランドの悪魔にチクった凜が殺されかけていた(監禁した際に御丁寧にネバーランドの悪魔名義でお父さんは我々といるという凜を安心させるために書いてきた手紙が杉原が脱走して帰宅して見た事で完全に仇になった)。郵便局員の姿で止めに入った力也だが当然素顔晒しまくっていたので「お前!俺を拉致った奴だな!」とすぐにバレてしまい、さらにブチ切れた杉原は包丁アタックを仕掛けてくる。それなりな戦闘力で包丁杉原を退けた力也だったが、勝てないと踏んだ杉原は凜に包丁を突き出して膠着状態となってしまう。そこに駆け付けた水野は入室するなり包丁を手に取り一直線に背後から杉原に一撃。即死ではなく更なる追撃でトドメを刺すのだった。

水野が手に取った時点でまだ包丁のストックが何本かあったし、杉原曰く「裏切った」という妻が料理好きだったのかもしれないが、現時点で誰も調理なんてしてなさそうなこの家に包丁どんだけストックされてんのよ…。そして水野も凜に包丁が向けられているとはいえ、力也は手負いでもなんでもなく無傷なんだから背後から頭はたいて力也と連携で倒す事も出来た状況で最初から殺しにかかったのは何故なんだ。

ようやく明らかになった10年前の事件が予想の斜め下を行く残念な仕上がりになってしまった…。もっと危機的状況に追い込まれてやむを得ず殺すしかなかったという展開だと思っていたのにどうしてこんなユルユル展開に…。ここまでそこそこうまくやってきたのに何故急にこんなツッコミどころ多数の回想になってしまったんだコレ。こんなガバガバな活動スタイルで今までよく正体ばれずに成功してきたな…。

桃は警察に行くと言い、力也はひなたと接触して水野が生きている事を伝え、日向は独自に調査を開始。水野死亡時の記録は担当医師がいつもの加納、刑事は上司の三倉課長(甲本雅裕)だった。この段階でもう三倉が水野を雇っている事が描写され、市長の佐伯の協力者の1人だった事も明かされた。一気に能面顔でワルイ感じになる三倉。そうとは知らずに兄の件で三倉に話をしてしまった桃は一気に要警戒人物となった挙句に水野目撃者として力也の名前まで出してしまう痛恨のミス。桃はそのまま狙われてひなたの前でひき逃げされてしまった。

江口から凜が施設で孤児として成長していた事、その施設が建て替えの名目で建て替えは嘘で別のものが開発されるらしいという情報を聞いた力也が施設に行くと成長した凜(平澤宏々路)がいた。『DIY!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』の眼鏡キャラ匠役だった子か。事件の事は覚えていなかったが力也と接触した時の郵便帽から記憶を取り戻したのか、あの時の人であれからいつも金を送ってくれている人ですよねと問いかけてきた。これは水野がやっていた事だった。

力也は佐伯に直談判しに行き、建て替えは嘘だろうと迫るが当然証拠もなく追い返されてしまうどころか、ネバーランドの悪魔なのも知られていて警察に突き出そうかと脅されてしまう。佐伯のあの感じからして建て替えは嘘なんだろうけど、この「建て替えは嘘」情報の出所って今のところ江口が言ってただけで凜たち施設の子供はおろか、施設長に至っては「佐伯は公表してないがこの孤児院の出身なのでその辺りにも熱心なんだろう」とまで言っていただけにどうなのかなコレ…。

水野は力也に辞めるように言うが、力也は凛に金を送っている事を突き付けて今度こそ2人で正攻法で戦おうと持ち掛ける。しかしその最中にひなたから桃死亡の電話が…。ひなたが桃死亡を伝えているのを三倉がこっそり角の向こう側で聞いていて去っていくカットがあったので三倉を騙すためのフェイクの可能性も…?

水野が死んだことになった際にもう1人病院に運ばれた受刑者竹内(高橋良平)がいて…という話が出てきたので竹内と入れ替えて死を偽装したみたいな話かと思ったら竹内まだ刑務所にいて「アイツいきなり首絞めてきた」と恐怖体験を語る始末。ナニソレ…と思っていたら力也と水野の最期の会話の際に説明が入った。刑務所内では水野が「ネバーランドの悪魔」なのは知れ渡っていて竹内が正義気取りかとちょっかいを出していたが、竹内は子供の虐待で何度も逮捕されているクズ野郎でその事をひけらかして挑発した事から水野がブチ切れたというのが真相だった。この際に何者かが現れて水野を超法規的措置で別人として開放、佐伯の影の手下として雇用した事が明かされたが、何者かは明かさず(流れ的には三倉だが…)。いやこれなら…竹内のくだり丸々いらなくね?

回想シーンのしょぼさからして何がどう展開するか、ちゃんと終わるのかかなり不安…。

7話

桃死亡のお知らせで駆け付けた力也と水野だったが、桃は脳震盪のみで無事だった。やはり三倉と佐伯を騙すために死んだことにしたという。水野は三倉に正義のための活動をすればいいと連れ出されて佐伯の元で働いていたが、仲間になったつもりはなくこの2年間で不正の証拠を集めようとしていたと今更語りだし、1人でなんとかしようとしていたが特に策も証拠も持っていないので3人で協力して調印式までに証拠をつかむことに決める。ひなたは1話で最初に殺された女性弓坂みどり(片山萌美)と佐伯が繋がっていて佐伯が殺したのではないかと当たりをつけて防犯カメラ映像などを徹底チェックし、有能すぎる部下の長谷(濱尾ノリタカ)が継ぎ次々と手がかりを発見していく。この過程で一応風間に頼んでいた出席者名簿も手がかりとして役に立った。

水野が2年間で掴んだのは市長室の金庫に裏金と黒い資料ファイルが隠してあることとその暗証番号を知り得たというものだったがいざ回収しようとしたら三倉に先を越されて失敗

力也は凛のいる児童養護施設の施設長に施設が潰されることを事前に説明。運転手に成り代わり、施設へ佐伯を連れて行き、風間の撮影の元で施設は潰さないという宣言を子供たちの前でさせるが、施設を出た途端、施設の入口の前で佐伯は本性を現して底辺が!!と叫んだり、こんな施設は潰してやる!などと御乱心。風間のカメラは掴みかかって奪い取って踏み潰して破壊、力也が胸ポケットに仕込んでいたボールペン型盗撮機器も奪い取って破壊してタクシーで去ってしまう。呆然とする風間と力也。…嘘だろオイ…あっさりカメラ奪われて破壊されるのを黙って見ていたくらいなので実はもう1個カメラありまぁす!が既定路線だと思ったらこの2人本気で絶望してるやんけ…。

力也は水野と合流し、お互いダメだったとガックリしつつも力也が俺たちのやり方でネバーランドの悪魔をやろうぜ根拠のない自信で立て直し、2人は何故か郵便局員の制服姿に変身。ネバーランドの悪魔の正装は局員の制服だった。調印式会場に乗り込む際に「祝電です」の一言で受付を通してもらっていたので(以前もこの手で潜入した事があった)、一応局員姿にも意味はあるが…。

力也と水野が駆け付けた際には意識不明だった桃だが、すぐに復活しておりピンピンしていた。ひき逃げ犯もしっかり顔を見たと豪語する桃。すさまじい速度で吹っ飛ばされていたので、激突寸前の振り返った瞬間しか運転手の顔を見るタイミングが無く一瞬なのにスゲー動体視力…。ひなたはおとなしくしてろと監視までつけていたが、風間に頼んで脱走していて風間に同行していた。先ほどの風間と力也がカメラ壊されて呆然としていた中で、隠れてスマホで一部始終をバッチリ録画しており、風間と共に堂々会場入り。三倉も桃が来たことに全く気付かない始末で、そこにやってきた力也と水野。水野は動こうとした三倉を止め、何らかの証拠を掴んで駆け付けたひなたは既に三倉以外の警察官を全て味方に引き込んでおり、止める者がいなくなったので力也は10年前にネバーランドの悪魔をやっていたと告白して子供たちの犠牲になる大人がいるのを放っておけないとしてあくまで子供たちを守りたいという一点集中で大演説を繰り広げる。

事前に水野が生きている事と2人で止めに行くことを力也から聞かされ、止めはしないが協力も出来ないから見なかった事にすると言っていた江口局長が真っ先に賛同。さらに佐伯は施設を潰そうとしていると突如暴露を開始。便乗して風間が煽り(必要だったか?)、桃が例のスマホ画像をフルボリュームで上映。底辺が!!潰してやる!と分かりやすい発言が短時間で繰り出される分かりやすい映像だったため場は騒然となり、佐伯は中止を宣言して逃走するも、弓坂みどり殺害容疑で逮捕

桃を止めようと突っ込んできた今野(酒向芳)だったが、桃が顔を覚えていたひき逃げ犯そのものだったため、桃が気づいてひき逃げ犯!と叫んだことでぬかりなく長谷たちが逮捕。三倉は逃げようとしていたが水野に止められ、お前はこっち側だと思っていたんだがなぁ…と告げるが、そんなつもりはないと水野に断言され、その隙に捜査員たちがやってきて逮捕と連続して3人が一気にお縄についた。

水野はさすがに水野として再逮捕されることになり、連れていかれる前に凛と対面。父親殺害を謝罪して泣き崩れる水野。新聞記事等で水野が父を殺さなければ自分が殺されていた事は把握していた凜はどちらかといえば感謝しており、私が助けてと言ったからこんなことに…と泣き崩れる。力也は当時の凜の手紙を見せて自分を助けてではなく「お父さんをたすけてください」と書いていた事を教え、水野は願いを果たせなかったとさらに謝罪。今度は力也まで全部水野に背負わせて申し訳ないと泣き崩れて局員姿のオッサン2人が揃って泣き崩れて収拾がつかない状況になってしまう。凜が持ち直して2人に感謝を告げてとりあえず決着したが、凜が立て直せずに3人揃って泣き崩れたままになってたらひなたも桃も途方に暮れるところだった…。

その後、佐伯がみどりを殺害し、処分を三倉に託し、三倉は1話の犯人妹尾に処分を押しつけていた事が判明。佐伯や今野の逮捕後の様子は一切出てこないどころか、ニュースになっていたのは佐伯と三倉だけで忘れ去られる今野。市長と警察の課長という黒幕2人に対して協力者の院長だと格落ちなのか。とはいえ今野には臓器売買という大犯罪があるのでこの後もっとデカいニュースになりそうだけど…。

三倉のみひなたが取り調べている様子が出てきたが、三倉は三倉なりの正義活動のつもりだったようで「俺がネバーランドの悪魔だ」などとトチ狂った発言。実際に街を変えようとしている佐伯は自身の正義の実現のために必要悪だと考えていたフシはあり、水野に死を偽装して刑務所から出した際も好きにネバーランドの悪魔の正義活動を今後も続ければいいと促していたり、水野が資料を盗もうとした際も「今は佐伯に市長でいてもらわないと」というような発言もしていたりと、三倉なりの歪んだ動機はあったようだが深くは描かれず出番終了。

1年後、水野は刑務所、桃は局員を続けており、ひなたもこの町の警察署に残留しており、今回の事件で子供たちを守ろうと意識が変わった隣人からの虐待案件の通報を受けて問題の家に出向いていた。力也は何故か別のド田舎の海岸線の街で郵便局員を続けており(桃には写真が送られてきたが桃にもひなたにもどこにいるのか教えていない)、その町の郵便ポストに何故かネバーランドの悪魔宛の郵便物が紛れ込んでおり、それだけ個人で回収して去っていく=単独で別の街で活動を継続している事を示唆して終了。ラストカットはその郵便ポストが赤色から逆光により黒く見えるようにアップになっていって「ブラックポストマン」と表示されるというシャレでおしまい。

全部終わっての感想

とりあえず綺麗にまとめたけど…。決定打となった佐伯のブチ切れ映像はかなり都合がよく無理やりすぎた。施設の入口で叫び出す内容じゃないし…。とはいえ杉本哲太らしいというか、余裕ぶった大悪人として登場して最後は取り乱して決定的な事をやらかして終わりっていうところで昨年の『invert 城塚翡翠 倒叙集』と同じような役どころだった。単なる三流悪党だった佐伯と違って、三倉の目的は掘り下げれば正義と正義のぶつけ合いになってもう少しラスボスらしいやり取りになっていたように思うけど…。主人公側もダークヒーローなだけにどっちもどっちになりかねずまとめきれないか。

主人公が割と大きな陰謀に巻き込まれているのに無頓着なまま、放っておけずになし崩し的に目の前の人を救うために動き回るという形で話が進行したのと謎が謎呼ぶ展開になったので、1個1個の案件にあまり問題解決の爽快感が欠けていた事もあって、ダークヒーローモノとしても妙に暗めのまま終わってしまった感じもある。

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