旅の記録 ヤツレン~昇仙峡~のめこい湯

8月下旬、山梨方面に行ってきた。

父が熱望していた「水信玄餅」が有名な店。「信玄餅」は有名だが、この「水信玄餅」は文字通りに水を固めたもの、といっても”口の中で水に戻るほどのわずかな寒天で、日本一の名水を限界まで含ませた、究極の水菓子”というくらいかろうじてゼリーっぽくなっている名水の固まりである。この状態を保っていられるのは30分程度とされ、“消費期限30分”というパワーワードも踊る。

きな粉と蜜に挟まれる形で見た目が綺麗である。

見た目が綺麗である。

見た目が綺麗であった。

見た目は綺麗なのであった。

見た目(以下略)

…いやさ…いざ食べてみると信玄餅と違ってプルンプルンすぎて粉も蜜もまとわりつかずに流れていっちゃうんだわ。なのでほぼ粉風味の水蜜風味の水なんだわ…。しかも一向に緩まない暑さもあってこの時はまだ30℃前後くらいだったとは思うんだけど、水もキンキンに冷えているわけじゃないから、“冷たくもない水”なんだわ…。

という感じであくまでビジュアル最強というかビジュアル優先の品であって、信玄餅の方が普通においしい。という見解で一致した。

次に向かったのは卵で有名な「中村農場」。食堂が人気で開店前から整理券で並んでいた。けっこうそこそこいいお値段な事もあって期待して待っていたのだがこれも…見た目オチな感じで…?あれ?う~ん…。食べログのレビューを見たらおいしいという声もあるんだけど、イマイチという声も多く、素材はいいんだけど調理が普通とか書かれていてまさに的を得た感想である。

気を取り直してヤツレン

爽快な夏空が広がる。鉄道最高地点が近い事もあってそこそこの標高があり、先月の一連の群馬の高地よりも爽やかな風が吹いている。少しは夏の終わりが近いことを実感する(※注:下界では以後1ヶ月以上夏が終わりませんでした)。

続けて昇仙峡ロープウェイへ。紅葉で有名な場所でもあるが、夏なら空いているだろうという事で行ってみたがそこそこ観光地、そこそこ寂れつつある感じだったか。ロープウェイ山頂まで行っても標高1000をようやく越える程度なので涼しさにはあまり期待できなかったが思ったほど猛暑ではなかった。

山頂はある程度散策できるのだが割とっぽい箇所も多く、踏み込み過ぎると普通に死ぬ感じ。しかしガードもロープも無く大丈夫なのかと若干不安になるほどだった。写真の下部を見ての通り、線引きも何もなくナチュラルにそのまま先が崖になっており、これ以上踏み込むと落ちる。

夏空の景色は爽快だった。

ロープウェイを降りた後は、うまいこと山の陰に隠れてきて暑さが和らいでいたのもあって少し歩いて仙娥滝も見てきた。この付近は完全に日陰に入っている上に滝の効果でかなり涼しくなっていた。

帰路は渋滞を避けて高速を使用せずに山梨から奥多摩へ抜ける山道を延々突き抜ける。途中ののめこい湯に立ち寄ってから帰還。

のめこい湯は「道の駅たばやま」からつり橋を渡っていくという少し変わったアクセスになっており、橋の上から左上に見えるのが帰路、右に温泉がある。かなり雰囲気がいい場所で酷暑の中でもそこまで酷暑ではない上、ここからの帰り道も奥多摩を抜けてしばらくのんびりした山間ドライブを楽しめる。紅葉の季節なんかは最高だろう。徐々に山が退き、一気に街の中に突入していくと日常に戻ってくる感がある。

というわけで暑いので放置したままになっていた7月と8月の旅の記録を足早に更新。

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