未来の私にブッかまされる!? 全8週32話

NHK「夜ドラ」枠、2024年10月7日~11月28日、月~木22:45~23:00放送。

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市役所職員の五十嵐頼人(綱啓永)は恋人の筒井凜(久保史緒里)にプロポーズしようとした夜、30年後の頼人だと名乗るオジサン(高橋克典)に止められる。人生を顧みて変えたいと願った30年後頼人はこの後学生時代のロボコン仲間清水(佐野弘樹)からベンチャー企業ロボツクールに誘われるが断った事を後悔している、誘いを受けてほしいと頼んできた。この会社が30年後にタイムマシンを開発してそれに乗って来たという。ドタバタしつつもロボツクールに転職した頼人だったが、直後に会社の開発の要であるブレーン(東野絢香)が引き抜かれたり、後輩のナイス(岩男海史)が裏切ったりと騒動に巻き込まれ、なんとか解決したと思ったら今度は凜の様子がおかしい。実は凜にも30年後凜(坂井真紀)が同時期にやってきていて、やりたい事をやって自立すべきだと進言。自身を変えるために30年後凜の想定以上に明後日の方向に踏み出してしまった凜は恋愛リアリティーショーに出演してしまい、更なるドタバタになったかと思いきやそこのメイク担当の地味な30代女性(山本奈衣瑠)が実は頼人と凜の1人娘である紬の30年後だったと発覚したり、さらに30年後清水(岩谷健司)がやってきてお前らのせいで未来がメチャクチャになってしまったと元に戻そうとするが、ロボツクールの仲間がバラバラになるのを嫌がった面々はタイムマシン開発を凍結させることを条件に和解し、最後は未来が変わった事で小惑星接近が早まり地球衝突の危機なのでこれを回避するためのてんやわんわで何故か頼人がその操縦者に選ばれ、2040年任務に挑むところで終了…。

と、話があっちこっちに飛んでいくというその場限りで整合性の取れないタイムトラベルモノで、結局最後まで何が何だか良く分からなかった。

前提として綱啓永と高橋克典が眼鏡と服装を似せているだけで全く同一人物に見えない。30年後頼人が現代頼人に対して何故か終始低姿勢な敬語で話しているせいで、”未来の自分”という感じがしないし、役名が何故か”オジサン”なので、最初は頼人のフリをしているだけの別の未来人だったみたいな話に発展するのかと思った。30年後凜の坂井真紀もキャラ全然違うしやっぱり「オバサン」だし。綱啓永-久保史緒里、30年後が高橋克典-坂井真紀の娘役なら相応に美人俳優を起用しそうなところ、申し訳ないけど何故にかなり地味な俳優さんを起用したのか、どうみても娘に思えないのでこれも何か裏があるのではないかと思ったが全く無かった…。ただラストシーンで16年後の2040年が描かれた際は綱啓永-久保史緒里のままだった。

タイムパラドックス周りもいい加減で市役所勤務のままの30年後頼人転職した現代頼人では運命が大きく変わっているはずなのに30年後頼人に変化が生じた様子が一切無い。一方で長く現代に居座っていたという紬が帰ろうとしないうちにその娘(つまり頼人と凜の孫)の写真が薄くなり、紬が帰還しただけで元に戻ったり(出産前の紬が現代に居座る事で娘が生まれない可能性が増しているというなら分かるが作中の紬は既に出産後で幼い娘を未来に放置して現代に居座ろうとしている設定)、30年後清水に至ってはタイムマシン開発で栄誉を手にしていたのに未来が変わったせいで評価が地に落ちてしまったという理由で現代にやってくるという元の歴史の記憶を持ったまま改変後を体感しているというムチャクチャっぷり。30年後頼人はそういった変化を一切語らないままだったのに…。

ロボツクールの業務がどう見てもブレーン(東野絢香)1人で開発しており、清水は社長として前に出る役割があるものの後輩2人はくっついているだけだし、入社した頼人も人間関係トラブルを解決した以外に具体的な仕事を何もしてなくてイマイチ役割や有能さが伝わらない…というのも些細な話で、結局のところ今作も昨今流行りの価値観の多様性を最終的な目的に置こうとしていた感じはある。未来の2人が離婚したという話を聞いて覚醒した凜は仕事に生きつつも頼人と離れたくはないという欲張りを叶えるため、子供(紬)も妊娠したのに結婚という形に縛られないでいいのではないかと謎の宣言を行い結婚を否定。結局最後まで2人が結婚したかは明言されずに終わってしまった。

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