2025年4月5日~、日本テレビ系列土曜17:30~18:00。18:00~の『名探偵コナン』と並んでの放送。
『名探偵コナン』の前の青山剛昌による連載作で1988年~1993年まで全24巻。当時先に『まじっく快斗』が連載されていたが『まじっく快斗』は不定期掲載となって今作が連載作となった。
1993年~1994年まで1年間テレビ東京系で『剣勇伝説YAIBA』としてアニメ化。16巻(かぐや編)までほぼ原作通りに放送されて終了となり、17巻以降はアニメ化されていなかった。その後『コナン』世界での登場等はあったが、ここに来てまさかの原作者監修による完全アニメ化と銘打たれて『真・侍伝 YAIBA』として2度目のアニメ化となった。主人公の鉄刃のみ高山みなみ(コナン役でもある)が続投、後は全員キャスト一新。
1話
父の剣十郎とジャングル生活を送っていた刃だったがゴリラ軍団から逃走した際に逃げ込んだバナナコンテナに逃げ込んだところそのまま空輸されて日本へ。剣十郎とライバル関係にあった雷蔵が大会優勝で帰国して迎えに来た娘のさやかと偶然再会。そのまま峰家になだれ込んで居候させろと言い出し、道場で1番の実力者を刃が破った事で居候開始。翌日さやかの学校についていった刃は鬼丸と遭遇し…と展開。
基本原作準拠だったと思うけど、刃の仲間の虎のカゲトラが最初から仲間になっているのは原作・旧アニメから変更。回想で仲間になった時が別に描かれたほか、元々刃を襲おうとして自爆&返り討ちにあって空輸ドタバタの流れに巻き込まれてそのまま仲間になったので名前が無く、さやかからカゲトラと名付けられていたのが今作では刃がさやかに何故虎が…と聞かされた際に最初からカゲトラと呼んでいたので命名も刃に変更されたようだ。
また旧アニメでは雷蔵とさやかは剣十郎に刃を預かってもらうよう頼まれて空港に来ていてアジア大会優勝は鬼丸に変更されていて鬼丸が先行して登場していたがこの辺りは原作準拠に戻したようだ。ただ旧アニメが1話で既に鬼丸との街中ドタバタバトルまで突き進んだのに対して学校で出会うまでになったので今作の方が進行はゆっくりだろうか。旧作と同じペースで進行すると最低1年半~2年はかかると思うので後から加速しそうだけど。
絵柄が原作初期の丸っこい雰囲気をかなり忠実に再現しているのが懐かしい。後半になるにつれてどんどん角ばった尖った絵柄に変わっていってコナン初期の絵柄になったんだけど(途中連載の『まじっく快斗』の絵柄も激しく変貌していて3巻の最初と最後で絵が違いすぎ)、終盤のキャラの雰囲気もけっこう変わるのだろうか。
2話
鬼丸と勝負したい刃だったが相手にされないため、防具一式を盗んで様々な罠を張り巡らせて鬼丸を挑発。要約勝負する気になったがお互いの家に入れ違いとなってしまう。刃の家でカゲトラの尻尾を踏んだ鬼丸は激怒して襲い掛かってきたカゲトラを一蹴。一方でジャングルから必死に刃を追いかけてきたハゲタカの庄之助は力尽きそうなところで鬼丸の家のハト小屋から餌を強奪。双方飼っている動物に危害を加えられた事で激怒した刃と鬼丸はついに市中大決戦を喰広げる。一応竹刀メインだが、それ以外のありとあらゆる手段を用いて噛みついたり、強引に鬼丸にトドメの一撃を放った刃だったが道路看板に激突し両者痛み分け(一応刃の勝ち)で決着。今度は剣技で勝つと張り切って修行する刃に対して憎しみを募らせた鬼丸は家の灯篭を破壊。すると地下室への階段が発見され、地下室内で謎の声に導かれるままに剣を手に取った鬼丸は風神剣の魔力により角の生えた鬼に変貌してしまい次回へ続く。
市中決戦が思いっきり浅草舞台になったりと架空の漫画の街の中よりもリアルっぽくなったり、原作ではトドメの前に標識ドカンで決着つかずだったのを旧アニメ同様にトドメの後に標識ドカンのままにしておいたりはあったが、大枠の展開自体は概ね原作通り。しかし鬼丸の境遇と鬼への変化を大幅改変。鬼丸の姉と祖父が写真のみの登場となり2人とも半年前から海外に行っていて鬼丸は1人暮らしという設定に変更。これに伴い風神について説明する祖父の役割は、どこからともなく謎の声が聞こえてくるという形に変更され、さらに原作では剣を手に取ってしばらくは元のままで剣と向き合っているうちにいつしか飲み込まれて鬼に変わっていってしまったが、今作では手に取った瞬間に角も生えて鬼に変貌してしまった。
原作の展開だと姉と祖父はしばらく震えながら生活しており、鬼丸自身も徐々に変貌していったせいか家族への情は残っていたらしくしばらく住んでから危害は加えずに出ていって日本を支配しようと魔王を名乗り始める流れとなり、姉と祖父は震えたままそれっきり出てこなかったが、これだとかなり肩身が狭い。最初から国内にいないならその方がこの2人は幸せだろう。祖父が風神について教えてしまった事を悔いる展開よりも、何者かの声に導かれて鬼になってしまったという誰のせいでもない展開はかなり意識して改変した気がする。謎の声による「やはり血には抗えぬか」という意味深な言葉も今後に活きそうだし、いきなり鬼になってしまった方が最終展開はスムーズになりそうだし、色々踏まえた上での設定変更っぽかった。
ただこの変更により家族不在で孤独で憎しみを募らせていって鬼丸が鬼になってしまう説得力は増した一方でそうさせた刃の過剰な挑発も際立ってしまい、当時はギャグ的だった刃の行動がけっこうえげつねぇ感じに見えてしまうという弊害も…。
3話
鬼と化した鬼丸が学校にいた刃に勝負を挑んできた。これまで通り竹刀で飛び込んだ刃だったが、鬼丸はいきなり風神剣(真剣)で切りかかってきて竹刀はあっさり真っ二つ。鉄パイプで応戦し、鍛えていた心眼で攻撃を防いだ刃だったが、風神剣による波動にはなすすべなく校舎壁に叩きつけられ、校舎も半壊。咄嗟に飛び込んできた庄之助によって空に逃げる事に成功し、鬼丸も相手にならないとして帰っていったのでなんとか助かったが…。帰還した父の剣十郎から風神剣には雷神剣だとして宮本いうジジイが持っていると聞かされた刃はさやかとカゲトラを連れて天狗岳へ。宮本と名乗るジジイは400年以上生きている宮本武蔵本人だった(刃は知らず)。雷神剣はムサシでも抜く事が出来なかったらしいが刃はあっさり抜いてしまう。資格はあったが器はまだ無かったという事で雷神の力に飲み込まれて暴走した刃をムサシが止め、雷神剣を使いこなす事が当面の目標となって次回へ続く。
サクッと進行。前述のように雷神剣の事を教えてくれる鬼丸の祖父が今作ではいないので、鬼丸は地下にあった古い文献から雷神剣の事を知るという流れに。また当初原作も風神に飲み込まれて鬼になった、雷神に飲み込まれて鬼になる(刃が暴走状態の時に自らを雷神と名乗る事もあった)…というような描写だったが、後年の展開(鬼丸が風神剣を手放した後も鬼のまま存在)を踏まえてか、誰もが持っている心の中の鬼を呼び起こされて鬼と化してしまう(=風神や雷神に乗り移られるわけではない)という設定も強調されていたような。ムサシがさらっと「怒り」もその要素の1つのように言っていたのでますます刃のやりすぎな非道行為や挑発が鬼丸を鬼にさせてしまったというのも強調される事に…。
4話
鬼丸は自宅地下で八鬼と量産型の黒鬼軍団を生み出すと雷神剣を奪うよう命じる。さらに自身も派手な衣装に変更すると国会を襲撃して日本を手中に収めてしまった。
刃一行の元にはゲロ田ゲロ左衛門(カエル男)とジュリアス・ズポポタマスⅢ世(ヘビ男)が同時襲撃してきた。刃が雷神剣に呑まれかけたため、ムサシはゲロ左衛門への攻撃を防ぐとゲロ左衛門に共闘を持ち掛け2人で協力して刃を止める事に。この際にムサシの一撃が剣の「雷」部分に当たると剣から雷神の玉が外れて刃は元に戻った。この隙にヘビ男が玉を回収してさやかを人質にして攻撃してきたが、ゲロ左衛門はムサシに1度助けられた恩から攻撃できず、ヘビ男はゲロ左衛門を裏切り者として刃たちそっちのけで真っ先に攻撃してきた。これを刃が抑えた事でゲロ左衛門の味方化フラグが完全に立ち、刃とヘビ男の対決は偶然弾き飛ばされた際に剣が回転して雷神の玉が入っていた空洞部分に指を入れたところ扇風機のような高速回転で切れ味抜群の必殺剣となったのでこれを「せんぷう剣」と名付けてヘビ男を倒す事に成功。
ムサシが佐々木小次郎の持っていた魔剣物干し竿のことを調べれば雷神剣を制御するヒントが得られるかもしれないと巌流島を目的地にする事を提案して次回へ続く。
一気にオリジナル濃縮展開に改変。元々はゲロ左衛門の単独襲撃→戦いの最中にハス渡り成功で勝利→ゲロ左衛門捕獲→ヘビ男がゲロ左衛門処刑込みで第2の刺客として登場→ヘビ男を偶然出来た新技(せんぷう剣)で倒す→行くあてのないゲロ左衛門が味方化→新技の名前を考えゲロ左衛門考案の「ヤイバローリングスペシャルサンダー」に1度決まるが戦闘時刃が覚えられずなかなか技を発動しないのでムサシが提案していた「せんぷう剣」に決まる…とかなり長い展開だったが全部まとめて再編集され、スピード展開に。巌流島に行くのも元々は唐突に命日だから墓参りに行くと言い出して向かうという展開だったのがこの段階で目的地に変わったのでさらにスピード展開になりそう。
ゲロ左衛門が裏切るのが超速になってしまったものの、ムサシに助けられた義理でムサシへ攻撃できなくなってからのヘビ男がとっとと見切って処刑しに飛び掛かってきて今度は刃に助けられるという最低限の手順は踏んでいたのでまあ元々の優しい性格もあってそんな不自然では無かったか。
5話
さらに超高速展開に改変。クモ男は戦闘カットで鬼丸の参謀になっており、OP前にナメクジ男を高速撃破(一応塩で倒すのは原作通り)、温泉回も令和コンプラゆる改変。さやかの温泉シーンこそカットしなかったものの剣十郎も合流して敵も揃いも揃って中学生女子相手にさやかちゃ~ん(ハート)と追いかけ回す風呂場でのバトル&お色気コメディ展開は無くなり、剣十郎は登場せず、ムサシも刃も敵もさやか本人には興味を示さず(ムサシは他の女性が入っているのを期待してのぞこうとしたがさやかに叩かれる、刃はそもそも野生児で登場当初に風呂でさやかに触れた際に全く興味が無かったのが原作ではいつのまにかこの時点ですっかりスケベ野郎になっていたのを当初の興味なし設定のままにした)分かりやすく改変。風呂シーン関係の改変だけでなく、原作では旅館宿泊の際に金が無いのにどうするのかという話になり、たらふく飯を食って温泉に入って堪能した後は逃げるんだもんね!とかノリノリで言ってたのを、カマキリ男、ヒトデ男、ナマコ男により脅迫されていた旅館側がこの道を通った100万人記念とかなんとか適当な理由で無料招待(脅されているので旅館主人が終始滝汗気味)という形に変更。コンプラってるなぁ…。
その後のカマキリ男、ヒトデ男、ナマコ男による肝試しを駆使しての作戦は完全新規オリジナル展開となった。結果、現代版として十分にギャグノリも面白くまとまっていたと思う。『コナン』では蘭の携帯のストラップとして登場し、2021年のWANDS「YURA YURA」OP映像ではまさかの主役マスコットとして描かれていたナマコ男の元ネタがここという答え合わせも兼ねた回になったか。
6話
5話OP前で倒したなめくじ男がかたつむり男になって帰ってきたが一蹴するというお約束をまたもOP前に展開。後はバットガイとの激闘をアレンジして丸々1話。八鬼最強と言うか唯一まともに苦戦する強敵で本格的なバトル回に。原作のバットマンは前アニメの時点でバットガイに改められていて今回もバットガイ。かまれて狼男になってしまう展開も改変され、刃は無事でカゲトラ、さやかと共に逃げる展開に。サングラスをぶっ壊した後は夜明けにより太陽の光で動けなくなったところを撃破するのはほぼ同じ結末か。
7話
一応今作は現代に置き換えているため、鬼丸が民衆に力を見せつけるために冒頭でぶった切ったのはスカイツリー。一応コナン世界にも鬼丸(人間)は存在しており、そのコナンと現在絶賛コラボ企画「煌きの青天塔」を行っているというのになんてことを…。
巌流島に向かっての佐々木小次郎登場回となったが、クモ男が先回りするまでは原作通り。しかし何故か説明なく普通に死体が400年現存していてゾンビ復活レシピに従って怪しい色々なものを振りかけるだけで復活させていた原作(最後の”なでる”を”なぐる”と間違えて殴ったけど大丈夫だった)と異なり、設定を変更して説明。小次郎の死体が400年後も現存しているのは魔剣「物干し竿」の魔力による影響と説明され(それでもある程度干からびてはいる)、復活レシピに従って怪しい色々なものを振りかける事で肉体のみ復活。魂を呼び寄せるため「物干し竿」の時空を超える能力をクモ男が行使して次元に穴を開け、死んだ直後の小次郎の魂を引っ張り出して肉体に入れるという手順で復活となった。完全にゾンビだった原作/旧アニメと違って、なんかより具体的に蘇らせてきたな…。
老いたムサシでは歯が立たず、刃もせんぷう剣が通じずに殺されかけてしまう。本来そのままギャグ的に逃亡してしばらくドタバタ展開となるが、なんと先ほど使用した時空の穴がまだ残っていて刃とくっついていたナマコ男が400年前にタイムスリップしてしまう。勢いよく飛び込んだため時空がズレて武蔵と小次郎の決闘1週間前にたどり着いた。当時のイケメン武蔵に事情を説明して、お通とも知り合う(お通と先に出会って武蔵を探す展開だったがそこは大幅にカットして即武蔵と出会って即未来人と信じてもらえる物分かりの良い展開に改変)。1週間武蔵と特訓して強くなった刃だったが、「わざと遅れていく」という作戦をお通の前でバラしてしまったため、お通が武蔵様はそんなことしないと怒り、図星だった武蔵もそんなことはしない!と言いだしてしまったので歴史が変わってしまう恐れが生じ、マズイとなったところで次回へ続く。
なんと旧アニメの最終回(かぐやとの戦い)より後になって出てきたタイムスリップのエピソードをまるっと先行して持ってきて繋げる(初アニメ化)という大胆改変。ムサシが書いた自伝本もこの時に出てきたものだったのが、今回島に向かっている最中に出てくるから早いなと思っていたら時空の穴が出てきたり、原作でも同行したナマコ男が刃にくっついたままだったりとタイムスリップエピソードにくっつけるフラグが立ちまくってのこの展開。
17巻で起きる出来事を5巻に持ってきた事で生じた大きな問題は刃の実力問題。原作でこのエピソードになった17巻時点での刃は雷神剣と風神剣を使いこなしているほど強くなっているので今更「物干し竿」の伸びる能力やつばめ返しなど全く問題はないところだが(本に書いてあった通りに実演して勝とうとするくらい当初は余裕があった)、現時点では雷神の玉使えないので持ってきてないし、技もせんぷう剣しかない、つばめ返しで危うく死ぬところだったくらい弱い。武蔵とのエンディング曲並行での修行はあったとはいえ、実力差はまだまだ歴然。新技習得までのエピソード含めて全カットしてこの機会で会得するくらいに変えてくるのかな。
8話
OPは現代でムサシが追い詰められたところで何者か(刃)が戻ってきたところを先見せ。
「わざと遅れていく」作戦を刃がバラしてしまったため歴史が変わり、雷神剣が消滅、ムサシの自伝本が小次郎の自伝本に変わり、刃の存在もうっすら半透明になって消えかけてしまう。焦った刃は現代のエロジジイであるムサシの様子からお通の着物をめくりあげて未来にはミニスカートの姉ちゃんがたくさんいるという話をすると武蔵が食いついてきたのでそのまま酔わせる。しかし武蔵は酔いつぶれると1日目覚めないという。「遅れていく」は達成できたため、自伝本は元に戻り、雷神剣も戻ってきたが、刃とナマコ男が狙っている現代への帰還方法は”決戦で死んだ直後の小次郎から抜けた魂をクモ男が現代から引っぱりだした際に出現する時空の穴に飛び込む事”なので決戦で小次郎が死なないと困る。自伝本に勝ち方は書いてあるのでその通りに動けば大丈夫だと刃は武蔵に化け、眠ったままの武蔵を船に残して勝負に挑むが…。
原作では小次郎から物干し竿で時空に穴を開ける方法を直接聞いて刃が自ら物干し竿を使用して時空の穴を開けて現代へ帰還するというゴールだったのと既に雷神の玉装着状態だったので、歴史の変化に伴う揺れ動きで雷神剣の前にまず雷神の玉が消えるというのがあった。そして自伝通りに戦ったが小次郎が思ったより冷静で防がれてしまい、しょうがないから雷神剣の力で手っ取り早く片付けようとしたらもう1回歴史が敗北に変わり雷神の玉が消えてしまったので苦戦、未来から来たという話で動揺を誘う対話に持ち込んで物干し竿の使用方法を聞きだした事で再度未来を改変、復活した雷神剣で小次郎を気絶させ、眠ったままの武蔵が振り下ろせば小次郎を倒せる決着の形にセッティング。刃が未来へ帰還後に目覚めた小次郎と武蔵が目覚め、そのまま武蔵が振り下ろして小次郎は既に剣を持っていなかったので防御が取れずにそのまま死亡…というあっけないものだった。武蔵は眠ったままで戦わずという…。
今回の刃はまだ実力不足なため、書いてある通りに動いたはずだったがつばめ返しの攻略方法を再現しきれずに止められず、そのままあっという間に追い込まれてしまった。そこに武蔵がカッコよく酔いが目覚めて登場。実力で小次郎を上回って完全勝利で小次郎にトドメの一撃を放った。武蔵がちゃんと圧倒的実力者として勝利する展開に改変され、刃は予定通りそこに出現したクモ男が出した時空の穴に便乗して現代へ帰還を果たす流れに。武蔵がミニのお姉ちゃんたちがいっぱいいる400年先まで生き延びる事を決意して終わる流れはそのままだったが、原作よりも武蔵がカッコよく、刃がまだ実力不足なのを生かしたいい改変だった。
現代に戻った刃は今度こそつばめ返しを攻略するが、実力差を覆すには至らず、伸びる物干し竿の能力にも追い込まれてしまう。しかし刃の成長を見たムサシの判断で雷神の玉を使用し、制御に成功。雷神剣の雷撃で小次郎に勝利するのだった。なお制御は出来たのでもう雷神に飲み込まれて鬼になる心配は無くなったが、小次郎を倒してすぐコントロール不能になり、無理やり玉を抜く事で暴発を抑え、玉を抜いた後は動けなくなってしまうほど消耗は激しかった。小次郎が鬼丸の仲間になるのは拒否したが、クモ男の現在のこの世で最も強い侍はムサシではなく刃という嘘に引っかかって刃をターゲットにさせる作戦が成功するも、鬼丸に俺が1番強い…と吊るし上げられるオチは原作通り。
小次郎相手に雷神の玉を解禁するのも原作通りなんだけど、原作ではもう少し逃亡劇があってから雷に打たれてもピンピンしていた刃を見てこれならいけるのではないかと判断していたのが、今作では実力や精神面での成長を見て今ならいけるに変えられていたのも良かった。場所を変えながらギャグ逃亡バトルを繰り広げるのは全部カットになったけど、このおかげで硬派な仕上がりになった。
9話
巌流島へ行くという目的は達したので(小次郎復活という予想外の展開にはなったが)、久々に峰家に帰宅した一行。雷神剣を奪おうとしていた小次郎が先回りして峰家に居候しており、ムサシ、ゲロ左衛門、ナマコ男もくっついているので居候が一気に増えた…。
新技開発のため試行錯誤の末に、かみなり斬りを開発、習得に成功。この間剣を奪おうと色々やったけど失敗し、最後は特訓に普通に付き合ってしまった小次郎はかみなり斬りが完成してしまったので落ち込んでいたがなし崩し的に仲間になり、鬼丸城へ乗り込む際にはもう普通に仲間として同行していて次回へ続く。
大きな改変は無かったが、なんか先日鬼丸が見せしめでぶっ飛ばしたはずのスカイツリーが何事も無かったように復活してなかったか…?国会も吹っ飛ばした後に鬼丸城に作り替えていたし、関東各地も同様に鬼丸仕様に速攻変えていたので、黒鬼達の建築技術がすさまじいのだろうか。
10話
鬼丸城に突入して鬼丸と対面した一行だったが直後に落とし穴に落とされて内部に潜む鬼丸四天王との対決に。四天王は元々1人ずつ登場してパーティー全員で相手していたので原作はほぼコミック1冊、旧アニメでも1人1話で4話も使っていたのにまさかの1話で高速展開。落下した際に3組に分断してしまい、刃・さやか・ナマコ男はカメレオン・ボナパルト、ゲロ左衛門・カゲトラ・庄之助はやきとりくん、ムサシ・小次郎はスーパーゴリラと対峙する事に。刃に化けたボナパルトをさやかが見破る際にコナンの効果音を使用するという遊び心が。
スーパーゴリラ戦で小次郎が裏切るもトドメの一撃が飛び出したスーパーゴリラの後頭部に直撃して気絶、小次郎は咄嗟にそういう作戦だった事にしてスーパーゴリラにトドメを刺すのは刃だったのが不在なのでムサシに変更。スーパーゴリラが元のゴリラに戻ったらスーパーゴリラより巨大化して暴れ回ってムサシと小次郎が逃亡→壁をぶち抜いて刃の元へ合流→刃がゴリラと意思疎通してやきとりくんの元へ移動、という流れはダイジェストで処理され、追い込まれていたゲロ左衛門・カゲトラ・庄之助の元に合流して刃がやきとりくんを撃破、これにて全員再合流となった。
クモ男が操縦するトータスヨーロッパ戦もショートカットで進行してサクサク撃破。玉手箱を使って刃と小次郎がジジイになってしまう展開がカットされてしまったのは残念。元に戻る時にちゃっかりムサシも便乗して若返ろうとするけど全く変化が無くてどういうことだと詰め寄ったらあんさんは年取りすぎと言われてしまうところけっこう好きだったのに。
圧縮展開の影響でボナパルトとゲロ左衛門が対峙しなかったので舌対決がカットされてゲロ左衛門の活躍が皆無に。ゲロ左衛門はやきとりくん相手には何もできず、むしろ1度飲み込まれたカゲトラの方が内部から攻撃してダメージを負わせるなど活躍する始末。またボナパルト戦でせんぷう剣を使って水中を素早く動き回るというせんぷう剣の最後の(?)活躍もカット。一方でスーパーゴリラ戦に刃が参加していないのでスーパーゴリラを倒すのがムサシになったが、玉手箱展開のカットにより、トータスヨーロッパ戦で刃と小次郎がジジイ化して使い物にならなくなった際のムサシの活躍はカットになった。
11話
高速圧縮展開が続いていたがさすがに刃と鬼丸の対決は丸々1話かけて迫力ある派手な戦闘を展開。小次郎が再度裏切ろうとして復活してきたクモ男にこいつは裏切る芸風だと騒がれて失敗し、最終的に今度こそ味方になる展開を挟みつつも雷神の玉を装着後のバトルでは、これまでの修行の成果や戦闘経験を生かして戦ったり、刀能力バトルになると背景になりがちなムサシら仲間一行も大量の黒鬼相手にそれぞれの持ち技でなすべき仕事を果たすなど原作や旧アニメからの改善も見られた。ただ「いっけェェェェェ!!」と高音シャウトする際の刃のシーンは劇場版クライマックスのコナンとどうしても丸被りしてしまうなと改めて…。
最後は風神剣が折れ、雷神の玉が吹き飛ばされてしまい、クモ男が折れた風神剣と落ちていた雷神の玉の1番近くにいたために2つ回収、吹き飛んだ国会議事堂跡地の鬼丸城の地下から建設中の飛行城が出てきてこれに乗って逃げられてしまい次回へ続く。
周囲で見守ったり中継もされていた事から世間的には鬼丸を追い払った、鬼丸逃走という形で英雄扱いになった刃だが、雷神の玉を失ったのを重く捉えるのか、原作同様にひとまずの祝福ムードに浮かれてギャグにしてから次の目的に向かうのか、今作はどっちで行くだろう。
12話
タイムスリップ話同様に旧アニメ終了後の短編エピソードを先に持ってきた回。雷神の玉を取られてしまったのでひとまずムサシの命令で修行という名の家事全般をやっていた刃が買い物に出ている間に道場破りの大和撫子が刃の婚約者だと名乗って登場。小次郎がやられ、ムサシがぎっくり腰になり、さやかでは敵わずも粘る中で帰宅した刃が「蕎麦屋の坊主」と呼んだ事で動揺して撫子はフリーズ、その隙にさやかが一撃を加えた。ジャングルで6年前に助けられた時に「強くなったらそばにもらってくれ」と言ったのを刃が蕎麦をもらってくれだと勘違いしていたというオチ。
原作ではそのまま去っていったが、改変が入って刃が強い奴は好きなので一緒に修行しようといったので撫子が残留(原作での登場時では一旦の脅威は去って平和な時期だったが今回は鬼丸の脅威が迫っているタイミングなのもある)。その晩に刃の父剣十郎も帰還。空を飛べるという玉の存在を語り、撫子が探検家の父から伝説の玉のありかを示した地図を見せられた事があると語る…という流れで龍神の玉探しの導入へとアレンジされた。…が、1発キャラなのに残留させちゃってどうするんだ撫子。
今回の序盤で小次郎が目薬を差してゾンビゆえの赤目を普通の白目に治すという場面があり、そのまま最後まで白目になっていたが以後これで行くのだろうか。
13話
龍神の玉探しの旅を開始。撫子や剣十郎は登場せず、ゲロ左衛門とナマコ男も何故かおばあちゃんを手伝ってあげてとさやかに言われたらしく留守番となったため(原作では理由なく置いていかれていたんだっけ)、刃・さやか・ムサシ・小次郎・カゲトラ・庄之助。前回目薬を差して赤目を治すと言って実践していた小次郎は今回も普通の白目になっていたので、今作では常時赤目ではなくしたようだ(ゾンビ扱いのままではある)。
玉のありかを示した地図は大雑把な日本地図だったが、撫子が琵琶湖にあるという情報を持っていたらしく、琵琶湖へ出向き、現地の物知りフクロウに刃がありかを聞いて探している中で、鬼丸の魔力で復活した三好清海入道(とクモ男)が襲撃。今回の敵軍は動物を媒介にしている点は八鬼と同じだが、過去の剣豪の魂を呼び寄せて融合させており、真の姿としてその動物の姿でのバケモノに進化するという特性。今回は水上戦でタコだったのでかなり不利で、戦いの最中に入手できた「水」の玉も水鉄砲が出るだけで使えなかったので苦戦。最後はさやかが物干し竿に涙ながらにお願いしたところ伸びて突撃してくれたので隙が出来て雷斬りで勝利。
概ね原作をなぞった展開だったが、まだ「水」の真の力に気づいていない刃が最後に何気なく振り回したところ大きな水柱が上がるというラストシーンの前に刃が「水」の玉から謎のイメージ映像を見るという新描写が入っていてこれがどうなるのは気になるところ。
また一新されたOP映像では撫子が登場している場面があるため、今後の玉探しの中で合流する回があるようでかなり違う展開になりそう。EDは曲ごと一新されたがコナンでナマコ男ピックアップの珍映像作ったのと同じようなノリでまさかの黒鬼集団主人公の珍映像が展開。遊びすぎェ…。
コメント