2025年4月5日~、日本テレビ系列土曜17:30~18:00。18:00~の『名探偵コナン』と並んでの放送。
『名探偵コナン』の前の青山剛昌による連載作で1988年~1993年まで全24巻。当時先に『まじっく快斗』が連載されていたが『まじっく快斗』は不定期掲載となって今作が連載作となった。
1993年~1994年まで1年間テレビ東京系で『剣勇伝説YAIBA』としてアニメ化。16巻(かぐや編)までほぼ原作通りに放送されて終了となり、17巻以降はアニメ化されていなかった。その後『コナン』世界での登場等はあったが、ここに来てまさかの原作者監修による完全アニメ化と銘打たれて『真・侍伝 YAIBA』として2度目のアニメ化となった。主人公の鉄刃のみ高山みなみ(コナン役でもある)が続投、後は全員キャスト一新。
1話
父の剣十郎とジャングル生活を送っていた刃だったがゴリラ軍団から逃走した際に逃げ込んだバナナコンテナに逃げ込んだところそのまま空輸されて日本へ。剣十郎とライバル関係にあった雷蔵が大会優勝で帰国して迎えに来た娘のさやかと偶然再会。そのまま峰家になだれ込んで居候させろと言い出し、道場で1番の実力者を刃が破った事で居候開始。翌日さやかの学校についていった刃は鬼丸と遭遇し…と展開。
基本原作準拠だったと思うけど、刃の仲間の虎のカゲトラが最初から仲間になっているのは原作・旧アニメから変更。回想で仲間になった時が別に描かれたほか、元々刃を襲おうとして自爆&返り討ちにあって空輸ドタバタの流れに巻き込まれてそのまま仲間になったので名前が無く、さやかからカゲトラと名付けられていたのが今作では刃がさやかに何故虎が…と聞かされた際に最初からカゲトラと呼んでいたので命名も刃に変更されたようだ。
また旧アニメでは雷蔵とさやかは剣十郎に刃を預かってもらうよう頼まれて空港に来ていてアジア大会優勝は鬼丸に変更されていて鬼丸が先行して登場していたがこの辺りは原作準拠に戻したようだ。ただ旧アニメが1話で既に鬼丸との街中ドタバタバトルまで突き進んだのに対して学校で出会うまでになったので今作の方が進行はゆっくりだろうか。旧作と同じペースで進行すると最低1年半~2年はかかると思うので後から加速しそうだけど。
絵柄が原作初期の丸っこい雰囲気をかなり忠実に再現しているのが懐かしい。後半になるにつれてどんどん角ばった尖った絵柄に変わっていってコナン初期の絵柄になったんだけど(途中連載の『まじっく快斗』の絵柄も激しく変貌していて3巻の最初と最後で絵が違いすぎ)、終盤のキャラの雰囲気もけっこう変わるのだろうか。
2話
鬼丸と勝負したい刃だったが相手にされないため、防具一式を盗んで様々な罠を張り巡らせて鬼丸を挑発。要約勝負する気になったがお互いの家に入れ違いとなってしまう。刃の家でカゲトラの尻尾を踏んだ鬼丸は激怒して襲い掛かってきたカゲトラを一蹴。一方でジャングルから必死に刃を追いかけてきたハゲタカの庄之助は力尽きそうなところで鬼丸の家のハト小屋から餌を強奪。双方飼っている動物に危害を加えられた事で激怒した刃と鬼丸はついに市中大決戦を喰広げる。一応竹刀メインだが、それ以外のありとあらゆる手段を用いて噛みついたり、強引に鬼丸にトドメの一撃を放った刃だったが道路看板に激突し両者痛み分け(一応刃の勝ち)で決着。今度は剣技で勝つと張り切って修行する刃に対して憎しみを募らせた鬼丸は家の灯篭を破壊。すると地下室への階段が発見され、地下室内で謎の声に導かれるままに剣を手に取った鬼丸は風神剣の魔力により角の生えた鬼に変貌してしまい次回へ続く。
市中決戦が思いっきり浅草舞台になったりと架空の漫画の街の中よりもリアルっぽくなったり、原作ではトドメの前に標識ドカンで決着つかずだったのを旧アニメ同様にトドメの後に標識ドカンのままにしておいたりはあったが、大枠の展開自体は概ね原作通り。しかし鬼丸の境遇と鬼への変化を大幅改変。鬼丸の姉と祖父が写真のみの登場となり2人とも半年前から海外に行っていて鬼丸は1人暮らしという設定に変更。これに伴い風神について説明する祖父の役割は、どこからともなく謎の声が聞こえてくるという形に変更され、さらに原作では剣を手に取ってしばらくは元のままで剣と向き合っているうちにいつしか飲み込まれて鬼に変わっていってしまったが、今作では手に取った瞬間に角も生えて鬼に変貌してしまった。
原作の展開だと姉と祖父はしばらく震えながら生活しており、鬼丸自身も徐々に変貌していったせいか家族への情は残っていたらしくしばらく住んでから危害は加えずに出ていって日本を支配しようと魔王を名乗り始める流れとなり、姉と祖父は震えたままそれっきり出てこなかったが、これだとかなり肩身が狭い。最初から国内にいないならその方がこの2人は幸せだろう。祖父が風神について教えてしまった事を悔いる展開よりも、何者かの声に導かれて鬼になってしまったという誰のせいでもない展開はかなり意識して改変した気がする。謎の声による「やはり血には抗えぬか」という意味深な言葉も今後に活きそうだし、いきなり鬼になってしまった方が最終展開はスムーズになりそうだし、色々踏まえた上での設定変更っぽかった。
ただこの変更により家族不在で孤独で憎しみを募らせていって鬼丸が鬼になってしまう説得力は増した一方でそうさせた刃の過剰な挑発も際立ってしまい、当時はギャグ的だった刃の行動がけっこうえげつねぇ感じに見えてしまうという弊害も…。
3話
鬼と化した鬼丸が学校にいた刃に勝負を挑んできた。これまで通り竹刀で飛び込んだ刃だったが、鬼丸はいきなり風神剣(真剣)で切りかかってきて竹刀はあっさり真っ二つ。鉄パイプで応戦し、鍛えていた心眼で攻撃を防いだ刃だったが、風神剣による波動にはなすすべなく校舎壁に叩きつけられ、校舎も半壊。咄嗟に飛び込んできた庄之助によって空に逃げる事に成功し、鬼丸も相手にならないとして帰っていったのでなんとか助かったが…。帰還した父の剣十郎から風神剣には雷神剣だとして宮本いうジジイが持っていると聞かされた刃はさやかとカゲトラを連れて天狗岳へ。宮本と名乗るジジイは400年以上生きている宮本武蔵本人だった(刃は知らず)。雷神剣はムサシでも抜く事が出来なかったらしいが刃はあっさり抜いてしまう。資格はあったが器はまだ無かったという事で雷神の力に飲み込まれて暴走した刃をムサシが止め、雷神剣を使いこなす事が当面の目標となって次回へ続く。
サクッと進行。前述のように雷神剣の事を教えてくれる鬼丸の祖父が今作ではいないので、鬼丸は地下にあった古い文献から雷神剣の事を知るという流れに。また当初原作も風神に飲み込まれて鬼になった、雷神に飲み込まれて鬼になる(刃が暴走状態の時に自らを雷神と名乗る事もあった)…というような描写だったが、後年の展開(鬼丸が風神剣を手放した後も鬼のまま存在)を踏まえてか、誰もが持っている心の中の鬼を呼び起こされて鬼と化してしまう(=風神や雷神に乗り移られるわけではない)という設定も強調されていたような。ムサシがさらっと「怒り」もその要素の1つのように言っていたのでますます刃のやりすぎな非道行為や挑発が鬼丸を鬼にさせてしまったというのも強調される事に…。
4話
鬼丸は自宅地下で八鬼と量産型の黒鬼軍団を生み出すと雷神剣を奪うよう命じる。さらに自身も派手な衣装に変更すると国会を襲撃して日本を手中に収めてしまった。
刃一行の元にはゲロ田ゲロ左衛門(カエル男)とジュリアス・ズポポタマスⅢ世(ヘビ男)が同時襲撃してきた。刃が雷神剣に呑まれかけたため、ムサシはゲロ左衛門への攻撃を防ぐとゲロ左衛門に共闘を持ち掛け2人で協力して刃を止める事に。この際にムサシの一撃が剣の「雷」部分に当たると剣から雷神の玉が外れて刃は元に戻った。この隙にヘビ男が玉を回収してさやかを人質にして攻撃してきたが、ゲロ左衛門はムサシに1度助けられた恩から攻撃できず、ヘビ男はゲロ左衛門を裏切り者として刃たちそっちのけで真っ先に攻撃してきた。これを刃が抑えた事でゲロ左衛門の味方化フラグが完全に立ち、刃とヘビ男の対決は偶然弾き飛ばされた際に剣が回転して雷神の玉が入っていた空洞部分に指を入れたところ扇風機のような高速回転で切れ味抜群の必殺剣となったのでこれを「せんぷう剣」と名付けてヘビ男を倒す事に成功。
ムサシが佐々木小次郎の持っていた魔剣物干し竿のことを調べれば雷神剣を制御するヒントが得られるかもしれないと巌流島を目的地にする事を提案して次回へ続く。
一気にオリジナル濃縮展開に改変。元々はゲロ左衛門の単独襲撃→戦いの最中にハス渡り成功で勝利→ゲロ左衛門捕獲→ヘビ男がゲロ左衛門処刑込みで第2の刺客として登場→ヘビ男を偶然出来た新技(せんぷう剣)で倒す→行くあてのないゲロ左衛門が味方化→新技の名前を考えゲロ左衛門考案の「ヤイバローリングスペシャルサンダー」に1度決まるが戦闘時刃が覚えられずなかなか技を発動しないのでムサシが提案していた「せんぷう剣」に決まる…とかなり長い展開だったが全部まとめて再編集され、スピード展開に。巌流島に行くのも元々は唐突に命日だから墓参りに行くと言い出して向かうという展開だったのがこの段階で目的地に変わったのでさらにスピード展開になりそう。
ゲロ左衛門が裏切るのが超速になってしまったものの、ムサシに助けられた義理でムサシへ攻撃できなくなってからのヘビ男がとっとと見切って処刑しに飛び掛かってきて今度は刃に助けられるという最低限の手順は踏んでいたのでまあ元々の優しい性格もあってそんな不自然では無かったか。
5話
さらに超高速展開に改変。クモ男は戦闘カットで鬼丸の参謀になっており、OP前にナメクジ男を高速撃破(一応塩で倒すのは原作通り)、温泉回も令和コンプラゆる改変。さやかの温泉シーンこそカットしなかったものの剣十郎も合流して敵も揃いも揃って中学生女子相手にさやかちゃ~ん(ハート)と追いかけ回す風呂場でのバトル&お色気コメディ展開は無くなり、剣十郎は登場せず、ムサシも刃も敵もさやか本人には興味を示さず(ムサシは他の女性が入っているのを期待してのぞこうとしたがさやかに叩かれる、刃はそもそも野生児で登場当初に風呂でさやかに触れた際に全く興味が無かったのが原作ではいつのまにかこの時点ですっかりスケベ野郎になっていたのを当初の興味なし設定のままにした)分かりやすく改変。風呂シーン関係の改変だけでなく、原作では旅館宿泊の際に金が無いのにどうするのかという話になり、たらふく飯を食って温泉に入って堪能した後は逃げるんだもんね!とかノリノリで言ってたのを、カマキリ男、ヒトデ男、ナマコ男により脅迫されていた旅館側がこの道を通った100万人記念とかなんとか適当な理由で無料招待(脅されているので旅館主人が終始滝汗気味)という形に変更。コンプラってるなぁ…。
その後のカマキリ男、ヒトデ男、ナマコ男による肝試しを駆使しての作戦は完全新規オリジナル展開となった。結果、現代版として十分にギャグノリも面白くまとまっていたと思う。『コナン』では蘭の携帯のストラップとして登場し、2021年のWANDS「YURA YURA」OP映像ではまさかの主役マスコットとして描かれていたナマコ男の元ネタがここという答え合わせも兼ねた回になったか。
6話
5話OP前で倒したなめくじ男がかたつむり男になって帰ってきたが一蹴するというお約束をまたもOP前に展開。後はバットガイとの激闘をアレンジして丸々1話。八鬼最強と言うか唯一まともに苦戦する強敵で本格的なバトル回に。原作のバットマンは前アニメの時点でバットガイに改められていて今回もバットガイ。かまれて狼男になってしまう展開も改変され、刃は無事でカゲトラ、さやかと共に逃げる展開に。サングラスをぶっ壊した後は夜明けにより太陽の光で動けなくなったところを撃破するのはほぼ同じ結末か。
7話
一応今作は現代に置き換えているため、鬼丸が民衆に力を見せつけるために冒頭でぶった切ったのはスカイツリー。一応コナン世界にも鬼丸(人間)は存在しており、そのコナンと現在絶賛コラボ企画「煌きの青天塔」を行っているというのになんてことを…。
巌流島に向かっての佐々木小次郎登場回となったが、クモ男が先回りするまでは原作通り。しかし何故か説明なく普通に死体が400年現存していてゾンビ復活レシピに従って怪しい色々なものを振りかけるだけで復活させていた原作(最後の”なでる”を”なぐる”と間違えて殴ったけど大丈夫だった)と異なり、設定を変更して説明。小次郎の死体が400年後も現存しているのは魔剣「物干し竿」の魔力による影響と説明され(それでもある程度干からびてはいる)、復活レシピに従って怪しい色々なものを振りかける事で肉体のみ復活。魂を呼び寄せるため「物干し竿」の時空を超える能力をクモ男が行使して次元に穴を開け、死んだ直後の小次郎の魂を引っ張り出して肉体に入れるという手順で復活となった。完全にゾンビだった原作/旧アニメと違って、なんかより具体的に蘇らせてきたな…。
老いたムサシでは歯が立たず、刃もせんぷう剣が通じずに殺されかけてしまう。本来そのままギャグ的に逃亡してしばらくドタバタ展開となるが、なんと先ほど使用した時空の穴がまだ残っていて刃とくっついていたナマコ男が400年前にタイムスリップしてしまう。勢いよく飛び込んだため時空がズレて武蔵と小次郎の決闘1週間前にたどり着いた。当時のイケメン武蔵に事情を説明して、お通とも知り合う(お通と先に出会って武蔵を探す展開だったがそこは大幅にカットして即武蔵と出会って即未来人と信じてもらえる物分かりの良い展開に改変)。1週間武蔵と特訓して強くなった刃だったが、「わざと遅れていく」という作戦をお通の前でバラしてしまったため、お通が武蔵様はそんなことしないと怒り、図星だった武蔵もそんなことはしない!と言いだしてしまったので歴史が変わってしまう恐れが生じ、マズイとなったところで次回へ続く。
なんと旧アニメの最終回(かぐやとの戦い)より後になって出てきたタイムスリップのエピソードをまるっと先行して持ってきて繋げる(初アニメ化)という大胆改変。ムサシが書いた自伝本もこの時に出てきたものだったのが、今回島に向かっている最中に出てくるから早いなと思っていたら時空の穴が出てきたり、原作でも同行したナマコ男が刃にくっついたままだったりとタイムスリップエピソードにくっつけるフラグが立ちまくってのこの展開。
17巻で起きる出来事を5巻に持ってきた事で生じた大きな問題は刃の実力問題。原作でこのエピソードになった17巻時点での刃は雷神剣と風神剣を使いこなしているほど強くなっているので今更「物干し竿」の伸びる能力やつばめ返しなど全く問題はないところだが(本に書いてあった通りに実演して勝とうとするくらい当初は余裕があった)、現時点では雷神の玉使えないので持ってきてないし、技もせんぷう剣しかない、つばめ返しで危うく死ぬところだったくらい弱い。武蔵とのエンディング曲並行での修行はあったとはいえ、実力差はまだまだ歴然。新技習得までのエピソード含めて全カットしてこの機会で会得するくらいに変えてくるのかな。
8話
OPは現代でムサシが追い詰められたところで何者か(刃)が戻ってきたところを先見せ。
「わざと遅れていく」作戦を刃がバラしてしまったため歴史が変わり、雷神剣が消滅、ムサシの自伝本が小次郎の自伝本に変わり、刃の存在もうっすら半透明になって消えかけてしまう。焦った刃は現代のエロジジイであるムサシの様子からお通の着物をめくりあげて未来にはミニスカートの姉ちゃんがたくさんいるという話をすると武蔵が食いついてきたのでそのまま酔わせる。しかし武蔵は酔いつぶれると1日目覚めないという。「遅れていく」は達成できたため、自伝本は元に戻り、雷神剣も戻ってきたが、刃とナマコ男が狙っている現代への帰還方法は”決戦で死んだ直後の小次郎から抜けた魂をクモ男が現代から引っぱりだした際に出現する時空の穴に飛び込む事”なので決戦で小次郎が死なないと困る。自伝本に勝ち方は書いてあるのでその通りに動けば大丈夫だと刃は武蔵に化け、眠ったままの武蔵を船に残して勝負に挑むが…。
原作では小次郎から物干し竿で時空に穴を開ける方法を直接聞いて刃が自ら物干し竿を使用して時空の穴を開けて現代へ帰還するというゴールだったのと既に雷神の玉装着状態だったので、歴史の変化に伴う揺れ動きで雷神剣の前にまず雷神の玉が消えるというのがあった。そして自伝通りに戦ったが小次郎が思ったより冷静で防がれてしまい、しょうがないから雷神剣の力で手っ取り早く片付けようとしたらもう1回歴史が敗北に変わり雷神の玉が消えてしまったので苦戦、未来から来たという話で動揺を誘う対話に持ち込んで物干し竿の使用方法を聞きだした事で再度未来を改変、復活した雷神剣で小次郎を気絶させ、眠ったままの武蔵が振り下ろせば小次郎を倒せる決着の形にセッティング。刃が未来へ帰還後に目覚めた小次郎と武蔵が目覚め、そのまま武蔵が振り下ろして小次郎は既に剣を持っていなかったので防御が取れずにそのまま死亡…というあっけないものだった。武蔵は眠ったままで戦わずという…。
今回の刃はまだ実力不足なため、書いてある通りに動いたはずだったがつばめ返しの攻略方法を再現しきれずに止められず、そのままあっという間に追い込まれてしまった。そこに武蔵がカッコよく酔いが目覚めて登場。実力で小次郎を上回って完全勝利で小次郎にトドメの一撃を放った。武蔵がちゃんと圧倒的実力者として勝利する展開に改変され、刃は予定通りそこに出現したクモ男が出した時空の穴に便乗して現代へ帰還を果たす流れに。武蔵がミニのお姉ちゃんたちがいっぱいいる400年先まで生き延びる事を決意して終わる流れはそのままだったが、原作よりも武蔵がカッコよく、刃がまだ実力不足なのを生かしたいい改変だった。
現代に戻った刃は今度こそつばめ返しを攻略するが、実力差を覆すには至らず、伸びる物干し竿の能力にも追い込まれてしまう。しかし刃の成長を見たムサシの判断で雷神の玉を使用し、制御に成功。雷神剣の雷撃で小次郎に勝利するのだった。なお制御は出来たのでもう雷神に飲み込まれて鬼になる心配は無くなったが、小次郎を倒してすぐコントロール不能になり、無理やり玉を抜く事で暴発を抑え、玉を抜いた後は動けなくなってしまうほど消耗は激しかった。小次郎が鬼丸の仲間になるのは拒否したが、クモ男の現在のこの世で最も強い侍はムサシではなく刃という嘘に引っかかって刃をターゲットにさせる作戦が成功するも、鬼丸に俺が1番強い…と吊るし上げられるオチは原作通り。
小次郎相手に雷神の玉を解禁するのも原作通りなんだけど、原作ではもう少し逃亡劇があってから雷に打たれてもピンピンしていた刃を見てこれならいけるのではないかと判断していたのが、今作では実力や精神面での成長を見て今ならいけるに変えられていたのも良かった。場所を変えながらギャグ逃亡バトルを繰り広げるのは全部カットになったけど、このおかげで硬派な仕上がりになった。
9話
巌流島へ行くという目的は達したので(小次郎復活という予想外の展開にはなったが)、久々に峰家に帰宅した一行。雷神剣を奪おうとしていた小次郎が先回りして峰家に居候しており、ムサシ、ゲロ左衛門、ナマコ男もくっついているので居候が一気に増えた…。
新技開発のため試行錯誤の末に、かみなり斬りを開発、習得に成功。この間剣を奪おうと色々やったけど失敗し、最後は特訓に普通に付き合ってしまった小次郎はかみなり斬りが完成してしまったので落ち込んでいたがなし崩し的に仲間になり、鬼丸城へ乗り込む際にはもう普通に仲間として同行していて次回へ続く。
大きな改変は無かったが、なんか先日鬼丸が見せしめでぶっ飛ばしたはずのスカイツリーが何事も無かったように復活してなかったか…?国会も吹っ飛ばした後に鬼丸城に作り替えていたし、関東各地も同様に鬼丸仕様に速攻変えていたので、黒鬼達の建築技術がすさまじいのだろうか。
10話
鬼丸城に突入して鬼丸と対面した一行だったが直後に落とし穴に落とされて内部に潜む鬼丸四天王との対決に。四天王は元々1人ずつ登場してパーティー全員で相手していたので原作はほぼコミック1冊、旧アニメでも1人1話で4話も使っていたのにまさかの1話で高速展開。落下した際に3組に分断してしまい、刃・さやか・ナマコ男はカメレオン・ボナパルト、ゲロ左衛門・カゲトラ・庄之助はやきとりくん、ムサシ・小次郎はスーパーゴリラと対峙する事に。刃に化けたボナパルトをさやかが見破る際にコナンの効果音を使用するという遊び心が。
スーパーゴリラ戦で小次郎が裏切るもトドメの一撃が飛び出したスーパーゴリラの後頭部に直撃して気絶、小次郎は咄嗟にそういう作戦だった事にしてスーパーゴリラにトドメを刺すのは刃だったのが不在なのでムサシに変更。スーパーゴリラが元のゴリラに戻ったらスーパーゴリラより巨大化して暴れ回ってムサシと小次郎が逃亡→壁をぶち抜いて刃の元へ合流→刃がゴリラと意思疎通してやきとりくんの元へ移動、という流れはダイジェストで処理され、追い込まれていたゲロ左衛門・カゲトラ・庄之助の元に合流して刃がやきとりくんを撃破、これにて全員再合流となった。
クモ男が操縦するトータスヨーロッパ戦もショートカットで進行してサクサク撃破。玉手箱を使って刃と小次郎がジジイになってしまう展開がカットされてしまったのは残念。元に戻る時にちゃっかりムサシも便乗して若返ろうとするけど全く変化が無くてどういうことだと詰め寄ったらあんさんは年取りすぎと言われてしまうところけっこう好きだったのに。
圧縮展開の影響でボナパルトとゲロ左衛門が対峙しなかったので舌対決がカットされてゲロ左衛門の活躍が皆無に。ゲロ左衛門はやきとりくん相手には何もできず、むしろ1度飲み込まれたカゲトラの方が内部から攻撃してダメージを負わせるなど活躍する始末。またボナパルト戦でせんぷう剣を使って水中を素早く動き回るというせんぷう剣の最後の(?)活躍もカット。一方でスーパーゴリラ戦に刃が参加していないのでスーパーゴリラを倒すのがムサシになったが、玉手箱展開のカットにより、トータスヨーロッパ戦で刃と小次郎がジジイ化して使い物にならなくなった際のムサシの活躍はカットになった。
11話
高速圧縮展開が続いていたがさすがに刃と鬼丸の対決は丸々1話かけて迫力ある派手な戦闘を展開。小次郎が再度裏切ろうとして復活してきたクモ男にこいつは裏切る芸風だと騒がれて失敗し、最終的に今度こそ味方になる展開を挟みつつも雷神の玉を装着後のバトルでは、これまでの修行の成果や戦闘経験を生かして戦ったり、刀能力バトルになると背景になりがちなムサシら仲間一行も大量の黒鬼相手にそれぞれの持ち技でなすべき仕事を果たすなど原作や旧アニメからの改善も見られた。ただ「いっけェェェェェ!!」と高音シャウトする際の刃のシーンは劇場版クライマックスのコナンとどうしても丸被りしてしまうなと改めて…。
最後は風神剣が折れ、雷神の玉が吹き飛ばされてしまい、クモ男が折れた風神剣と落ちていた雷神の玉の1番近くにいたために2つ回収、吹き飛んだ国会議事堂跡地の鬼丸城の地下から建設中の飛行城が出てきてこれに乗って逃げられてしまい次回へ続く。
周囲で見守ったり中継もされていた事から世間的には鬼丸を追い払った、鬼丸逃走という形で英雄扱いになった刃だが、雷神の玉を失ったのを重く捉えるのか、原作同様にひとまずの祝福ムードに浮かれてギャグにしてから次の目的に向かうのか、今作はどっちで行くだろう。
12話
タイムスリップ話同様に旧アニメ終了後の短編エピソードを先に持ってきた回。雷神の玉を取られてしまったのでひとまずムサシの命令で修行という名の家事全般をやっていた刃が買い物に出ている間に道場破りの大和撫子が刃の婚約者だと名乗って登場。小次郎がやられ、ムサシがぎっくり腰になり、さやかでは敵わずも粘る中で帰宅した刃が「蕎麦屋の坊主」と呼んだ事で動揺して撫子はフリーズ、その隙にさやかが一撃を加えた。ジャングルで6年前に助けられた時に「強くなったらそばにもらってくれ」と言ったのを刃が蕎麦をもらってくれだと勘違いしていたというオチ。
原作ではそのまま去っていったが、改変が入って刃が強い奴は好きなので一緒に修行しようといったので撫子が残留(原作での登場時では一旦の脅威は去って平和な時期だったが今回は鬼丸の脅威が迫っているタイミングなのもある)。その晩に刃の父剣十郎も帰還。空を飛べるという玉の存在を語り、撫子が探検家の父から伝説の玉のありかを示した地図を見せられた事があると語る…という流れで龍神の玉探しの導入へとアレンジされた。…が、1発キャラなのに残留させちゃってどうするんだ撫子。
今回の序盤で小次郎が目薬を差してゾンビゆえの赤目を普通の白目に治すという場面があり、そのまま最後まで白目になっていたが以後これで行くのだろうか。
13話
龍神の玉探しの旅を開始。撫子や剣十郎は登場せず、ゲロ左衛門とナマコ男も何故かおばあちゃんを手伝ってあげてとさやかに言われたらしく留守番となったため(原作では理由なく置いていかれていたんだっけ)、刃・さやか・ムサシ・小次郎・カゲトラ・庄之助。前回目薬を差して赤目を治すと言って実践していた小次郎は今回も普通の白目になっていたので、今作では常時赤目ではなくしたようだ(ゾンビ扱いのままではある)。
玉のありかを示した地図は大雑把な日本地図だったが、撫子が琵琶湖にあるという情報を持っていたらしく、琵琶湖へ出向き、現地の物知りフクロウに刃がありかを聞いて探している中で、鬼丸の魔力で復活した三好清海入道(とクモ男)が襲撃。今回の敵軍は動物を媒介にしている点は八鬼と同じだが、過去の剣豪の魂を呼び寄せて融合させており、真の姿としてその動物の姿でのバケモノに進化するという特性。今回は水上戦でタコだったのでかなり不利で、戦いの最中に入手できた「水」の玉も水鉄砲が出るだけで使えなかったので苦戦。最後はさやかが物干し竿に涙ながらにお願いしたところ伸びて突撃してくれたので隙が出来て雷斬りで勝利。
概ね原作をなぞった展開だったが、まだ「水」の真の力に気づいていない刃が最後に何気なく振り回したところ大きな水柱が上がるというラストシーンの前に刃が「水」の玉から謎のイメージ映像を見るという新描写が入っていてこれがどうなるのは気になるところ。
また一新されたOP映像では撫子が登場している場面があるため、今後の玉探しの中で合流する回があるようでかなり違う展開になりそう。EDは曲ごと一新されたがコナンでナマコ男ピックアップの珍映像作ったのと同じようなノリでまさかの黒鬼集団主人公の珍映像が展開。遊びすぎェ…。
14話
前回の奈良までの新幹線代で資金が尽きたらしく、次なる四国行きに困る一行だったが、さやかの提案で水の玉を使ってみる事に。振り回して見たものの何も起こらない。実際には背後の街の方で水害パニックが発生していたが一行はなんか背後が騒がしいな程度で気づかない。あきらめて地面に剣をぶっ刺したところ、海面が割れて対岸の四国まで海底を歩いていく事に成功。原作通りの展開は今回ほぼこれだけだったかな。
四国で撫子が合流。前回同行しなかったのは詳しい場所を調べるためだったらしい。撫子の案内で玉のありかに向かった刃たちだったが既に刺客の風魔小太郎が玉を守っていた狸たちを捉えて待ち伏せていた。今回はムサシ、小次郎、撫子が速攻やられてしまいほぼ刃と小太郎の一騎打ち。苦戦するが最終的に助けてもらった狸たちが刃に化けた事で小太郎の動揺を誘いその隙をついた雷斬りで勝利。洞窟から一挙脱出するのに噴水剣と称して水の玉の力を使っていたが使用はこれのみ。原作のように小太郎が変わり身で逃げる描写は無く、媒介となっていたタカに戻ってしまったので完全に倒したようだ。
入手した金の玉は変化の玉だった。これを使って次なる九州へ渡るのに刃にイカダに変身してもらって渡る事にした一行だったが…。
狸一行が当時の絵柄よりなんかラブリーな雰囲気になっていたような。せっかく撫子が合流したのに活躍は道案内&ラブコメライバル要員か。
15話
ヒトデ男と再会した一行はヒトデ男の案内で阿蘇山へ。ヒトデ男の決死の活躍で火の玉を入手し、天草四郎時貞との対決は1つ前の金の玉での化け合戦を経て最後は火の玉でド派手にぶっ飛ばして快勝。
今回は原作の要素をほぼそのまま生かして見た事のある展開が続いた印象。あまり余白が無いのでムサシ・小次郎とわざわざ追加した撫子が活躍できる場面が無く、ピンチの時に3人で飛び掛かるけど歯が立たない…みたいなお約束に落ち着きつつあるな。
16話
謎の男が仲間になりたいとやってきた。実は次の刺客の石川五右衛門が化けた姿で原作では小太郎が生きていたので、捨て駒として五右衛門は小太郎を倒す事でより信頼を得ようとしていたんだけどそこはカット。奈良の大仏に次の玉が埋め込まれてて大仏ごと起動させて町を破壊しまくりながらの巨大バトルでド迫力の展開に。大枠は寄せていたが細部はだいぶオリジナルに改変していて大仏が思ったよりカッコいい。
また撫子が調査の名目で姿を消したが、ムサシが五右衛門を疑って最後まで気を抜いていなかったり、大の玉を取る際に小次郎、ムサシがそれぞれ軽く活躍したりと撫子がいない方が各自が活躍するのは気のせいか。
17話
柳生十兵衛登場回。正体が分からない状態で戦った小次郎が物干し竿を伸ばしたところを倒されて峰家まで墜落して退場。刃が戦うも圧倒されたままムサシが柳生十兵衛だと気付いてそのまま旅に同行する事に。原作では等身が変わって別人のような姿になっていたムサシにショックを受けて切腹しようとした十兵衛だったが、声で分かったのに姿を見て分からなかった自身に責任を感じて切腹しようとするという微妙な改変が。
その夜の宴会で酒を飲ませたところ、狼の姿のウルフに変身。実力で勝てず、旅館内なので火の玉ぶっ放すわけにもいかず苦戦する刃だったが、酒がたくさんあったのでベロベロに酔わせてフラフラになったところをなんとか撃退。ここも原作では途中でとにかく飲ませる方向に切り替えて酒を投げまくり、最後はデカい樽で押しつぶして気絶させていたのが、ベロベロのところに十兵衛の時は通じなかった雷斬りを力押しでぶちかまして気絶させる倒し方に改変。酔いがさめるまで一晩寝かせたら元の十兵衛に戻ったのでそのまま仲間になって次回へ続く。という事で小次郎と十兵衛が入れ替えに。
柳生十兵衛とウルフは完全別人格になっており、双方で記憶も共有していないという他の刺客とは1人だけ違う仕様になっている理由は特に明かされなかった。改変して理由付けしてくる可能性もあるかなと思ったけど…。
ここのところ玉の力でのバトルが続いていたので刃1強だったが、小次郎よりも刃の方が十兵衛に押されていたりと素の実力では刃が圧倒的に強くなっているわけではない。この設定は最終章でより活きてくる。
18話
撫子が再合流して川中島での五右衛門との最終決戦。大量の黒鬼や罠を仕掛けて待ち伏せていた五右衛門に苦戦する一行。ムサシは最初に吹き飛ばされてしまったが終盤に復帰。黒鬼軍は撫子と十兵衛、復帰したムサシの活躍で止めて刃は五右衛門に挑む。火の玉で五右衛門を熊形態に変身させた後は巨大手裏剣攻撃に苦戦させられるもさやかが攻撃されたのでブチ切れ、最後は手裏剣に乗って突撃して食い込んだところから火の玉で吹っ飛ばして勝利。
五右衛門は雷斬りが効かなかったりと普通に強いんだけど、結局前回戦った時も今回も火の玉の攻撃で撃破しており、火の玉乱発してれば勝てそうなのに何故か使わない時間帯があって大苦戦するっていう。結局手裏剣攻撃が強力で近づけない事で苦戦していたが、雷斬りのタイミングでは接近できておりこの好機に炎をまとって突撃するとか雷斬りを止められた瞬間に炎でぶっ飛ばすとか火の玉の攻撃を直撃させるタイミングはあったんだけど、ぶっちゃけ火の玉が強すぎるせいでパワーバランス調整が入ってしまうような戦闘にはどうしてもなってしまうな…。
五右衛門が持っていた玉を試したところ、「闇」の玉の中に吸い込まれてしまい咄嗟に助けに飛び込んだ十兵衛も一緒に闇玉の世界に閉じ込められてしまった。闇の世界は終始白黒となっており、案内人の河童のケロ吉によれば夢を持つ者ほど吸い込まれやすく、この世界では脱出以外の夢は何でも叶うが、みんな夢をあきらめて朽ち果てて死んでいくという(なので足元は白骨ばかり)。驚愕したところで次回へ続く。
「闇」の玉がトラップ玉すぎる。撫子が闇の玉の存在を文献から把握していただけに事前にそのような玉がある事は調べれば把握できるようにはなっているが、発動させないと玉の文字が浮かび上がらず何の玉か分からない以上、7つ全部集めようとすると1玉1回は確認作業が必要になり、7個目が闇じゃない限りは詰むって恐ろしすぎるでしょ…。
19話
闇玉の世界に閉じ込められてしまった刃と十兵衛。ケロ吉によれば闇の滝にいるケロ介を倒せば滝の裏から脱出できるという。早速ケロ介に挑む2人だったが名前の割にデカくて硬い怪物だった。刃は雷神剣を持ってきていない(雷神剣に闇の玉を装着して発動したところで玉の中に吸い込まれているため)が、十兵衛が二刀流だったので1つ貸してもらって応戦。しかし河童の割に水系ではなく炎を吐いたり、雷斬りでは頭の皿を割る事も出来ず敗北。前回の五右衛門相手にもいつまでもそんな古い技が通じるかみたいに言われて防がれてしまった雷斬りだが、ケロ介にも通じず、玉探し前半までは決め技になっていた雷斬りはここで完全に過去の技になってしまった…。
十兵衛はこれですっかりあきらめてしまい、修行をしたい刃は十兵衛に酒を飲ませてウルフに変身させてウルフと戦って修行を目論む。十兵衛とウルフは記憶と人格を共有していないが十兵衛の会得している柳生新陰流は共有しており、疾風の太刀という腕を高速回転する技を使って攻撃してきたので刃はこの技をまねようとするがうまく行かず。水車に剣が刺さってしまい必死に踏ん張って抜いた際に偶然全身で高速回転して突撃する新必殺技「風車」の開発に成功。元に戻った十兵衛はそれでもやる気が無かったが、夢なんてあきらめろというケロ吉にもし夢が叶わなかったらまた次の夢を探すとどこまでも明るい刃の姿に再奮起。十兵衛が隙を作り、風車を発動するが回転不足で失敗し、踏ん張って発動したところ成功してケロ介を撃破。
闇玉を脱出したところ、一行は北海道でデカい牛に化けた弁慶と遭遇していた。原作では出会う段階でのやり取り、刃が脱出してからの風車連発での野球対決などかなり尺があったがバッサリ削られ、脱出した刃が初手から弁慶が持っていた玉を入手、速攻発動させたら氷の玉で弁慶は一瞬で凍り付き、風車で粉砕…と瞬殺になってしまった。哀れ弁慶。
一方で新技開発中だった鬼丸はヒントも掴めていなかったが、戦況報告してきたクモ男の映像にいらついて失せろと集中攻撃した事で必殺技「竜巻斬り」の開発に成功していた。これ確か原作だとクモ男は直接報告しに来て怒った鬼丸が波動を連発した事で竜巻が発生したのにヒントを得て開発(ギャグ補正でクモ男にダメージは無い)という展開だった気がするが、クモ男は映像になったので無事なんだな。
十兵衛がケロ介に勝てなかっただけで速攻あきらめるのが早すぎるように感じられたが、あの闇玉の世界は夢とか希望とか意欲を奪う空気があって十兵衛クラスでもあのようになってしまう…が刃はもっと純粋でまっすぐなので影響を受けなかった…という事なのかもしれない。
こうして玉は残り1つ。今回の氷の玉は火の玉と並んで攻撃特化で使える玉になるはずだったが…。相手を一瞬で凍らせて動きを封じる→破壊というコンボは火の玉と同格かそれ以上に必殺すぎるためか(弁慶瞬殺だし)、やはりパワーバランス調整対象になってしまうよな…。
20話
既にみんな石化してて刃1人で絶体絶命なところを先見せしてからOP。
ゲロ左衛門とナマコ男が合流。これまでさやかがまとめて玉を持っていたが狙われやすいという事で6個の玉を刃、ムサシ、撫子、十兵衛、ゲロ左衛門、さやかが1つずつ持って(さすがに庄之助とカゲトラに持たせるわけには…ねぇ?)最後の玉の場所へ。既に松尾芭蕉が待ち受けていた。これまで登場した歴史の人たちもかなりの野心家だったが、今回の松尾芭蕉は目的は鬼丸を倒して天下を取る事と宣言し、敵となる自分を復活させるなんて馬鹿な奴だと言い出す始末。これくらいなら復活して力を得て気が大きくなったのね、で済むんだけど芭蕉の場合は生前にも言及し、俳人に扮して天下を取るために伝説の玉を探して日本全国を旅していたが途中で病に倒れたという生前から天下統一狙いの野心家だったと告白。松尾芭蕉=俳句の人ってこれまで登場した中でも教科書で見た事ある1番有名なんじゃないかという人物に凄い攻めた設定してるなこれ。
猿の姿ですばしっこいという特徴はあったが、それより厄介なのが一撃必殺な石化する吹き矢で、ムサシと庄之助が初見でやられ、以降も仲間達が次々石化していく(十兵衛は善戦)。1人1玉の振り分けで1番使える火の玉は撫子が持っていて刃は次に強力な氷の玉を持っていたのはさすがにまあ攻撃に使える玉を刃が持ってないとダメなのでギリギリな線だったが相変わらずパワーバランス調整入っててなかなか使わない。全く使わないのも不自然なので一応氷の塊を地面から発生させて攻撃した後に飛び上がって回避した芭蕉に風車を連発するという形で少しだけ使用。すばっしこさに追いつけず次のシーンではもう雷神剣に氷の玉入ってなかった。そもそも一撃目を避けた芭蕉が飛び上がった時点で氷の第2撃を放てば空中回避までは出来ないんだから直撃凍結で勝負がついてしまうわけで何でそこで風車なんだっていう。嗚呼パワーバランス調整。まあこれを言ってしまうと芭蕉が鬼丸にこの能力で挑んだところで風神剣の風の能力と相性悪すぎて吹き矢が全く届かずに竜巻斬りで瞬殺だよね。
結局玉を使わないまま追い詰められ、足の裏に3本も刺さったのに急所を外したとかで刃だけで瞬間石化ではなく、足元からじわじわ石化になった。刃も仇を撃つリストの仲間にナマコ男を入れていたのでナマコ男もやられたと思っていたが実はナマコ男はさやかの懐で闇の玉と共に無傷だった。それに気づいた刃は闇の玉を雷神剣にセットするようにナマコ男に指示。石化する直前に芭蕉を挑発して直接首を獲りに来るように仕向け、芭蕉が飛び込んできた瞬間に闇玉発動で芭蕉を闇の玉の内部へ吸い込ませるという最終手段を使って芭蕉を封じ込めた。
そのまま自身も吸い込まれそうになったが、ナマコ男が体当たりで闇玉を抜いたので助かった。これ原作だと前回の刃の演説で考えを改めたケロ吉が外の世界に出てこようとしていて芭蕉が吸い込まれた後の刃が吸い込まれそうになって顔を突っ込んだタイミングでケロ吉が飛び出してきたので助かった(刃の顔面にケロ吉が突撃してきたのでダメージはある)という流れだったのに、このアニメ版のケロ吉は出てくる気無し、闇の玉の中で友達が増えたと喜んでいるだけだった。という事はこの後の出番もカットで改変入るのか。代わりにナマコ男が防ぐ形で活躍が増えたが…しかし刃が顔を突っ込む直前に体当たりという今回の行動だとナマコ男が高速で吸い込まれるだけになるのでは…。夢を持つ者を吸い込む特性があって、芭蕉は生前から天下を取る壮大な夢を持っていたので闇玉の超対象、ナマコ男はこれといった夢を持っていないので吸い込み対象にならない、という事なのか。
矢を抜かないとダメかと思っていたがナマコ男が刃の矢を折ってしまったところ抜かなくても折れば解除だったらしく、刃が復活。仲間達も全員復活させたがムサシだけは戦闘中に刃が盾として使った後に芭蕉に向かって放り投げ、芭蕉が投げ返したのをぶった切るわけにもいかずに落としてしまって眉毛が折れてしまっていた。バランス取って片方も折ったが折りすぎたので接着剤で細切れに繋いだ歪な形で針を折ってみたらこれもそれでOKだったらしくムサシの眉毛も元通りだった。このギャグシーンはしっかりやるのな。
最後の玉は「当」。玉から両手が出てきて陽気な関西キャラで喋るというガイドの玉だった。既に6つ集めてしまったので他の玉の在処を案内してくれるという主要な役目は意味なしに。この辺りのノリツッコミギャグは省略され(あまりに喋りがうるさいので1度玉を外してもう1回発動したらめっちゃ怒った等)、7つ集めたなら竜神の玉を得る資格があるとして富士山に竜神の玉があるとスマートに情報提供してくれる陽気なんだけどスマートな役どころになった。
しかし富士山頂には鬼丸城と新必殺竜巻斬りを完成させた鬼丸が待ち構えている…というところで次回へ続く。
21話
鬼丸による指名手配で富士山周辺の宿に泊まれず樹海で迷いながら野宿をしていた刃一行。刃一行がなかなかやってこない(指名手配して宿にも泊まれなくしたせいだろが)のにしびれを切らした鬼丸がクモ男に連れてくるよう命じたため、クモ男は樹海内に銭湯型飛行機を用意。ギリギリで気づいた庄之助が刃とさやかだけ助けて飛び出して銭湯型飛行機を追いかける形で一気に鬼丸の元へ(残りの連中は途中まで閉じ込められているのにも気づかず風呂に入ってた)。
空中戦で不利なのもあるが、風車は片手で止められ、最も強い火の玉での火炎攻撃もあっさりはじかれてしまい戦力差は歴然。鬼丸はここで雷神の玉を使った雷の波動を打ち込んできて自身の持っていた雷神の玉での攻撃を受けて激高した刃が再度突撃して火の玉で攻撃してもやっぱりあっさり防がれて吹き飛ばされてしまい、そのまま竜巻斬りでやられそうになってしまうがさやかと庄之助の機転で付近を飛んでいた無人機をぶつける事で軌道を変えて直撃を外す事に成功。銭湯型飛行機もろとも鬼丸城に突っ込んで残りの面々もようやく外に出てきてそのまま場内へ逃げ込み、火口にあるという竜神の玉への入口を目指す事に。
火炎攻撃が全く効かないってのはどうしようもないが、しかしこんな玉の特殊能力の出力差が絶望的だったか?最後に竜巻斬りに向かって撃った時はともかくとして鬼丸が剣で軽く薙ぎ払っていたタイミングでは氷の玉に切り替えて攻撃すれば腕ごと凍らせるくらいの善戦は出来た気がしなくもないんじゃないかと思ったけど出力差がありすぎてあっさり砕かれて終わりそう。しかも竜巻斬りのスケールの大きさに比べると火炎攻撃あまりに小さすぎて泣けてくる。風神の玉1本で特訓し続けた鬼丸に対して、刃は個々の玉の使い方はほとんど特訓してないからなぁ…。ほとんどの玉は基礎能力使っただけだし、水の玉も海を割る盛大な使い方は地面に刺したら偶然使えただけで後はひからびたヒトデ男の回復と火炎攻撃の消火作業くらいでしか使ってないんだよな。
原作/旧アニメではここで闇の玉から脱出した直後に近くにいたクモ男をバカにし過ぎて捕まったケロ吉が清掃員としてこき使われていて火口へ通じるダストシュートへの案内人となるが、今作ではケロ吉が出てきてないのですぐ目の前にダストシュートを発見する高速展開に。7つの玉をはめ込む扉も「当」の玉がこの辺にあるはずとゴミで埋もれた周辺を漁ることなく、露出した状態で残っていて短縮。7つの玉を失う事に葛藤するも鬼丸が迫る中で龍神の玉に賭ける事を決断。先の戦いで火の玉単体で全く歯が立たなかったのもあるし、空中戦で分が悪く龍神の玉は空を飛ぶ能力があるらしいというのが最初に手に入れようとした時の理由にもあったしな…。。突入直前に刃が「当」の玉(剣にはめ込まないと喋れないが扉を開けるためのはめ込みもこれに該当するらしい)が龍神の玉を自分に扱えるか聞いて「当」の玉がここまで来たんだから自分を信じろと励ます最後の見せ場がカットされていなかったのは良かった。
同時に発生していた溶岩から逃げ惑う一行だったが最初の扉を開けるために上にある仕掛けで扉を開けた庄之助が間に合わずに扉の向こうに取り残されてしまう=溶岩に飲み込まれて焼き鳥退場となってしまい衝撃の展開で次回へ続く。
22話
庄之助が犠牲になって始まった龍神の試練。命の炎というろうそくを消さずに持っているように言われ、続く「勇気の谷」(奈落の底にそびえたつ超長い丸太を飛び移ってゴールまで行く)では終盤の足場が安定せずに崩れ落ち、ゲロ左衛門のベロをゴールに伸ばしてベロの上を渡る方法で切り抜けるが、足場とベロを伸ばした先の両方が崩壊してゲロ左衛門が犠牲に。
続く「力の闇」(無数の無敵包帯怪人が襲い掛かってくる)ではさやかに迫る怪人に飛びついたカゲトラが包帯攻撃でぐるぐる巻きにされてしまい、さやかが慌てて包帯を外したらカゲトラは消滅していた…。ムサシが1体だけ包帯の向きが違う事に気づいてソイツを撃破してクリアとなったが…。一部の包帯男は消滅せずに追いかけてきたので吊橋途中で刃が吊橋をぶった切って追撃を止めようとしたところ捕まってしまい、十兵衛が犠牲になって刃を救出。良く考えたら他と違ってここだけ刃の過信・過失なんだよなぁ…。別に吊橋ぶった切らなくてもまだ振り切れそうな距離と数だったし、けっこうふざけてぶった切ったら甘く見てて捕まったみたいな感じだし…。
続く「知恵の回廊」(迷路)は1番先まで行ってもゴールが見つからず、戻ろうとすると異様に罠が発動しまくる様子からムサシがゴールは入口である事に気づく。その瞬間迷路の崩壊が始まり、ゴールは入口だと伝えてそのまま崩壊に巻き込まれてムサシは奈落の底へ。しかしこれゴールが入口っていうのは1歩入ってすぐ戻るではさすがにクリアにならなそうだし、ある程度迷路を進む→道を戻ろうとすると罠が発動しその時から入口がゴールになる、っていう段階はあるんだろうな。
原作にはいない撫子がまだ同行していたが迷路の出口(入口)部分が狭まったので薙刀で止めてそのまま崩壊に巻き込まれて退場という形でオリジナル展開。いても出番無いよなぁ…と思っていたら本当に出番無かったな撫子。何で仲間入りさせたんだろ…。
実際には迷路の出口の後の階段を上がった先まで行かないとダメで上部が締まり始めたので慌てて駆け上がる刃とさやかだったがさやかが命の炎を落としてしまい、ここでナマコ男が活躍。原作ではナマコ男はこっち側まで完全に飛び上がってきたところでよくやったと言われておう!と喜んでろうそくを離したところそのままろうそくだけ残してわずかな隙間から落下という若干マヌケな退場だったが今作では修正。そのままでは間に合わないと見るや下からろうそくを放り上げるという形でカッコいい犠牲に変更された。
次の試練前に帰る道を用意されて葛藤する刃とさやかの感情のぶつかり合いの場面はこれまでの高速展開が嘘のようにしっかり時間を取って描写。さすがラブコメ大好き原作者、ここは絶対青山氏の意向のような気がする。最後の「運命の綱」では2択を迫られてさやかが犠牲に。刃1人で龍神の元へたどり着くと、仲間は全員生きており、仲間を取るか龍神の玉を取るか最後の選択を迫られてエンディング曲ぶち抜きで次回へ続く!
究極の選択を迫られて続く!もいいんだけど、庄之助以外は全員今回犠牲になったばかりで特にさやかは今さっき涙の犠牲…という展開直後だけに今回は仲間の無事は判明せずに龍神が現れて刃が激高したところで続く!の方が熱かった気はする。
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