2001年2月に「Truth of Love」をリリースしたわずか3ヶ月後、古巣ZAINへ出戻りするとともにバンド名をthe FIELD OF VIEWへ改めると発表。当時のインタビューでは新たな決意等語っていたものの、実際には改名に対する強い動機やこだわりは無かったようで、浅岡雄也は後年になって移籍に伴う大人の事情だったとか、theがついてたの忘れてたなどともコメントしていた。
またFIELD OF VIEWの略称はFOV(フォヴ)だったが(FC名がF・O・V placeでフォヴプレイスとフリガナも振られていたので公式の呼び方である)、theがついてからはtFOVが略称となった。これも公式表記であり、移籍1発目のシングル「夏の記憶」のジャケットにtFOVと記載されていた。流行ってた時期だけのにわかじゃなくて私は今も応援しているぞ!という意思表示を込めてなのか、当時のネット上では改名後FOVではなくわざわざtFOVと表記するリスナーが多かったように記憶している。
改名に伴って、ビジュアルイメージも音楽性も何もかも一新。ソロ以降でも唯一ともいえる茶髪化する浅岡、以前から頻繁に髪形を変えてはいたがついに金髪化する小橋、変わらぬ小田・新津といった具合の見た目の変化に加えてアーティスト写真もどんよりとした暗いイメージのものが増えた。制作体制も変化し、新津健二は作曲から撤退して編曲を単独で担当するようになったり、「ながれる雲」で1度作詞をした事があった小橋琢人が作詞をメインで担当するようになり後半は作詞を全て手掛けたりという変化も見られた。まっすぐ明るくさわやかという最大の持ち味を放棄し、サウンド面でも最早バンドではなくなり、メンバー4人がどこまで参加しているのか不明な打ち込み全開のサウンドという激変っぷり、非売れ線での立て続けのシングル2作には戸惑うファンが続出。さらにこのイメチェンしすぎなシングルを2枚出したと思ったらあまりにも不振だったせいかそのまま1年沈黙。
この期間、アルバム制作中とも伝えられていたが、2002年初夏になって解散を発表。21世紀を前にして当時既に同レーベルの先人たちの多くがリリース停止のち放置or解散事後報告になっていた中で何とか21世紀に乗り込んだのも束の間…tFOVもついにか…と1年の沈黙の間で薄々思ってはいたけどやはりショックだった。
当時解散の事後報告が多かったビーイングだが、解散ベスト、解散PV集(初の映像作品)、そして解散ライブまでもがバッチリと行われるという他では割と普通だけどビーイングではほとんど初めてなんじゃないかというくらいの異例の展開になったのは嬉しかった。公式には追加公演の12月1日赤坂BLITZでのライブが本当のラストだったが、DVD化されたのは当初予定されていた大阪・東京での2公演のうち東京公演となる11月28日。
その後2012年のBEING LEGENDツアーの最終公演が11月28,29日だったので、メンバーMCにて「ちょうど10年前の今日(昨日)解散した」と連呼。12月1日公演が失念されるばかりか、12月1日公演のみにゲスト出演した安部潤までもがつられてしまい「10年前の今日(11月28日)、僕も参加した」などと発言。メンバーが揃いも揃って嘘つき大会状態になってしまったのはちょっと哀しかった…。
なおtheについてはビーイングでさえあまりこだわりがないようで、the FIELD OF VIEW名義で発売されたのは年明けに発売されたライブDVD『FINAL LIVE“Live Horizon-SUPERIOR 2002”~Gift of Memories~』(11月28日公演収録)までの作品に限られ、解散から1年も経たない2003年夏にat the BEING studioシリーズでベスト盤が発売された際は早速FIELD OF VIEW名義に戻っていて、以降theが使用された事は無い。
18thSg 夏の記憶

19th 蜃気楼

20th Melody

3rdBest Memorial BEST~Gift of Melodies~

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