槇原敬之 35周年シングル回顧5+~J-more時代 2007-2010~

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2006年秋のシングルとライブDVDが発売中止になったと思ったら移籍の準備に入っていたようで2007年にエイベックスJ-moreレーベルへ移籍を発表。エイベックスのメインレーベルではなく2004年発足の新しいレーベルで品番もYICDであった。

この時代には5枚のシングルと3枚のオリジナルアルバム、2枚同発の公認ベストを発売。移籍1発目のシングル『GREEN DAYS』はO社3位(13年ぶりのシングルトップ3入り)になるなど久々のヒット作も生まれ、この曲でNHK紅白歌合戦にまで返り咲くなど幸先の良いスタートを切り、2010年20周年を迎える年の元旦には初めて自身がその時在籍しているレコード会社から自身が制作に積極的に関与したベストアルバム『Best LOVE』『Best LIFE』も2枚同時発売された。ここで改めて明確にラブソング、ライフソングを2軸で提示した。

ライフソングの主張にも変化が見えてきており、この頃になると主人公が真理に気づくようなパターンは出尽くし、EMI後期に続いてこうあるべきだという主張やこうであるという宣言のような楽曲が増えてくる。改めてラブソングへの取り組みも見られるようになった一方でやたら意固地な主張をしてみたり、突如神様に委ねてしまったり、ラブソングだと思ったら相手が犬だったりするなど戸惑う部分もあった。この時代のキーワードは「犬」と「神様」でやたらと犬から着想を得た曲、神様が出てくる曲が目立ってくる。

2006年10月、槇原本人の作品が前述のように移籍絡みで発売中止になっている中でCHEMISTRYに提供した「約束の場所」のサビ“夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない”を巡って『銀河鉄道999』の台詞“時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない”の盗用であると、漫画作者の松本零士が週刊誌で告発すると翌日からワイドショーにまで出演して騒ぎ出した。松本零士は著作権を争うつもりではないとしながら槇原と電話で話した際には話してるうちに「記憶に残っていたのかもしれない」と言いだしたので謝罪文を載せるよう要求したら拒否されたとスポーツ紙の取材に証言したが当の槇原は公式サイトに長文の抗議文を掲載。『銀河鉄道999』は個人的な好みから一度も読んだことがないとしてオリジナルだと断言するとメディアを使って騒ぎ立てるのではなく正々堂々と裁判で決着していただきたいとして松本側に公式な謝罪を要求した。さらに”思い込みにより一方的に槇原が盗作をしたとの主張を始められたにも拘らず、何の謝罪もなく今回の騒動をまたもや一方的に収束なさるおつもりであるのならば、同氏のそうした態度は大変に不快“と強い抗議文が続いており、当然松本側も激怒して裁判をする気はないがしてくるなら受けて立つと宣言した。

その後音沙汰が無かったが2007年3月に槇原側から著作権侵害不存在確認等請求(盗作だと言っている部分に対して証拠を示せ)を出して本当に裁判を起こした。2008年7月の裁判では槇原は歌詞について仏教の因果応報の教えから書いたものだとも改めて主張していた。なお「世界に一つだけの花」が仏教の天上天下唯我独尊から来ているという裏話をあちこちで積極的に語りだすようになったのってこれより後だったように思うので、この件を経てまた変な疑いかけられても困るので仏教が着想なんだと積極的に語るようにしたのかもしれない。2008年12月に槇原に対する名誉毀損が認められ松本に220万円の損害賠償支払いを命じる判決が下された。控訴により1年後の2009年11月に松本側が陳謝の意を表明し、今後の楽曲使用に異議を述べない事などを条件として和解が成立、損害賠償支払いは無しになった。

これにより槇原側の実質勝訴が確定し、松本側が正式に謝罪。2011年には槇原のCDの購入者向け描き下ろしクリスマスカードに松本が槇原の似顔絵を描く事でわだかまりなく和解した事はアピールしたものの、松本は2012年には「やっぱり自分にとっては『時間は夢を裏切らない』というのは大事な言葉ですから、一応、抗議をしたわけです。ひと言『ごめん』と言ってくれたら、それでよかったんです。私は喧嘩を長引かせるのは嫌いなんですよ。だから、和解しましたし、このあいだも彼のイラストを1枚描きました。CDにも収録されていると思いますよ」とコメントを残しており本心で納得はできていなかった事が伺え、さすがにその後も継続的にイラスト描いたりする事も無く2023年に亡くなるまで関わる事は無かった。

そもそも時間と夢の順番が逆なのでニュアンスも少し違ってくる、おじいちゃん騒ぎすぎ…と槇原を擁護する声も多かったが、まさか槇原側がここまで毅然とした態度で逆に裁判まで起こすとは思われていなかったのでそれなりにインパクトのある騒動ではあった。何よりCHEMISTRY側はなんか知らないところで争いが始まって扱いに困ったと思われる(当時のCHEMISTRYはブームが去って出すたび下がっていく状況でこの曲も特別ヒットしたわけでもないが話題にはなったので売上に関係なくこの時期のシングルの中では注目自体は浴びた)。一方で槇原は年齢的に『銀河鉄道999』に接しているであろう世代ではある事、1番有名なアニメ版主題歌や映画版のゴダイゴ(EXILEもカバーしたやつ)には該当のフレーズは一切ないが、1998年の映画『銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー』主題歌として高見沢俊彦が作品の世界観に寄り添って書き下ろしたTHE ALFEE「Brave Love 〜Galaxy Express 999」の歌詞の中に”約束された場所が”というフレーズがあった(時間や夢ではないが”未来は決して君を裏切らない”というフレーズもある)事から、松本が電話で抗議した際に槇原に「記憶に残っていたのかもしれない」と言われたと証言していたようにやはりどこか『銀河鉄道999』の世界観が頭の中にあった事で「約束の場所」という言葉が出てきたのではないかという声も無くは無かった(こっちは間接的な接点なので特に争点にはならなかったようだ)。

この時期よりCDクレジットのExcutive ProducersにShuichi Okumura(Words&Music)と記載されるようになり、個人事務所「ワーズアンドミュージック」の社長に1999年当時一緒に逮捕された同居の”友人”を社長にしていた事が明示された。2006年に就任していたとも言われているが、CDクレジットでも堂々記載するようになり、当時の裁判でもう会わないと言い、実際直後は別々に暮らしていたはずだったがすぐに再度親密になっていたようだ。当時知らなかったが『太陽』での復帰前後の頃には週刊誌で同棲再開が報道されていたらしいので早くからスタッフとしても雇っていたのかもしれない。ただこれまでクレジットに出したことは無く、ここに来てわざわざ堂々クレジットした上に「Taking The Central Course」のような曲を発表したりもしたのでそれ相応に強い決意も感じられ、ファンの間では動揺・疑問の声もありつつ、社会復帰の機会を与え2人で更生して2人が幸せそうならいいのではないかという見方もあったようだ。ただ最終的には悲劇的な結末を迎える事に…(次回へ続く)。

なお槇原が離れる直前にはJ-moreレーベルのサイトは更新を停止。公式ページが放棄された後も泉綾菜が2012年にデビューしたものの2014年を最後にレーベル完全消滅となってしまった。結果的に他所から移籍してきて数年で独立していった槇原敬之が短いJ-moreレーベルの歴史の中でダントツの知名度であり、「GREEN DAYS」くらいしか目立ったヒットが無いような状況でもレーベル内ダントツトップミュージシャンであった。まあエイベックスの中でもかなりの弱小レーベルで先行きも怪しいので契約更新せずに20周年のタイミングで「おさらばだ」することになったのかもしれな

この時代の作品は現在の配信ではレーベルが”WORDS & MUSIC”に変更されているので移籍時かレーベル消滅後に事務所で権利を買い取ったものと思われる(AppleではシングルもアルバムもWORDS & MUSICだが、moraのDLでは何故かアルバムはJ-more、シングルはWORDS & MUSICに分かれている)。また公認ベストだったにも関わらず『Best LOVE』『Best LIFE』は未配信のままとなり、このベストでリメイクされた音源は全て未配信のままとなっている。

この時代の曲が対象になったベスト盤は『Best LOVE』『Best LIFE』、この2作から選曲した『SELECTED BEST』しかないが、優先的に選曲されたのでシングル5作のうち両A面で完全アルバム未収録の「お元気で!」以外の5曲は『Best LOVE』『Best LIFE』で全て揃える事は可能。前EMI時代よりはマシな扱いとなっている。

2014年 『槇原敬之 avex時代 2007-2010』として公開
2026.1~2026.2 35周年を記念してブログ移植リメイク

36th GREEN DAYS

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2007年8月15日
エイベックスJ-moreレーベル移籍第1弾。ドラマタイアップも効いて初登場3位を記録。シングルでのトップ3入りは1994年の『2つの願い』以来13年ぶりであり、トップ10入りも2004年『僕が一番欲しかったもの』(9位)以来3年ぶりだった。売上は6万枚程度だったとはいえ、シングルヒットから遠ざかっていた中で久々に槇原健在ぶりを示し、2007年末にはついに1991年以来2度目のNHK紅白歌合戦出場も果たし(正直どんなに厳しく見ても1994年までは連続出場できるくらいのヒットを連発していたと思うんだけど演歌が多くて若者の入る余地が圧倒的に少ない時代だったから…)、とんでもなく幸先のいい移籍スタートを飾った。

EMI時代はExcutive Producerにはレコード会社側(EMI)のスタッフの名前のみが記されていたが、今作ではエイベックスのスタッフと連名でExcutive ProducersにShuichi Okumura(Words&Music)とクレジットされていたため一部ファンの間で動揺が走った。この名前は1999年一緒に逮捕された”友人”として当時報道されていた名前だったからである。どうやらいつの間にか事務所の社長に就任させていたらしい。

ただ結果的には今作がシングル最後のトップ10ヒットとなっており、トップ20すらもあと1回というほどシングル売上は完全低迷してしまう事となる。

GREEN DAYS

フジテレビ系ドラマ『牛に願いを Love&Farm』主題歌。40歳が見えてきてすっかりオッサンになった槇原が大学生主人公のドラマ主題歌として青春をテーマに書き下ろした久々の王道ヒットチューン。前述のように久々のトップ3ヒット&紅白に返り咲いたので、「僕が一番欲しかったもの」以来のファン以外の認知度のある1曲になったんじゃないかと思う。そしてたぶん比較的知られている最後のヒット曲でもある。

タイアップ先ドラマ『牛に願いを Love&Farm』は農家の現状を問題提起したはいいもののなんだかビミョーな仕上がりだった。東京の関東農業大学に在籍する学生たちが、3ヶ月間北海道に実学研修に参加して現地で実際の農業を経験して現実や厳しさを知っていくというストーリーで北海道の牧場ロケが主体なのに、当時週に何本もレギュラー番組を抱えていて演技未経験のオリエンタルラジオ中田敦彦をメインキャストにねじ込んだのがまず後先考えて無さすぎだった。レギュラー仕事のうち『笑っていいとも!』やラジオ『オールナイトニッポン』など生放送もあった上で連日収録も立て込む超多忙の時期であったため、当たり前のように中田の北海道ロケのスケジュールが全く取れなかったようで、さすがに1話こそみんなと一緒に北海道にやってきた感じが出ていたが、2話以降中田だけみんなが揃うシーンにいない場面が序盤から早くも増加。一応中田の役は少々変わった性格で単独行動を好むという設定にしていたので単独の別撮りカットを連発して乗り切っていたが、それだけでも苦しくなってきて、ドラマ中盤以降には仲間の危機に病院に駆け付けるなどどうしても全員いないとおかしい場面でも中田が北海道ロケはおろか都内の撮影スタジオにすら来ていなかったようで腕や後姿だけで不自然に顔が映らない影武者中田を駆使し始める始末であった。相方の藤森はチャラ男再ブレイク以降1ショット的なドラマ起用がポツポツ続くようになったが中田はこれっきりドラマに呼ばれなくなったと自虐的に語っていた事もあったが、たぶん最も調子に乗っていた時期で態度も悪かった&本人も連ドラ仕事に懲りた等の悪い条件が重なってそうなったんじゃないかと…。

ストーリーも牧場経営の厳しさをメインに置きすぎて、序盤は仕事自体の厳しさを描いていたが、中盤以降は経営難描写が連発されたと思ったらそもそも町自体が消滅するかもしれないなど風呂敷広げまくり、タイトル『牛に願いを』なのに牛が淘汰されてしまったと思ったら、今度は現地の農家の市毛良枝が淘汰(病死)されてしまい、しまいにはメインキャストと一緒にタイトルバックにも出ていた現地農家青年役(市毛良枝の息子)の田中圭までもが淘汰(離農)される激重展開により牛も人間(レギュラーキャスト)も連続淘汰(降板)。ぶち上げた現実問題すべて解決の芽も見えないまま物語は収束していった。主人公の玉山鉄二の実家が研修先だったんだけど当初大学進学には村単位で関わっていていて大学を辞めたら奨学金を即返さなくてはいけないので今辞めたら絶対に払えない、安易に大学を辞めようとした玉山鉄二に市議会議員が出てきてこの村を潰す気か?と説得しに来るほどとにかく大学を無事卒業するのが大前提と散々言われていた。そんなわけで絶対卒業する単位取得のためにこの研修に参加していた玉山鉄二が大学辞めてここに残るわ(このまま実家を継ぐ)とミラクル発言、最後は離農した田中圭が育てていた馬を競走馬に育て上げ、「馬に願いを」託したところでドラマが終了するという支離滅裂な終末、せっかく青春をテーマにした主題歌も空しく響くばかりだった…。

エレキギターは佐橋佳幸が演奏しているが、アコースティックギターでTomi Yo(トオミヨウ)を初起用。2010年代半ば過ぎよりアレンジャーとして引く手あまたとなり、2020年代には今どこにでも回り込んでくるアレンジャーとしてJ-POP界トップアレンジャーとなったトオミヨウだが最初がギターのサポートでの参加だった、というのは有名になって以降ではありえない起用方針でいかにも初期っぽい。これがきっかけとなりアルバムでは主にストリングスアレンジャーとして起用していたが、後に全面的にアレンジを託したり、ライブアレンジのキーマンとして重宝するようになるという重要な出会いとなった。父親の須藤晃との交流もトオミヨウきっかけだったという。その須藤晃から青春を英語にするならGREEN DAYSがいいんじゃないのかという話をしていたのをいいなと思って須藤晃に許可を取って今作のタイトルも決まったとされる。

ドラマは中田問題・奨学金問題・牛じゃなくて馬じゃねーか問題・掲げた問題全部放置問題と山積みだけに評判も悪かったが、楽曲だけはヒットしたのは曲の力だろう。青春がテーマといっても大人…というか槇原が今改めて思う青春、探し続ける事が青春といった趣き。”ホントのこと”を探すことが青春だと語り掛けるような内容になっていて、近年の意固地なまでの正しさの主張の強さから“ホントのこと”って何?という疑問は残るがそこまで説教臭くないし、楽曲自体は久々にいいなぁと思った。
★★★★☆
15thアルバム『悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。
10thベスト『Best LIFE
13thベスト(販路限定)『SELECTED BEST』(Renewed)
4thライブアルバム『SYMPHONY ORCHESTRA “cELEBRATION 2010″~Sing Out Gleefully!~』(Live/メドレーの1曲でアンコールでもう1回やったので2回収録)
1st配信限定ライブアルバム『MAKIHARA NORIYUKI SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT “cELEBRATION 2015”~Starry Nights~』(Live)

C/W どんなときも’07

シンプルな打ち込みでR&B風へと改変。といってもバラードバージョンほどテンポは落とさずに全体の雰囲気がゆったり落ち着いて聞こえる感じ。やや物足りないというか地味ではあるんだけど年齢を重ねた落ち着きが味わい深くも感じられる。

『Best LIFE』ではさらに別のリメイクを施したためこのバージョンではアルバム未収録のままとなっている。
★★★★☆
’07アルバム未収録

五つの文字

From 15thアルバム『悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。
フジテレビ系『めざにゅ~』テーマ曲。『めざましテレビ』の姉妹番組で『めざましテレビ』より前の早朝4時から放送されていた番組で、2006年3月から2007年3月までの1年間今作が使用されていた。『LIFE IN DOWNTOWN』を引っ提げたツアーでも披露済みで元々タイアップ曲として浸透した2006年10月11日EMIでリリースされると告知されたが謎の発売延期となり、そのまま放置されていた。エイベックスJ-moreへの移籍を巡って何かあったと思われ、結果的にはタイアップ終了から半年以上も経過して忘れかけた頃にアルバム収録され救済された。同じく発売延期になった同時発売予定だった『LIFE INDOWNTOWN』のツアーのライブDVDに関してはさらに遅れて2008年になって実にツアーから2年も経過してからやはりエイベックスから発売された。当初のC/Wはツアーで先行披露されていたライブ音源と「世界に一つだけの花」ライブ音源だったがお蔵入りした(ただツアーDVDになっているのと同一音源と思われる)。

今作で示している「五つの文字」とは“「あたりまえ」ではなく「ありがとう」”。これまでの楽曲から当然のように親切にすべき他者へありがとうを捧げる曲なんだろうなと勝手に予想していたし、たぶん誰もが身近な人へのありがとうだろうと予想すると思うんだけど、今作ではなんと何事もなく日々を過ごせている「今日という日」は神様のおかげなんだ!という悟りに達してしまい、「ありがとう」という5つの文字を神様に捧げてしまう。日々を過ごせているのは身近にいる誰かのおかげで感謝しないといけないよとかそういう教訓の曲は確かに聞き飽きてはいたけど、まさか今度は神様感謝になってしまうとは予想外だった。このアルバム、終盤に同様の神様感謝が連発されるため、正直戸惑った。楽曲自体は聞きやすいポップな楽曲だが、当初シングルで出そうとしていたことを考えるとC/WっぽいというかあまりA面曲っぽくはないかも。
★★★☆☆

37th 赤いマフラー/お元気で!

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2007年12月12日
シングルカットと新曲の両A面曲。前作の好調が嘘のように初登場33位と大沈没してしまった。「お元気で!」の方は新曲だっただけに何が起きたのかと思いつつ、そもそも前作がイレギュラーであって、シングルカット単曲A面の「Wow」が57位だった事を考えるとこれでもマシだったのかもしれない。

赤いマフラー

『悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。』からのシングルカット。テレビ東京系『お茶の間の真実・もしかして私だけ!?』エンディング。

赤いマフラーをして銀座四丁目を歩いている主人公がもう今はそばにいない君を思い出している楽曲。久々に説教や教訓無しの初期を彷彿とさせるラブソングのバラードとなっていて懐かしさを感じる。クリスマスの風景を描いている事もあり、タイミングを合わせてシングルカットしたものと思われるがアレンジはそこまでクリスマス感が強くない。あの頃の数々のシングルにすらならなかった名曲群に匹敵するような曲かというとそこまでではない気もするけど、こういう曲をまた書いたというだけで大きなトピックだろう。

ただ『Best LOVE』のライナーにも書かれている通り、実際には愛犬のうちの1匹が亡くなり、その愛犬を思って書いたとされている。すなわち「君」というのは犬の事。一応ラブソングに受け取れるように構成されているものの、飼い犬でここまでドラマティックに出来るのが凄ぇ。

なお『歌の履歴書』では犬が亡くなったのは手術の事故が原因だったとしており、こういった理由から酷く落ち込んでその影響がアルバム『悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。』にも反映されていた事が示唆されている。そう思うとアルバムタイトルも本気で落ち込んだところから絞り出した言葉のようでなんとも味わい深い。
★★★☆☆
15thアルバム『悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。
9thベスト『Best LOVE
13thベスト(販路限定)『SELECTED BEST

お元気で!

こちらは新曲。日本テレビ系『スポーツうるぐす』テーマソング。別れを歌った曲なんだけど序盤の歌詞では”僕らはこんなにも誰かを好きになってしまう”とか歌っているので、恋人との前向きな別れを歌った曲なのかと思ったらサビ終わりに”友よ また会おう”とか出てくる。友情ソングだったのかよ!ここでの”好き”はもっと大きな意味での“like”的な愛のようだ。また前述のような事情から亡くなった愛犬への思いを重ねた部分もあるのかも?明るく前向きな印象の曲だが、何故か当時から全く印象に残らず、振り返っても全く浮かばないシングルA面曲は37thにして初めて。このシングルでしか聞けなかったため聞いた回数は確かに少ないが…

後に歌詞完全書き換え、スカパラによる別アレンジでメロディーだけ同じの別曲「おさらばだ」に改作されてアルバム収録されているが、「お元気で!」としてはアルバム未収録。
★★★☆☆
アルバム未収録
17thアルバム『不安の中に手を突っ込んで』(メロディー以外改題改作詞「おさらばだ」)

38th Firefly~僕は生きていく

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2008年2月6日
今度は映画タイアップの新曲でC/Wには「もう恋なんてしない’08」と『GREEN DAYS』ほどではないがヒットを狙いに行った感もあったものの初登場17位と伸ばしきれず。結果的にこれが最後のトップ20ヒットとなってしまうなど、前作のヒットで紅白復帰まで果たしたにも関わらず急速に人気を落としていってしまう事になった。

Firefly~僕は生きていく

小池徹平・玉木宏主演映画『KIDS』主題歌。映画公開に合わせてのリリースだったが、サビで思いっきり“秋の空”とか歌っているし、そもそも夏のイメージが強い(実際にはホタルは夏だけ出てくるわけではない)ホタルを真冬に持ってくるというのはなんかリリースする季節間違えたんじゃね?感が漂った。

自分に生きる価値を見つけられないなら誰かのために生きればいいと歌うライフソング。”誰かのために”は散々連発されてきた事だが、自身がボロボロの状態でも自己犠牲を生きる理由にする、というのは今まで無かったかも。映画の主人公は他人の傷を自分に移動させるという能力を持つという設定だったので、映画の影響がかなり強かったと思われるが、イジメなどの過酷な状況からの救いの歌としても機能するんじゃないかと思うし、実際に映画の内容に加えて自身のイジメ経験も反映されているようだ。シリアスな作風ながらメロディーにはキレがあり名曲…に聞こえるんだけど名曲風な感じではあり、意外と残ってこなかった。
★★★☆☆
16thアルバム『Personal Soundtracks
10thベスト『Best LIFE
4thライブアルバム『SYMPHONY ORCHESTRA “cELEBRATION 2010″~Sing Out Gleefully!~』(Live)

C/W もう恋なんてしない’08

5thシングルのセルフカバー。「遠く遠く~’06ヴァージョン~」「どんなときも。’07」に続く3年連続年号付セルフカバー。’08はもう1曲あり、『Personal Soundtracks』初回盤限定ボーナストラックで「Merry-go-round’08」が制作されている。

有名なイントロのフレーズは残しながらもけっこうガッツリとリメイクされ、原曲よりシンプルに機械的な感じに落ち着いた。けっこう細かくアレンジされているのと機械的な音色が目立つせいかなんだか落ち着きがなくなったようにも思えるから不思議だ。

Renewdへの再リメイクはされず、このバージョンのまま『Best LOVE』に収録された。
★★★☆☆
9thベスト『Best LOVE

39th WE LOVE YOU.

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2008年7月23日
初登場22位とついに普通の新曲でトップ20落ちまで低迷。この辺りからJ-moreレーベルにも早くも息切れ感が漂い始め、プロモーションもあまり見かけず、CD屋/レンタル屋に行っても新譜コーナーの片隅にかろうじて1枚ある…みたいな感じに本格的になってきた。けっこう意識していないと新曲が出たのを見逃してしまう状況になってきていた。

WE LOVE YOU.

『日立 世界・ふしぎ発見!』2008年7月-8月度エンディング。これまでの教訓ソングは基本的に自分に対してか、もしくは他者にこうあるべきという提示だったが、この曲では”君”をひたすら褒め称え、感謝し、みんなが君を愛していると歌うという“君”への超讃美歌。正直揃いも揃ってみんなが大好きだという君って褒めスケール(?)がカンストしすぎでいったいどんな人に対して歌っている曲なのか対象不明だ。少なくともこの曲は私に向けて歌われている!私をみんなが愛しているんだ!などと励まされるリスナーはいないだろうし、そもそもそんな風に思えるような人はこんな励ましを必要とするほど落ち込むことは無いだろう。多少落ち込んだところで勝手に立ち直れるはずだ。落ち込んでいる家族知人友人にこの曲を送ってもポカーンとされてしまうのではないか。個人的にはそんな風に思ってしまうほど、対象不明に感じられてしまう歌詞だった。

今作は前作「Firefly~僕は生きていく」の主人公に対して彼に救われた人々から彼への感謝のメッセージソング、アンサーソングという風にとらえるのが1番不自然にならない曲の解釈かなと思う。前作同様にメロやサウンドはかなりの名曲風なんだけど、意外と覚えにくく思い返そうとすると案外そこまで印象に残っていない。
★★★☆☆
16thアルバム『Personal Soundtracks
10thベスト『Best LIFE
1st配信限定ライブアルバム『MAKIHARA NORIYUKI SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT “cELEBRATION 2015”~Starry Nights~』(Live)

C/W Orange Colored Sky

2008年6月25日に単発放送された高橋克典主演日本テレビ系ドラマ『課長島耕作』主題歌。通常よりも力んだ歌声で“信じたものを貫いて食えなくなってのたれ死ぬのも悪くない”と歌われる、何が何でも自分の意思を押し通そうとする歌詞の内容と松本零士との裁判の容赦なさも重なって正直意固地になりすぎだろ…と少々引いてしまった。少なくともここまで行ってしまうともし何か間違えたときでもそれを潔く認めることができずにひたすら理屈を並べて俺は正しいんだ!とか主張し続けそうだし、この曲は個人的に明確にNG(デビュー曲ではない)。
★★☆☆☆
16thアルバム『Personal Soundtracks

Taking The Central Course

From 16thアルバム『Personal Soundtracks
誰からも祝福されないとしても”君”と一緒にこの世界の真ん中の道を歩いていこうと堂々宣言する決意表明の1曲。ほぼピアノ1本で妙に力強く歌われ、シンプルなのにけっこう尋常じゃない迫力に満ちている。Aメロの後半以外のAメロ前半とBメロとサビの歌詞が1番も2番も全く同じでラストサビ+戻るBメロも同じだがRepeat記号なしで同じ言葉(歌詞)が並んでいる。意図的と思われ、それだけ強い主張を示しているのだと思う。かつて「PENGUIN」で誰にも許されなかった2人は駆け落ちしようとするも結局別れてしまっていたが、あの頃出来なかった境地に辿り着いたアンサーソングともとらえることができる。またこの決意の強さは創作的なものではなく、Excutive Producerに彼の名前を堂々クレジットして事務所社長にしていた事を公表した事でざわついていたファンへの決意表明にも思えた。

当時は冒頭の“正しいことをしようとしてるかいつも確かめ合っていよう”の言葉も状況からしてまず再犯するような過ちは2度としてはいけないという決意とも取れたので裁判ではもう会わないと言っていたけど一緒に更生して幸せに歩んでいるならそれでいいのではないか…とも思えたんだけど…揃って再犯してしまっていたのが明らかとなった現在、しかもけっこうここから数年以内(元Excutive Producer氏の裁判では2013年頃から再開していたと検察側は指摘)なのを思うとかなり白々しくなってしまったのも否めない。
★★★☆☆

君の後ろ姿

From 16thアルバム『Personal Soundtracks
相手が自分のことを友達だと思っている相手に片思いして、別れ際その背中を見つめるという切ない片思いソング。「Love Letter」の頃よりも同性愛の気がない少年へ恋した少年の物語という色が強い。仲の良い男女の物語としても受け取れなくはないけど、それにしては気づかれてはいけないというか、気づかれたら確実に終わってしまう感が強すぎる。以前のように男女のラブソングとして解釈できる余地を今までよりも残していないので、今作に関しては「Taking The Central Course」なんて曲から始める『Personal Soundtracks』と題されたアルバムの収録曲である事も相まって最初に聞いた時から男女のラブソングには思えなかった。こういう切なさもあるんだなぁ…と、あまりその辺のラブソングでは触れる機会もない感情を見せてもらえたような感じで、個人的には不思議というか新鮮さを感じる楽曲。

歌詞の解釈を抜きにしても楽曲から漂う切実さが半端なく、「赤いマフラー」とかより明らかにシングル向けの楽曲だったような気が…。
★★★★☆
9thベスト『Best LOVE
13thベスト(販路限定)『SELECTED BEST

僕の今いる夜は

From 16thアルバム『Personal Soundtracks
FM802のキャンペーンソングとして提供した楽曲。青山テルマ、清水翔太、つじあやの、秦基博、ハナレグミ、ヒダカトオル、YO-KINGと槇原の8人によるM&THE RADIODOGS名義FM802内でのみOAされていた楽曲で発売はされていなかったようだ。参加者の1人である秦基博が2008年に槇原をコーラスに招いてアコースティックスタイルのアレンジでまずCD化(初出『ALRIGHT』は初回限定ボーナストラック、2度目の『Documentary』は初回盤BボーナスCDで2回とも初回限定だったので未配信のようだ)。その後、槇原も自分のアルバムでセルフカバーした。槇原バージョンでは大サビ後の歌詞に秦基博版にはなかったフレーズが加えられている。

真夜中にふいに寝れなくて孤独を感じて1人で深夜ラジオを聞いたらなんとなく孤独じゃないと思えたという個人的には10代の頃に感じたようなラジオにまつわるあの感覚がそのまま歌になっていて感動した。ラジオっぽさを出すためなのか、意図的にノイズっぽい加工がされている演出もRadikoとか主流になってラジオの音声がクリアに聞こえる現代ではあまり伝わらないかもしれないが上手い演出だ。我が家の場合はFMの入りは別に悪くなかったんだけどAMニッポン放送の入りが本当に悪かった事など自分自身のラジオ体験を思い出した。ラジオのキャンペーンソングという事もあって、当時の考え方よりもラジオリスナー時代の10代の頃の感覚を呼び覚まして曲が書かれたと思われ、それが結果凄く良かったんだと思う。21世紀以降の楽曲ではズバ抜けた名曲
★★★★★
4thライブアルバム『SYMPHONY ORCHESTRA “cELEBRATION 2010″~Sing Out Gleefully!~』(Live)

The Average Man Keeps Walking.

From 16thアルバム『Personal Soundtracks
平凡賛歌。こうあるべきだという正しさの主張はなく、あくまで平凡な自分が自分を超える日が来ることを信じながら前を向いて歩いていこうとする姿が描かれている。数々の名曲を生み出してきた歌い手本人はどう考えても平凡な人ではないけど、強い主張も神様に運命を委ねる事も無く、シンプルな前向きな考えが書かれているのでこれは本当に久々に歌詞がいいなと思った。
★★★★☆
10thベスト『Best LIFE

40th ムゲンノカナタヘ~To infinity and beyond~

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2009年11月25日
元旦発売の『Best LIFE』の先行シングルのようにもなった。しかしC/Wと揃って翌年6月のオリジナルアルバム『不安の中に手を突っ込んで』にも収録され、結果的に7ヶ月先のオリジナルアルバムへの先行シングルにもなったという珍しい立ち位置のシングル。初登場27位

『不安の中に手を突っ込んで』に向けてシングルを出さなかったため、結果的にエイベックスJ-moreでの最終シングルとなった。

ムゲンノカナタヘ~To infinity and beyond~

前向きなエネルギーに満ちたロックテイストの楽曲。エレキギターが前に出ているが単純なロックテイストにはなってないところが意外とサウンド的に面白いかも。キャッチーかつ勢いがあるメロディーだったので久々にリピート率の高い楽曲にはなった。ただ望みを叶えるためにはとにかく立ち向かうことだあきらめないことだとして、自らの力で未来を切り開いていけというような事を歌っているいわゆる応援歌的な内容になっているのに、サビのド頭が“「神様!ありがとう」と思わず言ってしまうほど望みが叶った時の事を強く思い描いたら”という唐突な神様ソングになってしまっているのがどこか解せない。自分で勝ち取るんじゃないんだ…っていう。つまり望みが叶うかどうかは自身の努力が必要なのは大前提ではあるが最終的にそれを見た神様によってもたらされるものである、という事である。こんな勢いに満ちた曲なのに自分で勝ち取るんじゃなくて最終的に神様に運命を委ねてしまうのがどうもしっくりこない。またしても犬がきっかけで”気づく”というのも含めて、また「犬」か、また「神様」か、と思ってしまうくらいこの2つのキーワードが目立っていてこの時期を象徴する犬と神様のハイブリッドJ-moreナンバー
★★★★☆
10thベスト『Best LIFE
17thアルバム『不安の中に手を突っ込んで
4thライブアルバム『SYMPHONY ORCHESTRA “cELEBRATION 2010″~Sing Out Gleefully!~』(Live)

C/W 冬のコインランドリー

コインランドリーに行って帰ってくる2人を描いた初期のような情景が見える暖かミディアムナンバー。さすがに犬の散歩から着想を得た相手が実は犬な曲ではないはずだ『SMILINGⅡ』とかにポンと入っていたらそのまま第一次ワーナー期の楽曲だと思ってしまいそうだ。教訓も説教も神様も出てこない2人だけの時間が流れる1対1のやり取りをつづった描写からは結果的に並べ立てるより大事な事が見えてくるような気がする。
★★★☆☆
17thアルバム『不安の中に手を突っ込んで
4th配信限定ライブアルバム『マキハラボ』(Live)

夜空にピース

From 17thアルバム『不安の中に手を突っ込んで
第二次ワーナー初期を思わせる歯痛から始まった彼女との何気ないやり取りから大切なことに気づくというラブ&ライフソング。虫歯を心配してくれた人の手を払いのけてしまった過去の記憶を着想としたらしいが、この曲では久々に“君”が”ex-girlfriend”=元彼女である事が明記されている。

「ムゲンノカナタヘ~To infinity and beyond~」の後にシングルを出さずにベストに収録した後にシングル無しでのアルバム発売となってしまったが、今作はアルバム1曲目にしてシングルにしても遜色ない王道の雰囲気が漂うだけにただのアルバム曲なのはもったいなかった。
★★★☆☆

不安の中に手を突っ込んで

From 17thアルバム『不安の中に手を突っ込んで
あえて不安の中に飛び込むことで未来を掴もう(超訳)と歌う、“不安の中に未来がある”説を提唱したライフソング。またしても”不安は僕らを強く賢くする神様からの通信教育”などという新型神様フレーズが登場。今度は通信教育って。さすがに強引すぎるっていうか神様ノルマでもあるのかというくらいちょっと無理やりな気がするんだけど連呼は無くそれ以上は言及されないのでまあそこまでは気にならない。これで「不安の中に手を突っ込んで通信教育に合格すれば未来は神様がくれる」みたいなまわりくどさで連呼してたら心底ガッカリしていた

やけにサウンドもゴチャゴチャとしていて通常の打ち込みスタイルではなく、生のバンド編成、ストリングスアレンジにTomi Yoを起用、ゴスペラーズ村上てつや・北山陽一、今井マサキ・加藤いづみ夫妻がコーラスを担当するなど人力をフル活用したサウンドが展開。不安は全く感じさせず、ファンキーなノリになっている。アルバムリード曲としてこれをTVでも歌っていたけど、そんなに一般ウケするようなノリの曲ではなかったと思うし(TVで見た時は何だか暑苦しい曲だなと思った)、リード曲ながら同系統の楽曲が他にないアルバムだったのでどうにもこうにも…。
★★★☆☆
4thライブアルバム『SYMPHONY ORCHESTRA “cELEBRATION 2010″~Sing Out Gleefully!~』(Live)

In love again?

From 17thアルバム『不安の中に手を突っ込んで
40代に突入して新境地となる中年視点のラブソング。久しぶりに鏡を見たら“思っていたよりずっと老けた僕が立っている”というのは文字通り成長していく姿しか知らなかった日々が過ぎ去り、20代半ば過ぎから誰もが実感するようになるリアルだ。若い読者は分からないかもしれないがいやぁ本当にお互い老けたよねぇ。

昔のようなラブソングも恐らく周囲から散々要求されていたものと思われるが、昔のような曲ではなく40代の今の視点で書いたというのはちょっと新しかった。また引かれたり傷つけるのが怖い(自分が傷つくのではない)から思いを伝えないというのは「君の後ろ姿」に通じるものがある。
★★★☆☆

おさらばだ

From 17thアルバム『不安の中に手を突っ込んで
編曲:東京スカパラダイスオーケストラ
アルバム未収録のままだった37thシングル両A面曲「お元気で!」を改題・改作した楽曲。アレンジには参加せず、東京スカパラダイスオーケストラが担当し演奏もそのまま担当した実質的なコラボ曲。このためザ・スカパラなスカサウンドが展開する。サウンドが新鮮な分だけ「お元気で!」よりは印象に残りやすいか…。

友人との前向きな別れを歌っていた原曲から一転して、本格的に憎しみ合ってはいない今が一番良い時だから今のうちに別れようと歌う離婚ソング。なんかもう歌詞が潔すぎる。横領した昔の事務所社長を身内の情とかでうやむやにせずにビシッと訴えたり(周囲は反対したとされている)、CHEMISTRYに提供した「約束の場所」のサビの一節を盗作だと騒いだ爺さん(松本零士)に対して毅然たる態度で逆に訴えて裁判起こしたりとニコニコしてて優しそうという一般イメージとは異なる毅然たる部分もある人だし、そういった側面がよく出ている歌詞だと思う。

実は恋人や夫婦の別れを描いているようで、何からおさらばしているのかはいろいろと解釈可能だ。既に独立が決定していて、去り際のエイベックスに対して歌っていたのかは不明だがこの曲をもってエイベックス及び何度も移籍を繰り返していたメジャーレーベルそのものからおさらばすることとなったのを思うと、その意味はやはり…。そして真におさらばすべき相手を槇原本人が決断するのはこの先の事となった。
★★★☆☆

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