32nd Get U’re Dream

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32nd Get U’re Dream

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00年9月6日
NHKオリンピックタイアップもあってNHK用の特別PVのような歌唱映像も用意されるなどビッグタイアップとなり、「世界はきっと未来の中」以来となる20万枚突破(最後の20万越え)。ただ話題性でのスマッシュヒット程度にはなったが、何とか引っ張ったという感じでそんなにはヒットしなかったというのが当時の印象。前回オリンピックで大黒摩季「熱くなれ」が久々に目立ったヒットを記録した時よりは明らかに印象が薄かった。なお次のオリンピックでゆず「栄光の架橋」が起用されて以降はNHKオリンピックはこれを踏襲した感動バラードがひな型となった。

今作にはC/W曲が用意されなかったが、表題曲の別アレンジが2パターン収録され、全曲「Get U’re Dream」という仕様。4曲目のカラオケの後、5曲目にはシークレットトラックとして更なる別バージョンが収録されている。Version Threeとシークレットトラックは最後のサビの歌詞が一部異なるが、今作の歌詞カードでは1つにまとめて全歌詞を記載しているためややこしい事になっている(全部書いてあるのでどのバージョンでも書いてある歌詞が全て歌われずにどこかが飛ばされる)。

3作連続でシークレットトラックが収録されていたが、今作にてシークレットトラック収録は終了した。

Get U’re Dream

作曲:大野愛果、編曲:葉山たけし
NHKシドニーオリンピックテーマソング4年前は大黒摩季「熱くなれ」だったので2大会連続でビーイングとなった。また次の04年のタイアップにゆず「栄光の架橋」が起用されて以降はオリンピックテーマ曲=壮大バラードというのが定番になったので(代わりにサッカーW杯にアッパーな曲を使う形になった)、現在のところバラードではないNHKオリンピックタイアップは今作が最後となっている(安室奈美恵「Hero」は最初バラードだが途中でアップテンポ化する)。

当時は00年版「負けないで」などとも紹介されていた。すっかりご無沙汰だった葉山たけしが久々に登場…したがこの時期には大黒摩季と共にビーイングを離脱したので04年以降復帰するまで一切登場しなくなった。久々の葉山たけしでも最早王道には戻らず、新たなZARDサウンドを模索したようなダンスサウンド寄りでバンドっぽさはほとんどないような仕上がりに。前年のシングル群ほど針を振り切らず、本来のイメージを大事にしつつ新たなZARD像を示したという点ではさすが葉山たけしは一味違うとも思える。かなり以前とは違うのにすんなり聞けるしそういう意味では迷走期の中では最もセールス的にもサウンド的にも成功した作品といえるかもしれない。コーラスにCybersoundのMichael Africkが参加しているため、その部分には倉木麻衣感がある。

『永遠』やベスト盤はレンタルしていたが初めて自主的にレンタルしてきてリアルタイムで手に取ったシングルは今作なので思い出深さはある。ただシドニー五輪と関連づいてはあんまり覚えてない。ハンマー投げの人とか霊長類最強の人とか超キモチよくてなんもいえねぇ人とか今でも話題になるほど連続で出て話題性のある選手が最初にメダル取ったのは次のアテネだったしなぁ…。有名な人ではマラソンの高橋尚子が唯一出て金メダルというのがこの時だが、レース前に聞いていたと発言したことからオリンピック無関係のhitomi「LOVE 2000」が大ヒットしてシドニーイメージをかっさらっていってしまった。4年後のゆず「栄光の架橋」が選手の栄光を称えるスタンダードナンバーみたいになってしまったので、オリンピックの曲としてはほとんど残っていない気もする。紅白に出ていれば伝説の映像になっただろうけど、当時あまり信じられていなかった体調不良は本当だったようで、没後に改めて強調された。

応援歌としても「負けないで」に並ぶような新たなスタンダードを狙っていたようにも思うし、選手の気持ちにも寄り添ったけっこういい応援歌だと思うし、もう少し後年に語り継がれても良かったと思う。

鶴澤夢人リアレンジは最も原曲をなぞって打ち込みし直しただけみたいな感じで新しく感じられる部分はあまりない。ここまでトレースしても単独アレンジ名乗れるのはちょっとズルい…。
★★★★☆
9thアルバム『時間の翼
3rdベスト『Golden Best 15th Anniversary
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~
5thベスト『ZARD Forever Best~25th Anniversary~
リアレンジアルバム『時間の翼~30th Anniversary~』(鶴澤夢人アレンジ)

C/W Get U’re Dream(Version Two)

編曲:徳永暁人
リズム音が少し軽くなっているが、低音を生かした徳永暁人らしい雰囲気の別アレンジ。どこか倉木麻衣「Feel fine!」とか愛内里菜「Over Shine」とかの徳永編曲作品に通じるものもあるような…。ただ全体的に別アレンジとリミックスの狭間を行くような実験的な雰囲気には感じる。これはA面にはならないよなっていう。とはいえもう2年後のGIZA全盛期だったらこれがメインになっていたかもしれない。
★★★☆☆
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~

C/W Get U’re Dream(Version Three) 

編曲:YOKO Black.Stone
ラストサビの歌詞が一部変更されていてオリジナルには無い歌詞が歌われる。ゆったりした雰囲気になっていて打ち込みはさらに軽くなり、完全にGIZA寄り。YOKO Black.Stoneは倉木麻衣の初期作家の1人でもあるのでまあGIZAっぽくなって当然か。坂井泉水のボーカルが入っていることであくまでZARDになっているというボーカリストとしての存在感はさすが。でも比較的ポップなメロディーにこういうクールなアレンジは合わないように思う。
★★☆☆☆
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』
2ndBOX『ZARD SINGLE COLLECTION~20th ANNIVERSARY~

シークレットトラック Get U’re Dream(Perry Geyer Short Mix)

カラオケの後に5曲目に収録されたシークレットトラック。前作同様に独立したトラックに収録されている。Two、Threeが完全に別アレンジだったのに対してこのバージョンは原曲の各音色をより軽めに仕上げたようなリミックスでCybersoundのPerry Geyerが担当したと明かされている。シングルには書いてなかった気がするが、ファンサイトにはPerry Geyer Short Mixと出ていたのでどこかに載っていたのかも。またシークレットトラックなのに隔週刊『ZARD CD&DVD COLLECTION』30号では「Get U’re Dream(Perry Geyer Short Mix)」と題されて普通にこのバージョンが収録された。

Threeと同様に2番サビ以降の展開がオリジナルより少し削っている上に、最後のサビでは原曲にはない歌詞が登場する。またMichael Africkのコーラスがかなり強くなっているので原曲よりもGIZA臭倉木みがマシマシ。
★★☆☆☆
1stBOX『ZARD PREMIUM BOX 1991-2008 Complete Single Collection』

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