2025年秋クール、テレビ大阪土曜深夜0:55~1:25枠。テレビ愛知、TVQ九州放送、テレビせとうち、テレビ北海道でしか放送が無く(関西と北海道)、関東圏では一切の放送が無い。Tverでは配信されており、他地域でも視聴可能となっている。
2020~2023年まで連載された全4巻の田口囁一による漫画原作。田口囁一は感傷ベクトルのメンバーとしてバンド活動も行っており、2012~2015年にはビクターでメジャーレーベルでの活動も経験していた事があるが、その後はメンバーもいなくなり活動も停滞。漫画家メインでの活動となっていた模様(特に解散終了宣言はしていないようだが、現在のXプロフィールで”ex.感傷ベクトル”、自分がやっていたバンドと完全に過去形になっている)。
今作においては原作者としてだけでなく「音楽 田口囁一」ともクレジットされていて、音楽面での参加も果たしている。
1話
締切に追われる若手漫画家の後輩(冨里奈央)と無職の先輩(岩本蓮加)による基本的にほぼ2人だけのやり取りの物語。2人に名前の設定は無く、「先輩」「後輩」としか設定されていない。行き詰った後輩に対して先輩はプロの現実逃避を見せてやると言い放つと、担当からの電話がかかって来るスマホを一旦処分。これは後輩の実家へ送ってしまうというものだったが、「これをこうして封をして」と言いながらその場でスマホを封筒に入れてポストインという一連の動作が早すぎてどう見ても封筒に入れてそのまま綴じずにポストに放り込んでなかったか…?
仕事が捗ってメドがついたが今度は暇になってしまい時間調整を余儀なくされた後輩に先輩は深夜の弁当&ドライブへ誘い…とほとんど中身は無いがゆるりとした時間が流れる。この際に後輩が聞いていた「好きな声優のラジオ」というのが声のみ出演の田村真佑で乃木坂46からもう1人出演していた事がその場で判明した。オチはラジオで投稿が読まれて生電話になったが、スマホは未だ実家に運ばれるどころか投函したポストの中で出る事が出来ず…という…。
あまり中身は無いが2人のアイドルキャラモノとしては良い雰囲気。元々サバサバ気質で、スキャンダル活動休止もあった岩本蓮加はちょいやさぐれ感のある先輩役が今だからこそはまり役だし、冨里奈央のフニーッとした雰囲気は後輩役が似合いまくりで、基本的には冨里奈央ファンには神ドラマなんじゃないかというくらい色々な表情を見せていた印象。
2話
早くも行き詰ったから息抜き(エスケープ)しようというくだりが全カットされて最初から公園でのんびりしているところからスタート。童心に帰って滑り台やら子供の頃の遊びを堪能後にその場にいた兄妹と相撲対決に興じるなどしていたが、6月から既に酷暑だった今夏を思うと割と地獄の屋外ロケだったのではないか。いい天気だねとか言いながら夏のスッキリしない薄曇り感のある晴れだったし…。
いざ帰宅すると鍵が無くて家に入れないのに気づき、2人の所持金5500円を合わせて寝袋など一式揃えて玄関前で寝るという暴挙(一応角部屋だったので廊下の行き止まりであり迷惑ではない)に出つつもゆる~い雰囲気でまったり進行(声のみ出演の田村真佑もレギュラー扱いのようでラジオを聞く場面は今週もあった)。朝寝ぼけながらナチュラルに玄関を開けて家のトイレに入って戻ってきてそのまま二度寝してしまった後輩の行動に愕然とした先輩が玄関を開けると鍵を落としたのではなく鍵をかけ忘れて玄関に鍵を置きっぱなしで外出していたらしい事が判明するオチで終了。
滑り台の時の会話などナチュラルなアドリブだったのではないかというくらい素も垣間見えるような2人のゆる~い雰囲気のファンムービー。
3話
原稿料目当てで樽酒で豪遊した後に資金が厳しくなったが出かけたいので終点まで電車で向かうという金があるんだかないんだか良く分からないまったり話。自宅周辺で完結するよりはちょっとした遠出の方がよりのんびり感が出ていいな。実際は酷暑で長袖長ズボンの春とか秋っぽい服装なのでしんどかったのかもしれないけど。
4話
2人の妄想で「ちくわぶ」という猫を飼い始め、ペット禁止なのに本格的妄想のために餌や籠まで用意して飼っている風ムーブをしていた事でアパートを追い出されそうになり、後輩の実家にエア猫を預けに行こうとするというトチ狂った妄想と現実の区別がつかなくなったヤバイ奴らの世界観が炸裂。ほんわかした雰囲気は変わってないが思考がイカれすぎててついていけない。ついには窓が開いていたから逃げ出したと存在しない妄想猫を迷い猫張り紙で探し始めるなどイカレ具合もエスカレート。そして2話で出てきた兄妹からそっくりな本物猫を見つけたと渡され、そのまま実家に預けてしまうというトンデモ猫泥棒展開で終了。しんみりしている場合か、その猫本当は別の誰かの飼い猫だったのかもしれないんだぞ…。
本物猫の隣にインスタントカメラが置いてあって残り1枚という謎の設定も特に意味はなくエンディングでは最後の1枚で2人と猫の3ショット、それ以外は猫単独の写真だったが誰が撮影したのかも不明のまま。これも2人が妄想で撮っていた写真が現実化したもので、今回は全体に妄想が現実(エア猫が具現化)になったというファンタジーだったのかもしれないがあまりにもイカれすぎてて理解不能だった。
あとエンディングでのラジオ視聴も何故か1,2話でファンだとして聞いていたはずのあかりん(田村真佑)のラジオを聞かなくなってしまい、別のオジサンDJのラジオになってしまったのも何故なのか。
5話
ルーレットでやる事を決めながら金沢旅。特に中身は無いがのんびり現実エスケープな時間が流れた。最後の最後で2人がカップラーメン食べている場面が思いっきりカップスターなのは乃木坂タイアップ効果か。
6話
前回帰ったのかと思いきや1泊してて続けて福井入りし、先輩が目当ての恐竜博物館へ行くという観光ムービー路線継続。街中よりエスケープ感があって地方ロケの方が空気感がいいな。
最後は帰るはずが何故か軽井沢に来てしまい満喫するぞーで終わったが、軽井沢のポスターがベタベタ張られた卓球場でスリッパ卓球しているだけでこれは次回へは続かない(軽井沢にも行ってない室内撮影)っぽい。
7話
早めのクリスマス会。旅ロケが続いていたが今回はほぼ自宅内でわちゃわちゃしているだけで、白髭サンタコスの冨里、普段やらなそうなロリータ服コスプレの岩本も最後に登場してファン向けといった印象。
結局エンディングでかけるラジオが3話以降ランダムになってしまったため、出番が無くなっていた声のみ出演の田村真佑だったが、今回は後輩があかりん(田村真佑)の握手会に参加した際にアテレコで再登場。何故かあかりんの姿は顔を映さない影武者でそこに田村真佑の声を吹き替えしているという…。
8話
後輩の実家で大掃除をしている最中に高校時代の写真が見つかり「高校の時の先輩は、今の無職の先輩とは大違いですよ」と発言したところ、先輩が虚空を見つめるような表情になり、その後姿を消してしまった。無職いじりはこれまでもしていたが高校時代と絡んだことで何か考え込んでしまったのかなんなのか。
あかりん(田村真佑)のラジオも久々に登場、後輩の投稿が読まれる中で名前も忘れるくらい「先輩」で馴染み過ぎたと今作で2人の名前が設定されていない理由も明らかに。


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