2025年6月6日公開。
DVD/Blu-ray発売の話が出るより遥か前に早々に10月よりAmazon Prime独占配信を開始。
2018年から連載されている泉朝樹の漫画原作。2021年10月~12月に1度アニメ化もされていて今作は実写映画化となる。主演は原菜乃華。
今作での幽霊は多少呪いの度合いが強そうだったりの強弱はあるがぼやけた人型で描写されているが、原作はもっとモンスターっぽかったり原作とはかなり大きく設定を変えている模様。
ある日突然幽霊が見えるようになってしまったみこ(原菜乃華)は誰にも言い出せずに恐怖に震えるが、色々ネットで調べているうちに徹底して見えないふりをして無視してやり過ごすという結論に行き着く。なんとか霊を無視する事に慣れて元の平穏な高校生活を送れそうな気がしていたみこだったが、親友のハナ(久間田琳加)の肩に幽霊の手がくっついており、憑りつかれているのが見えてしまう。やたら腹が減って爆食いし始めるなどハナの様子がおかしくなったのを察知したみこはなんとかしようと試み、神社に連れて行くと鳥居をくぐった瞬間に霊が引き剥がされたのを確認。偶然にも除霊に成功した。
一方で別クラスの同級生で写真部のユリア(なえなの)は生徒会長の昭生(山下幸輝)と共に「見える」側の人間としてみこに目をつけるが、みこは見えないフリを続けて関わりたくない(実際見える事を昔から公言していたユリアは気味悪がられて孤立していた)。
担任の荒井(堀田茜)が産休に入るため、荒井とも知り合いらしい遠野(京本大我)が代理で赴任してきた。オドオドした様子の遠野の背後にはガッツリと悪霊っぽい黒髪ロングの女の亡霊が憑りついていた。学級委員のハナは遠野と接する機会が多く親しくなるが、みこは亡霊の事もあり距離を置こうとする。しかし憑りつかれ体質のハナが遠野の亡霊の怨念に憑りつかれてしまい、以前よりも明らかに衰弱していってしまう。神社御払いも通じずついに意識不明で入院してしまい、焦ったみこはユリアに助けを求め、昭生と共に正体を探るが…。
大枠のストーリーも十分に面白いけど、物語全体に微妙な違和感が伏線として張られており、ハナを救うために奮闘してからの怒涛のネタバラシには驚いた。唐突に言い出すので唖然とするんだけど、そういえば1度も会話してなかったなとか、直接話しかけてなかったなとか振り返ってみるとそういえば…というのが良く出来ている。今作の評判がいいのはまさにこの部分だが、何も知らずにアイドルっぽいホラードラマくらいの感覚で見た方がいい意味での驚きで楽しめると思う。事前に色々見てなくて良かった。
ホラーなんだけどかなりポップなアイドル青春ドラマっぽくもなっていて怖くはない。原菜乃華が21歳、久間田琳加となえなのは24歳、山下幸輝は23歳と主要キャストは大卒以上の年齢なんだけど今作では不思議とみんな高校生に見える。久間田琳加、なえなののインスタとかXの近影は普通に大人のお姉さんなんだけど、今作はしっかりアイドルドラマ的にかわいい方向に振り切っている印象。あまり見かけない人たちだったけどみんな好演だった。
★★★★☆
コメント