劇場版 奥様は、取り扱い注意

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2021年3月公開。

2017年秋クール日本テレビ系「水曜ドラマ」枠ドラマの続編。

意味深なドラマのラスト(度重なる菜美の暴走により菜美を危険視していた公安との対立が決定的となり勇輝(西島秀俊)の権限では抑えられくなり、帰宅した菜美(綾瀬はるか)に勇輝が銃を向けて銃声と共にEND)から音沙汰がなかったが2019年になって映画化を発表2020年6月公開予定だったが新コロ延期に伴い、そのまま半年以上放置され2021年3月にようやく公開された。

こんなドラマだったっけ?

綾瀬はるかと西島秀俊以外の全キャストが交代となり、2人は桜井久実と裕司に名前を変え、小さな地方都市珠海市で新しい生活を始めているというところから普通に主婦している姿が延々描かれる。やがて菜美が記憶喪失である事が示され、ようやく回想シーンに突入し、連ドララストシーンの直後が描かれる。

なんだか妙にもったりした穏やかな進行で記憶喪失になっているためとはいえ別人のように穏やかな菜美。そもそも作風違い過ぎないか?と思ってよく見たらドラマの原案・脚本を担当していた金城一紀が原案だけになっていて脚本は別人になっている。実にズルい事に映画のイントロダクションでは真っ先に金城一紀の名前を出して原案だとアピールしているが、ドラマと違って脚本は別人に丸投げって。しかも新たに脚本を担当したまなべゆきこって恋愛映画の脚本やってる人で真逆に位置するような人物。監督の佐藤東弥も『カイジ』の人かぁ…。

もしかしなくても企画段階で金城一紀に逃げられて降板されたんじゃないのか。監督もプロデューサーも変わっていて日テレであるところくらいしか共通点が無い。

続編を匂わせて終わっておきながら映画化発表まで2年もかかっていたが2年も待たせられるほどの話ではなかったし、スタッフキャスト総とっかえになってしまってドタバタしていたのが遅れた原因なのだろうか。

記憶喪失のきっかけは説明はされるが…

連ドラのあのラストシーンそのままの続きが新たに制作され、勇輝が銃を構えて撃ったのは背後に忍び寄っていた外国人組織の連中だった!という事に。そのまま大量に突入され公安の応援も間に合わずに2人で応戦する事になりそれでも最強夫婦、優位に戦闘していたがシャンデリアの落下から勇輝をかばった際にシャンデリアが菜美の頭部に直撃、そのままボーっとした状態になってしまった菜美は側頭部を撃たれてしまい記憶喪失になってしまったという。連ドラでほぼ無敵状態だった菜美が急にそんなダメージを負うのもなんだが強引だが、一応連ドララストからの説明はつけてはいる。思ってたのと違うけど。

結局最後まで別作品

今回は街の開発を巡る陰謀や工作員時代に菜美に弟を殺されて復讐のために菜美をおびき寄せたが仕留めきれずに逃げられた外国人テロリスト、公安含めて様々な組織の思惑が…という感じで不穏に話が進んでいくがいかんせん2時間のうち半分過ぎまでは記憶喪失のままで裏で何か進んではいるんだけど、穏やかモードのまま地味なストーリーが延々続く。後半過ぎになってようやく記憶が戻って(本当はもっと前に戻ってたっぽいけど今の生活を大切にしようと抑えてた)派手なアクションへとなだれ込んで動きが出てくるがどうも連ドラの軽快さがまるでなく、複雑で重い

このドラマの作風は某国工作員とか言ってるけど基本的には超設定で、分かりやすい悪を分かりやすい正義感でもって菜美が成敗するというかなり単純化されたお気楽な痛快アクション物語であって、色々な陰謀が…とか弟を殺した復讐が…とかそういうシリアスではなかったように思うんだけど…。連ドラ最終回のラスボスだった玉山鉄二だって部下を全員やられて「今回は見逃してやる」とか強がりを言っちゃうようなギャグ的な立ち位置だったのに今作の外人ボスは本気で復讐しにかかってきていてギャグが無い。妙に質素な前半に対して後半もシリアスで真面目。

別作品として見ればこれはこれでありなんだけど、これはクレジット等を見なくても明らかに別人が作った映画、というくらい作風が違う。ラストでの2人の愛の示し方もオシャレに決まっていたものの、2人の物語として見れば何とも言えない終わり方であり、これなら連ドラ最後の謎のままの方が良かったような…。それとも更なる続編を見越していたのだろうか。どうしてこうなった。

★★★☆☆

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