世にも奇妙な物語 秋の特別編(2017)

90年代後半からほぼ欠かさず見ているこのシリーズだが、前回の春の特別編をまさかの録画ミスで見逃してしまった。原因は「世にも奇妙な物語」の文字だけを見て「この番組を予約する」ボタンを押したわけだが…これが…その前の昼間に番宣でやってた過去回の再放送だったというわけだ…。なんだか見たことのある話が始まり、開始1分で事態を理解した。奇妙な世界をリアルに一瞬体感したが何のことは無い、単なる録画ミスである。

というわけでミスらなかったぜ今回。




寺島

主演は吉岡里帆、共演は峯田和伸…だが実質峯田和伸が視聴者目線の主人公的ポジション。漫画家の山崎(峯田和伸)の元に偉く美人なアシスタントの寺島ひな(吉岡里帆)がやってくる。普通にかわいい感じの様子に若干デレ気味の山崎だったが、寺島は唐突に小学校時代の同級生で、髪はボサボサでリストカットのあるサイコさん気味のマコちゃんについて語り始める。

そのマコちゃん(大後寿々花)とは先ほど会ってきたが、父親を殺害(?)して精神病院に入ってきて出てきたばかりでサイコっぷりが増していたので逃げてきたという。編集のオバちゃんがやってきたのをマコちゃん襲撃と勘違いした山崎は悲鳴をあげるが、寺島は全部作り話だと言って笑いだす。安堵する山崎だったが編集はあれは手配した寺島さんではないという。TVをつけると先ほどマコちゃんとして回想されていたはずの大後寿々花が寺島ひなとして殺害されたというニュースが報じられていた…。

という実は逆でしたサイコホラー。吉岡里帆の方がサイコ・マコちゃんだったというひっくり返しで、大後寿々花の生首を持ってきた様子のサイコ・マコちゃんに鞄をのぞき込んで驚愕したところで山崎が書いた漫画だったというオチに切り替わり、次のページに無期限休載の告知、そして公園のトイレでその漫画を眺めながらサイコ・マコちゃんが寺島ひなを騙って別の同級生に電話しているところで終了。

吉岡里帆のサイコさんはちょっと無理がある気がしなくも無いが、中学時代に『セクシーボイスアンドロボ』でヒロインまで上り詰めた大後寿々花がサイコさん役かよ…とちょっと残念だったが、可憐な被害者だった事に妙な安心感があった。

フリースタイル母ちゃん

中山美穂主演。
パート先ではセクハラされ、息子が反抗期で意思の疎通が図れず、不幸せを痛感する母ちゃん(中山美穂)が露天商にもらったリップクリームならぬラップクリームでフリースタイルラッパーとして覚醒するというコメディ。ラップクリームを塗って乾くまでの間有効でこれを持って息子の不良仲間へラップバトルを挑んだ母ちゃんだったがボスの浅利陽介に敗北。露天商に改めてラップの講釈とラップのリリックまではクリームでは補助しきれない事を聞いた母ちゃんは再勝負を挑み、浅利陽介と互角のラップバトルを繰り広げ、息子と魂のラップを言いあって和解…。

という事で、中山美穂がめっちゃ不慣れなラップを披露しまくる超絶怪奇作。そもそも名曲は多かったものの、普通の歌もそんなに優れていたわけではないのにアラフィフになってラップをやらせるなんて…。しかし先日のメイド中山美穂といいここ最近方針を変えたのか振り切ってるなぁ…。

あと寡黙な夫が日本語ラップの元祖とされるいとうせいこうというシャレの効かせ方は面白かったけど結局ラップしなかったのが残念。

運命探知機

岩田剛典主演。
顔はいいものの恋愛に関しての運命を信じられず冷めていた岩田剛典はある日謎の腕輪を拾い、装着するとそれは運命探知機だった。探知機に導かれるままに辿りついた先で石橋杏奈と巡り合った岩田剛典は明るく元気にリードしてくれる石橋杏奈に惹かれていき…。

と、まるでドラマのような恋模様が繰り広げられ、ベタなライバルが出現し、それを乗り越えてハッピーエンド。使われるBGMも小林”ピアノストリングス”武史の真骨頂であるプロデュース作品Mr.Children「365日」とback number「ハッピーエンド」というベタっぷり。この2組の小林”ピアノストリングス”武史な曲を重ねがけするベタ感半端ない。

まあ絶対そういうオチだろとは思ったけど、ゴールインして浮かれる岩田の背後でスマホ片手にニンマリな石橋。そして背後でお疲れっす!と撤収していくスタッフや先ほどのライバル役だったはずの男。自宅にも運命探知機の回収班が訪れており、この回収班の女性が冒頭で岩田やその友人が出席していた結婚式に出席していた女性。そこに岩田の友人が現れ、友人に対してサービスの説明をする形で回収班の女性が種明かしをする…という種明かしの経緯は地味に新しかった。

総額1000万円をかけていた石橋。5年後子宝にも恵まれ幸せと思いきや、既に石橋は次のプランであるもっと金持ちな男性との運命の出会いへとフェーズを移行していた。とんでもねぇ悪女だったというオチで終了。

いかにも現代らしいドライすぎるオチだった。一昔前なら単なる超出会い演出プログラムでハッピーエンドしていたところ、乗り捨てて次へ行こうとするオチがつくとは。

夜の声

藤原竜也主演。手塚治虫の原作。
大手企業社長の我堀(藤原竜也)は週末をホームレスとして過ごすという謎の二重生活を送っていた。ホームレス形態の際に何者かに追われるユリ(飯豊まりえ)をかくまった我堀はホームレス形態の「おじさん」としてユリに好かれる。自身もユリを気に入った我堀は自社の面接をそれとなく受けさせ、高待遇で迎え入れるが、ホームレス形態のルックスはまるでドラマの特殊メイク並に作りこまれていたためユリは同一人物だと気づかない。

社長として求愛する我堀だったがユリはいきなり好意を寄せてくる社長に戸惑うばかり。それでもホームレス形態の我堀も後押ししまくった事で結婚。ホームレス形態を捨て去った我堀だったが、ホームレスのおじさんが好きだったユリとの結婚生活は破たん。元々傷害の前科持ちだったユリは窮屈な結婚生活にキレて金庫から金を盗んで逃げだそうとし、我堀の自分がホームレスのおじさんだという主張も興信所に調べさせたと言い放ち、事故とはいえ我堀を刺して逃走。我堀は最後の力で自殺に見せかけた遺書と秘書にあてた手紙とユリにあてた手紙を書いて死亡。ホームレス仲間のところに秘書からユリがやってきたらこの手紙を渡すようにと言われたホームレス仲間はその中身を知って衝撃を受けるのだった。

40数年前(!)の原作はもっと単純に気付けなかった女と気付いてもらえなかった男の悲劇であり、結末もストレートに女が(今しがた自分が殺した男がそうだと知らずに)ホームレスのおじさんの元へ走っていくという結末らしいけど、なんか色々スタイリッシュに演出し、さらに今回全体のテーマである「平行世界」を入れ込み、ホームレスの家に入る時に空間が歪む演出を何度もした事、ラストをホームレス形態の家がそっくり消え去っていてホームレス仲間が驚くという奇妙演出まで加えたもんだから、そもそも夢か現実かなんだか良く分からない謎オチになってしまった…。

そもそもホームレスをやっている二重生活の目的すら明示されないので何で藤原竜也は二重生活しているんだ?という謎を抱えたままストーリーが進行していく感じでついていかなかった。ストレス解消法という理由が存在するらしいが、序盤頃に駅前で金を恵んでもらっている時に清々しい表情をしていただけだし、ホームレス形態と社長形態で人格まで違うようになっていたので二重人格なのかと思ってしまった。

これまでクラスメイト同士で殺し合い、その果てにテロリストになり、借金地獄に巻き込まれ、また借金地獄に巻き込まれ、事務所内俳優オールスターで疑心暗鬼のデスゲームに巻き込まれ、デスノートを拾い、僕だけがいなくなったり、今年も殺人犯であることを告白したばかりで様々な常軌を逸した事態に巻き込まれてきた藤原竜也なら社長&ホームレスという二重生活を送っていても不思議ではない。それも一理はあるんだがそういうことじゃない。

(短編) ががばば 新章

合間に2回に分けて差し込まれた短編。「ががばば」という言葉を検索した後行方不明になっていたはずの女子高生がフジテレビの久慈暁子アナになっていた!?この真相を探るべくフリーライターらしき男が自分でカメラを回しながら恐怖展開に巻き込まれるというホラー。映像の全てが手ぶれ全開の男が撮影している映像という不気味な雰囲気な上に、何ら明らかになる事なく全滅していくというオチのないバッドエンド。ただ怖いだけだった。

その他コミカルなオチの超短編がいくつか挟まれていたがCMとの境が分かりにくく、何かのCMかと思ったら意味不明なシュールな超短編映像だった…というものが数件。そのうちの1つに昨年乃木坂46を卒業した深川麻衣がいたが雰囲気変わってなかった。

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