1999年8月25日
Ⅳではなく数字タイトルを廃止。8月6日に放送されたTBS深夜『FIELD OF VIEWと一色紗英のロンドン・ロック音楽紀行』でロンドンに出向いた際にかなり大量に撮影してきたようで、ブックレットの写真やシングル「Still」とアルバム全曲PVにロンドン撮影素材が使用されている。このため簡易的なサビのみの映像も多いが一応全曲PVがある。
初回盤はジャケットサイズポストカード5枚付属(メンバーソロ+全員)。スリーブケースに一緒にポストカードが入っているが、通常盤にスリーブがつくのかは不明だがスリーブのサイズがポストカード込みの厚さなので通常盤があるならスリーブ無し、帯もスリーブ合わせなのでプラケースサイズにリサイズする必要があるが、通常盤らしき現物は見た事が無い(今作より売れなかった次回作でさえ当時は見かけなかった通常盤を中古市場で時々見かけるのに…)。一応初回特典はポストカードとしか書かれていない。またシークレットトラック「Still~ABBEY ROAD MIX~」収録と思いっきりシールに記載されていて、スタッフクレジットにも“S-tr”という表記でシークレットトラックを示唆してPAUL HICKSをしっかしクレジットしているので、あまりシークレットではない。
2ndアルバム以降ベスト含めてアルバムを引っ提げて3度ツアーを行っていたが、前作のツアーが1999年1~2月で半年前に開催したばかりだったためか、今作を引っ提げてのツアーは行われなかった。翌年3月にはもう次のアルバムを出してそっちを引っ提げてのDJを入れた新シリーズの「D.N.A」ツアーが次のツアーとなったため、いくつかの曲は初披露からかなり違うアレンジで披露される事態となった模様。
1.Still

2.Loversday
作詞作曲:浅岡雄也、編曲:大島康祐&FIELD OF VIEW
ややコンパクトにまとまったポップロックチューン。アレンジに大島康祐が参加しながらも大島色が強めだった「抱きしめたい~Everynight everyday~」とは打って変わって特有のダンサブルな雰囲気はあまり無くて割とストレートにロック系なのが意外。最初これは普通に池田大介だと思っていた。バンドとの共同アレンジだったのもあって今回はもう少しバンドに合わせていったのだろうか。
★★★★☆
3.夏の片隅で
作詞:小田佳奈子、作曲:新津健二、編曲:FIELD OF VIEW&池田大介
昔の恋を振り返る内容の曲でアルバム新曲の中では唯一提供歌詞だが、“君に出逢わなければ違う生き方してたよ”というフレーズは解散時に浅岡雄也が印象的なフレーズとして当時のインタビューで頻繁に語っていた。この際はリスナーとの関係にも重ね合わせていたのでこのフレーズからFOVとの出会いを改めて考えたファンも多かったと思われる。楽曲自体はやややゆったりめで夏のけだるさも漂うような音像。真夏に聞くと蒸し暑さが倍増する。長めのアウトロ部分がフェードアウトする直前の特に4分20秒付近で突然珍しくベースがブイブイ主張してくるのが地味に印象的。
★★★☆☆
4.青い傘で

5.君。
作詞:浅岡雄也、作曲:小田孝、編曲:池田大介&FIELD OF VIEW
8月頭からアルバム発売翌日にかけて開催されていたFCイベントツアー『F・O・V plain ’99』にて唯一先行披露されていたらしい。久々に進行形の幸せなラブソング。これぞ小田孝な普遍的な良曲。アレンジも実験的な部分はあまりなく王道のFOVサウンドだが、あまり主張しないし、弦のサポートメンバー表記も無いのでシンセだと思うけどストリングスも絡んでグイグイ盛り上がっていくサビと幸福感が相互に高まっていくような展開が良い。
後にベスト盤にも選曲された。その時期に開催された2000年秋の学園祭ライブ2本、『Live Horizon Special 2000 ~fourfold colours~』では連続で演奏されており、後者ではストリングスも入っていて生の弦で聞ける唯一の機会だったと思われる。解散ライブにもストリングス隊がいたが2000年に連続で演奏したためなのか残念ながら演奏されなかった。
★★★★☆
2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST fifteen colours』
6.Sunday morning
作詞:浅岡雄也、作曲:小橋琢人、編曲:池田大介&FIELD OF VIEW
アコースティック感とコーラスを前面に出した文字通りの日曜朝系楽曲。新機軸的なリズミカルなアコースティック感が心地よく、休日のさわやかな朝のイメージがよく合う。日曜朝の番組とかで流れてたらいい朝になりそうだ。ローカルでもそんなタイアップ回って来ればよかったのに…。
★★★★☆
7.12月の魔法
作詞作曲:浅岡雄也、編曲:池田大介&FIELD OF VIEW
失恋クリスマスバラード。切なさ全開の曲調や強いサビメロなどアルバムの中でも特に最初に印象に残りやすい曲。4thアルバム曲では1番最初に好きになった曲だが、その後他の曲の印象も上がってきて現在はそこそこになった。失恋直後のクリスマスとか12月のキラキラ感でダメージ倍増なんじゃないかと思うが、この曲ではイルミネーションに励まされた気がしたり、クリスマスモード漂う街の空気を12月の魔法としてそれで笑顔になれると歌っている。けっこうポジティブシンキン。こういう物の捉え方って性格が出るよなと思う。「君がいたから」でデビューしたから…というわけではないが、そういえば相手を“あなた”としたのってさりげに初めて?
「君。」と共に後にベスト盤にも選曲された。解散ライブも12月だったので演奏されないかなぁ…と思ってたけど演奏されなかった。これも「君。」同様に『Live Horizon Special 2000 ~fourfold colours~』では演奏されていた模様。
★★★★☆
2ndベスト『FIELD OF VIEW BEST fifteen colours』
8.Cloudysky
作詞:浅岡雄也、作曲:小田孝、編曲:徳永暁人&FIELD OF VIEW
ラブソングが多いアルバムの中で後半になってようやく登場する久々の応援歌。さすがにここまでくるともう1度夢を目指そうみたいな展開ではなく、落ち込んでばかりいられない、考えすぎても駄目だというネガティブに沈んでいるとこからの思考切り替えを歌っていてここにも変化の兆しが見える。個人的には4thアルバムの中では歌詞が1番好き。ただ収録位置にしても曲単体でもやや存在感が薄めか。たぶんライブでもやってないっぽいし…。
★★★★☆
9.Fly to Xxxx
作詞:浅岡雄也、作曲:小橋琢人、編曲:大島康祐&FIELD OF VIEW
「CRASH」と並ぶFOVの中ではハードでロックなナンバー。これまたアレンジが大島康祐だったというのが意外だったが、カッコいい。優等生イメージの殻をぶち破っていこうという意欲を感じる。ロックバンドとしてのFOVが1つ突き抜けた1曲。これに続けて「CRASH」という流れも良い。サビ終わりのFly toに続く”xxxxx”は3回全部異なるが、表記されていない。ライフとかラブに聞こえるが正確には不明。
★★★★☆
10.CRASH

11.Time is gone
作詞:浅岡雄也、作曲:新津健二、編曲:FIELD OF VIEW&池田大介
ザ・エンディングバラードなアルバムを締めくくる新津バラード。実はFOVで新津氏が作曲した最後の曲で、当時やっていたラジオのEDとして定着、LIVE D.N.Aツアーでは最終曲、25周年ベスト『FIELD OF VIEW 25th Anniversary Extra Rare Best 2020』にも収録されるなど扱いは良いが解散ライブでは披露されていない。ちょっとまったりしすぎていて新津氏の曲の中では個人的には1番最後になってしまう感じではある。1番ではずっと君といたいだけさとか現在進行形で歌っているのに、2番になると君が海外へ旅立ってしまい、もう忘れてもいいかな?と、まったりした曲調の割には割と急展開で文字通りにTime is goneな切なさが漂う。やりきれねぇ…。
『FIELD OF VIEW 25th Anniversary Extra Rare Best 2020』では何故か「Time is Gone」とgが大文字に変更されているが、歌詞原稿をそのまま持ってきたと思われる歌詞表記部分のみオリジナルの「Time is gone」表記のままとなっている。
今作の演奏終了後にそのまま無音を経てシークレットトラックが収録される仕様上、今作単独収録のトラックとしては『FIELD OF VIEW 25th Anniversary Extra Rare Best 2020』が初収録となる。
★★★☆☆
6thベスト『FIELD OF VIEW 25th Anniversary Extra Rare Best 2020』
Time is Gone
FIELD OF VIEW
2020/05/13 ¥255
コメント