GLAY 2ndシングル30周年記念回顧「真夏の扉」

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2nd 真夏の扉

1994年6月15日
前作から1ヶ月未満でのリリース。前作より先に制作されており、品番もPODH-7001で今作の方が先(前作はPODH-7002)になっている。一風堂の土屋昌巳プロデュース。これ1作ポッキリとなったので、YOSHIKIプロデュースで『灰とダイヤモンド』制作後、「RAIN」もYOSHIKIで制作する事が決まっていた一方でその先を見据えて土屋昌巳プロデュースをお試ししてとりあえずシングル1枚作ってみたといったところだったのだろうか。初登場24位を記録し前作を上回ったが5週でチャートアウトしたため前作の半分以下となる4.3万枚に留まった。

前作より前に制作されているので今作はAKIRA在籍時にレコーディングされていて今作のドラムはAKIRA。実質5人時代のシングルである。発売時点では脱退しているのでジャケットには登場していないが、後のアルバム収録時にもサポート扱いのドラマーとしてクレジットされている。

真夏の扉

作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY&土屋昌巳
アニメ『ヤマトタケル』前期OP。『灰とダイヤモンド』にGLAY VERSIONとして収録した楽曲を土屋昌巳をプロデューサー、共同アレンジャーに迎えてリメイクしたもの。ドラムは脱退したAKIRAのままで、Additional Electric Guitarとして土屋昌巳も参加、シンセで川島バナナ(川島裕二)が参加している。

ウォッオッオッ ウォッオッオッ ウォッオッオッオッ オープンザニューゲイツ♪の連呼はキャッチーでサビ以上に耳に残るほか、“歴史の徒花~♪”のサビの部分には大ヒット期のGLAYの片鱗も垣間見える。ただ何かどこか違う感じがするのはプロデュースの影響だろうか。特にウォッオッオッの部分とAメロで入ってくるプァンプァプァプァァァン♪、サビではやや薄めながらずっと鳴っている同じ音色のプァンプァンしたシンセが超絶にダッセェ…。なんでこんな悪目立ちする変な音色のシンセを加えたのか謎だが、インパクト狙いだったのだろうか。土屋昌巳プロデュースが1回限りだった理由はこういう部分にあったんじゃないかとなんか勝手に思ってしま

『灰とダイヤモンド』収録のGLAY VERSIONは荒々しいがストレートなバンドサウンドでまとめられていて、そっちを聞くとメジャー仕様で随分変えちゃったんだな…と改めて思う。また2番のAメロの”争いの果てに~貴方を迎えに行こう”の部分はシングルバージョンでは2番Aメロ短縮に伴いカットされていた事が分かる。

『灰とダイヤモンド Anthology』に収録された際はDEMO歌詞Ver.に差し替えられ、こちらはほぼ全面的に歌詞が異なっている。デモ歌詞の方がよりV系っぽい世界観(?)な感じはするものの、なんとなく濃厚な世界観っぽいだけで何を言っているのかは良く分からない。注目すべきはデモ歌詞Ver.2番Aメロ2に”真夏の扉”とタイトルが唯一登場していた事。GLAY VERSIONの時点で丸々違う歌詞に書き換えられてしまい、シングルバージョンでは2番Aメロ短縮に伴ってパートごと削られて無くなってしまった部分だがそんな真っ先に消された歌詞の中にタイトルがあったとは…。
★★★☆☆
インディーズアルバム『灰とダイヤモンド』(GLAY VERSION)
1stアルバム『SPEED POP
5thベスト『THE GREAT VACATION VOL.2~SUPER BEST OF GLAY~
アンソロジー『灰とダイヤモンド Anthology』(GLAY VERSIONのDEMO歌詞Ver.でRemix & Remastering 2014)
アンソロジー『SPEED POP Anthology』(Remix&Remastering 2015)

C/W Life~遠い空の下で~

作詞作曲:TAKURO、編曲:GLAY&土屋昌巳
インディーズで発表されていない楽曲だが「真夏の扉」と同じ体制でレコーディングされていて、AKIRA、土屋昌巳、川島バナナ(川島裕二)のクレジットは「真夏の扉」と同じ。

ゆったりした雰囲気のミディアム系。荒々しかった『灰とダイヤモンド』から一転して後年のメロディー重視の真心系(?)の王道の兆しを感じる曲。初期にこんな曲をやっていたのは少し意外にも思えるが、初期の方が実験色の無いストレートなC/W曲が多い。ただけっこうのんびり進行するのでそんなド・バラードというほどスローな曲ではないのにいつまでも曲が終わらず6分50秒近くに達するのは長すぎてちょっとかったるい。『REVIEWⅡ~BEST OF GLAY~』ではTERUがセレクトしているが、TERUの選曲コンセプトは“函館を散歩しながら聴きたいGLAY”だったので、コンセプトにはハマっている曲調だったと思う。

『SPEED POP Anthology』のリミックスでは主にドラムの響きが変更されていてオリジナルよりさっぱりした感じ。また最後のフェードアウトが10秒ほど早くなって短くなった。しかし短くなっても6分40秒なのであまり変わらない。
★★★☆☆
1stアルバム『SPEED POP
1stコンセプトアルバム『rare collectives vol.1
アンソロジー『SPEED POP Anthology』(Remix&Remastering 2015)
6thベスト『REVIEWⅡ~BEST OF GLAY~』TERU SELECT

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