2004年末『Anniversary』と同時発売でベスト第2弾『KinKi Single Selection Ⅱ』をリリース。抱き合わせ商法効果で50万ヒットとなるも、その後も基本30万ラインを2006年まで堅持していた。2人の連ドラ出演が激減していき、やがて途絶えてしまった事もあり、以前のようなドラマ主題歌でのシングル発売がほとんどなくなり(たまにドラマ出てもソロで主題歌だったり)、基本的にタイアップ無しで、年1,2作というのがパターン化。
10周年を迎える2007年に突如急落して20万前後が基本ラインへと変わった。10周年ではファン投票+メンバーセレクトによる3枚組ベスト『39』を発売。すっかり初期の一般ファンが離れていてコアなファンが残っている事を示すコアな投票結果となっていた。
ソロ活動の充実もあり、年1でのリリースとなる事も増えていき、2012年15周年ではツアータイトルが”Thank you for 15 years”と記念ツアー的な内容にはなったものの特に記念作のリリースは無かった。
20周年は前年2016年から大々的に掲げて例年よりもリリースが活発化し、年末にはついに紅白に初出場を果たした…がまだ19周年なのであった。20周年おめでとうと番組に出るたびに話を振られつつも2人は来年(2017年)が20周年である事はしっかり認識た上での発言を心掛けていたような印象もある。
またこの2016年にリリースした『N album』では”Produced by KinKi Kids”のクレジットの後に“Co-Produced by 堂島孝平”とクレジットされ、『D album』での曲提供からシングルはそんなに多くないがC/Wやアルバム曲での採用が続いていた堂島孝平が共同プロデューサー扱いとなった。一時的な扱いではなく、これ以降は”Co-Produced by 堂島孝平”が固定クレジットとなり、制作とツアーとKinKi Kidsの音楽活動の全てに関わり、第3のメンバー的存在を確固たるものとしている。
本当の20周年を迎える2017年は手始めに1月6日にはバラードベスト『Ballad Selection』を発売。紅白で歌った「硝子の少年」は収録されていない…というハズしっぷりもあり、オリジナルアルバムと変わらない売上となった。
デビュー20周年記念日付近の7月にはいよいよ新作シングル、そして作中で20年後にこの場所でまた会おうと約束していた『ぼくらの勇気 未満都市』の20年ぶり続編の放送も決定。このために引退していた小原裕貴が限定復帰、嵐としてデビュー前に出演していた相葉雅紀と松本潤も続投し、後になにわ男子としてデビューし5代目金田一少年となった道枝駿佑も新たな世代として登場したりもした。なお厳密には約束をしたのは1997年のクリスマス頃だったため、律儀にドラマ作中では放送日より未来の2017年クリスマスに再会の日をさらっと描いた後(剛・光一・相葉の3人しか来なかった)、2018年夏という放送日より1年後に物語の時期を設定して展開させていた。
と、盛り上がるはずだったが、直前の6月に剛が左耳への異変を訴えて突発性難聴と診断される。夏の音楽特番への出演は軒並み見送られ、7月のデビュー20周年イベント「KinKi Kids Party〜ありがとう20年〜」も光一は会場入り、剛は別場所から中継する形で出演。その他ソロのライブは全て中止となり、10月の「テレビ朝日ドリームフェスティバル2017」にKinKi Kidsとして出演してライブ復帰となったが、症状は残っており以降ヘッドフォンを着用するなど終始音響的な対策が必要となった。ソロでファンクに傾倒したのにも耳への負担が少ないという理由もあったようだ。また難聴前から若い時に比べて声を張り上げずに抑えめに歌うように変化していたが、この傾向もいっそう強まった(あまり口を開けずに発声する歌い方を習得しているとも語っていたが、さすがにちょっと発音が…という事も…)。
元々ソロ活動の予定が発表されていて、KinKi Kidsとしての8月以降の20周年の活動をどのように予定していたかは不明だが、年末には全シングルコレクション『The BEST』が発売された。
リメイクのため公開終了したもののタイミングを逃し続けたままとなっていたが、サブスク解禁&改名タイミングで2025.7~8全面リメイク+30th~完全新規書き下ろし
- 20th Anniversary
- 21st ビロードの闇
- 22nd SNOW! SNOW! SNOW!
- 23rd 夏模様
- 24th Harmony of December
- 25th BRAND NEW SONG
- 26th 永遠に
- 27th Secret Code
- 28th 約束
- 29th スワンソング
- 30th Family〜ひとつになること
- 31st Time
- 32nd 変わったかたちの石
- 33rd まだ涙にならない悲しみが/恋は匂へと散りぬるを
- 限定 Glorious Days〜ただ道を探してる
- 34th 鍵のない箱
- 35th 夢を見れば傷つくこともある
- 36th 薔薇と太陽
- 37th 道は手ずから夢の花
- 38th The Red Light
20th Anniversary

2004年12月22日
作詞:Satomi、作曲:織田哲郎、編曲:家原正樹
この年は1月に前作を出したっきりという過去例のない事態となっていたが、実に11ヶ月ぶりという過去最長ブランク。20枚目のシングルを記念という形で『硝子の少年』『A album』同時発売を踏襲、C/W無しの500円シングルにして初回盤は『KinKi Single Selection Ⅱ』とのセット販売となった。このセット販売効果で売上は50万枚に到達。30万チョイが固定ラインになっていたので記録上は突き抜けたヒット作となった。商法による効果はあったにせよ目立ってヒットした最後のシングルになるのかな。C/Wにはカラオケも他の曲も収録されず、安部潤編曲によるストリングスメインの別バージョン20th. memorial versionを収録。
「ボクの背中には羽根がある」以来の織田哲郎&家原正樹再び。期待通りであの時同様に格の違うメロディアスで雄大なメモリアルナンバー。この後は(全盛期AKB48への提供で記録上ミリオンは1つある)さすがに目立ったヒットは出なくなったけどこの2004年は2月に上戸彩に提供した「愛のために。」も代表ヒットになったのでヒットメイカー織田哲郎の健在ぶりを示した年にもなったように思う。
曲全体に漂うとうとうここまで長くやってきた、到達点感がハンパ無い。少なくとも10周年記念ソング、貫禄的には20周年30周年の領域のような壮大さだ。C/Wが20th. memorial versionだったりとまるで20周年かのようなだが、今作時点では7周年でしかなく、20というのはシングルの枚数でしかない。ここまでのアニバーサリーな大名曲、もう少し寝かせてここぞというタイミングは先にあった気もしなくもない。早すぎるって。
★★★★★
C/W(20th. memorial version)
21stシングル『ビロードの闇』通常盤のみC/W(Live at Tokyo Dome)
8thアルバム『H album-H・A・N・D-』
3rdベスト『39』
4th(バラード)ベスト『Ballad Selection』
5thベスト『The BEST』
公式通販予約限定ベスト『39 Very much』
21st ビロードの闇

2005年6月15日
作詞:Satomi、作曲:林田健司、編曲:CHOKKAKU
C/W「春雷」は共通、初回盤は3曲目「10years」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「Anniversary(Live at Tokyo Dome)」収録。元の30万前後の売上に戻った。
「ボクの背中には羽根がある」→「情熱」の流れを彷彿とさせる聞かせる名曲の後のアーティスト性を強めたダンスナンバー。90年代半ばのSMAPへの「$10」「君色思い」「KANSHAして」「青いイナズマ」提供(もしくはカバー)で名を知られる林田健司だがSMAPの制作体制が90年代末に変更されてからは起用がなく、ブラックビスケッツ「STAMINA」辺りが最後の記憶になっていたので久々に名前を見た。以降Jニーズとの縁が復活してKinKi Kidsへの提供だけでなく、後輩達への提供もちょこちょこ行っている。編曲もCHOKKAKUだし、90年代SMAPのようなクレジットではあるが…。雰囲気は完成されているんだけどアーティスト色が強すぎてあまり好みではない…という感じ。以降こんな感じの曲が増えて、周囲みんなが知っているヒット曲という感覚は一気になくなった。
曲自体よりも“Mステ打ちひしがれ事件”として有名。発売直前の6月10日の出演時に最初のAメロで光一が“僕らは見ることさえ許されないだろう”という歌詞を”僕らはひとりで打ちひしがれるだろう”と1行目の”ひとりで”と2行目の”打ちひしがれる”合体させて歌唱し、続く剛が”砂漠のように辛辣な”を”砂漠のようにこの都(まち)で”と間違えた後は完全に笑って歌詞を飛ばしてしまっていた。実際に見ていると光一の方は歌詞を間違えたが平然としていて乗り切った、剛は歌詞を間違えて笑ってしまって飛ばした、という感じで剛の方がミスった印象が強かったりはした。またこれだけなら時々ある歌唱ミス事件、むしろKinKi Kidsは生放送で口パクじゃないのが証明された程度の話だったが翌週も出演して2週連続で同じ曲を披露するというスケジュールになっており、翌週出演時に「KinKi事件の瞬間」と題したVTRで問題の箇所を流しながら検証するというトークが繰り広げられた。この際に光一が”打ちひしがれる”を2回歌ってしまって歌い終わった後にも打ちひしがれてしまったわけですね、と自身の間違えを解説。前述のように検証VTRのタイトルは”KinKi事件”だったが、検証トークでやたらと打ちひしがれた事を強調した事から通称”打ちひしがれ事件”としてネタ的に語り継がれる事になったというもの。なお光一の打ちひしがれ連呼を受けた剛がボソッと“打ちひしがれのハットトリック”とも言ったがこれは浸透しなかった。
★★★☆☆
8thアルバム『H album-H・A・N・D-』
3rdベスト『39』
5thベスト『The BEST』
22nd SNOW! SNOW! SNOW!

2005年12月21日
作詞:秋元康、作曲:伊秩弘将、編曲:家原正樹
C/W2曲目「ミゾレ」は共通、初回盤は3曲目「ユキノキャンバス」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「雪白の月」収録。今作で初回盤・通常盤の曲違いフォーマットが完全に確立、今作以降はこのパターンがしばらく続いた。
AKB48をスタートさせたばかりの秋元康、SPEEDで知られていた伊秩弘将、KinKi Kidsでは織田哲郎シングル2作でお馴染みの家原正樹…と錚々たるというよりはなんだかバラバラなメンツで制作されたセツナ系ウィンターソング。高らかに力強く歌い上げるスノォォスノォォスノウォォォのフックが強く、パッと聞きで耳に残る名曲風で最初は好印象だったんだけど、全体に力作度が強すぎて意外と気持ちよく聞けないというか…。あれ?あれれ?という感じでなんだかあまり聞かない曲になってしまった。
「夏の王様」同様にこの曲もサビの高音連発がかなり大変な事になっているような(最高音は「夏の王様」(hiA)よりは低く、1つ下のmid2Gらしくこれが最高音のシングルは他にも複数あるようなんだけど他の曲が瞬間的に高くなるだけなのに対して今作は連発で高音が続いている)。その割に今作はキーが…という話題になったことがないな。
そして何故か通常盤にしか収録されていないC/W「雪白の月」が『39』投票3位、『39 Very much』7位とファン最上位人気曲になってしまい、「愛のかたまり」に続いてC/Wが表題曲を完全に追い抜いた事例の1つとなった。確かにいいバラード曲だけど配置的に埋もれてるし、そこまで人気を得られたのが正直良く分から
★★★☆☆
9thアルバム『I album-iD-』
5thベスト『The BEST』
23rd 夏模様

2006年7月26日
作詞:Satomi、作曲:林田健司、編曲:佐久間誠、ストリングスアレンジ:佐藤泰将
前作同様にC/W2曲目「星のロマンティカ」は共通、初回盤は3曲目「NOASIS〜愛の旅人〜」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「いつでもどこへでも」収録。
「ビロードの闇」に続く林田健司採用。翌年には関ジャニ∞『イッツ マイ ソウル』も採用されるなどJニーズ連続シングル採用となり、2009年にはこれら提供曲のセルフカバーを集めた『WORKS』を発売するなど活発化していた。
古き良き昭和なメロディーに沖縄民謡風アレンジを合体させたゆったりとした人生の夏休み感のあるナンバー。ザ・沖縄サウンドをそれっぽく打ち込んでいるわけではなく、三線やら指笛やら太鼓やらと沖縄関連楽器は1人で多重録音しているようだがきちんとクレジットされているので生楽器でちゃんとレコーディングされている模様(バンド演奏自体も打ち込みではなく生バンド起用)。2年前の『ね、がんばるよ。』C/W「コ・ハ・ル・ビ・ヨ・リ」でも沖縄風のアレンジをやっていたがまさか表題曲でいきなりやるとは思わなかった。当時のインタビューで当初のデモ段階では沖縄の要素は無かったような事も言っているのを見た記憶があるが、歌詞とメロディーともマッチしていてこれはいいなと。少年時代の夏休みを想起させるノスタルジックな歌詞だが、テーマとしては大人の夏休みといったところか。スローライフなんて言葉が浸透し始めた時代背景とも重なるところがあるだろうか。2番冒頭の“最近、忘れていたな… 立ち止まってみることはぐれた雲みたいに ボクは街と社会(ひと)に流されていた”という歌詞は大人になると凄く沁みる。
最初に聞いた時サビで剛の声が強すぎね?と思ったら、主メロを剛、ハモリを光一に完全にパート分けして歌唱しているからだった。間奏明けのソロパート(剛→光一)のサビでのみ光一が主旋律のサビを歌唱するが直後のラストサビではまたハモリに回るの地味に大変そう。
★★★★★
9thアルバム『I album-iD-』
5thベスト『The BEST』
24th Harmony of December

2006年11月29日
作詞作曲:マシコタツロウ、編曲:ha-j
前作同様にC/W2曲目「孤独の街角」は共通、初回盤は3曲目「Nothing but you」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「さよなら」収録。『カナシミ ブルー』以降続いていた固定ファンライン30万枚を維持し続けていた最後の1作となった。
タイトル通りに12月の歌。2年連続のウィンターソングシングルとなったが、今作は暖かみのある生音主体のミディアムバラードナンバー。生演奏へのこだわりのさじ加減が過剰になりすぎる前かつコラボコラボまたコラボになる前の1番いい時期だった『FNS歌謡祭』の雰囲気や年末の空気感に凄くフィットしていた記憶がある。12月になって毎年この曲を聞くと本当に年の瀬を感じるが、逆に12月以外には聞く事はないかもしれない。
2005年がしっくり来なかった中で2006年は2作とも個人的に大当たりで印象深かった。一方でシングルでバラード多めという傾向が本格的に始まった年でもあったのかなと思う。
★★★★☆
9thアルバム『I album-iD-』
3rdベスト『39』
5thベスト『The BEST』
25th BRAND NEW SONG

2007年4月25日
作詞作曲:Gajin、編曲:CHOKKAKU、コーラスアレンジ:岩田雅之
前作同様にC/W2曲目「Stay」は共通、初回盤は3曲目「アプリシエ」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「hesitated」収録。14th『カナシミ ブルー』以降『Anniversary』の50万以外は全て30万ちょい(「永遠のBLOODS」「薄荷キャンディー」は30万代後半)と30万枚ボーダーラインを5年キープしていたのが今作で突如22万枚まで落とした。今作以降は20万前後が基礎売上となった。複数商法は変わっていないので、急にファンが減った…?むしろ10周年で盛り上がる年だったはずだが…。今作封入のアンケートにて『39』投票が実施され上位10曲が選曲されたが、恐ろしくマニアックな選曲となったのはより固定ファンが絞られたような売上になったこういった状況が影響したと思われる。
アサヒ飲料「十六茶」CMソング。ドラマ主演主題歌が途絶えてタイアップ無しが2004年以降続いていたので2人で出演してここ最近より露出の多いCMソングとなれば耳にした人の数はかなり多かったと思われ、よりによってここで売上を落としたとなると固定ファンが離れるような致命的な何かがあったとしか思えないが…何かあったか…?生音主体でゴージャスな雰囲気のポップナンバー。演奏がオシャレで聞き応えがある。しゅびどぅ~♪(歌詞表記は“Shooby-doo”)もキャッチーだが、なんだか余裕のありすぎるような空気感はありそうでなかった感じもあって何か違うような気もする。好きな曲を上げていくとなんだかんだなかなか上がってこないところではある。10周年なんだし、もうちょっと哀愁系のKinKi Kidsらしい曲が求められていたところはあるか。
当時学校でV6ファンの子がKinKi Kidsファンの友人にメールをする時に挨拶代わりに冒頭にシュビドゥ~♪とつけて送ったらなんか怒られたとか言っていたので、なにかこうしゅびどぅ~♪は馬鹿にされているような感覚があったのかもしれない。
★★★☆☆
10thアルバム『Φ』
5thベスト『The BEST』
26th 永遠に

2007年9月12日
作詞:Satomi、作曲:德永英明、編曲:CHOKKAKU、コーラスアレンジ:竹内浩明
前作同様にC/W2曲目「涙、ひとひら」は共通、初回盤は3曲目「夢幻ノスタルジー」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「旅路〜you’re my buddy.」収録。10周年のタイミングで『39』リリース後最初のシングル。10周年記念ソングとして制作され、当時カバーアルバム『VOCALIST』シリーズで再ブレイクしていた德永英明提供のバラードとして少し話題になった。「涙、ひとひら」は光一主演ドラマ『スシ王子!』主題歌だったが、C/Wに回されており、“德永英明提供のバラード”の方が売りになると判断されたものと思われる。
ただ德永英明が再ブレイクしたのは『VOCALIST』が当たって巻き起こしたカバーブームによるもので新作もその余波で以前よりは好調だったものの一般的には“『VOCALIST』カバーの德永英明”がブレイクしていたのであって、”「壊れかけのRadio」の德永英明”が再評価されたわけでもなく、当然“バラード作家の德永英明”に話題性や需要が生じていた…という状況だったのかはかなり疑問なところだった。
実際今作、かなりかったるいスローバラードでこれシングルにしなくても…というのはあった。カラオケでいきなり歌おうとしたら無理なレベルでちゃんと覚えてない曲も増えてきている時期ではあったが(前作もかなり怪しい…)、今作は明確に初めて全編覚えられなかったどころかサビだけでもかなり怪しいくらい馴染まないまま終わってしまった。10年後も歌える楽曲をコンセプトにしたとのことだったが、10年後どころか当時のツアー(We are φn’ 39!! and U?)+その次のツアー(KinKi you)で歌われたっきりになっていてライブでも残らなかったっぽいぞ…。
これならせめて「涙、ひとひら」を両A面にした方がマシだったんじゃないかと思うけど、「涙、ひとひら」もA面っぽくはないんだよなぁ…。『39』投票結果もかなりコアな結果となり、いつの間にかライトリスナーがいなくなってるのを実感すると同時に一気にとっつきにくくなった。10周年のタイミングでこれはちょっと閉じすぎというか攻めすぎたというか…。
★★☆☆☆
10thアルバム『Φ』
5thベスト『The BEST』
27th Secret Code

2008年8月27日
作詞:Satomi、作曲:井上日徳、編曲:井上日徳・堂島孝平、ブラスアレンジ:井上日徳・北原雅彦、コーラスアレンジ:Ko-saku
前作までの定型フォーマットを変更し、C/W2曲目「Fu Fu Fu」は共通、初回盤は3曲目「strategie」、4曲目ライブ音源「Secret Code〜KinKi you Live Version〜」収録、通常盤は3曲目「ビターショコラ」、4曲目表題カラオケ(Backing Track)を収録。カラオケの収録が通常盤に移動し、初回盤には先行して披露していたライブ音源という形になった。
剛主演ドラマ『33分探偵』主題歌(2009年に『帰ってくるのか!? 33分探偵』(1回)→『帰ってこさせられた33分探偵』(4回)の続編を連続放送)。あんなに連発していた主演主題歌だが、2002年の『夢のカリフォルニア』、2004年『ホームドラマ!』ではソロで主題歌を書き下ろしており、さらに連ドラからも遠ざかったのでこの時も『ホームドラマ!』以来4年ぶりの連ドラ主演だった。剛は俳優業よりもソロの音楽活動を主軸とするようになってきていて、光一もドラマよりも舞台『Endless SHOCK』中心に完全に移ったので先の『スシ王子!』が最後の連ドラになった。剛も2013年『天魔さんがゆく』ではソロで主題歌を書き下ろしたが連ドラ主演は最後となったため、KinKi Kidsとしてのドラマ主題歌タイアップは今作で途切れている。『スシ王子!』『33分探偵』『天魔さんがゆく』いずれもゴールデンではなく深夜枠(23時とか0時台の枠)だったので、ゴールデン枠(21時、22時)になると光一は2002年『リモート』、剛は2004年『ホームドラマ!』が最後。この『33分探偵』は金田一以来となる探偵役だが、33分というのは放送枠45分のうちCM時間を除いた実放送時間が33分である事から来ている。物凄く単純で犯人も目の前にいて誰もがそいつが犯人だと分かる状況で剛が疑問を抱いて(ほとんど難癖)「この簡単な事件、俺が33分もたせてやる!」と宣言すると他の関係者に次々と疑いをかけるも無理やり33分引っ張ろうとしているため全く論理的ではなく、「なんやかんや」と説明を省略し、なんだそれはとツッコまれると「なんやかんやは、なんやかんやです!」と開き直る…といった具合。時々まぐれ当たりのような名推理で思わぬ真相を暴いたりもしたが基本はパロディ連発の緩いギャグドラマだった。当時はまだそんなにその名前が有名ではなかったので名前を出しても誰?という感じだったが、現在ではあれこれ内容を説明するより原作脚本演出が福田雄一と名前を出した方が伝わるだろう。この名前だけでなんとなく内容が察せられるであろうくらい、終始ふざけてボケ倒す福田雄一特有のあの作風の始まりに近いような1作だった。福田雄一はこれ以前から手広く色々やっていて『堂本剛の正直しんどい』『新堂本兄弟』に構成作家の1人として関わっていた事が今作に繋がっていたのかもしれない。当時は新鮮で面白かったし、『勇者ヨシヒコ』で一気に名を知られるようになるまでは面白かったんだけどねぇ…特定の俳優を何度も起用してアドリブのようなクソ芸をさせまくったり内輪ノリが酷くなってしまいいつしか苦手、嫌いという視聴者がどんどん増えてしまったのも仕方なかったと思ふ
続く『天魔さんがゆく』も福田雄一でかなりユルユルな仕上がりで俳優仕事はもうあまりやりたくなさそうな感じ(というかしんどそう)は漂っていたが…一気に遠ざかっていったなぁ。2人が連ドラ主演常連俳優だった事を知っている世代の高齢化が著しい…というくらい年月が経過している。世代間ギャップが地味にとんでもないかもしれない。
主題歌である今作はドラマには全く関係なく、確かにかかってはいたがあまりドラマとリンクして記憶されてはいない。ジャジーな雰囲気が印象的でオシャレカッコいいナンバー…だが、メロディーがあまり残らない。どんな曲だったか思い出そうとしても断片的にしか浮かんでこない。ノリはいいんだけどトータルサウンド重視な1曲で歌というより音を楽しむ聞き方が最適か。
★★★☆☆
初回盤のみC/W(KinKi you Live Version)
11thアルバム『J album』
5thベスト『The BEST』
28th 約束

2009年1月28日
作詞:浅利進吾、作曲:加藤裕介、編曲:家原正樹・加藤裕介、コーラスアレンジ:高橋哲也
再び前々作までのフォーマットに戻り、C/W2曲目「ユメハジメハナ」は共通、初回盤は3曲目「旅立ちの日」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「Loving」収録。
家原正樹が編曲に参加しているが、「ボクの背中には羽根がある」「Anniversary」を彷彿とさせる民族的な雰囲気を取り入れた曲。加藤裕介氏も前年に嵐「One Love」の作曲を当てているが、しかしこの路線をやるには「ボクの背中には羽根がある」「Anniversary」が偉大過ぎてどうしても二番煎じ以下っぽく思えてしまう。KinKi Kidsらしい曲ではあるんだけど、それ以上はなかなか難しい。
★★★☆☆
11thアルバム『J album』
5thベスト『The BEST』
29th スワンソング

2009年10月28日
作詞:松本隆、作曲:瀬川浩平、編曲:ha-j、ストリングスアレンジ:佐藤泰将
前作同様にC/W2曲目「サマルェカダス〜another oasis〜」は共通、初回盤は3曲目「深紅の花」+表題カラオケ(Backing Track)を収録、通常盤は3曲目「面影」収録。3作連続22,3万だったが、今作で初めて20万割れでまた固定ファン数が一段下がりしばらく20万弱が続くようになった。
これまたKinKi Kidsらしい儚さと美しさが混在したような楽曲。スピード感があり、前作に比べると過去のあの曲を彷彿とさせて越えられないという感じが無く、新曲として好印象だった。『39 Very much』投票10位収録を果たしているのでこの時期の人気曲になっていたらしいのも納得。ただピアノストリングスの気合の入ったアレンジによる優雅さに対してパシパシとしたリズム周りのアレンジは随分とお留守に感じられる。
★★★★☆
11thアルバム『J album』
5thベスト『The BEST』
公式通販予約限定ベスト『39 Very much』
30th Family〜ひとつになること

2010年12月1日
作詞:堂本剛、作曲:堂本光一、編曲:吉田建、ストリングスアレンジ:旭純
ついに丸1年シングル発売が無く1年1ヶ月ぶり、2010年唯一のシングル。毎年リリースしないと連続1位の年数記録(毎年1位獲得の記録)は途絶えてしまうためか、最低でも年1のリリースは2023年末まで継続した。定型フォーマットを崩し、今作では共通C/Wが無く、表題カラオケ(Backing Track)のみが共通、初回盤には「Tears」、通常盤には「me〜地球のいろ」が収録されそれぞれのカラオケ(Backing Track)も収録されている。C/Wのカラオケ(Backing Track)収録は「ふたつの引力」(18th『薄荷キャンディー』)以来である。3曲全てが自作曲。
「好きになってく 愛してく」以来の共作表題曲で、自作自体も「solitude〜真実のサヨナラ〜」も入れて3曲目となる。ソロ活動で自己表現をするようになってからはKinKi Kidsではあまり自作を持ち込まないようになっていてアルバムのソロ枠も提供曲に戻ったりもしていたが、今作のようにC/Wまで全曲自作というのは初にして唯一。
大きな家族愛を歌ったバラード。暖かみがあるものの、ファンを含めたファミリー感としてもファンも共鳴しきれなさそうな微妙な感じはある。自作シングルというアドバンテージがあっても『39 Very much』投票圏外となったが、「好きになってく 愛してく」と同様にシングルになった自作曲が揃って人気が無く、「愛のかたまり」「恋涙」「銀色 暗号」系統が人気という傾向はなかなか興味深い。今作に関しては剛の個人的な家族感が強く出ていて、序盤から世界規模どころか地球規模の視点が壮大すぎてファンの間でも共感しきれない部分があったのかもしれないなとは思う。学生の頃(2006年頃)にKinKiファンの子にどちらかだけのファンも多くてそういうファンは相手の事を嫌っている人もいると聞いて2人組なのに複雑な世界だな…と思ったんだけど、今作みたいな剛の個人的思想が出てきている歌詞だと余計にそういう部分が出てきて人気上位になりえないという側面も?
★★★☆☆
12thアルバム『K album』
12thアルバム『K album』通常盤のみ([Unplugged])
4th(バラード)ベスト『Ballad Selection』
5thベスト『The BEST』
31st Time

2011年6月15日
作詞:U-Key zone・mikula、作編曲:U-Key zone、ストリングスアレンジ:SimonHale
今作より初回盤DVD付を導入。初回盤はMV&メイキング収録のDVDが付属する代わりにCDは新曲C/Wなしでカラオケ(instrumental)のみ、通常盤は「灰色の花」「君と僕のうた」収録でカラオケなしとなった。2010年に続いて2011年もシングル1作ポッキリとなった。
この時点では『Ø』の1曲目「lOve in the Ø」を手掛けていたトラックメイカーU-Key zoneによる提供。ロボトミーな打ち込みサウンド、掴みどころのない起伏の無いメロディー展開…とザ・トラックメイカーなクリエイター系楽曲。シングルで最もとっつきにくい非キャッチーな1曲じゃないだろうか。好きとか嫌いとか明確な印象が残るわけではなく、ナ…ニコレ…?という良く分からないまま流れて行ってしまって何も残らずナニコレ…?と思った事だけ覚えているみたいな。U-Key zoneには以降もここぞというタイミングで提供をお願いしたり(限定シングル、シングルのリミックス、最後のシングル、最後のアルバム7枠の1枠など特別なタイミングの曲が多い)、ファン投票では39位以内にも入らないが、メンバー自選でU-Key zone楽曲を12枠中3曲も選んだりしている事からも2人からの人気は高いようだ。ある意味ファンとメンバーの間で最も評価に差のある作家といえるかも…。
今作のロボット感を強めているのがMVで、終始アンドロイドの女性と行動を共にするという内容になっている。ロボットな動きをする女性と曲のイメージがハマりすぎ。
★★★☆☆
12thアルバム『K album』
5thベスト『The BEST』
公式通販予約限定ベスト『39 Very much』
32nd 変わったかたちの石

2012年1月11日
作詞:秋元康、作曲:マシコタツロウ、編曲:武部聡志
今回はC/W「ナミダ 空に輝く」は2種共通収録、初回盤は表題カラオケ(Backing Track)を収録+MV&メイキング収録のDVD付、通常盤は「輪郭-l’e contour d’amour-」「ユキムシ」収録。前作のフォーマットに共通C/Wが復活追加された形。3年連続の年1リリースとなり、さすがに離れるファンが出てきてしまったのか15万割れとなった。
AKB48グループが最盛期を迎えて乃木坂46もデビューを翌月に控えている中で秋元康が作詞で登場。ロボトミーな前作とは一転して暖かみのあるバラード。というかしっとりしすぎてなんだかアルバム曲っぽい地味さではあるが…。大人になっていくにつれて流されて丸くなっていくけど尖っていたあの頃を忘れないための戒めとして故郷の川で拾った”変わったかたちの石”を部屋に置いたままでいる主人公の心情が語られる…という少々特殊な設定が作詞家秋元康っぽい。一応48/46系列にはいくらなんでも使わないような設定の歌詞になっていて、ちゃんと30代のKinKi Kidsに合わせた内容で書き下ろしてくれた感じもある。作中では石に関していつもなんなのこれ?と聞かれて「意味はない」と答えているという設定も明かされているが、それはそれでちょっと怖くないか?部屋に意味深な石飾ってて聞いたら意味はないとかはぐらかされたらえ?何?大丈夫なのこの人?なんかヤバイ宗教の人?とか思われないか。
★★★☆☆
13thアルバム『L album』
5thベスト『The BEST』
33rd まだ涙にならない悲しみが/恋は匂へと散りぬるを

2013年10月23日
10年ぶりの両A面シングル。初回盤A,Bで初めて曲順も入れ替えて収録しており、初回盤Bは『恋は匂へと散りぬるを/まだ涙にならない悲しみが』になっている。初回盤Aには「まだ涙にならない悲しみが」カラオケ(Backing Track)を収録+「まだ涙にならない悲しみが」MV収録のDVD付、初回盤Bには「恋は匂へと散りぬるを」カラオケ(Backing Track)を収録+「恋は匂へと散りぬるを」MV収録のDVD付、通常盤は「雨虫」「流星」収録。1種増やした効果もあってか、15万割れから一転して、28th『約束』以来の20万突破となった。
4年連続のシングル年1リリース、しかも今回は前作が1月だったので1年9ヶ月ぶりという長期ブランクだった。
まだ涙にならない悲しみが
作詞:松井五郎、作曲:織田哲郎、編曲:亀田誠治、コーラスアレンジ:Ko-saku
「ボクの背中には羽根がある」「Anniversary」以来の織田哲郎の表題曲だが、C/Wアルバムでは数年おきに提供を続けており、「Anniversary」から今作までの間に5曲もあったりはする。しかし今作を最後にシングル表題曲の提供は途切れた。2年後の35th通常盤のみC/W、結果的にKinKi Kidsで最後のオリジナルアルバムとなった2020年『O album』通常盤のみ収録曲で1曲提供があったものの、20周年、25周年、『39 Very musch』ラスト7枠と記念のタイミングでも提供は無かった。今作に関してはここ最近バラード系のシングルが続いているので久々にアップテンポなシングルを出したいとオファーされたと言っていたので最初からシングル前提の提供だったっぽい。
じっくり聞けばまあいい曲だけど今までの曲を越えるのはなかなか…という感じが続いていた中で格が違うというか、久々に今回の新曲イイね!という感覚になった。実際Twitterとかでもここ数年の曲はもう聞いてなさそうな人たちが今回の新曲はいいねとか言ってて評判も上々だったような印象がある。バンド+ストリングスの亀田誠治が作り上げた2010年代型の王道J-POPロックっぽい佇まいと年齢相応に落ち着いた雰囲気がマッチしていてこれはここまで来たからハマる曲だったと思う。
織田哲郎の曲提供活動自体がかなり減ってきているし、ヒット曲らしいヒット曲からも長らく遠ざかっているものの、4度目のシングル表題曲提供、DOMOTO以降でいつかあるだろうか。
★★★★☆
13thアルバム『L album』
5thベスト『The BEST』
恋は匂へと散りぬるを
作詞作曲編曲:吉田建、ストリングスアレンジ:佐藤泰将、コーラスアレンジ:Ko-saku
『LOVE LOVE あいしてる』時代から『新堂本兄弟』に至るまで番組のベーシスト兼音楽監督的な立ち位置で縁の深い吉田建が作詞作曲編曲を一手に手掛けるという珍しい曲。哀愁和風テイストでこれまた近年の中ではかなり目の覚めるような良曲なんだけど、よりによって「まだ涙にならない悲しみが」と一緒に出しちゃったもんだからどうしても霞んでしまい、なんだかあまり覚えていない。単独シングルとして聞いていればもう少し残ったと思うんだけど…。
★★★☆☆
13thアルバム『L album』
5thベスト『The BEST』
限定 Glorious Days〜ただ道を探してる

2014年3月1日
作詞:松井五郎、作編曲:U-Key zone
公式通販限定でブランケット+CDという形態で発売された限定作。CDは1曲のみ収録。薄型マキシケースだったが、ブランケットがデカいので箱もデカいという代物だった模様。ファン以外には知られずひっそり限定発売されてチャートにも反映されていないので正直当時知らなかった。その後12月に『M album』に収録された。一応レーベル公式サイトにもシングル枠で掲載されていたものの、事務所公式サイトには掲載されておらず、シングルの通算枚数(33枚目)としてはカウントされていなかった。『The BEST』でもスルーされたが、2025年の配信解禁時にはシングル扱いされて配信された。これは『KANZAI BOYA』が完全抹消されてなかった事にされたため、“シングル47作”の枚数合わせのために利用された感がある(シングル出すたびに○作連続1位!とやっているので今更カウントはズラせない)。公式に載っている今作の写真はデカい箱の方だが、配信版のジャケットはCD本体の方のジャケ写が採用されている。
映画『ラッシュ/プライドと友情』日本語版イメージソング。シングルとしてというより『M album』収録曲として完全に後追いで聞いたのでシングル曲という感覚が無い。普通にアルバム曲以上の印象が無い。U-Key zoneなので「Time」に近い方向性ロボトミーだった「Time」よりはもう少しメロウで聞かせる雰囲気ではあるけど…。
★★★☆☆
14thアルバム『M album』
公式通販予約限定ベスト『39 Very much』
34th 鍵のない箱

2014年11月12日
作詞:松井五郎、作曲:加藤裕介、編曲:鈴木雅也、コーラスアレンジ:Ko-saku
両A面では無いのに初回盤A,Bの2種制作されて前作同様の3種発売を維持。初回盤Aはカラオケ(Backing Track)のみ、MV&メイキング収録DVD付、初回盤Bは「キラメキニシス」、MVアナザーバージョン&メイキング収録DVD付、通常盤は「No More Tears」「blue new moon」収録。1ヶ月後に発売された『M album』に収録されず、次の『N album』に収録された。
公式の宣伝文句も“KinKi Kidsの王道とも言うべき、マイナーアップテンポの楽曲”とあったほどだが、「約束」や「スワンソング」のような近年のKinKi Kidsらしい雰囲気を混ぜ合わせていつもより電子音主体でトレンドも意識したようななんとなく“らしさ”の集合体、最適解のような印象の1曲。アルバムやベスト盤で続けて聞くとそうでもないんだけど、シングルが毎年秋冬頃に1作ポッキリみたいな状態が続いていたので年1の新作シングルとしては変に攻められるよりは王道の方が安心感があるのは確か。
★★★☆☆
15thアルバム『N album』
5thベスト『The BEST』
35th 夢を見れば傷つくこともある

2015年11月18日
作詞:秋元康、作曲:伊秩弘将、編曲:家原正樹
初回盤Aは「ちがう道、おなじ空。」、カラオケ(Backing Track)+MVのtype A&メイキング収録DVD付、初回盤Bは「鼓動、千々に」「もう一度信じて」+MVのtype B収録DVD付、通常盤は「こたえ」「ココロがあったんだ」「Alright!」収録。曲数が増加し、なんと1シングルに最多7曲も用意された。年1のリリースが続いている中でアルバム用の新曲を大量発注しすぎて余っていたのだろうか。後にライブでも全くやらなくなっている曲を流して歌えるか挑戦するという企画が恒例化して、2人ともほぼ覚えていないというのがパターンとなったが、複数商法で大量の曲を消費するようになったのも影響していると思われる。
伊秩弘将、家原正樹コンビによる「SNOW!SNOW!SNOW!」を彷彿とさせるバンド+ストリングスのサウンドに秋元康による傷つきながらも夢を追う事を歌うという応援歌。48/46系には無い大人っぽい落ち着いた曲調ではあるんだけど、テーマ的には秋元康プロデュースのアイドルグループそのものを思わせるような歌詞なので、芸能界の先輩としてKinKi Kidsが傷つきながらも夢を追う48/46系列の子たちに向かって歌っているように聞こえなくもない。応援歌があまりなかったのでKinKi Kidsらしい応援歌という事でC/W含めて全7曲応援歌をコンセプトに制作されたのでミニアルバムのリード曲くらいなイメージかな。
★★★☆☆
15thアルバム『N album』
5thベスト『The BEST』
36th 薔薇と太陽

2016年7月20日
作詞作曲:吉井和哉、編曲:船山基紀
1年前倒しで20周年イヤーを掲げてポイントIDを封入した『KinKi Kids 20th Anniversary』キャンペーンも展開した。初回盤Aはカラオケ(Backing Track)のみ、MV&メイキング収録DVD付、初回盤Bは「Unlock Baby」+「牛とマタドール」収録DVD付、通常盤は「Fall Dance」「今の僕がある理由」収録。7曲もあった前作から4曲へと縮小。
THE YELLOW MONKEY吉井和哉提供という久々に話題性そして意外性のある起用と20周年煽り、“大人になった硝子の少年”というキャッチもあっていつもよりも注目度が高い新曲となった。ただ1年前倒ししている事は自覚していたようでついには19周年の年に初紅白まで出てしまったが、TVで20周年おめでとう的な話題になると光一が割と来年20周年を迎えるというような補足修正説明を入れるようにしているのは何度か見た記憶。今作のパフォーマンスは2人で完全に別れており、剛はバックバンドと共にギター演奏、光一はバックダンサーと共にダンスで見せる形となっていた。
それなりにインパクトのある曲ではあったし、普段あんまり聞いてなさそうな人まで今回いい曲だねみたいな事言っているのをけっこう見かけたので評判も上々だったようだが、サビどこ的な構成やShow!和な歌謡臭の強さもあってなんだかしっくりこないところの方が多かった。イエモンってけっこう歌謡っぽいメロディーの雰囲気の曲もあるし、そこでアレンジが大ベテランの船山基紀だとまあこうなるか…歌謡曲リアルタイムの作家だし「宙船」のアレンジの人だもんなぁ。
KinKi Kidsらしいと形容される王道なシングルが続いていたので、久々に攻めた方向性ではあったと思うんだけどどうもしっくり来なかったのが正直なところ。ただ『The BEST』でシングルを一気に聞いていくとミディアム~バラード続きなので今作の存在感はかなり強く感じられる。
★★★☆☆
15thアルバム『N album』
5thベスト『The BEST』
公式通販予約限定ベスト『39 Very much』
37th 道は手ずから夢の花

2016年11月2日
作詞作曲:安藤裕子、編曲:松本良喜
『KinKi Kids 20th Anniversary』第2弾としてリリースされ、2009年以来の年2リリースとなった。前作同様で初回盤Aはカラオケ(Backing Track)のみ、MV&メイキング収録DVD付、初回盤Bは「マフラー」+「特典映像 -花と花-」収録DVD付、通常盤は「Pure Soul」「パズル」収録。
和のテイストを感じるしっとりバラード。安藤裕子提供と言っても知る人ぞ知るシンガーソングライターだったため誰?という感じだったと思われ知名度では上回ると思われるがあのベテランキャスターではない、前作ほど話題にならなかったがじっくり聞くとかなり味わい深いいい曲だったと気付く。シングルらしさはあまりなかったかもしれないが…。『Ballad Selection』通常盤のみ20th Anniversary Ver.としてよりシンプルなアレンジで収録されていてこれも良かったのでメロディーがいいんだなと。
★★★★☆
4th(バラード)ベスト『Ballad Selection』通常盤のみ(20th Anniversary Ver.)
5thベスト『The BEST』
38th The Red Light

2017年7月12日
作詞:久保田利伸・森大輔、作曲:久保田利伸、編曲:森大輔
『KinKi Kids 20th Anniversary』第3弾だが、本当の20周年を迎えるタイミングでリリースされた。何せここからが20周年の本番なので、当初はこれに続くシングルも予定されていたと思われるが、6月半ば過ぎ頃より剛が突発性難聴を患い入院。ある程度は回復して徐々に復帰したものの、症状は残り、症状と向き合いながら様々な対策をしての活動継続となった。これに伴い2017年シングルは今作のみだった。前作同様で初回盤Aはカラオケ(Backing Track)のみ+MV&メイキング収録DVD付、初回盤Bは「僕だけの椅子」+「Behind the Scenes -MTV Unplugged:KinKi Kids-」収録DVD付、通常盤は「Shiny」「Million Secrets Of Love」収録。
久保田利伸提供で『永遠のBLOODS』C/W「Funky Party」(作曲のみ)以来。チキタカリズムと重めのギターが鳴り響き、20周年でえらく分かりにくい曲出してきたな…としか…。なんともキャッチーさに欠けて残りにくいメロディーなので雰囲気のカッコよさで聞くしかない。”大人になった硝子の少年”「薔薇と太陽」と少なくともリリース逆が良かったんじゃないかとは思った。堂島孝平が提供した通常盤C/W「Shiny」もシングルには弱いけどそれでも今作よりはスマートで聞きやすいナンバーだったしなぁ…。
ベスト盤に先に収録されると次のオリジナルアルバムには収録しないというのが慣例になっていたが、ベスト盤に先に収録されてから『O Album』にも収録されるという唯一のシングルとなっただけに相当お気に入りだったのだろうか。『39 Very much』でもファンではなくメンバーセレクトで収録されているし、久保田利伸はこの後も「会いたい、会いたい、会えない。」を手掛けるだけでなく、『39 Very much』新曲7曲の枠でも書き下ろしてもらっている。
★★☆☆☆
5thベスト『The BEST』
16thアルバム『O album』
公式通販予約限定ベスト『39 Very much』
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