カナダ人兄弟と日本人のリズム隊によるハイブリッドバンドMONKEY MAJIK。ボーカルギターでソングライターのMaynard Plantは元々中学校のALT(外国語指導助手/英語の先生の補佐的な立場で時々来る外国人の先生)で青森に来日。ALT仲間で2000年に青森で結成したのが始まりとされている。このバンドの周年起点はこの結成時が起点となっているため、起点を知っているメンバーはMaynard1人だけである。その後、仲間たちはALT期間が終了し帰国していき、日本に残りたかったMaynardは仙台に移住して、専門学校で講師をしながらバンド活動を継続し、日本人の漆坂ミサオ(Bass)、菊池拓哉(Drums/後のTAX)、弟のBlaise Plantをもう1人のソングライター兼ボーカルギターとしてカナダから呼び寄せ、仙台タワーレコード限定ミニアルバム『TIRED』で2002年にインディーズデビュー。
2003年に仙台タワーレコード限定で発売された1stアルバム『SPADE』は翌2004年に全国発売され、これが初の全国流通となった。2005年には怒涛の勢いでミニアルバム『Lily』『Get started』、2ndアルバム『eastview』も発売。この間に漆坂ミサオが脱退して『eastview』より森”DICK”秀樹が後任ベース加入して現在の4人が揃った。2006年にエイベックスのbinyl recordsよりメジャーデビュー。メジャーデビュー後は日本人2人は本名ではなく菊池拓哉=tax、森”DICK”秀樹=DICKとなったため、字面的には全員外国人のバンドっぽくなった。同時に香取慎吾主演フジテレビ月9ドラマ『西遊記』主題歌という好タイアップに恵まれ、まもなくブレイクした。
デビュー以降一貫して仙台に4人全員在住しており、ライブにおけるMaynardの最初の挨拶も「仙台から来ましたMONKEY MAJIKです」と言うのがお決まりとなっている。
日本語詞は漆坂ミサオが担当していたが、脱退後はtaxが日本語詞を引き継いだ。基本的にMaynardとBlaiseは別々に曲を作って持ち寄っているようだが、クレジットは一貫して2人の連名での作詞作曲となっており、全英語詞の場合はそのまま、日本語詞が入る場合はTAXが加わる。どちらがメインで曲を作ったかといった詳細はあまり語られていないため、Lennon-McCartneyやバンド名義(LUNA SEAやSIAM SHADE等)のようにファンの間では誰が作詞作曲しているのか判明していて情報が共有されている事もないようだ。
シングルのトップ10ヒットは「Around The World」1作のみだが、アルバムではメジャー1作目となる3rdから2012年の7thアルバムまでトップ10入りを継続していた。シングル売上が3桁、アルバム売上が4桁に陥ってからも全国ホールツアーを続けていてライブハウスクラスには落ちず、2015年には日本武道館公演を成功させるなどCD売上からするとライブの動員力が地味に高い。その後はライブハウス規模の会場になる事も増えたが、適宜ホール規模の会場での公演も現在まで続いている。
CDに関しては一貫して味気ない作りとなっており、基本的に写真も無く歌詞が並ぶだけのものである事が多く、英語詞の日本語訳は1度も記載された事がない。このため歌詞の意味を把握せずに音だけで聞いているファンもかなり多いのではないかと思われる。シングルCD発売撤退寸前の時期はシングルで1000枚前後まで低迷していき、アルバムでも1000枚台まで落としている2020年代になってからもそこまでライブ規模が落ちてないのはその辺りの影響もあるのかもしれない(パッケージが簡素過ぎて持っている旨味というかありがたみがあまりないのでCD買わないがサブスク等でそこそこ聞かれていてライブに行きたいと思うリスナーは数千人以上の規模で維持している?)。
ボーカルはMaynard/Blaiseどちらかがメインボーカルを取るパターンもあるがほぼ均等に歌う曲もある。英語での早口ラップ調のパートがある場合はBlaiseが担当するが、MaynardもソロではDJとして活動しており、全体的にロックバンドというよりDJ的な作風が目立つのも特徴だ。ライブに置いてはMaynardは比較的CD通りに歌唱する事が多いが、Blaiseは主に高音パートを裏声に変えたり低いメロディーに改変アレンジ歌唱したりとけっこう自由にライブアレンジする傾向がある。
キーボードや打ち込みが多用され、それがサウンドの軸になっていたり、ボーカル&ギターの兄弟はアコースティックギターによるアルペジオやエレキ含めてリフくらいはあるものの、間奏ギターソロのような見せ場はほとんど無く、一般的なロックバンドが普通にやるような演奏での主張はあまりしない。あくまで歌メロ重視というのが特徴。サポートキーボードはやはり仙台拠点で活動している渡邊”Mr.”一郎が担当しているがクレジット上はいつも“Additional Piano&Keyboards”となっている。彼以外はサポート表記が全くない事が多く、外部のストリングスやブラスが導入される事はかなり稀である。
MCも基本Maynard、Blaiseだが、DICKやTAXが喋るコーナーもある。前述のようにピアノ・キーボードの比重がかなり高いため、ライブに置ける渡邊”Mr.”一郎はサポートながら重要な位置づけとなっている。同じ仙台拠点でDICK,TAXに合わせてMr.というアーティストネームまで与えているのに何故正規メンバー扱いにならないのかここまで来ると謎でもある。また同じく仙台出身のパーカッションJERRY(齋藤寛)もライブではサポートとして参加(サンドウィッチマンの同級生らしい)。音源では打ち込み多用のためドラムだけで再現しきれないリズムを補う役回りと思われる。
周年起点を一貫して2000年にしているものの、メンバーの中でもMaynardしか実感を伴っていない(特にDICKは途中加入なので10周年の時は「(入って5年だから)半分くらい」、15周年の時も途中から入った旨を語っていた)。リリース的にもインディーズでは当初仙台限定で、本格的に作品をリリースしまくったのはインディーズ最後の年の2005年でDICK加入年、メジャーデビューは翌2006年になるため、10周年=メジャー4周年でまあインディーズ込みで5周年が体感としてはやっとであり、リスナーとしてはDICKの感覚の方が近いものがある。常に周年感覚は-5年という感じであった。
そんなわけで2025年で25周年を掲げて終わったばかりではあるが、2026年がメジャーデビューから20周年。インディーズ時代にシングルは無いので1stシングル「fly」から20周年、香取慎吾主演ドラマ『西遊記』20周年、主題歌「Around The World」20周年となる。この20周年の方が多くの人々に周年感があるだろうという事で、メジャーデビュー20周年記念で振り返る。
概ね広く知られたヒット曲は最初のベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』までの間に出ていてセールス的にはこの期間が黄金期となる。
2026.3 アルバム曲をさらに追加し、ブログ移行全面リメイク
tired
From タワーレコード仙台店限定ミニアルバム『TIRED』
2002年5月13日
作詞作曲:Monkey Majik(作詞:Maynard/Blaise/Misao、作曲:Maynard/Blaise)
表題曲にして2曲目に収録。最初期の代表曲的扱いの楽曲。当時のクレジットはバンド名義だったが、後年のベストアルバムでは個人名義に変更され、当時のベーシスト漆坂ミサオ(Misao)が作詞に入っており、日本語詞部分を担当していた模様。このアルバムではクレジット上は菊池拓哉(TAX)加入後だが、“Drums on this album perfomed by Jan Kuypers“と表記されており、TAXの前任ドラマーJan Kuypersがレコーディングに参加した後に脱退したタイミングだったようだ。『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』収録時は“Drums Perfomed by JAN KUYPERS”と律儀に記載されている(『花鳥風月』には記載はない)。よってMaynard、Blaise、漆坂ミサオ、Jan Kuypersの4人編成であり、日本人は1人だけ、リズム隊が現在と異なる。
初期でもそこまでロックバンド全開な曲は多くないMONKEY MAJIKの中ではストレートにエレキギターのリフで曲を引っ張り、ベースとドラムも動き回る純然たるロックバンドナンバー。熱量の高い当時の4人(ベースがDICKではく漆坂ミサオ)の演奏が熱い。
最初のベスト『BEST 2000-2005』では実際には2003年『SPADE』以降からしか選曲されておらず、今作自体も仙台限定1000枚だったので入手困難だったが『MONKEY MAJIK BEST〜10 Years & Forever〜』収録により手軽に聞けるようになった。この際はremastered表記がある。2015年の『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』ではインディーズ時代の枠が5曲しか無かったので選出されず、2021年の『20th Anniversary BEST 花鳥風月』では4時代に分けてファン投票を実施し、2005年までのインディーズ時代区切りで18曲も枠があったため選曲された。ライブ定番というほどではないが、15周年や20周年、25周年を掲げたライブでは演奏されている。
★★★☆☆
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』(remastered)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
5.30
From 1stアルバム『SPADE』
2003年9月24日(仙台タワーレコード限定先行発売)/2004年4月14日(全国発売)
作詞作曲:MONKEY MAJIK(作詞作曲:Maynard/Blaise、日本語詞:漆坂ミサオ)
初の全国流通作品の1曲目。アコースティックなバンドサウンドから間奏以降エレキギターも入っていく。当時はバンド名義だが、後年のベストアルバムでは個人名義のクレジットになっており、初代ベーシストの漆坂ミサオが日本語詞を担当している事が正式に明らかになった。というかこの曲は日本語詞しかないので、100%漆坂ミサオの歌詞という事になる。
初期のコンパクトなバンドサウンド感が程よく出ている…が初期は延々とこの手の曲が並んでいる感じの横一線で1曲1曲馴染んでくるのはそれなりに時間がかかる。1曲目という有利な立ち位置もあって比較的早く馴染んだ。『SPADE』から1曲選ぶなら普通にこれだろう。
★★★☆☆
1stベスト『BEST 2000-2005』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
Lily
From 1stミニアルバム『Lily』
2005年2月9日
作詞:漆坂ミサオ、作曲:Maynard&Blaise Plant(作詞:Maynard/Blaise/Misao、作曲:Maynard/Blaise)
初期の代表バラード。寂しさが漂う聞かせるミディアムナンバーでやや地味だが何度か聞いていると雰囲気に浸れる。また終盤はわりと激しいエレキギターが鳴り響くなどけっこうロックバンドっぽいアレンジにもなっている。
ライブではあまり披露される事は無く、2015年の15周年ベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』におけるインディーズ枠4曲は『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』に選ばれた3曲と被らないようにしたようなので外されたが、2015年の日本武道館ライブではプラント兄弟だけの弾き語り(Blaiseのみギター演奏)で披露されるなどわりと特別扱いでの披露がされたのが印象深い(下記視聴リンク)。
★★★☆☆
1stベスト『BEST 2000-2005』
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』(remixed&remastered)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
Get started
From 2ndミニアルバム『Get started』
2005年4月13日
作詞作曲:Maynard&Blaise Plant
『Lily』と対をなすようなロックチューンがリード曲的に並んだ2作目のミニアルバムの表題曲。カラッとした雰囲気で今までにない明るさのある全英語詞のロックナンバー。サビはEverybody wants to get startedの繰り返しで覚えやすく、爽快なバンドサウンドが心地よい。インディーズ時代の楽曲の中では最も始まりの1曲っぽさがある。
10周年の時はベスト盤に入らなかったがライブでは演奏しており、『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』では1曲目を飾って日本武道館ライブで「ガリレオ」と続けて演奏されるなど序盤の盛り上げ曲にもなっていた。
★★★★☆
1stベスト『BEST 2000-2005』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
ガリレオ
From 2ndミニアルバム『Get started』
2005年4月13日
作詞:漆坂ミサオ、作曲:Maynard&Blaise Plant(作詞:Maynard/Blaise/Misao、作曲:Maynard/Blaise)
タイトル曲「Get started」よりもさらにロックバンド色が強く、ダンドンブリィミダンドンブリィミ♪(Down don’t bring me down)というサビメロもキャッチーで耳に残りやすいロックナンバー。エレキギターが強めに鳴っていてロックバンド色が強いのも特徴で後半のテンポアップもあってライブで出てくると盛り上がる。続く2ndアルバムは落ち着いた地味な曲が多く(ロックナンバーはあるんだけど)これといった盛り上げナンバーは無いし、インディーズ時代ではこの曲が1番いいと思う。
★★★★☆
1stベスト『BEST 2000-2005』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
カンパイ
From 2ndアルバム『eastview』
2005年9月21日
作詞作曲:Maynard Plant&Blaise Plant、日本語詞:菊池拓哉(作詞:Maynard/Blaise/TAX、作曲:Maynard/Blaise)
インディーズでの最後のオリジナルアルバム『eastview』はPlant兄弟の出身地であるカナダ(東)から見た日本という意味で命名されたが後に発展して。2011年ギリシャでレコーディングした『westview』制作を皮切りに2016年ニュージーランドでレコーディングした『southview』、2020年カナダでレコーディングした『northview』と東西南北のシリーズとなった。
「One moment」や「Livin’ in the sun」辺りもらしい曲ではあるんだけど、今作はどちらかというとHIP HOP的というかトラックメイカー的なサウンドでシンプルなリズムとアコースティックギターでワイワイ歌うサビ(バース)とBlaiseの早口英語詞ラップで構成されている。地元仙台の飲み仲間でもあるという4人の飲みの場でのノリが反映されているのはこのカンパイノリなんじゃないかなという事で『eastview』からはこの1曲を。
★★★☆☆
1stベスト『BEST 2000-2005』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
1st fly

2006年1月18日
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
ロック音楽専用レーベルとしてエイベックスが立ち上げた新鋭レーベルbinyl recordsからの第1号作品でもあるメジャーデビュー作。レーベルとの縁は深く…というか所属者がどれもあまり売れない&長続きしないのでさっぱり定着せず、ほとんどMONKEY MAJIK専用レーベル状態の期間が長く、最後は本当にMONKEY MAJIK1組だけになっていて別レーベルへ移籍した事で消滅。最初から最後まで所属した唯一の存在となった。
1月9日から既に月9ドラマ『西遊記』が始まっていて主題歌「Around The World」の存在も広まってきていたが、別の曲でのメジャーデビュー作となった。とりあえず名前は一気に知れ渡った効果か、FMパワープレイでそれなりにラジオで流れまくった効果か初登場19位を記録、25位→24位→32位…と若干広がる推移を見せて200位以内12週ランクインで4.3万枚とまずまずの滑り出しとなり、1ヶ月後の大本命「Around The World」へと繋いだ。
カラッとした乾いたアコースティックなバンドサウンドはまさに邦楽と洋楽のハイブリッドナンバーといった趣き。1番サビまでは全英語詞でサビ後半1行だけ日本語となり、2番から日本語詞も登場する。インディーズ時代の路線から大きく変わったわけではないが、シンプルなバンドサウンドとインディーズ時代よりもシングルらしいキャッチーさがあって最良のデビュー作だったように思う。「Around The World」のテイストって割と異色なのでデビュー曲にしていたらもっと明確に1発屋っぽくなってしまっていたかもしれないが、王道である今作を1ヶ月先に出して地盤を築いておいたみたいな。
当時はなんか『西遊記』主題歌じゃないのが出ているらしい程度でさほど耳に入っていなかったが、ベスト盤で聞いてからは元々知っていた次の2作よりも好きな曲になった。“Leaving on that 7:30 train”という冒頭の歌詞から朝の通勤・通学・出発ナンバーというイメージも強い。何となく良い気分で1日が始められる気がする。
ライブでの登場頻度も高いが、高音がきついのかサビの最高音部分で頻繁にファルセットを使用したり、ラストサビのバンド演奏が引っ込む部分は観客が合唱するなどCDとは異なる部分がある。またCDではエレキギターも適宜使用されているが、出番がピンポイントのエレキギターに対してアコースティックギターも1本ではカバーしきれないためか、エレキギターはあきらめてカット、アコースティックギター2本体制で演奏される。エレキが無いと抜けている感覚がどうしてもあるのでこの曲はライブよりスタジオ音源が最良かなぁ…。
★★★★★
3rdアルバム『thank you』
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(English version)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
2nd Around The World

2006年2月22日
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
前作から1ヶ月でリリースされた。初登場4位から3週連続4位→9位→7位とトップ10に5週ランクイン、13週ランクインで累計16.4万枚とシングルダントツ最大のヒットを記録した。以降アルバムは7thアルバムまでトップ10入りを続けたが(『RARE BEST』のみ大コケ28位)、シングルでのトップ10ヒットは今作が唯一となった。DLではPC配信でゴールド、着うたでダブル・プラチナ、着うたフルでプラチナ認定されているが、こちらはダントツではなく後のアルバム曲「空はまるで」と同格となっている。
香取慎吾主演フジテレビ月9ドラマ『西遊記』主題歌。1978~1980年の堺正章主演日テレ版『西遊記』『西遊記Ⅱ』が当時も今も有名だが(Ⅲが制作されず天竺に着かずに未完のまま終了している)、この香取版では最終回に堺正章が釈迦役でゲスト出演するなどコラボ的な展開となった。実は連ドラとしては1994年唐沢寿明主演日テレ版『西遊記』以来であった。唐沢版はあまりヒットしなかったせいかメディアが全く触れないので人々の記憶からも無かった事にされてしまっているようだが、個人的に小4当時後半から見ていたのと最終回を録画していたので荒廃していた天竺にたどり着いて(!)三蔵法師(牧瀬里穂)が絶望してやさぐれるという衝撃展開がけっこう記憶に残っている。この香取版でも天竺にたどり着く最終回となったが、こちらは天竺の民が全員悪役(権力者)というオチで三蔵法師(深津絵里)が殺されそうになったので悟空一行が助けに行く展開となるも天竺の民相手に暴力を振るわないとしたため最終回なのに派手にバトルできず、悟空一行が防戦一方でボコボコにされてなんとか敗走…というスッキリしない展開の後に前述の釈迦(堺正章)登場でお経も釈迦がくれたので堺正章が全部持っていった感じ。
結成時の初代ドラマーでイギリス人のトムがイギリスで放送された堺正章版を見ていて主題歌のゴダイゴ「Monkey Magic」からMONKEY MAJIKというバンド名を考案したとされており、このエピソードを使ってエイベックスが月9サイドに売り出したのか、発見されたのか、縁のある主題歌起用となった。
ドラマが大ヒットしたこともあり、この曲を強く覚えている当時の子供たちも多いのではないかと思う。バンドよりもチャイニーズテイストなピヨリロリーピヨリロリーというシンセの音の方が印象的な無国籍感漂う不思議なサウンドがこの曲の最大の特徴。『西遊記』なのでそのままイメージのチャイニーズ感を取り入れてみたものと思われ、普段そんな作風は全くやってないどころか2度目も無く、同系統の曲が他にないので1発屋になりかねない良くも悪くもインパクトが強いサウンドだと思う。ゴダイゴの「MONKEY MAGIC」も有名だったし、今作がデビュー曲だったらMONKEY MAJIKなんてバンド名は企画バンドにしか思われず、「それが大事」でバンド名を完遂してしまった(ように思われた)大事MANブラザーズバンドみたいな扱いになっていたかもしれないので「fly」で1ヶ月前にメジャーデビューしておくのは必要な事だったのだろう。
日本語と英語詞の割合は前作と全く同じで1番サビまで全英語詞で進行して2番から日本語詞になる。全体にキーが低めだが、Aメロに息継ぎポイントが無かったり、Bメロでは一転して裏声になったり、Cメロで一気に高音ギリギリになったりと高低差も激しく、意外と難しい。ただしCメロ出だしの高音部分はライブではBlaiseが別の低いメロディーでアレンジ歌唱するのも定番。当時ドラマで聞いていたものの、普段聞かないようなテイストの曲だったので耳に残りつつも当時はスルー。MVが不気味な感じだった印象が強い。現在それなりに好きな曲ではあるけどやはり異色な曲という印象が強く、そこまで最上位ではないといったポジション。
映画版主題歌の「Around The World+Go!空」は全英語詞だが、悟空の声のないノーマルな全英語詞バージョンは『ENGLISH BEST』で別途制作されている。
ライブごとにピヨリロリーピヨリロリーのキーボードの音色が微妙に変わっていたりはするが、ビルボードなどアコースティック系のライブではピアノで演奏されるためピヨリロリーではなくピアノでこのフレーズが演奏される。2023年9月にTHE FIRST TAKEで演奏されたのはそっちのバージョン。このTHE FIRST TAKEバージョンではライブ準拠でCメロの歌唱が前述の別の低いメロディーでのアレンジ歌唱となっているので全体に原曲とは異なる仕上がり。
★★★★☆
3rdアルバム『thank you』
7thシングル『MONKEY MAJIK×MONKEY MAGIC』(「Around The World+Go! 空」)
7thシングル『MONKEY MAJIK×MONKEY MAGIC』C/W(DJ Mitsu the Beats remix)
4thアルバム『空はまるで』初回盤のみ(「Around The World+Go! 空」)
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
3rd(レア)ベスト『RARE TRACKS』(DJ Mitsu the Beats remix)
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(English version)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
3rd フタリ

2006年10月4日
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
映画『夜のピクニック』主題歌。原作者の意向を汲んだ制作側の意向でアイドル系や有名俳優を起用しなかったため公開当時はさほど話題にならず、映画好きが好きな映画という程度のポジションだったが主演の多部未華子、クラスメイト役の貫地谷しほりと後のNHK朝ドラ主演女優が2人も誕生あとクスリ逮捕女優も1人誕生した実力派が揃った映画でもあった。初登場15位から5週ランクインで1.1万枚と売上は早くも落ち着いた。
24時間かけて80キロ歩き続ける高校の行事「歩行祭」を比較的淡々と描いた比較的地味な青春映画でドラマティックな内容ではなく、胸キュン系恋愛要素もないので一般ヒットする要素には乏しく(多部未華子が石田卓也に声をかける事を目標にしているのが片想いであると周囲にも思われているのが実は異母兄妹でどう接すべきか分からないいう少し変わった設定なので、視聴者には誤解を生まないように予告編ではあえてそのことを明示しており主題はそこに無いんだけど批評家からはなんで予告で重要案件をバラしてるんだと的外れな批判をされたりも…)、あまり話題にならなかったので主題歌である今作も早速大きなヒットにはならなかったが、1,2年遅れてこの映画にハマったのと同時にこの曲にもハマって好きな曲の1つになった。地味なんだけど凄く良い映画だった。映画での扱いは1番のサビ辺りまでは本編途中から出番のなかったサブキャラのゴール後の様子を窓枠で流しながら進行するが、以降は黒バックスタッフクレジットでかかるという使われ方で一応フルサイズ。主要キャスト勢が映っているバックでかかるのは予告編の後半とTV-SPOTだけだったりして…(特報版ではイメージソング扱いの金築卓也「ひとりじゃないから」を使用)。
全編日本語詞で制作されたミディアムバラードナンバー。日本語詞の曲でも大体英語詞が必ず入ってくるので日本語だけの曲は珍しい。直接歌詞が映画とリンクしているわけではないものの、断片的に映画に密接したフレーズが散見され、また曲調というか雰囲気が非常に映画に合っていたと思う。映画も含めて名作。なんでヒットしなかったかなぁ…。『夜のピクニック』自体は前述のように多部未華子、貫地谷しほりの知名度向上もあって今ではそこそこ評価されているようには思うんだけど…。ライブでの披露頻度もさほど高くないが聞けると嬉しい。
C/WにはEnglish versionが収録されているものの、英語に変わったのは平メロだけで何故かサビとCメロ後半は日本語のままという中途半端なバージョンとなっている。全英語詞で構成された『ENGLISH BEST』には収録されず、新規での全英語詞での作り直しもされず、『RARE BEST』にも収録されていないのでこの中途半端なEnglish versionはC/Wでしか聞けない。
★★★★☆
C/W(English version)
4thアルバム『空はまるで』
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
4th Picture Perfect
/Monkey Majik+m-flo

2007年2月7日
作詞:Maynard/Blaise/tax/VERBAL、作曲:Maynard/Blaise
3ヶ月連続コラボシングルの第1弾。コラボ時はMONKEY MAJIKではなくMonkey Majikという表記に変わる。ボーカルLISA脱退後にボーカル不在のまま「loves」シリーズというコラボ形式で様々なゲストボーカルを迎えてヒットを飛ばしていたm-floだったが、今作においてはlovesシリーズではなく、Monkey Majik主導の扱いになっている。また3月28日のアルバム『COSMICOLOR』でlovesシリーズを終了させるとしてしていたタイミングだった。『COSMICOLOR』ではm-flo loves MONKEY MAJIK名義で今作をリミックスした「Picture Perfect Love」が収録されている。初登場22位で5週ランクイン1.0万枚とそこまで話題にならず…。
アコースティックギターがリズミカルで、一応バンドサウンドだがバンドというよりトラックメイカー的な作風になっていてJ-POP的なポップでキャッチーな感じは皆無。クールなトーンで統一されているがサビは割と覚えやすいか。中盤のVERBALのラップパート以外は全英語詞で、そのラップパートも半分以上が英語詞。サビ以外はまずカラオケで歌う事は不可能な難度の高い曲だ。長い事あまり好きになれない曲だったが、とりあえず雰囲気カッコいいので雰囲気だけ聞けることは聞ける。J-POP的に売れないのは分かるし、4枚目のシングルでやる企画では無かったようにも思うがフロア方面ではもう少し評価されていたりするのだろうか。
VERBALがいないと中間部のラップパートが成立しないため、基本的にライブでは披露されない。2015年武道館ライブではm-floとしてではなくVERVAL単独ゲスト登場して披露されたが、歌詞に掲載されていない冒頭部分のラップはやらずに曲中盤の担当パートが登場する1コーラス終了後から登場した。まあ確かにVERVALの出番ってほぼこの中間部のラップだけでサビは歌ってないし前後の英語詞ラップは全部Blaiseだしでずっといてもあまりやる事が無い。途中からの登場でもけっこう出番持て余して観客煽りに動き回っているくらいだったので途中からの登場で良かったのかもしれない。
「Picture Perfect Love」はMONKEY MAJIK側でもゲスト参加曲やカバー曲を集めた『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』DISC-3でアルバム初収録を果たした。
★★★★☆
4thアルバム『空はまるで』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(m-flo loves MONKEY MAJIK「Picture Perfect Love」)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
5th 卒業、そして未来へ。
/Monkey Majik+SEAMO

2007年3月14日
作詞:Maynard/Blaise/tax/SEAMO、作曲:Maynard/Blaise/SEAMO
3ヶ月連続コラボシングルの第2弾。作詞作曲の両方でSEAMOが共作で参加している。SEAMOは2006年の「マタアイマショウ」のヒットにより、2008年までシングル連続トップ10ヒットしていた絶頂期でこの時点での3組の中では最も安定していた(m-floはloves相手によって変動が大きかった)ものの、初登場24位6週ランクインで1.1万枚と当時のSEAMOより不振な売上となった。
ポップでメロウな楽曲でヒットを飛ばしたSEAMOだけに今作はポップなメロディーとラップが絡むJ-POP的なラップ&ポップチューン。時期的にも卒業ソングとして当時の着うた全盛時代の中高生にバカ受けしてもおかしくない中高生のトレンド的な作風でもあったと思う。しかしこれで何でコケちゃったんだろうか…。ラップが早口すぎてついていけないにしてもサビだけの着うた需要はそこそこ発生しそうなものだが…。もっとファンモン、GReeeeN並にちょっと練習すればみんながラップできてカラオケでも歌えるくらいの分かりやすさが必要だったのか…?さすがに鬼のような高速英語詞ラップも無く前作よりは日本語中心ではあるが、けっこう独特なリズム感で間を取ってラップをしているのでノリで乗り切れる感じでもなく、卒業ソングとして中高生がカラオケでみんなで盛り上がれるかというと絶妙に無理っぽいところはある。
また当時コラボやっているらしいというのは情報として入っていたものの楽曲は全く耳に入っていた記憶が無い。TVに出てコラボアピールするだけでだいぶ違ったかも…。
前作同様にSEAMOがいないと曲が成立しないのでライブでは披露されない。2015年の武道館ライブではSEAMOが登場。かつて日本武道館に立ったこともあるけど最近は立てていないのでまた立てるように頑張りたいしその時は逆に呼びたいとVTRコメントを出したり、登場後も「自分で言っちゃうぜ!スペシャルゲスト!」とアピールするなど既にヒットから遠ざかっていた中でもまだまだやってやるぜ的な気概を見せてくれたのが印象的。相変わらず平メロ部分では中間部くらいしかメインパートが無く他の平メロはBlaiseのパートなのでけっこう長い時間SEAMOのやる事が無いが、前作と違ってサビが掛け合いになっているのでサビで一緒に歌っているだけでもだいぶ違う。ラッパーのゲストアーティストって難しいよな。
20周年ベストでは3部作の中で今作だけハブられるという人気の無さが浮き彫りに…。あんまりだ。
★★★★☆
4thアルバム『空はまるで』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
6th Change
/Monkey Majik+吉田兄弟

2007年4月25日
作詞作曲:Maynard/Blaise
3ヶ月連続コラボシングルの第3弾。前2作と異なり吉田兄弟は歌ではなく津軽三味線兄弟ユニットとして日本よりも津軽三味線が珍しい海外でのライブ活動も多く海外知名度が高かった。今作も津軽三味線奏者としての参加で作詞作曲や歌には関わっていない。吉田兄弟は同時期にEXILE、もう少し後にももいろクローバーZ(桃黒亭一門)でもゲスト参加しているので、吉田兄弟の作品を知らなくても存在はそこそこ知られているとは思われる。とはいえm-flo、SEAMOと比べても日本では話題性に乏しく初登場52位と大暴落して4週ランクイン0.6万枚と正直な数字になってしまい厳しい結果となった。ただ海外需要があるようで、Amazonでの中古相場は全シングルの中でもダントツで高めになっている時期がだいぶ長かった。
そんなわけで日本では前2作よりもヒットしなかったが海外ではウケが良くて意外と知られている曲らしい。海外でのライブでの共演機会も何度かある(日本より海外で共演した回数の方が多い?)。津軽三味線と全英語詞の洋楽的ロックナンバーが絡んだ和洋の異色コラボといった作風は確かに面白い。全英語詞でサビ以外はBlaiseの超絶早口英語詞ラップが長々展開し、特に2番は歌詞を目で追うのも大変なほど早い。また2番の高速ラップの中で1フレーズだけ“12本の腕”と日本語表記があるほか、直後に“EVERBODY WANTS TO GET STARTED”と「Get started」のサビの一節が急に出てくるという仕込みがあるのもポイント。
シングルでは津軽三味線がテケテン…と鳴ってすぐにバンド演奏が始まるが、『空はまるで』収録時には特に表記は無いが冒頭の三味線のイントロがロングバージョンになっていた。
『ENGLISH BEST』に収録されているのは唯一の日本語”12本の腕”部分も英語詞に変えた全英語詞バージョンとなっているが、イントロは『空はまるで』収録の三味線ロングバージョンとなっている(さすがに吉田兄弟呼んでの再録音ではないと思われ、三味線演奏は使い回しと思われる)。
『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』では『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』と重複した曲で『ENGLISH BEST』で英語化した曲は『ENGLISH BEST』バージョンで収録されたが今作のみ例外で『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』と同じ『空はまるで』収録バージョンで収録された。
『20th Anniversary BEST 花鳥風月』で初めてシングルバージョンでアルバム初収録となった。
CDにおいては津軽三味線の強烈なテケテンテンテンがドラム以上にリズムを引っ張る意味合いで大活躍している印象だが、歌自体は津軽三味線抜きでも成立するためか、前2作と異なり吉田兄弟抜きでもライブで披露される機会は多かった。2015年の武道館ライブで吉田兄弟が登場して披露された映像も残されている。
★★★☆☆
4thアルバム『空はまるで』(イントロの津軽三味線が長い)
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』(『空はまるで』Ver.)
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version/イントロは『空はまるで』Ver.)
20thシングル『夏の情事』C/W(FPM LEGENDARY HOUSE MIX)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(『空はまるで』Ver.)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
7th MONKEY MAJIK×MONKEY MAGIC

2007年6月27日
7月14日公開の映画『西遊記』公開に合わせて関連作品などをまとめた企画シングル。堺正章版主題歌(OP)だったゴダイゴ「MONKEY MAGIC」カバー、4thシングルC/W「Pretty People」のJapanese ver.、映画版主題歌「Around The World+Go! 空」、映画で使用された堺正章版主題歌(ED)だったゴダイゴ「ガンダーラ」カバー(-movie ver.-)、リミックス「Around The World -DJ Mitsu the Beats remix-」が収録された全5曲。ここでは3曲まで取り上げる。
連ドラ版最終回で天竺にたどり着いて釈迦と出会って目的を果たして一行は解散、数年後再度悟空の元に三蔵法師、猪八戒、沙悟浄がやってきて釈迦が何者かに攫われたと告げ釈迦救出のための次なる冒険を匂わせて終了していたが、映画版は連ドラ版の続編ではなく、6話と7話の間の物語という設定で制作された。結局香取版『西遊記』プロジェクトはこの映画で終わってしまい、釈迦救出編が制作される事は無かった。
また映画のイメージソングという謎の扱いで高杉さと美が「旅人」で6月6日にエイベックスから大々的にデビューしたが、映画では一切使用されていない。しかしシングル「旅人」特典DVDには映画の予告が収録されていたりと、公開前だったのでまるで主題歌と誤認識させるような扱いで今作より先にプロモーションされまくってトップ10ヒットまで記録するという珍妙な現象が発生した。恐らく新人を大々的に売り出すために『西遊記』に便乗したと思われ、「旅人」の作曲は武部聡志だったが、ドラマ版の音楽を担当していた武部聡志によるドラマBGMのメロディーを流用して作られているという事だった。
映画効果はそれなりにあり初登場20位、12週ランクインで3.3万枚まで売上を伸ばし、3rd~6thの売上をあっさりぶち抜いた。
MONKEY MAGIC
作詞:奈良橋陽子、作曲:タケカワユキヒデ
バンド名の由来にもなっているゴダイゴ(1978年)のカバー。一応今作のタイトル作となる。1978~80年に放送された堺正章主演の『西遊記』主題歌(OP)だった曲で、香取版最終回で堺正章が釈迦役でゲスト出演した際にゴダイゴの原曲をBGMとして登場する形で使用されたが、ドラマ当時は今作のカバーは制作されていなかったので使用されていない。それどこか映画版でもEDの方のカバー「ガンダーラ-movie ver.-」が挿入歌として使用されただけで、この「MONKEY MAGIC」は使用されなかった。高杉さと美「旅人」といいまるで主題歌のように売り出しておいて実は使ってませんってどういう案件だったんだこの映画周り
実際に映画で使われた「ガンダーラ-movie ver.-」は4曲目に収録されているが、movie ver.はアルバム未収録。もう少しテンポを上げた無表記のカバーバージョンは『空はまるで』初回盤のみボーナストラックとして収録され、『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』にも収録された。
元々全英語詞のナンバーだったため違和感も無く、現代にカッコよく蘇ったといった仕上がり。サポートのピアノメインすぎるだろというのはあるが…。しかし映画で使われないどころか何故か長らくアルバム未収録のまま放置される憂い目にあったためしばらくこのシングル以外で聞けない状態が続いた。2015年の武道館ではタケカワユキヒデ本人をゲストで招いてコラボで披露された。若かりし頃のゴダイゴの映像もバックで流れだいぶ横幅が広がり容姿が変わりすぎてて往年を知らない若い世代は映像と登場したオジサンとの認識が一致せず往年の蜘蛛の糸を飛ばすというパフォーマンスも行われ大喝采を浴びた。2015年時点で還暦越えてたタケカワユキヒデの声は正直カッスカスでヘロヘロだったが、そもそもゴダイゴ版ではほとんど単独で声が聞こえない勢いでコーラスが厚くかかっているからなぁ…若かった当時はライブでコーラス抜きで歌っても声は出てたっぽいけど。
その後の『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』でようやくアルバム初収録となった。
★★★☆☆
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
Pretty People-Japanese ver.-
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
フジテレビの夏休み期間に毎年開催されていたイベント『ありがとう!お台場10周年 ザ・冒険王2007』テーマ曲。一見これだけフジテレビという繋がりだけで『西遊記』無関係に思えるが、映画公開に合わせてこの年のイメージキャラクターが孫悟空(香取慎吾)で、「西遊記」関連の展示や催しもあったので、今作も関連作として扱われたようだ。
元々は4thシングルC/Wに収録されていた全英語詞の楽曲。ここではJapanese ver.とされており、日本語詞バージョンとなるが、日本語化されたのはサビの”キラキラ輝く その笑顔と 笑い声を 届け”だけで後は全部英語のままだった。このJapanese ver.が『空はまるで』に収録されている。
ノリが良く、サビのプリティピーポーイエーの繰り返しはドキャッチーで1発で耳に残る。平メロは高速早口ラップなのでついていけないものの、サビに向けての高揚感もあって、ライブではオリジナルの全英語詞バージョンが定番の盛り上げソングとして君臨し、プリティピーポーイエーのコール&レスポンスも行われるなど定番曲となっていた時期もそれなりに長かった。曲の途中でDICKのMCタイムになるという定番パターンも一時期あった。
ライブで重要な盛り上げポジションかつそれなりにタイアップで有名な曲であるにも関わらず何故かC/Wの英語バージョンの方が『RARE TRACKS』『ENGLISH BEST』に入った以外にベスト盤に収録されたことが無い。2015年の日本武道館や前後の時期のライブでは特に定番ナンバーとなっていたため、この時期のアルバム『Colour by Number』付属DVDライブ映像、単独Blu-ray/DVD『LIVE at BUDOKAN-15th Anniversary-』、『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』付属DVDライブ映像と3連続でライブ映像が収録されたのに『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』本編に外され、20周年ベストではこの時期はヒット曲・人気曲が集中していたためかはじかれるなど妙にベスト盤冷遇されている。
★★★★☆
4thシングル『Picture Perfect』C/W(無表記/英語バージョン)
4thアルバム『空はまるで』(Japanese ver.)
3rd(レア)ベスト『RARE TRACKS』(無表記/英語バージョン)
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(無表記/英語バージョン)
Around The World+Go!空
作詞作曲:Maynard/Blaise
映画『西遊記』主題歌。連ドラ版主題歌の「Around The World」に“Go!空”=孫悟空=香取慎吾が参加したスペシャルバージョン。歌詞は全部英語詞に変更されている。孫悟空が参加したといってもイントロや曲途中で孫悟空として叫びまくっているだけで歌には参加していない。
イントロで名乗り、1番と2番の間でメンバー4人へ”なまか”だと語り掛け(1話で三蔵法師に出会うまで”仲間”という概念を知らなかった悟空が三蔵法師に仲間の概念を教えられたが”なまか”と間違って覚えた)、2番AメロとBメロの継ぎ目でウキャキャキャと奇声、ここまでは歌の邪魔をしていないが、BメロのWAVE GOODBYE TO MEの前のALWAYSに被せて筋斗雲!と叫ぶも歌にかかってくるのはこの部分だけで、後はアウトロでMONKEY MAJIK I LOVE YOUと叫んだ後に、お師匠さん(三蔵法師)、八戒(猪八戒)、悟浄(沙悟浄)と劇中での呼び方で”なまか”の名前を呼んでいざ天竺へ!と叫んだ後にくすぐったいっつーの!とおどけて終了する。
当時の香取のキャラモノはハットリくんはそうでもなかったが乱暴にがなる系のキャラ設定に傾いてきてこの後の両さんはもっとこの傾向が強くなった。今作においても曲の合間でわめているだけなので正直邪魔ではある。筋斗雲!のところ以外は歌の邪魔をしてないだけマシではあるし、終始キャラクターに徹しているので設定上の孫悟空キャラとしては間違ってはいないのだが…。
なおJニーズ案件ではあるが、今作はクレジット上も“Go!空”で香取慎吾ではないという事で配信における制約も無く、SMAP時代の香取慎吾の声がサブスクで聞ける唯一の楽曲となっている。竹内まりや「今夜はHearty Party」冒頭の木村拓哉による台詞やコーラス参加もお咎めなしのようだし、このくらいなら大丈夫ではあるようだが、今作の場合は一応曲タイトルにも出ているので、あくまでGo!空であるという建前を用意したところはあるのかもしれない。
既にドラマ版をやった2006年の夏にはアルバムのソロ曲「Everybody」を提供しており(しかも倖田來未とデュエット)、この後2008年にSMAPとしてもシングル「そのまま」を提供、2012年にはアルバム曲「イナクテサビシイ」を提供するなど、数年おきの提供で交流が続いていたが、以後途絶え、新しい地図やソロデビュー以降の提供も実現していない。交流が途切れてしまったのだろうか。
2014年の現行基準後にオリジナルを引き継いだのかこのバージョンが2014年7月にシングルトラックでゴールド認定されており、この認定がMONKEY MAJIKで記録されているレコード協会認定記録の最後となっている。
★★★☆☆
4thアルバム『空はまるで』初回盤のみボーナストラック
空はまるで
2007年7月25日
From 4thアルバム『空はまるで』
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
ヨコハマタイヤCMソング。2005年にDef Tech「My Way」、2006年にMEGARYU「Day by Day」をブレイクに導いたヨコハマタイヤCMタイアップを2007年はMONKEY MAJIKが担当する事になり、前2年の実績から注目が集まっており、1月よりOAされていたのをシングルリリースせずに引っ張っていたため、音源が解禁された後に発売前の7月上旬のUSENチャートで1位を獲得していた。また同年の「鳥人間コンテスト2007」テーマ曲になったりとその後も複数のタイアップがついた。1番知ってる曲なのに連載版シングル回顧に出てこなかったなおかしいな…と思われた方もいるかもしれないが、シングル発売は無く、アルバム曲である。
前述のように前のアルバム以降シングルヒットが出ていないどころか低迷しており、映画『西遊記』公開もあったものの「Around The World」は前のアルバムに収録済み、映画主題歌版「Around The World+Go!空」をアルバム本編に収録するわけにも行かず初回盤ボーナストラック収録としていたが、今作の存在によりアルバムは前作を上回り26.6万枚の最大ヒットを記録した。
シングル化されず明確な指標がレコード協会認定しか残っていないが、レコード協会認定から察するに「Around The World」と並ぶかそれ以上の知名度を誇る最大級の代表曲となっていると思われる(2023年の「THE FIRST TAKE」もこの2曲)。PC配信でプラチナ、着うたフルでプラチナ、着うたでダブル・プラチナと2013年までの旧基準で着うたフルは2011年に達成、PC配信は2013年に達成、さらに2014年の現基準以降後のシングルトラックでダブル・プラチナ認定…と発売からだいぶ後の時期までDL数を伸ばして更新しており、「Around The World」以上のロングヒットになっていた様子が垣間見える。
キャッチーかつ日本ではないもっとカラッとした大陸的な開放感のあるサビメロがとにかく心地いい。一方でサビ以外は日本語と英語詞が織り交ぜられ、相変わらずカラオケ殺しである。サビ始まり→1番→Aメロが異なる2番→1番とも2番とも異なる英語詞→ラストスロー締めサビという少々変わった構成で2番のサビの後に全英語詞が続いてそのまま締めに入ってしまうので本来ありそうなラストにサビもう1回というのがない。なんだか少し物足りないところで着地に向かってしまう感はある。
最大の代表曲らしく、出し惜しみなくライブでは定番曲の1つ。
★★★★☆
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(English version)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
8th Together/あかり/Fall Back

2008年4月23日
3曲A面シングル。収録曲を全部A面にしたわけではなく、3曲の後にC/W「One more chance」「Together-Night Falls mix-」が収録され、3A面+C/W2曲の合計5トラック。リミックスはともかく1曲だけC/W扱いにしてしまうのもなんかそれはそれでかわいそう
アルバム『空はまるで』表題曲「空はまるで」が事実上「Around The World」と同等の配信ヒットを記録して持ち直したのか、初動1.4万枚と3rd~6thの累計を初動だけで突破。惜しくも初登場11位→11位と2週連続11位でトップ10入りできなかったが2週目に出していれば初動1.4万枚は6位相当であった。10週ランクインで3.5万枚まで伸ばして復調した。
Together
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
SUBARU 50th Anniversary”Fantastic moments″CMソング。実質的なメイン曲。代表ヒット曲の1つでPC配信・着うたフルでゴールド認定、2014年以降の現行基準シングルトラックでプラチナ認定されている。
ここは堅実に「空はまるで」の流れを汲んだアコースティックでメロウなポップナンバー。3A面にするよりシンプルにこれ単独A面の方がシンプルで良かったかもしれない。『西遊記』で聞いてはいたものの手に取らず、『夜のピクニック』を見たのもこの後だったので、個人的にはこの曲でMONKEY MAJIKに興味を持って初めてシングルを手に取った。前年のコラボ3作とは打って変わって英語詞の比重もそこそこあるもののカラオケ殺しの早口英語ラップが控えられており、英語詞が長く続く部分も無く、かなりJ-POPに寄せてきたような印象もある。暖かみのあるポップバンドとしての魅力を凝縮した1曲になったと思う。
★★★★☆
C/W(Night Falls mix)
5thアルバム『TIME』
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
3rd(レア)ベスト『RARE TRACKS』(Night Falls mix)
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(English version)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
あかり
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
ピアノ伴奏とメロディー主体でそれなりに存在感のあるバンドが絡む感じのミディアムバラードナンバー。「MONKEY MAGIC」カバーでもそうだったが、この辺りからアコースティックギターでは限界が来たのかサポートピアノをメインに使用する曲が増えてくる印象。A,Bメロは日本語詞だがサビは全部英語という構成。サビのメロウさが美しい1曲で『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』『20th Anniversary BEST 花鳥風月』両方に選曲される代表曲の1つになっているが、3曲A面特有の埋もれっぷりでそういえばあったなくらいの感覚になってしまい、ちょっと忘れがちなナンバー。
★★★☆☆
5thアルバム『TIME』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
Fall Back
作詞作曲:Maynard/Blaise
「SoftBank 920P」CMソング。全英語詞のガツンとしたロックナンバー。エレキギター主体でベースやドラムも厚めに響いていてストレートにロックバンド然としている。サビのメロディーもけっこう爽快で気持ちいい。ベスト盤では『ENGLISH BEST』にしか選曲されていないが、『DNA』を引っ提げてのツアーでは盛り上げナンバーとして機能し、2018年に”Singles Collection”とシングル中心を銘打って開催したツアーでも選曲され、25周年ライブでも演奏したらしいのでそこまで埋もれ曲でもない。個人的に「あかり」より存在感あるなと思うんだけどどうしていつも入らないのか。
★★★★☆
5thアルバム『TIME』
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』
9th あいたくて/MORNING-EVENING/goin’ places

2008年6月25日
前作を完全踏襲した3曲A面シングル。C/W「The Letter」「あいたくて-DJ Mitsu the Beats PM1:30 mix-」の3A面+C/W2曲の5トラック。たまにやるから豪華シングル感が出るのにまさかの全く同じやり方で2作連続はまずかったのか、初動から半分以下になってしまい初登場21位、6週ランクインで前作初動にも届かない売上1.1万枚となった。
このせいばかりでもないが、この時期のシングルの中でもダントツで影が薄く、当時のオリジナルアルバム『TIME』にこそ3曲収録されたもののベスト盤では枚数を重ねるごとに淘汰されていき、「MORNING-EVENING」はベスト選曲ゼロ、メイン曲の「あいたくて」は最初のベスト収録で脱落し、15周年、20周年では飛ばされた。代わってライブでは比較的盛り上げナンバーとして機能した「goin’ places」は英語版ベスト、15周年ベストに選曲されたが、20周年ベストでは3曲揃って全滅してしまった。
あいたくて
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
アサヒビール「スタイルフリー」CMソング。聞かせるミディアムナンバー。普通にいい曲なんだけど、他の曲に比べて突出してこないようなどこかパッとしない感じもあり…。メイン曲なのに15,20周年ベストに外されただけではなく、地味にC/WのリミックスDJ Mitsu the Beats PM1:30 mixも他のリミックスはみんな入った中で『RARE BEST』から外されてアルバム未収録のまま放置されるなど、とことん不遇。前後のシングルと並べても人気も存在感もかなり地味になってしまった。当時は前作で聞き始めるも今作でまた聞くのをしばらく止めてしまった。ライブでもほとんど披露されない…というか2013~8年の間に集中してライブ6回も行ったけど1度もやらなかったし、歴代のライブ映像にも1回も入っていなかったような…。
★★★☆☆
C/W(DJ Mitsu the Beats PM1:30 mix)
5thアルバム『TIME』
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
MORNING-EVENING
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
カラッと明るいコンパクトなバンドサウンドが心地いいポップロックナンバー。軽快だが突き抜けてしまい他の曲に比べて残りにくいところはある。『TIME』にしか収録されてないし、普通に埋もれアルバム曲という認識になっている。
★★★☆☆
5thアルバム『TIME』
goin’ places
作詞作曲:Maynard/Blaise
3曲目が全英語詞のロックナンバーというところまで前作を踏襲。そこまで被せなくても…。今作の中で唯一ライブの盛り上げナンバーとしてタオルブン回し系の盛り上がりを呼ぶ爆上げナンバー。『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』には今作から唯一選曲されるなど最後の生き残りとなったがさすがに20周年ベストでは投票漏れとなった。
そんなに親しみやすい曲ではないが、連呼されるオッオオッオッオッイエシンアーゴーインダン♪の部分のノリがひたすら良いのでライブでは問答無用で盛り上がる最大の魅力か。個人的にもライブで何度か聞いて聞いて印象が変わった(最初ライブで聞いた時はなんか聞き覚えあるけどどこに入ってた曲だっけ?状態だった)。
★★★☆☆
5thアルバム『TIME』
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
10th ただ、ありがとう

2008年8月27日
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
貫地谷しほり主演TBS系ドラマ『あんどーなつ』主題歌。貫地谷しほりは「フタリ」が主題歌だった2006年の映画『夜のピクニック』では主演の多部未華子のクラスメイトでメインキャストの1人として出演していたが、2007年に朝ドラ『ちりとてちん』で主演、直後の春クールのドラマ『キミ犯人じゃないよね?』で主演、このドラマでも主演と朝ドラから間を開けずに連続主演した(以降は時々程度で連続で主演する事は無く3連続は唯一)。月曜20時枠という事もあって話題性はあまりなかった。アルバム1週間前先行シングルでもあったため(C/W「約束」は『TIME』通常盤のみボーナストラックでAcoustic demoとして収録されたので完成版はC/Wでしか聞けなかった)、初登場28位と低迷、6週ランクインで1万割れ(0.96万枚)となった。
しかし感謝の曲という事で他者への感謝の局面で使える楽曲としてタイアップ以上に汎用性が高く、長らくAmazonでの中古価格が全く下落せず新品販売も継続していた。新品生産が終了すると定価以上に高騰するようになり、現在最も価値の高いシングルCDの1つとなっている。「Together」同様にPC配信・着うたフルでゴールド認定、2014年以降の現行基準シングルトラックでプラチナ認定されており、CDはあまり売れなかったが筆頭代表ヒット曲、ライブ定番曲の1つと言える。
ストレートに感謝を歌った暖かなミディアムナンバー。最早鉄板ともいえる王道感が漂う安定の良曲。ピアノメインでただでさえ薄めのバンドの印象がかなり薄く、あまりにメロ重視すぎてちょっと邦楽と洋楽のハイブリッド感は無くなり、バンド感も薄いメロウな売れ線J-POPに傾きすぎた感はある。刺激が無さすぎて今作以降再びスルーしてしまい2010年のベスト盤まで離れてしまった。現在も安定していい曲という以上の印象はあまり無かったりもする。
★★★☆☆
5thアルバム『TIME』
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
11th アイシテル

2009年6月10日
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
稲森いずみ主演日本テレビ系ドラマ『アイシテル~海容~』主題歌。小学生同士の殺人事件の加害者と被害者の家族を描いたシリアスで重いドラマ(稲森いずみは加害者側の母)で話題作だったこともあり、初回から視聴率を落とさずに13~14%で推移した後に終盤3回で上昇して最終回が18%台まで伸びるなど主題歌を担当した映画/ドラマタイアップの中では『西遊記』と並ぶヒット作となった。2011年9月21日にはSP版『アイシテル〜絆〜』も放送された(主題歌もそのまま継続使用)。前2作を上回り初登場12位を記録したが、ドラマのヒットの割にはCD売上はもう1つ伸びず、5週ランクイン1.4万枚に留まった。一方で前作同様にPC配信・着うたフルでゴールド認定、2014年以降の現行基準シングルトラックでプラチナ認定されており、配信市場では今作まで連続ヒットしていた事になる。アルバムではもう少しトップ10ヒットを続けていただけに、MONKEY MAJIKの場合、パッケージの魅力に乏しい(DVD付が主流になってくる中で味気ないCDのみ1種発売、英語詞の訳も無ければ写真も無いアートワーク等)のが原因で真っ先にシングルCD購入がファンにも見切られた感はあり、早くから配信に流れてしまったのかもしれない。ただ今作を最後に配信での認定級ヒットも途絶える。
ドラマの内容がかなりシリアスだったようなのでそれに合わせてかシリアスで力強い曲調になっていてこの後の『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』でもメンバーインタビューで手応えのあった曲だったと答えていた。冒頭はサポートピアノ伴奏のみから入るので歌っているBlaise以外リアル棒立ち状態だし、どんどんサポートピアノメイン化が進行しているのは気になるが、サビ以降ではロックバラード的にバンドが存在感を発揮して盛り上がる(ドラムはやや機械的だが…)。シングル1曲目が暖かみはあるもののバンド感薄めというのが続いていたので、メロもバンドサウンドも強く印象に残る名曲だと思う。
★★★★★
C/W(DJ Mitsu the Beats remix)
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
3rd(レア)ベスト『RARE TRACKS』(DJ Mitsu the Beats remix)
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(English version)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
12th 虹色の魚/Open Happiness/MONSTER

2009年10月28日
またも3曲A面。今回は前2回と違ってC/Wが無くそのまま全3曲。思いっきりグレードダウンしてんじゃねぇか初動は3000枚台まで落ちてしまい初登場22位、累計でも0.5万枚となり、シングルCDではもう数字が出せなくなった。今作以降は配信での記録も残されていない。
虹色の魚
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
アルバムや過去2作の3曲A面3曲目ではロックナンバーもやっていたが、シングル1曲目の中では最もアッパーで激しいバンドサウンドが炸裂する爽快ロックナンバー。普段は軽めのリズム隊もドッカンドッカン鳴っていてまるで別のロックバンドのような勢いがある。当時は完全に聞き逃していて『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』で初めて聞いた時はいきなり派手な曲が来たので驚いた。ライブでも定番にして一気にヒートアップする楽曲だけに、この手のロックバンド感を前面に出した曲をもっと定期的にやってほしいなとは思うところである。シングルの中でもこの曲だけ勢いの良さがズバ抜けすぎ。
今作収録の3曲のMVでは常時帽子グラサンスタイルのDICKが唯一帽子を被っておらず、初めて明らかになった頭髪は強烈なモヒカンだった…というのが地味にインパクトだった。
発売当時はSUBARU「IMPREZA」CMソングだったが、2022年2月~2025年11月まで久保史緒里が担当した「乃木坂46のオールナイトニッポン」では久保史緒里が乃木坂46に加入する中学生の途中まで宮城在住でMONKEY MAJIKは地元宮城のスターとして慣れ親しんでいた事から今作をエンディングテーマに採用。しかもオリジナルではなく『ENGLISH BEST』で制作された全英語詞バージョンの方を使うというマニアックっぷりであった。ただこれはマニアックに英語詞バージョンの方が好きというよりも日本語詞だと歌詞がちょっと生々しくてアイドルのラジオ番組には…という事から全英語詞の方にしたという大人の事情はありそうだ。2025年1月25日に開催された番組イベント「乃木坂46のオールナイトニッポン presents 久保史緒里の青春文化祭 in 横浜アリーナ」ではMONKEY MAJIKもゲスト出演し、久保史緒里と共演で演奏されたが、MONKEY MAJIKとしてもEnglish versionをライブで披露するのは初だった。
★★★★★
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』(English version)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
Open Happiness
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
日本コカ・コーラ「Happiness Factory 3」CMソング。ピアノと軽めのリズムメインの明るいポップチューン。流れるようなメロディー展開が心地よくハッピーな1曲だ。日英織り交ぜられた歌詞とサビの息継ぎポイントの無さで親しみやすい割には意外と覚えにくい(覚えにくいというより歌えると思って歌おうとするとハッピネス♪…ハッピネス♪……ハッピネス♪…ハッピネス♪……ワンダワンダ…♪とキメの部分以外は全然ついていけないみたいな感じになるかと…)。
シングルではイントロ・アウトロ・サビの直後などにピョン・ピョン・ピョン・ピョピョン♪とヘンテコなシンセの音色が入っていたが、『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』収録時に特に表記なくリミックスされピョンピョン音が抹消された。English versionもピョンピョン音無しとなっている。『20th Anniversary BEST 花鳥風月』で「Change」同様にシングルバージョン初収録となった。
★★★★☆
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』(冒頭とサビ直後に入っているピョン・ピョン・ピョピョン音をカット)
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』(English version)
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
MONSTER
作詞作曲:Maynard/Blaise
アイムモンスタァァァアイムモンスタァァと連呼されるモンスター感(?)漂うハードロック風全英語詞ナンバー。ただアイムモンスタァァァは普通に聞いているとハヴァネイスデェェェェと何故かHave a nice dayに聞こえてくる。実際には重たいロックサウンドに加えてサビ以外はほとんど抑揚が無くボーカルまで歪ませていてかつてないハードな雰囲気。ハードさでは1,2を争う曲だけどサビの繰り返し以外は印象に残りにくい。ライブで出てくるとCDで聞くよりもカッコいい。
★★★☆☆
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
4th(英語版)ベスト『ENGLISH BEST』
13th SAKURA

2010年3月17日
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
ここまでCDのみ1種でやってきたが、今作よりCD+DVD、CDのみの2種発売を開始。DVDには「MONKEY MAJIK TOUR ’09 “Fantasia”」から7曲のライブ映像を収録。初登場19位、売上0.6万枚で前作をやや上回った。
日本メナード化粧品CMソング。桜ソング戦線に真っ向から挑んだメロウなポップチューン。メロウな路線だとすっかりサポートピアノメインになってしまうようになったが…。Maynard/Blaise共にトラックメイカー気質というか基本打ち込みで曲作ってるみたいだし、ギターにあまりこだわり無さそうなんだよな。ギターソロもやらないし。
基本的には卒業を思わせる歌詞なんだけど、10代の目線で今の気持ちをいつまで持っていられるのかという疑問を提起していて、大人になるにつれて失っていってしまう事への切なさが滲み出ているところが妙に深くて好き。高音ギリギリのサビメロもひたすら美しく切ない。トップクラスの名曲…だと思うんだけど季節モノの楽曲ゆえライブで聞ける機会は少なかった記憶。
MVは曲に全く関係なく、Maynardが遠山の金さんならぬ青い目の金さんに扮して本格的な時代劇セットの中で時代劇をするという謎の内容。DICKは悪人、taxは若旦那、Blaiseは町娘でそれぞれ役者に混ざって登場している(taxの隣にいる女性の役者が町娘を演じているが、ラストカットだけBlaiseにすり替わっているというギャグオチ)。町娘っておま…。それっぽい演技をしながら台詞は全て映っている人物(役者含む)が歌っているという構成のため、ストーリーがどういう展開なのかはイマイチ判然とせず、インパクトだけはあるという。ジャケットもMV準拠なので海外目線だとSakura=時代劇の刺青のアレ(Sakura Fubuki)なのだろうか…。
ジャケ写にまでしておいてDVDにそのMV入ってないってどうなってるんだよ。その後『MONKEY MAJIK MUSIC VIDEO BEST』で唯一のMV商品化、『RARE TRACKS』特典DVD内に何故かポツンとMVメイキング映像も収録された。
C/Wのacousticはピアノではなくアコースティックギター伴奏のみの弾き語りバージョン。原曲はピアノメインなので新鮮。
★★★★★
C/W(acoustic)
2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
3rd(レア)ベスト『RARE TRACKS』(acoustic)
5thベスト『MONKEY MAJIK BEST-A.RI.GA.TO-』
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
FOREVER
From 2ndベスト『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』
2010年7月14日
作詞:Maynard/Blaise/tax、作曲:Maynard/Blaise
ベスト盤『MONKEY MAJIK BEST~10 Years&Forever~』に収録された新曲3曲の1曲。普段のアルバムやC/Wよりも格段にシングルっぽいメロウな楽曲でベストが無かったらこの新曲3曲でまた3A面やっていたんじゃないかと思う。10周年って実質メジャー4年じゃないか…と思いながらベスト盤を聞いて「アイシテル」「虹色の魚」「SAKURA」辺りの聞き逃していたシングル曲と今作を聞いて本格的にハマってきて以降はリアルタイムで聞くようになったきっかけの1曲でもあり思い出深い。MVも制作されたが、チャリティプロジェクトによるCD音源ではなくピアノ伴奏メインで一般人が大合唱しているというものなので割と別物。メンバー参加してないし。
CDでは2番は早口英語ラップ調パートになっており、しかも中盤過ぎに歌詞に書かれていない英語詞ラップまで展開するため相変わらずのカラオケ殺しが炸裂。MVの合唱バージョンでは該当部分は日本語の通常メロディーで短縮されて普通に歌えるようになっている。CD版で絶妙なタイミングで唐突に”慌てないで”と一言だけ日本語が挟まれるが、うろ覚えでカラオケで自爆したファンが間違いなく慌てる部分だろう。そこを分かってての”慌てないで”なのだろうか。
結成10周年時点でのファンへの感謝も含んだ総括的な楽曲でもあったと思われ、アルバムを引っ提げてのツアーでは観客がアンコールでこの曲を合唱している感動的な場面もDVDに収められている。15周年武道館でも来るかと思ったら披露されず、その後長らく演奏されていなかったが2018年のSingles Collectionツアーではシングルではないのに何故か本編最後という割と重要な位置で演奏された。ライブに行ったのはこの年が最後だったので最後に聞きたい曲が聞けて良かった。その後20周年に向けての花鳥風月ライブでも演奏されていたようなので(時期を分けて2020年にかけて行う予定だったが20周年ライブもろとも全て中止)20周年ライブが開催されていたら演奏されていた可能性が高く、『20th Anniversary BEST 花鳥風月』にもファン投票で選曲されている。25周年ライブでもライブタイトルに採用されて演奏された模様。
★★★★☆
6thベスト『20th Anniversary BEST 花鳥風月』
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