福山雅治 シングルレビュー〜1990-2013〜
90年代、俳優としても成功し、歌手としても成功した若手イケメンは他にもけっこういたが、どちらのイメージにも偏らないどころか、人気を継続し続けた上に後年になるほどミュージシャンのイメージを強くさせた福山雅治はかなり特異な存在だと思う。90年代後半を知っていると俳優もミュージシャンもどっちもやるハイブリッドな人という印象だったけど、特に00年代以降がリアルタイムの人は福山を基本はミュージシャンでたまに俳優もやる人、というイメージになっているんじゃないかと思う。初期は80年代の流れを引きずった硬派なロックシンガー路線だったが、ブレイクと同時にポップスターに。人気絶頂期にリリースを数年間休止するといった事を2回ほど行っているが、03年以降は本格的にアレンジ及びギター演奏などに携わるようになり、やがてアコースティックバラード路線へ開眼していく。
また福山雅治はかなりミックス変更にこだわりを持っている。再録音まではほとんどしないのだが『Dear』(DISC-1のみ)や『SLOW』、『5年モノ』、『THE BEST BANG!!』、『HUMAN』などベスト盤、後年はシングルコレクション的内容になってしまうオリジナルアルバム収録の際にも毎回既発曲のミックス変更を行っている。2015年の25周年ベスト『福の音』については新規リミックスはほとんど行われず、「東京にもあったんだ」「HEY!」の2曲のみに留まった。ベスト盤2作と『SLOW』にも収録された90年代の一部バラード曲に関しては最大で3回リミックスされ、『Dear』と『THE BEST BANG!!』に収録された90年代の代表作や『5年モノ』と『THE BEST BANG!!』収録曲は基本的に2度リミックスされている。今回は一応全シングルのシングルバージョン(初期はアルバムで回収)、さらに『Dear』『SLOW』『f』『5年モノ』『THE BEST BANG!!』『HUMAN』のリミックスバージョンも聞いた上で書いている。
※2014年執筆、2015年『福の音』情報追記
2010年頃からちょこちょこ書き始めていたものの未完成のまま放置されていた文章を2014年前半頃からほぼ初期曲並にガッツリとリミックスして、最新作まで追加した内容になっています。1st 追憶の雨の中
90年3月21日
疾走感溢れる80年代ロッカー風なデビュー作。シングルバージョンは音がペラペラで80年代ロック感全開。『Dear』ではそこを改善したリミックスで現代風に生まれ変わり、『THE BEST BANG!!』での更なるリミックスでは今聞いてもそれなりにカッコいいほとんど別の曲のように生まれ変わった。初期曲のリミックスの中でもこの曲の変貌ぶりが最も分かりやすく、聞き比べる価値がある。多くの新規リスナーはベスト盤で先に聞くことになり、シングルバージョンはかなり後追いで聞くことになると思うけど、シングルバージョンを聞いたらたまげる事間違いなし。一方でボーカルはリテイクしているわけでは無いので3バージョン通してまだ若くて荒い歌声が初々しい。何だかかすれ気味でもあるが、実際キーに合わない曲を歌った結果、喉を壊してデビュー延期になったというエピソードがあったらしいのでその影響だろうか。1stアルバムにおいてはほぼ作詞しかしておらず、作詞作曲:福山雅治になっているのはこの曲だけ。しかしよく見ると「補作曲:佐野日出男」という謎のクレジットもあり、かなり手直しされたのが伺える。まだ満足に作曲もさせてもらえなかったようだ。初期疾走系ロックの中では最も印象的で代表的な曲だと思う。
★★★☆☆
1stアルバム『伝言』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(remix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(更にリミックス)
4thベスト『福の音』(LIVE)
2nd アクセス
90年11月7日
不遇の1曲。本人セレクトとされている『Dear』、『THE BEST BANG!!』両方でスルーされたため、この曲はリミックスされないままで当時の音源しか無い。しかもこの曲だけドラムが打ち込みで、かなりペラく古い響きになっているので今聞くとダサさが超絶増幅されてしまっている。不遇なのは本人作曲ではない(作詞も作家との共作)のが原因なんだろうか。シングルの中でも特に地味な曲で、明確なサビが来ないまま延々AメロとBメロみたいな状態で淡々と進んでいくので印象が薄い。ベスト収録曲を選んでいくと確かにこの曲はシングルの中では真っ先に外れるかもしれない。ただこのペラい打ち込みドラムをリミックスで現代風にするだけでかなり劇的な変化がありそうなのでリミックスしてほしかった。なお作曲の井上大輔氏は00年に自殺しており、その際にはラジオで彼を偲んでこの曲を弾き語りしたらしいので忘れているわけではないらしい。
★★☆☆☆
2ndアルバム『LION』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
3rd 風をさがしてる
91年2月21日
最初のベスト盤のサブタイトルにもなったノリノリのロックナンバー。字余りの歌詞はメロディーではなく台詞や叫び調にコロコロ変わる。まさに若気の至りのような雰囲気。原曲ではキーボードも入っていてこれが古くてけっこうダサいが、『Dear』では3ピースバンドサウンドによるTV用に収録したという音源で収録。ギターベースドラムの3ピースでシンプルながら迫力あるバンドサウンドに生まれ変わっており、断然そちらの方が演奏も歌声もノリも全てにおいて出来が良い。
★★★☆☆
2ndアルバム『LION』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(TV Special/'95 style)
4th WOH WOW/ただ僕が変わった
91年10月21日WOH WOW
初期の王道的な疾走ロックナンバー。1stに雰囲気は近いが、今作では自分を信じて前へ進め!といった鼓舞系の応援歌になっている。ライブを想定して書かれたようなので盛り上がりそうな1曲だが、何故かその後の本人セレクトベストには「アクセス」と並んで選ばれない不遇曲。確かにこの手の曲調だととりあえずデビュー曲だけ入れておけばいいような気もするけどさ…。
★★★☆☆
3rdアルバム『BROS.』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』ただ僕が変わった
当時のジャケットには思いっきりC/Wと書いてあり、『Dear』のライナーノーツでもC/Wとして説明されていたのに、いつのまにか公式サイトでは両A面扱いに昇格していた出世曲。後藤次利が作曲したこともあってか少し今までと雰囲気が違うミディアムロックナンバー。前3作からしても当時やりたかったのはロックだったと思うので、こういったミディアム系はとまどいもあったのではないかと思われるが、結果的に幅を広げることになったようだ。当時は違和感があったのかもしれないが、ブレイク以降ではわりと王道路線の1つといった感じ。
★★★☆☆
3rdアルバム『BROS.』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(remix)
5th Good night
92年5月21日
自身も出演したドラマ「愛はどうだ」挿入歌に起用されて一気にトップ10入り。当時の福山はロックにこだわっていたのでバラードは敬遠していたが、やってみたら売れちゃったという結果に。かったるくてそんなに好きな曲ではないがこれが90年代にドラマで流れたらそりゃ売れるよなぁという気はする。3回もミックス変更されているが、さすがにちょっと飽きる。
★★★☆☆
4thアルバム『BOOTS』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(remix)
バラードベスト『MAGNUM COLLECTION “SLOW”』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(LIVE)
6th 約束の丘
92年10月28日
大陸的な印象のある雄大なロック。この辺りから徐々に飛躍していく印象。前作ほどのヒットは残せなかった(最高15位)が、初期にあった固さが取れてきて少しさわやかな雰囲気も出てきた。また80年代サウンドが一気に廃れて、90年代以降の音にブラッシュアップされていったのもこの時期だったようでこれ以前の曲にあったような古さは原曲の時点でもかなり薄くなっているように聞こえる。
★★★☆☆
4thアルバム『BOOTS』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(remix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
7th MELODY/BABY BABY
93年6月2日MELODY
一気に50万越えのヒットを記録してこの曲で紅白にも出演した本格的なブレイク曲。といってもミリオン時代の中では中ヒット程度であり、正直当時ヒットした事は全く知らず、この辺りの曲も後追いで聞いて知った。俳優としても歌手としても大成功を収めはじめた時期だけに、楽曲にも勢いがある。さわやかな売れ線メロディーで、さらに上へグッと突き抜けたような印象だ。
★★★★☆
5thアルバム『Calling』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(remix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)BABY BABY
オリジナルアルバム未収録の超不遇曲。1stベストが機械的にシングル収録曲を並べていたためここにかろうじて収録されただけ。一応両A面になっており、実際にジャケットを見ても並列に扱われているのにどうしてこうなった…。「WOH WOW」以上にゴキゲンなロックンロールナンバー。勢いのままに突き抜けて演奏時間は3分に満たない。初期のロックテイストを引きずった最後のA面曲だが、そんなに悪くない曲だけにちょっと不遇すぎる気が…。
★★★☆☆
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
8th All My Loving/恋人
93年9月29日All My Loving
ホーンアレンジを導入したロックというよりポップな印象の強い曲。歌手としても俳優としても売れて一躍アイドル的な人気をつかんだせいか、シングル全曲の中でも格段にアイドルっぽい。実際もっと派手にホーンアレンジを施したら完全なアイドルソングになると思う(まあ90年代よりは王子様的な80年代アイドル寄りだけど)。『Dear』にはスルーされるも『THE BEST BANG!!』に収録されたのでそこまで扱いは悪くないが、「恋人」の方が扱いが良かったので両A面の1曲目にも関わらず個人的にこっちの方が印象が薄い。
★★★☆☆
5thアルバム『Calling』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)恋人
「Good night」路線のバラードでこの曲も3回リミックスされている。2曲とも全ベストアルバムに登場するものの、正直どっちかだけでいいんじゃないかと思うくらいかったるい感じで好きではない。『Dear』以降リアルタイムで聞いていて、毎回聞かされたのでけっこう耳には残っている。
★★★☆☆
5thアルバム『Calling』
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(remix)
バラードベスト『MAGNUM COLLECTION “SLOW”』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(LIVE)
9th IT'S ONLY LOVE/SORRY BABY
94年3月24日IT'S ONLY LOVE
初のミリオンヒットを記録した失恋ミディアム。サビでメロディーが重なっているので、まともに歌うと息継ぎポイントが無いというカラオケ泣かせの曲でもあり、TVやライブでは一部ボーカルを被せているのが確認できる。これまでのシングルには無かった曲調だが、これ以降ではそんなに違和感は無い。この曲はどこかで耳に残っており、99年頃に出来たばかりのBOOK OFFでミリオンヒットシングルを回収しようと思った時に次の2作と一緒に揃えたので個人的にも福山雅治の入口3作のうちの1つ。
★★★★☆
6thアルバム『ON AND ON』(ALBUM MIX)
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』(ALBUM MIX)
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』(Strings Version)
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(remix)
バラードベスト『MAGNUM COLLECTION “SLOW”』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)SORRY BABY
SIONのカバー曲。アルバムの初回特典CDに入っていた曲をそのままシングルカット。味わい深いミディアムナンバー。当時よりも年齢を重ねてからの方がより深みが出てきそうな曲だ。まだ94年なんだけど福山雅治の8センチCDは今作を持って終了する。
★★★☆☆
5thアルバム『Calling』初回特典ボーナスCD
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』(Live/'98 Style)
10th HELLO
95年2月6日
自身は出演していないドラマ『最高の片想い』主題歌。180万枚を超えた大ヒット作。90年代トレンディドラマの流れに乗ったかのようにも思えるが、ドラマ自体は当時のヒット基準である20%には全く届かず最終回でかろうじて18%に乗せた程度だったようなので当時の基準ではヒット作とは言えない。勢いがあったのはドラマではなく福山雅治本人だったようだ。軽快なアコースティックギターが印象的なポップナンバーだが、TVでこの曲を歌っている当時の映像ではギターはほぼ抱えているだけでほとんど弾いておらず、実際CDでもギターの演奏には参加していない。ここまで培ってきた感覚でこれぞ売れ線!というのを狙いに狙って書いたかのような曲で大ヒットも納得の名曲。また8センチシングルが当たり前の時代にアルバムサイズジャケットの3曲入りマキシシングルという当時はほとんど見慣れない形態でリリース。当時のO社基準ではアルバム扱いになってもおかしくなかったはずだがシングル扱いになり、マキシシングルとして初のミリオンセラーという記録を残した。
★★★★★
1stベスト『M-COLLECTION 風をさがしてる』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
11th Message
95年10月2日
ギリギリでミリオンに届かなかったものの前作の勢いのままにヒットしたポップチューン。自身は出演していない映画『BIRTHDAY PRESENT』主題歌となり、音楽も担当。サントラとして既存の2曲をリミックス+既存曲のインストアレンジで構成されたサントラ盤もリリースした。"絶対君が好きだよ"と歌うサビは歌いやすいもののイケメン以外は歌ってはいけないような空気が漂うほどさわやかイケメンなナンバー。このままヒットを重ねていく事も可能だったはずだが、今作を置き土産にして特に告知も無く2年半ほどリリースが途絶える事となった。このため4年に渡ってアルバム未収録のまま放置される事となってしまった。個人的には99年にシングル盤を買った途端に『Dear』が出た(しかもC/Wも入っている)っていう…。第1期福山雅治の区切りの1作。
★★★★☆
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
12th Heart/you
98年4月30日Heart
自身主演ドラマ「めぐり逢い」主題歌。2年半ぶりの歌手復帰作となったが、基本線はそんなに変わっていないものの休止前の勢いから一転してかなり落ち着いた大人の味わい漂う曲(当時の福山は20代最後の年)CD音源でも福山本人が演奏を手がけているアコースティックギターを中心に淡々と曲が進んでいく。以前のようなポップさが無かったためか、以前ほどのヒットにはならなかったが、これでもそこそこヒットしていた印象。O社3位だったのはGLAYの「誘惑」「SOUL LOVE」の1,2フィニッシュだったため。中2だった当時は少々地味な印象もあり、耳には入っていたが手には取らなかった。
★★★★☆
7thアルバム『SING A SONG』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)you
自身主演ドラマ「めぐり逢い」挿入歌。アコースティック系のミディアムバラードナンバーということで、後のアコースティック路線に近い部分もあるが、エレキギターのリフで始まるイントロなど、アコギとエレキのコントラストが鮮やかでロックバラード的な印象も強い。この点は後のアコースティック路線では全く聞くことができないサウンドであり、これがなかなか味わい深い。
★★★☆☆
7thアルバム『SING A SONG』
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』
バラードベスト『MAGNUM COLLECTION “SLOW”』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
13th Peach!!/Heart of Xmas
98年11月5日Peach!!
ドラマ「板橋マダムス」主題歌。桃に見立てた尻ジャケが衝撃的だが、曲自体はそこまでエッチな印象は無く、ジャカジャカしたリズムを刻むアコースティックギターとポップなメロディーがかなり気持ちいい爽快ポップナンバー。意外と後にも先にもない曲だが、当時からかなり好きな曲でこのシングルで初めてリアルタイムでシングルを手に取った。ポップに突き抜けた曲の中では1番好きかも。『THE BEST BANG!!』ではシングルには無かった音が足されているなどかなり分かりやすい変化がある曲の1つ。
★★★★★
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)Heart of Xmas
ゆったりしたアコースティック&コーラス(讃美歌)系クリスマスナンバー。クリスマスに加えて年末感が溢れる曲なので年末シーズン以外にはあまり聞く気がしない曲ではあるがなかなかいい曲。一応両A面だったにも関わらずアルバム未収録のまま完全放置されているのが惜しい。
★★★☆☆
アルバム未収録
14th HEAVEN/Squall
99年11月17日
今作を持ってBMG(初期はBMGビクター)時代が終了する。しかし今作直後に置き土産的にリリースされたベスト盤『Dear』には「Squall」しか収録されず、「HEAVEN」はユニバーサル移籍後の『f』にそのまま収録された。またBMGは移籍後も01年にライブアルバム、03年にバラードベスト、06年にリミックスアルバムなどをリリースするなど数年おきに何かしらのリリースを続けた。HEAVEN
ドラマ「OUT〜妻たちの犯罪〜」主題歌。路線は全く違うが主婦が主役のドラマ主題歌を連続で手掛けたというのはファンの中心が徐々に主婦層やアラサーに差し掛かっていたからなんだろうか。ラテンテイストが漂うアダルティーな作風は今までに全く無かったためかなり斬新だった。初登場は2位で初動も12万程度だったが、年末年始にかなりのロングヒットを記録し、5週目に1位を獲得、年間チャートでは完全に分断されてしまったものの何気に90万枚に到達する大ヒットを記録し、6番目のヒット作となった。前作が26万枚で落としており、復帰作だった前々作でも57万だったので、かなりの代表作になったかに思われたが、翌年さらにとんでもない最大ヒット作が生まれたため、結果的にやや影が薄くなってしまった感も。「Gang★」や「化身」まで派手な感じに行ってしまうとちょっと苦手だけどこのくらいのアダルトテイストならけっこう好き。
★★★★☆
8thアルバム『f』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)Squall
99年9月にリリースされた松本英子への提供曲のセルフカバー。福山が主演した月9ドラマ「パーフェクトラブ!」は主題歌だけ何故かGLAYだったが音楽は福山が担当し、その流れで挿入歌も福山が制作、当時新人の松本が歌ったところかなりのロングヒットを記録していた。まだロングヒットの勢いが残っている中で早々にセルフカバー。女言葉の歌詞を低音で歌う福山バージョンには松本バージョンには無い色気があり、結果的には松本バージョンもけっこうヒットした割には後年になるに従い松本英子が忘れ去られてしまい福山の名バラードの1つとして定着したような印象がある。ピアノメインでかなりシンプルなバラードだが、元のバージョンがロングヒットしただけあって耳馴染みがあってすんなり聞けた覚えがある。それでも当時は松本英子のバージョンの方が印象が強かったんだけど、結局松本英子がほぼ1発屋状態になってしまった事と、直後のベスト盤収録、バラードベスト収録、『THE BEST BANG!』でも収録…と発売以降のベスト盤に皆勤しているため、個人的にも既に松本バージョンの記憶がかなり薄れてしまい印象が逆転している。
★★★☆☆
2ndベスト『MAGNUM COLLECTION 1999“Dear”』
バラードベスト『MAGNUM COLLECTION “SLOW”』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(LIVE)
15th 桜坂
00年4月26日
ユニバーサルへの移籍第1弾シングル。サザン「TSUNAMI」に続く『未来日記』主題歌となり、特大ヒットを記録。「HELLO」でマキシシングル初のミリオンセラー記録を所持していた福山だったが、今作でマキシシングル初のWミリオンセラー記録を打ち立てた。ただ楽曲の方は後にも先にもあまり見られないR&B風の乾いたチキチキサウンドという当時の流行サウンドにいきなり直球で合わせにいったような福山としてはかなりの変化球。キーをやや高めにして力を抜き気味にしっとり歌うボーカルスタイルも今までとは異なっていて異色づくめの楽曲という印象が強い。結局この手のサウンドもこれっきりなのでこの曲だけ完全に独立しているというか。これはこれで普通にいい曲だとは思うけどそもそもそんなにバカ売れするほどいい曲なのか?という印象は当時からずっとあった。
★★★☆☆
8thアルバム『f』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
16th HEY!
00年10月12日
テレ朝のシドニーオリンピックテーマ曲。オリンピックというと8月のイメージが強いがこのオリンピックは9月半ばに開催されており、残暑とか初秋のイメージが強かった。NHKのZARDを筆頭に各局のタイアップシングルも軒並み9月発売だったが、今作は何とオリンピックが終わって10日以上経ってからのリリース。前向きな応援歌にはなっているが、何故か病院で歌いまくるPVといい、スポーツ応援のような空気は発売当時にはほとんど無くなっていた。しかも前作のヒットからしてもっとヒットするかと思ったらそこまで大きなヒットにもならず(サザンも同様)、シングルバージョン放置(アルバムバージョンは他の曲のベスト盤でのリミックスに比べてもかなり違いが分かるくらいの変化となっている)、『THE BEST BANG!!』スルーなど不遇な扱いが続いたことで現在では影も薄くなってしまった…。個人的にはコード進行が簡単を極めるのでギターの練習に最適で当時かなり弾き倒したのでかなり思い出深い1曲なんだけど…。なおベスト盤初回盤DVDにはPVが収録されたが、その音源は微妙にミックス変更されておりシングルともアルバムとも違っていた。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
8thアルバム『f』(New Century Mix)
4thベスト『福の音』(リミックス)
17th Gang★
01年3月28日
かなりサディスティックでエロティックな楽曲。「Peach!!」や「HEAVEN」などエロティックなジャケやアダルトな作風はあったが、今作ではさらに針を振り切ったようなアダルティーなムードが漂う。特に歌詞がかなり直接的にサディスティック。正直当時高校1年〜2年だったのでドン引きしていたが、カラオケで堂々この曲を歌う友人の姿は何だかカッコよかったのを記憶している。何だか福山ソングの中でもこの曲を歌いたがる人は多いような…。今でもそんなに好きではないがインパクトは強い曲だと思う。『f』の先行シングルとなったが、結果的には再び2年半ほどシングルリリースが途絶える事となった。
★★★☆☆
8thアルバム『f』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
18th 虹/ひまわり/それがすべてさ
03年8月27日
TVのレギュラー番組やカバーアルバムの発売などもあったが新曲リリースは2年半ぶり。前レコード会社BMGが企画したバラードベスト『SLOW』との同時発売となり、同時1位を獲得した。今作は03年当時の福山、『SLOW』はデビュー当時の同じ構図の福山となっている。『SLOW』に比べると今作は圧倒的なヒットを記録し、5週連続1位を記録した(ミリオンにはギリギリ届かず)。虹
ドラマ「ウォーターボーイズ」主題歌。今作最大のポイントは福山本人が編曲まで手がけた事で、以降編曲にも継続的に参加するようになる。また今までCDではあまり参加していなかったギター演奏を始め今作ではドラムのクレジットまである。序盤のシンプルな部分はいかにも自宅で打ち込みで作ったような雰囲気だが、サビでの開放感がまた気持ちいい。シングルバージョンでは何故か1番サビ前までボーカルが片側からしか聞こえないという細工がしてある。その後の2度のリミックスでは最初からボーカルが中央に置かれ、全体のアタックが強めになっている。『5年モノ』ではそれがちょっと強すぎる感じがしたので個人的にはベスト盤のが1番いいと思う。
★★★★★
シングルバージョンアルバム未収録
9thアルバム『5年モノ』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)ひまわり
02年に前川清に提供していた曲のセルフカバー。ピアノメイン、それ以外にはベースが支えている程度のシンプルさでゆったり聞かせるバラードナンバー。あなたと過ごした夏を回想する内容。単に別れた恋人にも適用できるが、イメージ的には夏休みに田舎に帰っておばあちゃんと過ごした日々、もしくは母子家庭で田舎に住んでいた少年時代を回想している、みたいな色々な解釈ができるがいずれにせよノスタルジックさがある。正直当初はかったるいなとも思ったんだけどじっくり聞くとけっこう聞き込める曲だ。シンプルゆえリミックスの違いは他の曲に比べて分かりにくいが、より近くで歌っているような生っぽい質感になっている…気がする。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
9thアルバム『5年モノ』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)それがすべてさ
ポカリスエットCMソング。実質的には「虹」とこの曲がA面的な扱いをされていて、認知度も高いと思う。ここに来てまた随分とポジティブ一直線な応援歌だな…とも思うがこれ以降この手の中高生向け応援歌みたいな曲も増える。ノリがいいし、さわやかなのでけっこう好きな曲の1つだ。KICK THE CAN CREW、RIP SLYME、ケツメイシなどがヒットを飛ばし、ラップミュージックが流行っていたのに合わせたのか、間奏ではラップに挑戦している。この間奏部分のミックスが特に大胆に変更されており、シングルとその後のリミックスでは全く感触が異なる。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
9thアルバム『5年モノ』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
企画シングル 虹〜もうひとつの夏〜
04年7月28日
公式にシングルの通算カウントには含まれていない企画シングル。前作から1年後に制作されたドラマ「ウォーターボーイズ2」主題歌に再度「虹」が起用される事が決まり、使い回しではなくリメイクすることになった。そのついでで「虹」ということで7バージョンの「虹」を収録。構成はリアレンジ2曲、原曲、インスト2曲、リミックス2曲(1曲は前作C/W収録の音源)。かなり好きな曲ではあったものの、さすがに7連発で聞くのはしんどかった。メインである「虹〜もうひとつの夏〜」は井上鑑によるリアレンジでストリングスバンドバージョンとでもいうべき柔らかな仕上がり。悪くは無かったが原曲のリズム感が無くなってしまったので、どうにもマイルドになったな…という以外に印象が無い。同じく井上鑑リアレンジによる「虹〜Swim and Soul〜」は管楽器を生かしたかなりアレンジに凝りまくった複雑な雰囲気に変貌していてこれもあまり合ってはいないが聞き応えはある。
★★★☆☆
アルバム未収録
19th 泣いたりしないで/RED×BLUE
04年12月1日泣いたりしないで
朝ドラ「わかば」主題歌。アコースティックギターをメインにしたアコースティックスタイルのアンサンブルで聞かせるバラードナンバー。現在に通じる福山王道の2本軸の1つであるアコースティックバラード、いわゆるアコバラ路線の始まりの1曲といってもいいだろう。当時のシングル盤のクレジットではアレンジは服部隆之となっていたが、何故か『5年モノ』『THE BEST BANG!!』では福山と服部の共同編曲扱いにクレジット変更されており(アレンジは変わってない)、『5年モノ』に付属したアルバムのライナーによればストリングスアレンジを依頼された服部氏はデモの時点でかなり完成されていたので自分がやる事はないんじゃないかと言ったとされている。ギタリストとしての福山雅治も提示したような1曲で、ギターは小倉博和となっているが、アコースティックギターは福山本人のクレジットになっている。メロだけでなくアンサンブル全体的に聞き応えがある。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
9thアルバム『5年モノ』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)RED×BLUE
ポカリスエットCMタイアップ。「それがすべてさ」とは異なり、かなり激しさを強調したようなロックサウンドが炸裂する。この激しさはリミックスでさらに強調されているので久々にシングルバージョンを聞くと何だか物足りなく感じる。爽快さよりも激しさが印象に残るのでポカリタイアップとしてはちょっとイメージが違っていた気がする。このロック路線も現在に通じる王道2本軸の1つであり、今作がアコバラとロックの両A面というシングル構成の原点。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
9thアルバム『5年モノ』(new mix)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
20th 東京
05年8月17日
ドラマ「スローダンス」主題歌。アコースティックをメインにしたシンプルな楽曲。ドラマ自体、大きな展開が無いままダラダラ進行したためほとんど中身が無く、内容も思い出せないようなドラマだったが、そのまったりした空気には合っていたかもしれない。終盤では歌っていたと思ったら台詞になってしまうなど、間近で歌っている感が最も強い。なおカラオケでこの台詞部分をドヤ顔で「会いにいこうよ」とキメてもその人のキャラクター次第では涼しい風が吹き抜ける恐れがあるので要注意だ。福山だからキマるカッコよさだと思う。何故かリミックスされずにアルバム収録された挙句にベスト盤にはスルーされてしまい、『福の音』収録時もリミックスされなかった。このためシングルバージョンしか存在しないという00年代以降では珍しい曲となった。
★★★☆☆
9thアルバム『5年モノ』
4thベスト『福の音』
21st milk tea/美しき花
06年5月24日milk tea
女性目線のラブソング。またしてもアコバラだったので、一体福山雅治はどうしてしまったのか…「虹」みたいな曲が聞きたい!というのが当時の印象だったが、聞き込んだらこれは意外とハマった。
★★★★☆
9thアルバム『5年モノ』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)美しき花
子供達に向けたような内容の曲。CMタイアップがついていたもののあまり印象が強くない。4曲目に収録されていた「あの夏も 海も 空も」の方が正直好きでこの曲はあんまり…。ベスト盤での扱いも「あの夏も 海も 空も」を選択してこの曲は外している。
★★☆☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
9thアルバム『5年モノ』(new mix)
22nd 東京にもあったんだ/無敵のキミ
07年4月11日東京にもあったんだ
映画「東京タワー」主題歌。タイアップの話が来たものの「東京」というタイトルは前々作でもう使ってしまった!東京という言葉は入れたかっただろうから恐らくそれでこういうタイトルになったんだと思われるが、曲の良し悪しはともかく、どうにも印象が被ってしまった感は否めない。アコバラ極まるといった感じでさらにまったり度合いが増している上に曲も長いのでかなりかったるい。しかし都会で過ごす中でふと立ち止まって変わらざるを得なかった自分を回想するような歌詞はけっこう深みがあっていいと思う。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
10thアルバム『残響』(ミックス変更)
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(2015リミックス)無敵のキミ
化粧品のCMタイアップだったので20〜30代女性向けの応援歌になっているようで、今しか出来ないことをやろうというポジティブソング。歌詞の「いいよ、キツイなら辞めていいんだよ」「夢はなんだっけな?」「まずは3年間頑張ってみろよ」(否定のニュアンス)、「今を生きる」などといった会社辞めちゃおうぜワードが巨大太字強調されている。まあ健康に会社辞める場合はこのくらいポジティブにならないと会社なんて辞められないんだろうし、やりたいことがあるんだったらそれやればいいだろというのも真理には違いないが、どうもポップすぎるせいか深みが感じられないような…。07年当時よりもう3,4年前だったらこれでも励まされたんだろうけど、いざその立場になってみると精神を病んだ場合は別にしてほいそれと辞める決断ってなかなかできないよな。
★★★☆☆
アルバム未収録
23rd 想-new love new world-
08年10月22日
久々のアップナンバーだが、アナログとデジタルが融合したような近未来的な雰囲気。アコバラばかりだった事もあって、1発でズバッと来た。官能、テクノ、ロック、アナログ、デジタル、ポップ…と色々な要素が融合した感じは他に無い新鮮さがある。また今作では初の複数商法に手を出したが、世間の複数商法への敵意は主にジャニーズ、後の48グループなどに向けられたためあまり叩かれている様子が無く、ジャニーズとアイドルだけで埋まった年間チャートの中では「まとも」扱いされるなどのねじれ現象が発生した。
★★★★☆
10thアルバム『残響』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
24th 化身
09年5月20日
シングルでは「Gang★」以来のようなエロティック系。最早獣系ロックとでも言うべき勢いがある。この手の曲調はあまり好きではなかったとはいえ、そこそこ派手な割にはインパクトも薄くて今回はイマイチだなぁ…と思っていたらC/Wの「道標」、KOH+のセルフカバー「KISSして」がそれを補うほど良かったのでそっちばかり聞いていた。
★★☆☆☆
10thアルバム『残響』
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
25th はつ恋
09年12月16日
美しささえ漂うようなバラードナンバー。いつものアコバラよりもストバラ成分が強め。これ以降またもう少しシンプルなサウンドになっていくので、今にしてみると随分派手だなぁ…と。当初はこれもなかなかいいなと思っていたがちょっと重すぎて聞き疲れしてしまい、以降はあまり聞かくなってしまった。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
26th 蛍/少年
10年8月11日蛍
ドラマ「美丘」主題歌。04年に世界の中心で愛が叫ばれて以降乱造されまくっていた難病・純愛モノドラマをとっくに旬が過ぎ去った頃にやったのが地味に謎だったのを記憶している。曲の方は最早いつものアコバラとしか言いようがないほど王道であるが、マンネリというほどでもなくこれはこれでまたいい、という…。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)少年
少年の心を思い出させてくれるようなあの頃のワクワク感が表現されているポジティブソング。当初はあまり印象に残らなかったが、じわじわ響いてきて、最終的にはこっちの曲ばかり聞いていた。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
3rdベスト『THE BEST BANG!!』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『THE BEST BANG!』音源)
心color〜a song for the wonderful year〜
ベスト盤に付属するシングル、という扱いでPVも制作された。間もなく1年が終わる時点で来年以降を想う…といった内容の年末ソング。その内容から毎年年末が近づくと聞きたくなる。アコバラ連発の中で久々にポップな感触だったのも良かった。
★★★★☆
3rdベスト『THE BEST BANG!!』
27th 家族になろうよ/fighting pose
11年8月31日
家族になろうよ
いつものアコバラだが、ウェディングソングという最大の特徴があり、結果かなりのロングヒットを記録し、この時期としては奇跡的とも言える30万越えのヒットを記録。同時期にリリースされた曲としてはAKB48の「ヘビーローテーション」も同じくロングヒットしていたがそれ以上の粘りでトップ100に居座り続けたので、19th以降のシングルの中では頭1つ抜けたヒット曲になったと思われる。ウェディングといっても男目線ではなく女性目線だったりするところがちょっと珍しい。またこの辺りからギターのサポートミュージシャンが入らずに、ギター演奏は福山単独という曲が増加していく。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
11thアルバム『HUMAN』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『HUMAN』音源)fighting pose
一転してロック調の楽曲。アコバラ連発の流れの中では久々にガツンとしたロックが炸裂している。しかし意外と勢い重視のため、激しいという以外にあまり印象に残らないという…。アルバムのリミックスでは激しさを抑えて全体的にまとまった感じになっている。この傾向は以降のロック路線の曲でも同様。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
11thアルバム『HUMAN』(リミックス)
4thベスト『福の音』
28th 生きてる生きてく
12年3月28日
映画の「ドラえもん」タイアップだったのでそれを意識した子供向けのポップソング。『HUMAN』期のシングルでは唯一アコバラorロックの二軸に属さないその他枠の曲といえる。わざと少し幼い視点にしているが大人でも忘れていた思いに触れることが出来るのでそんなに対象外という気がしない。またアコバラじゃないというだけで大きな特徴があるように感じられるような状況にもなっていたので、それだけで新鮮だった。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
11thアルバム『HUMAN』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『HUMAN』音源)
29th Beautiful life/GAME
12年10月10日Beautiful life
というわけで(どういうわけで?)またアコバラ。あの低音ボイスで情感たっぷりに歌われればそれだけでいと美し…といった感じで悪くは無いし、けっこうリリース間隔を空けているのでそんなに食傷気味では無かったんだけど、シングルを並べて聞いていくと印象が落ちてしまうのは否めないか。シングルバージョンでは特にドラムが何か妙にドッシンドッシン響いているのがちょっと印象的。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
11thアルバム『HUMAN』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『HUMAN』音源)GAME
テレ朝ロンドンオリンピックテーマ曲。「HEY!」よりも遅く、オリンピックが終わった2ヶ月後というズレまくったタイミングでリリースされた。アコバラ反動のロック系。これでロック&キャッチーだったらいいんだけど激しさ以外にイマイチ耳に残らないというパターンも繰り返されているのでやはり印象が薄い。何故か2年後のテレ朝ソチオリンピックテーマ曲としてもそのまま使い回しされたがリバイバル的なヒットは起こらなかった。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
11thアルバム『HUMAN』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『HUMAN』音源)
30th 誕生日には真白な百合を/Get the groove
13年4月10日誕生日には真白な百合を
またしてもアコバラ。親への感謝ソングかと思いきや、よく見ると亡くなった親の誕生日を歌っている。あの声でこんな内容を歌われたら涙腺が緩まないわけはない…といったアコバラ路線では最高峰に近い泣きの名曲。
★★★★☆
シングルバージョンアルバム未収録
11thアルバム『HUMAN』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『HUMAN』音源)Get the groove
アコバラ反動のロック系。これでロック&キャッチーだったらいいんだけど激しさ以外にイマイチ耳に残らないというパターンも繰り返されており、ついに文章までコピーになってしまうほど特に書くことが無い。締めがこんなんでいいのか。まあ痛快な曲ではあるけど。
★★★☆☆
シングルバージョンアルバム未収録
11thアルバム『HUMAN』(リミックス)
4thベスト『福の音』(『HUMAN』音源)