TUBE 40周年シングル回顧+6~2015-2025~

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2012年のアルバム『SUMMER ADDICTION』では“夏の前田は卒業しません!”とAKB48前田敦子卒業に絡めたキャッチで毎年のアルバムリリースの変わらぬ継続を疑わなかった2013年。アルバムどころかついに一切の新曲リリースが無いデビュー以来初の1年となった。それは翌2014年も続き、丸2年TUBEの新作リリースは完全停止。ライブのみとなった。

そして迎えた2015年、迎えた30周年は精力的に活動。2003年以来となる春夏秋冬のシングル(C/Wでは初のメンバー4人単独ソロボーカル曲を収録する試みも)、20周年、25周年でもやらなかったベスト盤発売、提供曲と新作の2枚組オリジナルアルバムと大盛り上がりの1年となった。ただしベスト盤は90年代の楽曲に集中しており、後期の曲はほとんど選曲されなかった。それでも需要は高く、久々の10万枚越えの売上を記録して夏のTUBE健在ぶりを示した。

2016年以降はシングル、もしくはミニアルバムというペースを落とした年1のリリースが続いた。2019年は新曲「いただきSummer」がタイアップ先CMで発表され、新曲としてライブどころかTVでも披露していたが何故か配信でも発売されずに終わった。これにより2019年は2013,2014年に続く新作発売の無い1年となった。

また2012年に編曲からほぼ撤退していたが、2015年も引き続き編曲は外部に委託しており、TUBEによる編曲は2016年以降になってようやく徐々に戻っていった

2020年は35周年という事で大々的に活動予定だったが、世界変異によりライブが行えなくなったが、準備していた久々のフルアルバムは一部方向性を変えてリリースされた。さらにDJ和によるMIX CD『35年で35曲』を夏に2枚同時、冬に1枚の合計3枚発売した。2021年以降も年1でシングルリリースとなったが、好転しない状況を反映した歌詞の楽曲が続いた。2023年以降はついに配信リリースへ移行。2024年はコラボシングルを2作発売し、この際は再度CDでも発売された。

そして40周年、ついにメンバーが還暦に突入し始める2025年を迎えたのだった。

2025.7 2020年執筆『TUBE 35年で61シングル回顧+6~2015-2020~』を改題、2021年以降を追加

56th いまさらサーフサイド

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2015年4月8日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:鳥山雄司
2年間新曲を出さなかったが30周年は大々的に活動し新作制作を再開。2003年以来となる春夏秋冬4枚のシングルを出し、オリジナルアルバムとベストアルバムも出すことを発表してまずは春シングル。またこの4シングルではC/Wでメンバーが1曲ずつ自作して単独ボーカルも担当するという初の試みが行われた。今作のC/W「Blue In Summer」では春畑道哉が初の単独ボーカルを担当している。

「青いメロディー」の爽やかな落ち着きとはまた異なるポップながらかなり低めで穏やかな曲。3年ぶりのシングルなのにこれは盛り上がらなすぎでしょ…!?と正直シングルにしてはあまりに残りにくい地味さに衝撃を受けたが、聞き馴染んでくるとこの地味さが心地よく感じられるようにもなった。まあもうそんなに派手に盛り上がらなくてもいいんじゃない?的な緩さの良さというか。

この年はTUBEとして編曲に一切参加せずに編曲は鳥山雄司に完全に一任。プロデュースはTUBEと共同扱いだが、前田曰く「現場監督と作業員」のような状態で制作されていた。鳥山雄司は2012年の『SUMMER ADDICTION』でも編曲で参加はしていたが、全体のプロデュースは武部聡志だった。武部聡志プロデュース体制では細かい演奏は自由にやっていいスタイルだったが、鳥山雄司はTUBE編曲ではなく自身が呼ばれたからにはと譜面を用意して、演奏における手癖を禁止してここは違うとかこのように弾いてくれなど演奏スタイルまで細かく指示する徹底したプロデュースをしたという。いつもの感じにしたくなかったという事で、メンバーとしてはそれが新鮮だったという。

結果パッと聞きかなり地味な2015年作品群となったが、よく聞くと綺麗にまとまっていて決して平々凡々としているわけでもない。発売時は「あの夏を探して」の頃のメンバーの年齢に追いついた時期だったのでまだまだこれはないだろと思ったが、30半ばを過ぎてくるとようやくこんな春の曲も悪くないと思えるようにはなった。ただもう少し爽やかに聞かせる雰囲気やいっそ”桜”に挑むとかあっても良かったのではないかとは思うし、やはり落ち着きすぎている印象は否めない。というかプロデュースの方向性としていつもなら派手にギターソロが来るところに来ないとか、全体にキーを下げるなどプロデュースの方向性が落ち着いた雰囲気を明らかに目指してはいるんだけど、そこをやりすぎた感じはある。
★★★☆☆
33rdアルバム『Your TUBE+My TUBE
6thベスト『All Singles TUBEst-White-
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(ショートサイズ)

57th SUMMER TIME

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2015年6月2日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:鳥山雄司
夏シングル。川口春奈出演のクノールの夏向け商品冷たい牛乳でつくるカップスープCMタイアップ。ただのタイアップなのに太字強調したが、実にここから川口春奈と共に冷たい牛乳でつくる夏向けスープで5年連続起用され続けている(川口春奈は前年秋から出演していた)。C/Wのソロ枠は今回は前田亘輝。そのままでは何も変わらないが、ここではmiwaをゲストボーカルに招いて親子役で歌うという「トコナツPaPa featuring miwa」が収録された。

30周年のメイン新曲として扱われ30周年ベストにも最新曲として唯一収録され、TV出演時も大概この曲と「あー夏休み」や「シーズン・イン・ザ・サン」などとのメドレーで披露された。30周年で久々にTVによく出ていたのでこのタイミングでいつの間にか随分キーが低くなったなと思った視聴者も多かったと思う。

今作に関しては真っ先に浮かんでくるのがDEEN(織田哲郎作曲)の「瞳そらさないで」。「瞳そらさないで」を平坦にしたかのようなサビの雰囲気もあってどうしても低く感じてしまう。また爽やかというよりただポップな感じが強い。爽やかではあるんだけどかつてのような突き抜けた爽やかさがないので30周年のメイン新曲としてはどうしても物足りなさを感じてしまった。

実際にインタビューでは『My TUBE』の曲は本人が下げなくても歌えると言っているのに鳥山雄司によるキー決めでほぼ全部キーを下げたと語られているが、今作だけは上げて歌ったら印象が良かったので唯一といっていい当初よりキーを上げた曲と語られている。なんとまさかのこれでも上げていた…だと…!?当初のキーはこれよりも低かったってそのままだったら一体どうなっていたんだろう…。

2015年全体に言えることだがかなり余裕を持たせて低めにしているだけにボーカルにかなり余裕はあり、最後のサビ前のサンキューベイベーも余裕ゆえにさらっとしていて30周年の余裕は確かにあるにはあると思う。昔はダサいと思って使わなかったけどあえて使ってみたというベイベー、確かに20周年頃までで使っていたらダサかったかもしれないが30周年だからこそ余裕あるベイベーとしてなんかいい感じではあった。
★★★☆☆
33rdアルバム『Your TUBE+My TUBE
4thベスト『Best of TUBEst~All Time Best~
6thベスト『All Singles TUBEst-White-
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』

おかげサマー

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From 33rdアルバム『Your TUBE+My TUBE
2015年6月17日
作詞作曲:広瀬香美、編曲:tasuku
『Your TUBE+My TUBE』の『Your TUBE』1曲目。冬の女王が夏のTUBEに夏曲提供という事で話題になった。しかし実は広瀬香美の方が90年代から夏とTUBEを取り上げていて、1997年の夏に出したカバーアルバム『Thousands of Covers Disc1』1曲目で「シーズン・イン・ザ・サン」を大胆カバーしていた過去があった。

広瀬香美らしいはじけた明るいアップナンバー。ほぼ広瀬香美の曲を前田亘輝がカラオケしているといった装いでTUBE感は薄いがこれは実際『Your TUBE』の大半の曲は提供側がオケ制作まで担当していてほとんどTUBEで演奏していないため。今作も広瀬香美が当時起用していたアレンジャーによるもので広瀬香美そのままである。それでもおかげサマーというダジャレもノリの良さにハマっていて季節は違えど相性の良さを感じられる。4年後にはTUBE自ら「いただきSummer」という曲を発表して、サビでは“お互いSummer”というダジャレも登場。明らかに今作と連なっている。影響は大きかったのかもしれない。広瀬香美もこの後事務所から独立してカバーで再注目を集めてプロデュース業を本格的に行うようになり、40周年で再度のコラボが実現する事になった。
★★★☆☆

夏番長

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From 33rdアルバム『Your TUBE+My TUBE
2015年6月17日
作詞:増子直純(怒髪天)、作曲:上原子友康(怒髪天)、編曲:野間康介
TAKURO×TAK MATSUMOTOとか大黒摩季×織田哲郎とかB社繋がりでの提供もあったが、アルバムで最も盛り上げナンバーとして最も重宝されたのはたぶんこの曲になったんじゃないかと思う。30年間夏番長♪という超絶なキラーワードと続く今年も夏に留年決定ェェェェェ!!!留年決定ェェェェェ!!!という連呼。低めながらも強烈にシャウトする力強さもあって、アクの強い楽曲が並んだ『Your TUBE』の中でも1曲突き抜けるほどのアルバム内でのインパクトを鮮やかにかっさらっていった。意外なところでまさかここまで怒髪天と相性が良かったとは…。最後のサビでは今年も夏に留年決定ェェェェェ!!!TUBEに決定ェェェェェ!!!とついにバンド名まで出してしまうがこれも提供ゆえ。いくらおふざけソングも得意技の1つとはいえさすがに自作でTUBEに決定という歌詞は出てこないだろう。『35年で35曲』にも選曲されていたが…”30年間”とハッキリ歌っちゃっているので30周年記念曲になってしまったところはあり、その後の演奏は限定的になったようだ(2018~2020年の横浜スタジアム、2025年のハワイライブでは演奏しているのでこのアルバムの中ではそれでも残った方)。
★★★★☆
33rdアルバム『Your TUBE+My TUBE
1st MIX CD『35年で35曲“夏と恋”~夏の数だけ恋したけど~』(ショートサイズ)

58th TONIGHT

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2015年10月7日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:鳥山雄司
秋シングル。C/Wのソロ枠は松本玲二で「Endless Way」を単独歌唱。「人類のために乾杯」以来のメインボーカルだがあの時は前田も歌っていたため、今回が初の全編単独歌唱となっている。

恐らくTUBEシングル史上ダントツに地味な1曲。アンプラグド感のあるアコースティックな演奏は「Purity」や「夏祭り」でもあったが、キーも低く全く盛り上がらずに進行していくためかなり渋く暗い作風。当時ここまで何度聞いても印象に残ってこないシングルはこれまで無かったぞ…と地味すぎて戸惑ったレベル。今回改めて聞き返してようやく思い出した…というのはシングルでは唯一これだけだったが、当時は見えなかった渋い良さが5年寝かせた事で少しは見えてくるようになった。
★★★☆☆
6thベスト『All Singles TUBEst-White-

59th 灯台

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2015年12月16日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:鳥山雄司
冬シングル。ここまでは3作フォーマットが共通にしていたのに(初回盤にライブ映像数曲をピックアップしたDVD付)、今作のみクリスマス商戦に向けてレコード会社が欲を出したのか初回盤が2種になった。Aがクリスマスオーナメント付ボックス仕様、Bは角野秀行撮影のフォトカレンダー2016付属…とライブ映像収録DVDを廃止。CDの方もC/Wはメンバソロボーカル曲収録との2曲仕様だったが、今作だけ角野ソロボーカル曲「Back To Good Days」だけでなくもう1曲クリスマスソング「Love In White」も収録した3曲仕様となった。

家族愛を歌った穏やかながら確かに染み渡るバラード。キーの低さと落ち着きは共通しているが、2015年最後にしてTUBEらしいメロディーの良さが冴え渡り、2015年発売のあらゆる新曲を凌駕する名曲が最後に降臨した…と感動した1曲。かつてに比べてどうしても残らなさというか地味すぎるのは否めないが、家族愛に着地する新境地な歌詞や低くなったキーだから染み渡るサビの雄大ながら優しい雰囲気は30周年だから出せた30周年の重みがちゃんとあると思う。

なお2003年の春夏秋冬リリースと同様に今回も春夏秋冬で連作のような松岡茉優と落合モトキ出演のMVが制作されたが今回は商品化すらされなかった。しかもYouTubeでは中途半端に途中で切られたショートサイズで公開されているため、話の繋がりが分からない…。
★★★★☆
6thベスト『All Singles TUBEst-White-
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(最終曲フルサイズ枠)

60th RIDE ON SUMMER

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2016年7月6日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:Jin Nakamura
2年連続川口春奈出演のクノールの夏向け商品冷たい牛乳でつくるカップスープCMタイアップ。30周年を越えてとりあえず新作リリースは継続されたが、この年はこれ1作ポッキリ。このクノールタイアップが生命線となり、ペースは落としてクノールタイアップで年1で新作というパターンが続く。初回盤AはTUBE特製アイスキャンディメーカー付

今作では編曲に新たにJin Nakamuraを起用。C/W「FULL SWING」ではTUB&佐藤晶名義でTUBEの編曲参加が復活した。

落ち着かせて綺麗にまとめていた鳥山雄司に比べるとだいぶバンドの躍動感が戻り、サビでそこそこ強く声を張り上げる感じも戻ってきた。翌年以降も踏まえて考えると数年間の新作制作停止前の「Touch Happy」以降ほぼ編曲から遠ざかっていたTUBEが徐々に自分たちの感覚を取り戻してきた過渡期のような1曲でもあると思う。クノールのCMタイアップに合わせて“爽やかな朝”というのが必須条件になっていたのか、このタイアップは全部必ず朝の始まりをテーマにしている爽やかな曲で統一されているが、「めざましテレビ」の時には5曲全てで朝を無視し続けた曲ばかり出してきたのを考えると寄り添うようになったなぁ…とも思う。

“また今日も新しい君に会える”というダルイ夏の朝をフレッシュに彩ってくれる良作。
★★★★☆
6thベスト『All Singles TUBEst-White-
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(ショートサイズ)

Shiny morning

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From 3rdミニアルバム『sunny day
2017年6月7日
作詞作曲:前田亘輝・坂基文彦、編曲:TUBE
2017年はシングルではなく92,93年以来となるミニアルバム『sunny day』を発売。ミニアルバムはSで始まるという法則が守られた。1曲目のリード曲となった今作は3年連続恒例のクノールタイアップ。珍しく前田亘輝・坂基文彦という外部作家との共作による作詞作曲。

今回も、というか今回はもうタイトルから朝をテーマにしていてよりいっそう朝の爽やかさを彩る。ついに復活した編曲:TUBEとしてはやや抑えめではあるが疾走感のある曲調もあって安定しつつも意外と飽きない1曲。クノールタイアップで唯一『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』から外されたのが悔やまれる。
★★★★☆

VICTORY

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From 3rdミニアルバム『sunny day
2017年6月7日
作詞:松本玲二、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE&佐藤晶
ミニアルバム『sunny day』3曲目。アスリート系の疾走ロックナンバー。前田が得意としてきた負けるなソングの系統ではあるが、レーシングドライバーとしても活動している松本玲二が作詞を手掛けているためか、レーサー目線のような歌詞になっていて、曲中でもレーシングカーが走り抜けるようなフオーンフオーンという音も導入されている。落ち着いた曲が増えていく中で、このようなロック系は珍しくなってきてしまっていて、キーも下がっているのでかつてのようなギッラギラな力強さは無いが、地に足のついた確かな強さは今も十分に感じられる。また『My TUBE』でも「WINNERS HIGH」という同系統のロックナンバーがあったがその時よりもTUBEっぽさが戻っている事も感じた。

惜しいのが最後まだ歌詞掲載部分も歌い切ってないのに妙に早くフェードアウトしていってしまうところ。フェードアウトするのはいいけどせめて歌詞掲載分がきちんと終わってからフェードアウトにしてくれないか…。
★★★★☆
3rdミニアルバム『sunny day
2nd MIX CD『35年で35曲“涙と汗”~涙は心の汗だから~』(ショートサイズ)

61st 夏が来る!

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2018年7月25日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
4年連続恒例のクノールタイアップ。SUMMERを除くと「夏」が入ったタイトルは15年ぶり(「夏祭り」以来)。夏の到来を爽やかに歌うというと「夏だね」辺りを思い出させるが、「夏が来る」という曲は実は今まで無かった。これは同時代に大黒摩季が「夏が来る」という有名ヒットを持っていた事も大きく影響してあの夏タイトルを連発していた90年代は特に意図的に回避していたところはあったと思うんだけど、一応今作も「!」をつけて丸被りは回避、大黒摩季に直接電話して了承を得たという。

正直なところ年々夏が来るのがワクワクというよりかはあまりの酷暑続きに今年はどこまで暑くなるのか?乗り切れるだろうか?というサバイブ精神の方が勝っているのが多くのリスナーの夏の現実だろう。Stop the season in the sun 夏よ逃げないでくれ♪とか歌っている場合ではない、冷夏までは行かずとも少しは逃げてくれて構わない、とにかく暑すぎるぞ…と。

今作においてはインタビューでも前田亘輝自ら最近の35℃とかの酷暑ではなく自分たちが子供の頃のような30℃くらいの夏をイメージして書いたとコメントしていて、まさにそんなイメージの爽やかさ。古き良き日本の夏を感じさせる。メンバーの少年時代なので70年代くらいになるんだけど、90年代に少年時代でもギリまだ少しは分かる(35℃以上が続くことは滅多になく35℃がMAXレベルだが夏休みの間は32~34℃くらいは連日出ているような夏だった)。少年時代が00年代以降になってくるとこの曲のどこか懐かしい感じというかこういう夏は確かに昔はあったというイメージは抱きにくいかもしれない。

ラストはフェードアウトで終わるがシングルは4分20秒、『日本の夏からこんにちは』収録時は4分7秒まで縮められているためフェードアウトしていく演奏がまだかなり聞こえる段階でブツ切りされて続く「湘南バットボーイ」のイントロカウントへ移行する。音飛びかと勘違いするような仕様になっているが、恐らく意図的な編集と思われる。
★★★★☆
34thアルバム『日本の夏からこんにちは』(アウトロのフェードアウト途中でブツ切り)
6thベスト『All Singles TUBEst-White-
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(ショートサイズ)

日本の夏からこんにちは

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2020年7月8日
From 34thアルバム『日本の夏からこんにちは
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
5年ぶりフルアルバム表題曲にして1曲目はまさかの音頭。改めて日本の夏をテーマにしてたどり着いたのは「世界の国からこんにちは」パロディの音頭だった、という衝撃の一撃。個人的に「世界の国からこんにちは」は全く世代じゃないので三波春夫本人よりもそれをパロディしていた『20世紀少年』で古田新太演じる春波夫の「ハロハロ音頭」が先に浮かんでしまったのはナイショの話だ…自粛が蔓延するという予想だにしない変異した世界の中で、仮装したメンバーが登場するMVなど徹底的にふざけ倒して衝撃的なインパクトを提供した。“月が出た出た 腹も出た“は中年太り全開なボーカルとドラマーを抱えたバンドが歌うからこそ笑いの説得力がある。TBS『音楽の日』に出演して海辺から中継で「Beach Time」を歌唱した際も、司会のN居氏の「前田さん、天候の方はいかがですか?」を”健康”は大丈夫なのかと聞かれたと解釈したのか「すごく…僕なりに絞ったつもりなんですけどね」と真顔で答えていたくらいなのでけっこう気にはしていたものと思われる。

なおこのアルバムでは2005~2008年以来(当時の肩書はプロダクションマネージャー)となる新津健二(元FIELD OF VIEW)がディレクターとして参加。初回盤DVDにはレコーディングドキュメントもあるのでFIELD OF VIEW復活には参加しなかった新津氏の最新の姿が映りこんでいるのをこんなところで見る事ができた。
★★★☆☆

いただきSummer

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2020年7月8日
From 34thアルバム『日本の夏からこんにちは
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
2015年から毎年続けていた川口春奈出演の冷たい牛乳でつくるクノールCMタイアップは5年連続で2019年も続いていて今作が起用されていたが何故か未発売のまま放置された。ライブどころかこの年のTV出演でも新曲として複数回披露までしたのにどこにも売ってないし、配信もされていないという異様な状態のまま何の説明も無く1年が経過して2020年のアルバムに収録されることがようやく判明した。しかも『日本の夏からこんにちは』より『35年で35曲“夏と恋”~夏の数だけ恋したけど~』の方が先に発売されたため、ショートサイズが先に発売されてMIX CDに入っていたっていうねじれ現象も発生した。何故配信ですら出さないのにTVで歌っていたのだろうか…。2020年はアルバムのリード曲として披露される機会もあったが、この際もテロップでは2019年発表の曲扱いされていた。

クノールタイアップに合わせたさ爽やかな朝路線が続いていたのでさすがにここで趣向を変えたようで朝縛りから離脱。朝の爽やかさよりもちょいおふざけ要素を加味させたような明るい曲。2019年のTV披露で聞いた時は親父ギャグみたいな緩さのわりに過去のおふざけノリに比べるとそんなにノリノリでもない微妙に滑った感じの曲だなぁ…と微妙な印象だったが、きちんと音源で聞いたらそこそこTUBEっぽい安定の1曲といった印象に変わった。しかしこのタイトルというのはやはり広瀬香美提供の「おかげサマー」からの発展的な発想なのだろうか?この○○Summerだけでシリーズ化できそうではあるが…。

なお5年連続新曲起用の場だったが、2020年は引き続き今作が起用された。川口春奈出演は継続して新規のCMも作られたがサイトのCMタイアップ情報は2019年のまま(2019年のツアーを告知したまま)になっていた。
★★★☆☆
1st MIX CD『35年で35曲“夏と恋”~夏の数だけ恋したけど~』(ショートサイズ)
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(ショートサイズ)

Route 567

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2020年7月8日
From 34thアルバム『日本の夏からこんにちは
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
アルバム最終曲。このアルバムは制作途中で強制自粛に突入したため制作が中断されて緊急事態宣言明けに完成させているので、歌詞を書き直した曲もあるようで、今作はそれが最もストレートに反映されたバラードナンバー。元は「ファミリーアルバム」という“僕らが海辺で歌っていた頃のカップルに子供が出来て、いつのまにか、その頃に撮った写真の中の自分たちに似てきた、という家族の歌”だったそうだが、全面変更された。567はそのままの語呂合わせであり(ゴではなくコと読ませているが)、自粛で誰もいなくなった海辺の風景と未来へ希望をつなごうとする当時の心情が反映された歌詞になった。リアルタイムな2020年を記録した忘れてはいけない1曲
★★★☆☆
3rd MIX CD『35年で35曲 “愛と友”~僕のMelody 君のために~』(最終曲フルサイズ枠)

62nd BLUE WINGS

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2021年6月30日
作詞:TUBE、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
冬のTUBEで主に使用されていたわたせせいぞうによるジャケットは通算6度目で、2010年12月「空と海があるように」以来。夏作品への起用は初となった。

シンプルなアコースティックサウンドに辛かったら逃げたっていいと優しく温かく歌いかけるナンバー。サビは全員で歌唱している部分もある。まるですぐそばで演奏しているようなネイキッドな装いが心に響く。直接的な言及はないが、冒頭で会いたかった、会えない日々が続いて…という言及がある事からライブもろくに開催できない状況に追い込まれていた当時が反映されている。そもそもこんなに落ち込んでいる人を励まそうとしている歌詞なのもそういう世相で精神的に参っている人が多かったからだろう。本当に精神的に救われた1曲だったな。

初回盤に収録されたライブで先行披露されていた5月15日厚木市文化会館公演音源は未配信。通常盤を入手したためこのライブ音源は聞けていないが、公式で公開された別日のライブ映像は下記のmember’s vocal takeバージョンで披露しているのでライブではこっちだったと思われる。

通常盤のmember’s vocal takeは配信もされている。これはサビ以外の部分をメンバーがソロパート回しで歌唱しているというもの。左に前田・角野、右に春畑・松本と割り振られてA,Bメロを交互にソロ歌唱している。2015年のC/Wソロ4曲でもそうだったけどこうして4人並ぶと角野のボーカルがなんか「あずけてごらん」の頃よりも玄人感増してて味わい深くなっているように思う。
★★★★☆
初回盤のみC/W(live take @厚木市文化会館)
通常盤のみC/W(member’s vocal take)
6thベスト『All Singles TUBEst-White-

スマイルフラワー

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2021年5月27日(先行配信)/2021年6月30日
From 先行配信/62ndシングルC/W
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
川口春奈出演の冷たい牛乳でつくるクノールCMタイアップ。2015年から続いたクノールタイアップはこれが最後となった。5月27日に先行配信された際は専用ジャケット写真も用意されていたが、配信シングルとしてソニーのディスコグラフィーに掲載されていない。配信市場では現在も当時の専用ジャケットで単曲配信も残されているし、『All Singles TUBEst-White-』の容量に余裕があれば「同じ空の下で」と一緒に収録していたんじゃないかと思うが…。

クノールタイアップ系譜の朝の爽やかポップナンバー。同じくリスナーを全面的に励ますような歌詞になっているが、今作の方がダイレクトに当時の世の中を反映。元の世界を取り戻すのはまだ先になりそうだがそれでもいつか取り戻せるという希望を歌っており、“今は笑顔の種を植えよう”と歌う。歌詞が書かれたのは年明け以降だと思うんだけど”ぼんやり見えていたなんとなく聴こえてたゴールも振り出しへ戻りそうなやりきれない嗚呼人生ゲーム”というのは緊急事態だのまん延防止だの延々引き延ばされていた当時の現状をほぼド直球で指摘したものだし、”もう少しかくれんぼ続きそう”というのは“自粛”を”かくれんぼ”に例えたものであり、どうもまだまだ終わりそうにはないという現実も直視している。そこまで見た上での”今は笑顔の種を植えよう”は力強かった。TUBEは安易に特定のナニカへのありがとうソングみたいな曲をリリースしたりはせず、リスナーを見てくれている気がして凄く信用できるなと感じた。曲中で予感していた通りになり、笑顔の種がようやく咲くのには数年を要する事となった。
★★★★☆
アルバム未収録
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(ショートサイズ)

63rd 夏立ちぬ

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2022年6月22日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
クノールCMタイアップもついに消滅。タイアップ無し、普通のプラケースCD1種発売でリリースされた。さすがに厳しかったか初登場14位はさほど低くないが売上は1万を割り、2ndと並ぶ最低売上となった。

より複雑さを増して終わりが見えなくなった混沌とした現状で海外では戦争まで始まってついに気落ちしてしまったかのように過去の夏へと思いを馳せるドシンプルなアコースティックバラード。サビは昔懐かし少年時代を思わせる夏の単語をただ並べただけ。”今も君は元気ですか”とは歌いかけるが、現状は電車の中でスマホ(実際にはスマホではなく“てのひらのテレビ”と表現しているが2023年にもなって携帯型テレビではないだろう)で戦争のニュースを見て嘆いてる部分以外は描写されず、締めは“君は今も元気ですか 今も僕は元気ですか”となってしまっているだけに。いやこれ元気では…ない…よな…と仕方ない気持ちになってしまった。笑顔の種は咲き切らず、ノスタルジックに浸るしかなかった2022年の夏であった。これも重要な記録の1つだ。
★★★☆☆
6thベスト『All Singles TUBEst-White-

真夏のピュ~!

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From 63rdシングルC/W
2022年6月22日
作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE,宮崎裕介
C/Wでは一転して久々に弾けたお祭りナンバー…なんだけど空元気感が凄い。わざわざ冒頭から“顔パンツ?じゃないのマスクです”と強烈なフレーズを炸裂させていてふざけているのに目が笑ってない感じがしてしまう。せっかく来てくれた観客相手なのでミュージシャンはその当時そこに触れる事はなかったが、しかしやはりステージから見える観客総顔パンツの光景はリスナーが思うよりも恐ろしく異様な風景だったんじゃないかなと思う。せっかく咲いた笑顔も顔パンツで目元しか見えねぇとかなんだよっていうやりきれなさは言えないけどあったんじゃないかな
★★★☆☆
アルバム未収録

配信 WeTube〜夏やろうの夏〜

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2023年8月16日
作詞:前田亘輝・ヤマモトショウ、作曲:春畑道哉、編曲:南田健吾・福島貴夫
2020年以降の世相がダイレクトに反映された新曲しか出てこないという数年間だったが、2022年6月にはもうとっくに日常を取り戻してこんな状態でライブが盛り上がっていた世界に対して日本だけがいつまでも自主規制を続けていたためか2023年3月に政府がわざわざ顔パンツ?じゃないマスク規制の解禁日を指定(それでも独自規制を敷くところもあったが)、これに遅れて業界独自のガイドラインも5月になって撤廃を発表した事を受けてTUBEサイドでもガイドライン廃止を発表。横浜スタジアムで開催が決定した野外ライブでは顔パンツ?じゃないマスクには一言も触れずに熱中症への警戒が最重要事項という当たり前の注意すべき事項が書かれた注意事項が戻った。“制限されていた規制も撤廃され声出しも解禁となり、野外スタジアムライブ本来のお祭り的な雰囲気と、屋外ならではの解放感を存分に楽しんで欲しいというメンバーの想いが込められたタイトル”として『TUBE LIVE AROUND SPECIAL 2023 TUBE JAMBOREE』と題し、その規制なしの久々の野外ライブを盛り上げる曲として今作が用意された。

新鋭の女性アイドルグループにブリッブリのアイドルソングを提供しまくっていてFRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」などバズりヒットも生まれてきていたヤマモトショウが作詞に参加。どこで知り合ったのか不明だが以降作詞での参加が続くようになり、2025年のFRUITS ZIPPERとのコラボにも繋がっていくことになった重要な接点だったともいえる。

メンバー名をネタに盛り込んだお祭りナンバー。ダジャレのようなノブテルンバ→ハルハタンゴ→リョージルバ→カクノサンバ→TUBEガンバが歌われ、ほぼ1フレーズずつだがメンバーの特徴も盛り込まれている。春畑は”えぐいギタートーン”松本は”最速ドライバー”角野は”帽子がなきゃ”と3人それぞれの特徴を歌っている中で(カクノサンバに帽子以外何か無かったのかよ…というのはあるが)、自分の事は恥ずかしかったのかノブテルンバに呼応した“おそうじルンバ”とリアルダジャレに走っているのがちょっと面白い。
★★★☆☆
6thベスト『All Singles TUBEst-White-
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(ショートサイズ)

サヨナラのかわりに/TUBE×GACKT

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2024年2月28日
作詞作曲編曲:TUBE×GACKT
親交のあった前田とGACKTがある日の会話の中で「人との別れ」について想うところが一致し音楽として表現しようと意気投合して制作され、一夜限りのコラボとして2023年12月13日放送「FNS歌謡祭」で披露した楽曲を年明けにCD化。Gacktは2021年9月から体調不良による活動休止もしていたがそれ以前から長年新作発売から遠ざかっていたため2017年以来の新曲だった。2,3曲目に収録されているonly 前田亘輝 ver.、only GACKT ver.はソロバージョンではなく、相手の歌唱パートは空白で自身の歌唱パートのみになっているデュエット用の半カラオケ音源。C/Wには「Remember Me」のコラボカバーが収録された。初登場9位を記録したものの、今作も1万割れとなり最低売上水準だった。

死別を取り扱ったバラード。1番は静かだが、基本的には往年のTUBEバラードを思わせる派手なバンドサウンドによる大バラードナンバー。Gacktとの濃い歌唱もあって濃厚な仕上がり。「サヨナラのかわりに」笑って別れようという意味だが、この言葉が登場するのは最後の1回だけで1番と2番は「ありがとうのかわりに」になっており、最後になってやっとサヨナラが言えるというのが深い。MVは松重豊、遠藤憲一主演。松重豊が寂し気に佇んでいるので遠藤憲一が亡くなった設定なのは冒頭から容易に想像できるが、実際には”妻に先立たれて生きる気力を失っていた松重豊を明るく励ましてくれたのが遠藤憲一だったがその遠藤憲一まで亡くなってしまい1人取り残された松重豊”という思ったよりも重い設定だった。名優2人の演技が切ない。共演動画という形では無かったものの、次のコラボではMVすら作れなかったのでこれでも十分だった。
★★★☆☆
コラボアルバム『TUBE×』

真夏のじゅもん/TUBE×DA PUMP

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2024年8月7日
作詞:前田亘輝・ヤマモトショウ、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE・ヤマモトショウ・Mwk
2作連続のコラボシングル。前作はMV付属の初回盤とCDのみ通常盤だったが、今作は限定盤CD1種のみとなったため7インチサイズジャケット仕様でしか出ていない。事務所関係でコラボしている映像を出せない制約でもあったのか、みんなで踊ろう路線で振付もあるのにMVも制作されなかった。C/Wには「プロポーズ」のコラボカバーを収録。今作にはオンリーカラオケは収録されていない。

ラテンとダンスミュージックを融合させたという紹介だったが、イケイケ路線の時のTUBEのノリに電子音を足したようなサウンド。一応基本はバンドっぽくはなっている。近年は無かったが2000年代半ば頃の雰囲気の延長にありそうな…。「夏が来る!」を過去の30℃くらいの夏をイメージして書いたという発言が当時あったが、今作では“35℃くらいなんでもないよな”とか“40何℃もたまにあるような”と、現代の酷暑、“真夏”の定義をアップデートしているのがさりげないポイント。“all world lay nigh,call light color,japan! all world lay nigh,cool in japan”の繰り返しは“終わらないこれからじゃない 終わらないクールジャパーン”に空耳できるようになっていたり、サビで繰り返される「真夏のじゅもん」は“プンパダンブチュー”はチューブとダパンプのアナグラムであり、言葉遊びも面白い。この辺りの今までに無かったようなセンスはヤマモトショウによるところが大きかったのだろうか。

今作は初登場17位となり、ここまで最低ラインである0.9万枚を明確に下回って最低売上を更新、売上0.5万枚とダダ滑りしてしまった。先行配信のDLランキングでも42位、STでも当然見えるところに出てくる事は無く…。楽しい曲ではあったが、実質TVの歌番組に何回か出た時限りしかコラボ姿を拝めず、ネット上にコラボ動画も上げられないんじゃバズりようがなかったよな…というのが正直なところ。

7月5日先行配信、8月7日CD発売から遅れて8月16日にようやく上がったのがこのCGダンス動画1本だけって異様な事態すぎた。よほどDA PUMPサイド(ライジング×エイベックス)との権利関係で問題があったとしか思えないが…。
★★★☆☆
コラボアルバム『TUBE×』

配信 PERFECT SMILE

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2024年9月15日
作詞:前田亘輝・ヤマモトショウ、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
富山テレビ55周年記念曲。何故か富山テレビとの企業タイアップが始まり、4月1日には富山の人々の生活模様を中心にしてメンバーのレコーディング映像も加えたMVを公開、7月8日にはダンス動画も公開、富山音楽花火フェスに合わせて9月になってようやく正式に音源配信された。

「みんなで幸せになる」をテーマにダンサブルでポップなサウンドで構成された明るい楽曲。ブラス風のシンセも目立っており、バンド感はやや薄め。タイトルから「Smile」の発展・進化系とも言えるが、迷いなく前向きな現在進行形の歌詞、みんなで歌ったり踊ったりする方向性になっているのも「スマイルフラワー」で撒いていた笑顔の種がようやく咲き誇ったかのようでもあり、それが何よりグッとくる。
★★★☆☆
6thベスト『All Singles TUBEst-White-

配信 同じ空の下で

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2025年2月26日
作詞:松本玲二・ヤマモトショウ、作曲:春畑道哉、編曲:TUBE
今作も富山テレビの企画曲。旅立ちの日を迎える卒業生に「素敵な思い出を提供したい」との想いではじまった「うた」でエールを送る富山県と長野県で実施している企画「卒うたプロジェクト」のスペシャルサポーターにTUBEが就任して用意された楽曲。

卒業・旅立ち・青春をテーマにした明るく爽やかな楽曲。今作もブラスっぽいサウンドで華やかさを前面に出しているが前作よりもバンドの勢いも前面に出ている。テーマ的には1番難しいというか、還暦直前のメンバーにとって高校卒業は40年以上前で遥か昔過ぎるし、30歳前後の頃に子供が生まれていた場合は50歳前後の頃には子供も成人を越えておりかといって孫だとちょっと早いので絶妙に2025年に卒業する学生世代に接点がない。生徒からすればTUBEは校長先生の世代である(ヘタしたら校長先生の方がメンバーより年下かもしれない)。これで真面目に人生の教訓なんかも込めちゃった卒業バラードなんか用意したらリアルに校長バラードと化してしまう可能性もあったが、今作は徹底して爽やかな青春ソング。まだまだ若いぜやれるぜ。

『All Singles TUBEst-White-』に収録されるはずだった最新曲だが、収録時間に全く空きが無くなってしまったため物理的に未収録となってしまった。『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』もこっそり2000-2024にしておけばいいのにしっかり2000-2025となっていてショートサイズで今作を収録(2025該当は当然この曲だけ)。これが逆に何で本編に入ってないの…という不満を生む結果になってしまった感もある。
★★★★☆
アルバム未収録
6thベスト『All Singles TUBEst-White-』DISC 3『TUBE-White-[2000-2025]ノンストップMix by DJ和』(ショートサイズ)

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