『秋に聴きたいスピッツ』全曲回顧

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2024年9月21日ST限定配信(期間限定)

スピッツ2024年秋限定デジタルコンピレーションアルバム。『春に聴きたいスピッツ』に続く第2弾。ストリーミング配信限定でDL配信はされなかった。

前回同様2024年9月3日~9月8日までの短期間に『空の飛び方』収録楽曲の中からあなたが秋に聴きたいと思う楽曲を1曲スピッツの全楽曲からあなたが秋に聴きたいと思う楽曲1曲の投票を募集、『空の飛び方』からの1位「恋は夕暮れ」と全楽曲からの上位9曲が選曲されている。『空の飛び方』発売30周年記念日に配信を開始した。前回は期間不明でいつの間にか消えていたが、今回は2024年末までの配信と最初から明記された。とはいえ基本的に公式が既存音源でプレイリストを組んでいるだけに等しいので各種サブスクで自力でプレイリストを組めばいつでも再現可能となっている。

ジャケ写は前回の使い回しというか単なる最新アー写で『ひみつスタジオ』以降新作を出していないのでアー写もそのままというだけだろう。

前作同様に『花鳥風月+』からの選曲となった「コスモス」のみRemastered 2021の表記がある。9月18日に発売されたばかりの『空の飛び方 30th Anniversary Edition』はEmily Lazarによる新規リマスターだがこのバージョンは配信に出しておらず、この「恋は夕暮れ」は2002年のStephen Marcussenによる既存リマスター音源と思われる。「稲穂」は『色色衣』収録のNEW MIX(シングルミックスは配信に出ていない)。

スピッツの秋作品は結構多くシングルの9~11月発売は「魔女旅に出る」「日なたの窓に憧れて」「君が思い出になる前に」「スパイダー」「渚」「運命の人」「夢追い虫」「正夢」「若葉」「シロクマ/ビギナー」「大好物」。「正夢」「若葉」は『春』に選曲されてしまったのでないとしてもこの中から1曲も選曲されなかったのはかなり意外。「君が思い出になる前に」なんかは再ヒットしたのが1997年夏でC/Wが「夏が終わる」だったりするので秋の入口なイメージはあったりするが…。「運命の人」「夢追い虫」なんかはしっかり晩秋にヒットを飛ばしているのに外れるか…。

アルバムだと秋リリースが恒例化していた時期があり、2nd『名前をつけてやる』~7th『インディゴ地平線』まで全部秋リリース10th『三日月ロック』、12th~14th『さざなみCD』『とげまる』『小さな生き物』、16th『見っけ』とその後も秋リリースがダントツ最多。よって新作アルバムをリアルタイムで聞いた場合は大半が秋に聞きこんでいた記憶があるはずで、最早スピッツは秋の思い出とともにあると言っても過言ではない勢い。

一方で明確に秋っぽい曲はあまりなく(というかそもそも季節を特定した曲自体がそんなにない)、結果これが秋なの?という謎選曲が並ぶ謎秋コンピとなってしまった印象。どっちかというと夕暮れコンピレーションみたいな…。

個人的にはシングルだと「運命の人」「夢追い虫」「正夢」は秋の記憶が強かった。アルバム単位だとリアルタイムが『インディゴ地平線』からなので、『インディゴ地平線』『三日月ロック』は秋のイメージが強いが、『さざなみCD』以降は案外そうでもない。C/Wとアルバム曲単位だと夏コンピが無かったので(あれば夏コンピの最後)「夏が終わる」で始まり、「初恋クレイジー」「インディゴ地平線」辺りは選ばれてほしかったなぁ…。

あと夕日モノだと「夕陽が笑う、君も笑う」「大宮サンセット」は無いの?と思った。

2024.10執筆

1.恋は夕暮れ

作詞作曲:草野正宗、編曲:笹路正徳&スピッツ
5thアルバム『空の飛び方』(1994年9月21日)
10thシングル『スパイダー』C/W(1994年10月26日)

『空の飛び方』からの固定1枠の座をゲットしたアルバム5曲目。1ヶ月後に「スパイダー」と共にシングルカットされてこちらはC/Wにも収録されている。音源自体は同じとされ、シングル盤は廃盤ながらも特に重要視されていない。

明確なサビらしきパートが無く、AメロとBメロを繰り返しながら後半にCメロが登場してまたA,Bメロで急におとなしくなるように曲が終わる。後年のサビどこ系楽曲よりもキャッチーで人懐っこいポップさがある。メロディー以上にパラッパーパララパー♪のブラスのフレーズが随所で存在感を発揮していて、それに続く”恋は~”のAメロもセットで印象に残りやすいので、結局Bメロが1番印象薄いかも…。笹路正徳を初めて招いたシングル「裸のままで」や『Crispy!』では装飾音盛りすぎてオーバープロデュース気味になってしまったが、『空の飛び方』では早くもその辺りのバランスが調整され、『ハチミツ』『インディゴ地平線』へ至る笹路正徳とのスピッツサウンドが完成。今作はそれを象徴するような絶妙なさじ加減のブラスの使い方だと思う。
★★★★☆

2.楓

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ&棚谷祐一
8thアルバム『フェイクファー』(1998年3月25日)
19thシングル(1998年7月7日)
非公認ベスト『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ
2ndシングルコレクションアルバム『CYCLE HIT 1997~2005 Spitz Complete Single Collection

『フェイクファー』6曲目に収録されており、7月に両A面シングルの1曲目としてシングルカットされた(2曲目は『春』に選曲された新曲「スピカ」)。七夕リリースにこだわったため火曜発売となり、主に1日発売分が初登場となる前週にフライングして初登場19位、主に8日発売分の初登場週となる翌週に10位に浮上したが、すぐにランクダウンしていったため当時あまりヒットした印象は無かった(14万枚)。「楓」なのに発売は春と夏で、シングルも8月最終週までしかランクインしておらず、秋まで持たなかった

秋にヒットしていた事が無いが、さすがにこのタイトルなら秋筆頭だろうという事でたぶん誰もが納得の選曲。

元がアルバム曲だったのが今や信じられない代表曲の1つとなっているが、シングルカット時のタイアップは『COUNT DOWN TV』OP。ドラマ/CMでの後年の起用が多い。正式な主題歌だったのは2010年テレビ朝日系SPドラマ『お母さんの最後の一日』のみだがこれとて発売12年後である。干支が1周している。

1999年フジテレビ系月9ドラマ『Over Time-オーバー・タイム』では挿入歌として唐突に使用された。主題歌はthe brilliant green「そのスピードで」で正式な挿入歌は山口由子「believe」やthe brilliant green「長いため息のように」だったんだけど、「楓」は確かドラマ中盤頃に2回か3回、主演の反町隆史が脇役の木村佳乃との恋に悩んでいるシーンと別れる事になったシーンいずれも1人で街中を歩いているバックで延々とかかっていた記憶(主演は反町隆史と江角マキコなので木村佳乃はラブストーリー的には退場する役割)。反町が演じていた役の苗字が”楓”だった。

2017年には『午後の紅茶』CMで上白石萌歌が歌っていた。

2019年には日テレ系の乃木坂46主演の深夜ドラマ『ザンビ』で挿入歌として使用された。齋藤飛鳥演じた主人公の名前が”楓”で、初回からホラー現象が起こり始めて不安がる”楓”のバックで唐突にエンディング曲のように使用され、2話でも同様に使用された後、3話で初めて“楓”が作中で”父が好きだった曲”としてスマホで曲を再生して聖(与田祐希)に聞かせるという形で実際に曲が物語の中で登場して重要な役割を果たす事になった。ドラマ終盤では離れ離れになってしまった中で聖が放送室から「楓」をかける事で楓に居場所を知らせ2人の友情の証という形でクライマックスでも使用されていた。

2022年のフジテレビ系『silent』でも挿入歌として使用され、他にもスピッツの曲が使用されたようだが脚本家の人が特にこの曲が好きだったらしく、『楓』みたいなお話書いてると事前に発言していたり、脚本を書き終えた後に意識していなかったが「これ『楓』みたいじゃん」と思ったと語っている。

ミュージシャン側のカバーも非常に多く、この曲には何か創作意欲を掻き立てる何かがあるのかもしれない。バラードの中ではシンプルに強い楽曲だと思うし、切ない別れの雰囲気にグッとくるところがあるんだろうか。個人的には2000年3月中学3年生の三送会(3年生を送る会)で、3年生である我々が何故かこの曲を歌う事になり、1,2年生が19「この紙ヒコーキ くもり空わって」を歌った後のアンサーとしてどうしようもなく切ない別れの「楓」を暗~く合唱する事になりいやこれ違うんじゃね…?とどんよりした気持ちになった記憶が根強い。候補にはゆず「いつか」なども挙がっていてこれも卒業に繋がらないような曲だったので候補の時点でおかしいなとは思ったんだけど、ギター弾ける有志数人の伴奏で歌うという前提の企画だったが、そのギター弾ける有志が簡単なコード弾きしか出来ない初級者レベルだったらしく、それでこんなことになったようだった。ただでさえ暗い曲なのに男子は全員低音地声で歌うんだぜ…(“上”じゃ高くて歌えない)。さすがに20年近く経過してきた頃にはこの根強い思い出も遠い過去になっていってだいぶフラットに聞けるようにはなったが、長い事”困った思い出の曲”になってしまっていたので正直あまり積極的に聞く事は無かったりする。
★★★★☆

3.稲穂

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ&石田小吉
25thシングル『さわって・変わって』C/W(2001年12月12日)
2ndスペシャルアルバム『色色衣』(NEW MIX)

シングルでは4曲目に収録されていた『色色衣』収録時にNEW MIXになった3曲のうちの1曲で、今回も表記は無いがNEW MIXが選択されている(そもそもシングルミックスはST配信に出ていない)。

アコースティックギターとボーカルから始まるカントリー調のナンバー。当時のスピッツはだいぶロック化が進んでいて「さわって・変わって」も笹路時代に比べるとかなりバンドサウンドが強調された楽曲に仕上がっていていたが、今作はそんな中でホッと安心できるようなさらっと流れるように聞ける良作。NEW MIXで割と音の響きが変わっていた記憶があるが、シングル盤を保存してあるCD-Rが初期の頃のものなのでそろそろ寿命が危ないかもしれないな…。

タイトルからして秋を連想するのと今作も夕日が出てくるのでC/W曲ながらも秋の曲としては筆頭格か。
★★★☆☆

4.夕焼け

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ&亀田誠治
33rdシングル『群青』C/W(2007年8月1日)
3rdスペシャルアルバム『おるたな

12thアルバム『さざなみCD』は元々タイトル候補が『夕焼け』だったが、肝心のタイトル作である今作がC/Wに回されアルバム未収録が決定したためアルバムタイトルも新たに考えたと当時から語られていた。

『さざなみCD』の頃はそんな曲が多いが、覚えてはいるけどそんなに好きでも苦手でもない普通にいい曲ポジション。まったり始まってそのまま淡々とサビどこ…という曲も後年増えるし、それだと普通に苦手な曲になっていたと思うんだけど、サビ部分にかけてけっこう良メロを聞かせてくれるし、ギターソロもけっこう派手に盛り上がるのが侮れないところ。夕焼け=秋のカラーのイメージという事での上位入りだろうか。『優しいスピッツ』のセットリストに入っていたので現在はそちらのバージョンも配信されている。
★★★☆☆

5.スカーレット

作詞作曲:草野正宗、編曲:笹路正徳&スピッツ
15thシングル(1997年1月29日)
8thアルバム『フェイクファー』(Album Mix)(1998年3月25日)
非公認ベスト『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ
1stシングルコレクションアルバム『CYCLE HIT 1991~1997 Spitz Complete Single Collection

Album Mixもあるがシングルバージョン。この後に『夢じゃない』があるがシングルカットなので、笹路正徳との最後の作品が今作となった。1997年1発目のシングルでTBSドラマ日曜劇場『メロディ』主題歌。スピッツの新曲聞きたさにドラマ初回を見てそのまま最終回まで見た記憶。小泉今日子主演で、夫の浮気で離婚してシングルマザーになった小泉今日子が小林薫が営業課長を務めているケーブルテレビ局の社員となって奮闘する話で、玉置浩二演じる1発屋の昔売れたミュージシャンの持ち歌が「メロディ」という設定だった。「メロディ」は玉置浩二の前年のシングルで主題歌よりもこっちの方が劇中歌として歌われていたのが印象的で(ただ一応50位前後くらいに再ランクインはしていたけどヒットはしなかった)、正直ドラマ主題歌としての「スカーレット」はあまり記憶と結びつかなくなってきている。今作は1位こそ獲得したものの60万程度の売上に落ち着き、この後さらに急減していく事になりバブルは終わっていった。

スピッツバブルの最終作、笹路正徳と作り上げたブレイク期のスピッツの集大成のような1曲。コンパクトな構成でAメロとサビしか無く、サビ→A→サビ→A→間奏→サビでスパーンと終了。最後のサビが長いとかBメロが出てくるとか一切ナシでサビ終わると同時にすぐに演奏も終了するコンパクトさが潔い。冬の寒さの中でぬくもりを感じられる1曲であり、真冬のヒット曲というイメージだったので秋選曲はかなり謎。冬ソングの筆頭ではないだろうかこれは…。スカーレットは夕日よりも赤みが強めの色だと思うんだけど、やはり夕日イメージからのスカーレットで引っ張られた?
★★★★☆

6.未来コオロギ

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ&亀田誠治
14thアルバム『小さな生き物
アルバム1曲目。一気に落ち着いたおとなしい佇まいになってきた感のある『小さな生き物』のアルバム曲は聞けばたぶん思い出すけど正直個別にはあまり覚えていない。このアルバムの印象が一際地味なのって今作を引っ提げてのツアーBlu-ray/DVD『JAMBOREE 3 “小さな生き物”』がMCカットでただ淡々と演奏が続くだけで全ライブ映像作品の中でもダントツで地味な仕上がりになっていたのが拍車をかけたところはある。

それでもオープニングナンバーとしてそれなりに勢いのある曲だったのでこの曲は印象的な方だった。歌詞や曲調には全く秋を感じないが…まあこれはコオロギ…だわな。
★★★☆☆

7.コスモス(Remastered 2021)

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ
5thシングル『日なたの窓に憧れて』C/W(1992年11月26日)
1stスペシャルアルバム『花鳥風月

『春』の「スピカ」同様にRemastered 2021表記があり、『花鳥風月+』リマスター音源。

リアルタイムはシングル『渚』からだが、それ以前のシングルは当時のレンタル屋の6枚セットレンタル(自由には選べず店側で勝手に組み合わされた旧作シングル6枚のセット)でブレイク前のシングルも聞いていたので『花鳥風月』リリース時点で初めて聞いたC/Wは「心の底から」「マーメイド」「コスモス」の3曲。C/Wも名曲揃いでスピッツ凄いなと当時思ったものだったが、そんな好印象なC/W集『花鳥風月』の中でドリーミーな雰囲気のこの曲だけはまったりしていてどうにもハマらず、たぶん1番最後まで印象に残らなかった。この前の『オーロラになれなかった人のために』の延長にあるような曲で、『花鳥風月』時点でもライブで1度も演奏していないと語られていたが…。コスモス、秋桜だもんな。忘れてなければ数少ない明確な秋の曲として選出されるわな。

曲よりも『花鳥風月』初回盤対談で語られていた、当時歌詞が手書きで書いてあって“モチーフはどこ”の歌詞をエンジニアに“モチ1つ“って何?と聞かれたというエピソードの方が好き。これ前の歌詞が”追い求めた”なので”追い求めたモチ1つはどこ”と餅1つを追い求めるシュールな歌詞になってしまうわけでそりゃナニソレってなるよね。
★★☆☆☆

8.アカネ

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ&石田小吉
9thアルバム『ハヤブサ』(2000年7月26日)
アルバム最終曲。スピッツが一気にロック化してこれまでのイメージを壊すような激しめの曲が多い印象のアルバムだが、最終曲である今作はかなりさっぱりしていて聞きやすい。アルバム全体の刺々しいサウンドに押されてか発売から1年以上はこの曲地味な存在で流れるように終わってしまって全く引っかかってなかったんだけどある時急にこの曲凄くいいなぁ…暖かいなぁとなってこの曲だけ何度も聞く時期があった。

秋のイメージは全く無かったが夕日の曲であり、夕日セレクションとしてはマストな1曲か。
★★★★☆

9.冷たい頬

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ&棚谷祐一
18thシングル(1998年3月18日)
8thアルバム『フェイクファー』(1998年3月25日)
非公認ベスト『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ
1stシングルコレクションアルバム『CYCLE HIT 1991~1997 Spitz Complete Single Collection

アルバム1週前の先行シングルで両A面2曲目の「謝々!」共々そのままアルバムに収録された。そしてどういうわけか「謝々!」は『春』に選曲されており、地味な立ち位置のシングルの割に2曲連続して選曲された。この次のシングルが『楓/スピカ』であり、そちらも同じく『春』→『秋』に2曲目→1曲目の順に連続選曲されるという完全一致な動向になったがこれは一体…。

当時情報に乏しく、スピッツの新曲が出た!と店で見つけて何も考えずに買ったんだけど、1週間後にアルバム『フェイクファー』買ってきたら2曲とも入ってて1週間でシングル盤が無駄になったっていう思い出の1曲。いや曲自体は凄く好きだったんだけど、あの8センチCDにはそんな思い出が染みついている。

ギター初心者が初日でイントロを弾ける曲としても有名…かは知らないが、マジでこれは簡単。イントロがC→Cm7の繰り返しで、Cm7ってのはCコードから人差し指を離すだけなので、Cコードを押さえたままジャカジャカ弾き始めて人差し指を離したり戻したりするだけでイントロがマスターできる。歌が始まってからも基礎コードばかり続く上に、テンポ感も程よいので最初に練習して弾けるようになった曲として思い出深い。それが2000年頃だったので2年後に改めてもう1回聞きまくった記憶。…ただ弾けるようにはなってもキーが高くて全く歌えず、弾き”語り”が出来ないという致命的な現実に直面したのだった。薄々気づいてはいたが…。

この曲は完全に春先のイメージで、終盤に出てくるシロツメクサも春だったと思うので秋の要素皆無なんだけどどうしてこうなった。夕日も出ないし。ていうか他の夕日曲差し置いて何故唐突にこの曲が…?
★★★★☆

10.夜を駆ける

作詞作曲:草野正宗、編曲:スピッツ&亀田誠治
10thアルバム『三日月ロック』(2002年9月11日)
アルバム1曲目。シングル「さわって・変わって」とそのC/W「ガーベラ」、先行シングルの『ハネモノ』『水色の街』で既に連続起用していたが、現在も続く亀田誠治との共同作業で作り上げた最初のアルバムが『三日月ロック』でその1曲目、試行錯誤を続けていたスピッツがここで理想のサウンドにたどり着いた感もあり、現在のスピッツサウンドがここから始まったという印象もある。

文字通り夜を駆け抜けていくような雰囲気の曲だが、どこかひんやりした空気も感じるので秋の空気にハマるところがあるような気はする。アルバムも9月11日発売だったし、高3の秋によく聞いていた記憶。オープニングナンバー、ここから始まるというイメージが強いので最終曲になっているのは少し変な感じがするが、ここからスピッツの別のアルバム聞こうというモードに勝手に移行する。

発売から長年「夜を駆ける」といえばスピッツだったが、YOASOBI「夜に駆ける」がヒットして以降、「夜を駆ける」で検索しても自動で誤字判定してYOASOBI「夜に駆ける」が勝手に検索結果を埋めてしまうという現象が発生するようになり、「夜を駆ける スピッツ」で検索しないと今作の情報にはたどり着けなくなってしまったのがちょっと寂しい。
★★★★☆

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