5thSg 瞳そらさないで

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5thSg 瞳そらさないで

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1994年6月22日
デビュー年のハイペースが嘘のように7ヶ月ぶりのシングルにして1994年唯一のシングル。また年明け1月8日付で田川伸治が加入した事になっている。これはかなり前から公式のバイオグラフィーにハッキリ記載されていたほか、田川伸治本人も自分のデビュー作は「瞳そらさないで」と語っており、脱退時もDEENとしては25周年だけど自分が参加して24年とわざわざ説明していた。しかし1月8日加入に関しては田川本人も覚えていないと2013年にブログに書いていた

ジャケットは池森ソロ、裏ジャケではメンバー4人がそれぞれ写っているが、今作には再びメンバー表記が無い。横顔な事もあってかここでギタリストが変わった事は正直パッと見分からない。むしろドラムの人(倉澤圭介)の特徴だった髭が消え去っているのでギターよりもドラマーが変わったのかと思うレベル。一応今作は池森・山根・倉澤・田川の4人組というメンバー構成でリリースされた最初で最後の作品という事になる。

ビデオやジャケット撮影の日付まで明記されていて、既に9月発売の1stアルバム『DEEN』用のビデオ撮影も5月に済ませていたようだ。ここで「4人」となっているが、宇津本直紀の加入は公式記載では今作発売直後の6月28日。では『DEEN』用のビデオ撮影は…?ブックレットの写真はもう宇津本直紀に交代しているが…。

久々のシングルだったもののポカリスエットのCMタイアップで親しまれていて待望のリリースという流れになっていたためか、初動20万枚を突破しての堂々の初登場1位を記録。ここまでの4シングルで最高位2~4位を綺麗に達成していたのでシングル5作で1~5位全てを最高位として記録するという地味に達成が難しい快挙を達成した(2位と3位は初登場ではないが後のシングルで達成している)。2週目3週目も13万枚程度の売上をキープして2位3位となり、9週連続トップ10入り、100位以内18週ランクインで2度目のミリオンセラー103.8万枚を記録して2番ヒットとなった。

瞳そらさないで

作詞:坂井泉水、作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし
ポカリスエットCMソング。初期のCMでは若干テンポが早く、サビ終わりの”だぁーきよせたー”が“だきよせたぁぁー”語尾だけ伸ばして歌っているという違いがあったが音源化はされていない。YouTubeで検索すると…(ゴニョゴニョ)。恐らくCM用に取り急ぎその部分だけ納品していて、改めて完成させてからCM音源も差し替えたものと思われる。

DEEN=爽やかを決定づけた夏のヒット曲でもあるが爽やかな曲は何気にこれが初。当時は爽やかなのが恥ずかしかったという。DEENは知らなかったがちゃんと聞く前から知っていたので恐らく意識せずに当時ポカリのCMで聞いていたと思われ、男性バージョンと女性バージョンがあるっていう認識もなんとなく持っていた。

ギターはエレキよりもアコースティックギターを生かしたサウンドになっていて間奏のソロもアコースティック。今作より加入した田川伸治はエレキしか触れてきておらずアコースティックギターはDEENで学習したと語っているのでいきなり不慣れな事をやらされてかなり苦労したのではないか。ライブではエレキギターを持ったままなのでソロもエレキで弾いていて実は原曲通りにアコースティックギターでソロを演奏した事ってないんじゃないかな…。

非常に爽やかな印象の曲で“青い夏のトキメキの中で”とか“summer breeze 心くすぐるよ”などの夏らしい爽やかなフレーズ、サビ終わりの“いつまでも君がそばに居てくれると信じてる”などもそこだけ見ると夏の爽やかラブソングっぽくも聞こえるが、実際には彼女からフラれそうな男性が失恋ほぼ確定の中で根拠のない祈りのような思いで”信じてる”というけっこうきっつい内容である(作曲者の織田哲郎も「お前もうそれフラれてるよ」「いや信じても無駄だよ」という歌詞が面白いと評していた)。前述の夏っぽいフレーズや爽やかなメロディーでそんなことを感じさせない曲に仕上がるのだから面白い。ポカリスエットの主に夏向けのCMソングなので夏っぽいフレーズを入れたというところではあると思うんだけど、けっこう異色な曲だったな。

カラオケでも歌いやすい覚えやすいメロディー…ではあるんだけど思いのほか高い。サビ後半でダメ押しのようにきっつい高音になる上に、ラストサビで半音上がるとかなりしんどい事になり、Break2、横浜アリーナ、Break5といったキー下げ以前の全盛期のライブ映像でもちょっときつそうに歌い上げている。この反動なのか『ALL TIME LIVE BEST』にも収録されているBreak8韓国公演のライブ音源は他のキー下げよりもなんかさらに低く聞こえる(-3まで下げている?)。また最後のサビ前(半音上がる前)にメドレーで次の曲へ…というパターンもけっこう駆使された。基本的にはキー下げ以降-2で演奏していたと思うんだけどそんなに歌いにくそうにならず、それなりに爽やかでもあるだけにたまのTV出演でとにかく「このまま~」ばかり歌わされて声が…となるよりこの曲だったら…と何度思った事か…。

別アレンジバージョンも多く聞き比べも楽しい曲の1つ。
★★★★☆
1stアルバム『DEEN
1stベスト『SINGLES+1
2nd(1stバラード)ベスト『Ballads in Blue The greatest hits of DEEN』(Smooth Blue Mix/featuring Vocal 7th Beat)
3rd(セルフカバー)ベスト『The Best キセキ』(キセキ Version)
5thベスト『PERFECT SINGLES+
1stライブアルバム『DEEN at 武道館~15th Anniversary Greatest Singles Live~』(Live/2008年日本武道館)
36thシングル『Negai』C/W(2009)
11thアルバム『クロール』(’09+Ukulele Style)
11thアルバム『クロール』初回特典『ナツベスト~DEEN SUMMER TIME MELODIES~』(キセキ Version)
2ndライブアルバム『ALL TIME LIVE BEST』(Live/2004年Break8 韓国延世大学100周年記念館)
12thアルバム初回特典2ndバラードベスト『Ballads in BlueⅡ~The greatest hits of DEEN~』(キセキ Version)
13thアルバム『マリアージュ』DISC-2『Triangle Cover Album』(Triangle Cover Version)
6thベスト『DEENAGE MEMORY
2ndカバーアルバム『君がいる夏-Everlasting Summer-』(Hitomi Sorasanaide-English Vesrion-)
7thベスト『DEEN The Best FOREVER ~Complete Singles+~
2nd配信シングル(Jawaiian Style)
18thアルバム『NEWJOURNEY』通常盤のみBonus Track(Jawaiian Style)
9thベスト『DEEN The Best DX~Basic to Respect~』(Studio Live 30th Ver.)

全音源/映像解説

2014年発売20周年記念で執筆、2017年まで追記していた旧スタイル版

C/W いつか僕の腕の中で

作詞:池森秀一、作曲:山根公路、編曲:池田大介
山根公路の初作曲採用。今作で初めて池森以外のメンバー楽曲が採用された。アコースティックサウンドを生かしたミディアムバラード。比較的じっくり歌い上げるため1番→間奏→2番で繰り返しなく終了する。今作は当初から人気曲だったようで『Ballads in Blue』では指定30曲の中から季節がハマったのもあるが8位で収録が決定した。この際はアレンジはそのままだがバックトラックをR&B風に変更してボーカル再録音まで行われている。

失恋して泣いている君をずっと好きだった主人公が隠していた思いを伝えようとするラブソング。あくまで失恋した相手に寄り添って優しくしていたのが最後のサビで”今伝えよう”の後はしれぇっと”二人の場所を探してみよう きっと見つけられるさ”となっているという事は伝えて成功したのか、気持ちが抑えきれなくなって先走っているのか気持ちの整理がついてない相手に先走り過ぎてこの後青い夏のトキメキの中で瞳そらされたりしたら目も当てられない

これまでの黒森ナンバーと異なり、後々のDEENの王道的なバラードナンバーで後追いで聞いてもすんなり聞ける。ハネたノリではなく穏やかかつ爽やかで、このシングルは徹底して夏、爽やかというのを前面に出してきた印象がある。DEENの方向性もいよいよ少しずつ見えてきていたのかもしれない。

『LIVE JOY Special YOKOHAMA ARENA』の初出VHSの時は未収録だったがDVD化追加収録2曲の1曲として4人時代のライブ映像も残されている(DVD化した際何故かメニュー画面に追加2曲を入れていないため、直接選択して見る事が出来ず、選択して見たい場合はエンディングを選択してからスキップする必要がある)。その後しばらくライブではご無沙汰だったが、2008年「LIVE JOY Break13~NEXT STAGE~」アコースティックコーナーで久々に披露、映像化された際はカットされてしまったが、『ALL TIME LIVE BEST』で票を集めたようでライブ音源として収録を果たした。これを受けて2011年のBreak15でも日替わり披露の1曲として演奏されたがまたも映像化されていない。2011年の「DEEN Unplugged Summer Resort Live’11」でも披露され、これは2011年武道館ライブDVDの初回特典としてCD化されている。2015年武道館でアコースティックコーナーで披露、2016年武道館でも披露し、これらは映像化されている。2人になってからも2020年「Summer Resort Live~7th wave~」で披露されこの際に横浜アリーナ以来となる原曲キーを取り戻した。

いつでも聞けるというほどの披露頻度ではないものの、バラードベスト、ライブベストとファン投票の機会に2度収録を果たしており、特にライブベストの際は収録可能なライブ音源として指定されていたのがそもそも横浜アリーナとBreak13の2つしか無かったはず。逆に票がばらけなくて良かったのかもしれないが、これを受けての翌年の披露、そして2015~2016年の軌跡の武道館2年連続披露と繋がっていった感じはある。
★★★★☆
2nd(1stバラード)ベスト『Ballads in Blue The greatest hits of DEEN』(Ballads in Blue style)
1stC/Wベスト『Another Side Memories~Precious Best~
2ndライブアルバム『ALL TIME LIVE BEST』(Live/2008年Break13 ZEPP TOKYO)

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