6th Dreams

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1996年11月18日
ドラマタイアップもついていたがここでついにトップ10落ち、初登場14位となり、2週目は40位まで急落、3週目44位と一直線な急落ではなかったが5週ランクインに留まり、売上は8万台まで落ちこんだ。ただこれはFIELD OF VIEWに限らずビーイング全体が時代の変化で飽きられつつあったのか軒並み数字を落としていて、先輩たちの活動停止も徐々に増えつつあった。ここまで6作中5作のA面を担当していた織田哲郎による提供も今作が最後となった。

Dreams

作詞:辻尾有佐、作曲:織田哲郎、編曲:徳永暁人
日本テレビ系ドラマ『ナチュラル 愛のゆくえ』ED。OPはMY LITTLE LOVER「NOW AND THEN~失われた時を求めて~」だった。視聴率平均一桁という大コケだったためタイアップ効果はかなり薄かったものと思われる(マイラバは65万売れたが前2作がミリオンだったのでかなりの急落であり、ここから一気に低迷した)。今作はエンディング映像~予告にかけて使用されていたがエンディング映像でかかっていたのはサビ前まででサビが綺麗に予告と丸被りというなかなか超絶な起用であった。ど う し て そ う な っ た また当初OAされていたバージョンでは現行の歌詞の”瞬間(とき)が冷めるなら”、”現実(ほんとう)にできるよ”が漢字そのままの読み“瞬間(しゅんかん)が冷めるなら”、”現実(げんじつ)にできるよ”と歌われていた。“瞬間(しゅんかん)が冷めるなら”とかハマりも悪くて違和感が凄い。中盤を未確認だが後半(確認できたのは8話以降)は現行の音源に差し替えていたっぽい。

作詞の辻尾有佐はデビュー前の新人で翌1997年に辻尾有紗と微妙に漢字を変えて(佐→紗)小松未歩提供曲でデビューした…が1枚ポッキリで消えてしまい、今作の作詞とソロデビューシングルしか残されていない。2001年にGIZAからデビューしたthe★tambourinesのボーカル松永安未とは見た目や声が似ている、年齢非公開ながら公開されていた誕生日や出身地の表記が共通している事から当時ファンの間では辻尾有佐=辻尾有紗=松永安未というのが定説になっていたが、最後まで正式に公表はされていない。新人の徳永暁人がA面に起用されるようになるのと織田哲郎とビーイングの関係悪化(相川七瀬デビュー)が同じ1996年だったのもあってか、“作曲:織田哲郎、編曲:徳永暁人”というシングル表題曲は他に翌年のZARD「風が通り抜ける街へ」くらいしかなく(牧穂エミの1996年のアルバムに収録された「碧いうさぎ」セルフカバー版もこの組み合わせ)、地味にかなり珍しい組み合わせである。

織田哲郎作曲にしては地味目なミディアム、都会の喧騒に少し疲れた感じの歌詞、これを最後に織田哲郎提供が途絶えた、という点でただでさえよく区別つかないと言われていたDEENが同時期に出した「素顔で笑っていたい」と系統がやや被る。もちろん区別はしているんだけど、なんかポカリ、秋の3rdシングルで違う路線、GT、今作…と意図的にやっていたのかと思える共通項も多かった。

『SINGLES COLLECTION+4』を聞いた時にview時代含めた9作のシングルの中でちゃんと記憶されるのに最も時間がかかったのがこの曲だった…というくらい当初のまったりミディアムイメージが強くてなんでこれシングル?と思っていた。ただ徐々に年齢を重ねて歌詞を中心にじわじわ染み渡るようになってきてかなり好きな曲になっていった。こういった当初(後追いだけど聞いたの中学2,3年生頃)あまり好きじゃなかったけど、大人になってくると好きになっていったという変化を辿った点でも「素顔で笑っていたい」と綺麗に一致したので結局印象が被っている事に変わりはない。ポカリ被り、GT被りだけでなくこの1996年後半の織田哲郎作曲シングル被りもけっこう大きい気がする。プロデューサーが持ってきた織田哲郎の曲がたまたまそういう歌詞を呼ぶメロディーだったのか、同じようなコンセプトを提示して作詞させたのかは不明。

今作のPVは落ち葉が降り積もる秋の昭和記念公園での演奏シーン主体となっているが、この映像がなかなか綺麗で当時の他のPVと比べてもかなり印象的なものになっている。PVの印象度では当初から最高峰だったと思う。
★★★★☆
1stベスト『SINGLES COLLECTION+4
3rdベスト『Memorial BEST~Gift of Melodies~
4thベスト『complete of FIELD OF VIEW at the BEING studio
5thベスト『BEST OF BEST 1000
販路限定ベスト『FIELD OF VIEW BEST HITS
6thベスト『FIELD OF VIEW 25th Anniversary Extra Rare Best 2020

Dreams
FIELD OF VIEW
2020/05/13 ¥255

C/W Someday

作詞作曲:浅岡雄也、編曲:徳永暁人
浅岡雄也が解散時に雑誌『CDで~た』のインタビューで「Dear old days」かこの曲が自分のベストであると当時答えていたほどのお気に入り曲。歌詞で直接示唆されていないがどうやら父親の涙を見て書き上げた曲という個人的な思い入れが詰まった曲であるのがその理由のようだ。何故か『SINGLES COLLECTION+4』にC/Wで唯一収録されたのも(“+4″ではなく”SINGLES”枠)同様の理由だろうか。

「Dreams」にも共通しているどこかスッキリしない心情の中、それでもいつか…といった感じの歌詞だが曲調がかなりまったりしていてけっこうかったるい。これもある程度年月を重ねて良さが見えてくるようになったが…。どうにも長さを感じてしまう。
★★★☆☆
1stベスト『SINGLES COLLECTION+4

Someday
FIELD OF VIEW
1997/10/08 ¥255

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