初の両A面でリリースされた「少年」。偶然にも最も長かった3人編成時の池森・山根・田川の3人が作詞作曲に名を連ねていた楽曲でもある(作曲:DEENを除くと山根・田川の共作曲があまりないので3人の名前が1曲に並ぶことも珍しい)。扱いがその時々によって変わり、ベストアルバムではA面枠で収録されない事も多く、ディスコグラフィーではもっとハッキリとC/Wと書かれてしまうこともあったが、メンバーはその時々での発言から両A面曲である認識は長年持っていたようだ。
ファン人気も高く、2001年『Ballads in Blue』では7位当選収録、2010年『ALL TIME LIVE BEST』でも当選収録、2020年ツアー「LIVE JOY-Break22~All Your Request~」でも公開されたトップ10には入らなかったもの当選してセットリスト入りを果たすなどファン投票の機会があるとめっぽう強さを発揮する。
ただ発売当時~キー下げ前の演奏がBreak3しかなくて90年代のライブ映像がなかったり、全く演奏しないわけではないが映像収録の機会が少なかったり、オリジナルのバンドアレンジでの演奏が少なかったりとライブ映像/音源はそこまで多くもない。個人的もなかなかやらない曲というイメージがあったが、こうして並べてみると本当に無いわけではないんだなと…。
両A面なので当然このシングルも30周年である。「いつか僕の腕の中で」を例外的に取り上げたくせに正規A面曲を放置するわけにはいかない。こうして「瞳そらさないで」+「いつか僕の腕の中で」の時は「瞳そらさないで」は2019年以降の追加分+調整でゼロからではなかったが、今回は数は少ないとはいえV6と槇原敬之を聞き返しながら2曲同時進行でゼロから検証というそこそこな時間を要する事となった。
何せ最初から最後まで全部同じ曲について何度も語っているという、BD史上12度目一挙干支1周達成キセキになるというのに未だ誰も足を踏み入れてこない究極の企画である。読んでいるとこのネタで2曲同時は読むほうもきついって…という気分になるかもしれない。12回もやっているとこの企画自体がネクタイ締めたありきたりな日常(ひび)のように感じられる頃合いかもしれない。何かをあきらめることが大人になることじゃないと少年時代にこの曲を聞いた時は名フレーズだと思っていたのに、何かをあきらめて大人になっていないかと自問自答するような、遠い夏の日が本当に遠い夏の日になった現在の私たちは探していた宝物がなんだったのかも忘れていやしないだろうか。そんな何か大切なこと忘れそうな時は君=あの日の少年のまっすぐな瞳が見つめているに違いない。捨てるもの1つもなかったあの日のような気持ちで自由に読んでいただきたい…。
- Studio Recording Summer Day
- 3rd Summer Day 少年<PARADE Style>
- LIVE CD Summer Day
- LIVE DVD/Blu-ray Summer Day
- 1st Live DVD/Blu-ray Summer Day 『on&off 2002 document of unplugged live&recordings』
- 2nd Live DVD/Blu-ray Summer Day 『LIVE JOY 2007-2008 JAPAN ROAD 47+6』DISC-2
- 3rd Live DVD/Blu-ray Summer Day 『DEEN NEXT STAGE』初回盤DVD
- 4th Live DVD/Blu-ray Summer Day 『DEEN JAPAN PARADE 47~絆~』
- 5th Live DVD/Blu-ray Summer Day 『DEEN LIVE JOY-COUNTDOWN SPECIAL~ソロ!ソロ!!ソロ!!!~』
- 6th Live DVD/Blu-ray Summer Day 『DEEN LIVE JOY 2020~All your request!!~』
- 7th Live DVD/Blu-ray Summer Day 『DEEN at BUDOKAN DX-30th Anniversary-』
Studio Recording Summer Day
1st Summer Day
少年

1995年12月11日
作詞:池森秀一、作曲:山根公路&田川伸治、編曲:古井弘人
山根作のサビに田川作のAメロ,Bメロを繋げた曲とされ、4人時代で唯一、3人になってからもほとんどない2人での共作曲。2ndアルバム『I wish』では最終曲となっていたが、最初のツアーBreak1では演奏されず、『SINGLES+1』にも外されてBreak2でも演奏されず、1999年のBreak3本編最終曲としてようやくライブ初演奏となった。このBreak3がオリジナルメンバーで演奏した唯一のツアーとなり、以後Break4でも演奏されず、キー下げ前最後のBreak5でも演奏されなかったのでキー下げ前のライブ音源/映像は残されていない(Break3は映像だけ使用された事はあるので収録はされているはずだが…)。
2001年の『Ballads in Blue The greatest hits of DEEN』投票で指定30曲中7位となり収録を果たした。

Promotion Video Summer Day
『THE GREATEST CLIPS 1993-1998』
PVは制作されていないが、『I wish』のダイジェスト映像ではサビ前半部分のみ4人が公園内を歩いているスロー映像の1シーンが使用されている。
2nd Summer Day
少年 featuring Lynx
2002年3月6日 『和音~songs for children~』
編曲:DEEN
前年の『Ballads in Blue The greatest hits of DEEN』投票7位という結果で初めてファン人気の高さに気づいたのかカバーアルバムの中で唯一のセルフカバーで最終曲として収録。佐藤麻美,小池智子(フルート)、郡律子(アルトフルート)、松崎麻衣子(バスフルート)による当時若手のフルートアンサンブル4人組グループLynxをフューチャー。アコースティックなバンド演奏(ドラム藤沼啓二、ベース宮野和也)+フルートという編成。
キー下げにより包容力のあるとにかく優しいこの時期限定の声の響きなのが特徴。
和音ツアー(Classics Unplugged Live 1st String~和音~)ではアンコール最終曲としてこのバージョンで演奏されているが、Lynxとのステージ上との共演は行われていない。

3rd Summer Day
少年<PARADE Style>
2017年8月9日 『PARADE』
編曲:山根公路
2度目のリメイク。ライブでは全く演奏しないわけではないがそんなに頻繁でも無く時々演奏するという感じで20周年2013年まで来て、2014年からしばらく演奏していなかった中でこのバージョンが発表された。
リズム隊を入れない体制で制作されているため3人+ストリングスというシンプルなアコースティックバージョンといった装い。ライブのアコースティックコーナーで演奏する事もあったので、その流れで『和音』バージョン改変ではない新アコースティックバージョンでいっちょ47ツアーでセットリストに入れようみたいな感じだったのではないかと思われる。
3人時代末期でもあり、47ツアー、ソロ!ソロ!!ソロ!!!の両方で3人編成で演奏された。2018年25周年武道館では演奏されていない。

LIVE CD Summer Day
1st Live CD Summer Day
『ALL TIME LIVE BEST』
2002年「Classics Unplugged Live 1st Strings 和音」国際フォーラム・ホールC公演のライブ音源。『ALL TIME LIVE BEST』発売前のファン投票リストに入っていたDVD『on&off 2002 document of unplugged live&recordings』収録映像の音源が当選してのCD化。
「少年 featuring Lynx」アレンジでのライブ音源だがLynxは参加していない。フルートのサポートもいなかったのでコーラスとヴァイオリンで代用している。
2nd Live CD Summer Day
『DEEN JAPAN PARADE 47~絆~』Blu-ray盤のみ付属CD
47都道府県ツアー2017年9月1日愛媛県松山市民会館小ホール公演の音源。同作品に映像でも収録。PARADE Style。
3人だけの演奏でPARADE Style再現は無理なのでだいぶ同期も混ざっている。映像で見るとより分かりやすいがかなりの熱唱スタイル。
3rd Live CD Summer Day
『DEEN LIVE JOY 2020~All your request!!~』FC限定盤のみ付属CD
2020年1月30日Break22のZepp Tokyoのライブ音源。同作品に映像でも収録。新バンドメンバー(Guitar:侑音、Bass:石田純、Drums:矢野顕太郎)による原曲キー原曲アレンジ。
ライブCD音源としては唯一の原曲アレンジであり、原曲キーアレンジでもある貴重音源。ベストアクト。
4th Live CD Summer Day
『DEEN at BUDOKAN DX-30th Anniversary-』完全生産限定盤のみ付属CD
30周年記念で5年ぶりに開催した2023年3月12日日本武道館ライブの音源。「武道館Special Medley Ⅲ」の3曲目に収録されておりCDでは頭出しできない。同作品に映像で収録され映像では頭出し可能。Guitar:侑音、Bass:石田純、Drums:北村望、Saxphone:ヒロムーチョ+ストリングス隊4名。
ストリングスをフューチャーした原曲アレンジ改・たぶん-1で2番カットのショートサイズ。余裕のある歌唱になっているほか、原曲アレンジベースでストリングスが前面に出ているのが新鮮。サックスはほとんど聞こえないが終盤の盛り上がりに乗じて聞こえてくる。
LIVE DVD/Blu-ray Summer Day
1st Live DVD/Blu-ray Summer Day
『on&off 2002 document of unplugged live&recordings』
2002年DEEN Classics Unplugged Live 1st String~和音~の映像。これ以降ドラムはHIDE。バイオリンやコーラス隊、パーカッションなど大人数編成となっていた。Lynxは参加していないが「少年 featuring Lynx」のアレンジで演奏。
現存最古のライブ映像。初披露がBreak3(未映像化)だったようで声変わり前の原曲キー演奏はこの1ツアー限り。2度目のライブ演奏がこの和音ツアーだったようだ。フルートのLynxは参加していないので、アコースティックスタイルのバンドとコーラス4人とヴァイオリン1人で「少年 featuring Lynx」アレンジを再現。優しい雰囲気の仕上がり。音源ではエンディングフェードアウトのフルートによるサビメロの繰り返しは、ここではヴァイオリンだけ生演奏で再現し、メンバー3人が最後の挨拶をして終幕するまでヴァイオリンがサビを繰り返し続けるといういつものエンディングとは異なる演出になっている(いつもは直近の曲のインストや未発表の別バージョン等が流れる)。映像では最後の挨拶部分ではメイキング映像に切り替わってしまい、挨拶を終えて終幕する部分でようやく元の映像が映し出され、終わり間際にようやく少し画面が引いた事でヴァイオリンだけ演奏し続けているのが映し出される。
2nd Live DVD/Blu-ray Summer Day
『LIVE JOY 2007-2008 JAPAN ROAD 47+6』DISC-2
2008年Break12の2月11日ZEEP TOKYO公演の映像。アコースティックコーナーでの演奏。3人のみだがキーボード無しで山根・田川両名アコースティックギターの演奏。
すっかりレア曲と化しており、Break3、和音ツアーの後は2006-2007年のカウントダウンライブ「LIVE JOY-COUNTDOWN REQUEST SPECIAL~007 大阪より愛をこめて~」でリクエスト上位だったのに答えて原曲キー下げ(たぶん)で演奏、2007年の47都道府県ツアーの日替わり枠で演奏されていた。いずれも映像化が無かったので、映像化は4年ぶり2度目となるがよってこの時期は一応連続しての演奏だったという事にはなる。
伴奏がアコースティックギター2本のみというシンプルなアコースティック演奏。キーは「少年 featuring Lynx」と同じだろうか。声も安定していてシンプルに聞き入る事が出来る仕上がり。
3rd Live DVD/Blu-ray Summer Day
『DEEN NEXT STAGE』初回盤DVD
2008年Break13の12月31日ZEEP TOKYOでのカウントダウンライブの映像。原曲キー下げアレンジ。
前述のように2006年末のカウントダウンライブ、2007年47ツアー日替わり、2008Break12アコースティックコーナーに続いての演奏となり、2010年のリゾートライブ(未映像化)でも日替わり演奏したので2006年~2010年まで一応毎年演奏していた事になる。日替わりやら1日限りな上に映像化されないライブばかりだったので、ファンにとっては依然としてレア曲のままだったが、メンバーとしては毎年演奏している曲で多少認識にズレが生じていた時期かもしれない。
本編最終曲として演奏された。原曲アレンジではBreak3でも本編最後、2006-2007年の「COUNTDOWN REQUEST SPECIAL~007 大阪より愛をこめて~」でも演奏はしていたようだが、いずれも映像化は無く、原曲アレンジでの映像化はこれが初となり、今この曲が最後に来るかという意外性があった。このツアーで見せていた力を入れる部分でかがみこむかがみこみ歌唱法も駆使しながら安定した歌と演奏になっている。
4th Live DVD/Blu-ray Summer Day
『DEEN JAPAN PARADE 47~絆~』
2017年47都道府県ツアー9月1日愛媛県松山市民会館小ホール公演の映像。同作品にライブCDでも収録。PARADE Style。
「LOVE FOREVER」も2010~2015年の映像が無いが、今作も2009~2016年の映像が無く、前回を最後にしばらく演奏されておらず、2013年末~2014年にかけてのBreak18~CIRCLE 20→21~のアコースティックコーナーで日替わりで久々に演奏。映像化されている3月9日最終公演でも演奏されていたが残念ながら抜粋収録の犠牲になりカットされてしまっていた。今回それ以来久々の演奏。47ツアーに向けて『PARADE』を3人だけで制作したものの、例によって供給と演奏枠数が合っておらず、新曲がほとんど演奏されなかった。今作はアルバム内のリメイク枠で収録されており、夏という事もあってか日替わり枠で演奏。メインで映像化された9月2日の徳島公演では演奏されていなかったが、前日の愛媛公演での演奏が収録された。
ストリングスパートを同期で流してピアノとギターとボーカルを生演奏。「少年 featuring Lynx」よりもアコースティック色の強いアレンジになったものの優しく包み込むような歌唱だった「少年 featuring Lynx」と打って変わって序盤こそ静かだが後半になるにつれて大熱唱となり、着席歌唱のアコースティックにしてはかなり力のこもった歌唱になっているのが映像ではより印象的。
5th Live DVD/Blu-ray Summer Day
『DEEN LIVE JOY-COUNTDOWN SPECIAL~ソロ!ソロ!!ソロ!!!~』
2017年12月31日Zepp Tokyo公演の映像。3人だけの演奏でのPARADE Style。田川伸治在籍時の最終演奏。
池森→山根→田川のソロステージの後にDEENでのライブを行い『PARADE』収録曲を生バンド演奏したバージョンを中心に披露したが、今作は47ツアー同様にステージに3人だけが残っての演奏となった。ストリングスパートを同期で流してピアノとギターとボーカルを生演奏で47ツアーと同じだが、47ツアーでは3人着席だったのが今回は池森さんのみ立って歌唱。これもあってか47ツアーほどの大熱唱ではなく、熱唱くらいな動きになっているという違いがある。
6th Live DVD/Blu-ray Summer Day
『DEEN LIVE JOY 2020~All your request!!~』
2020年Break22の1月30日Zepp Tokyoでの映像。原曲キー。Guitar:侑音、Bass:石田純、Drums:矢野顕太郎。矢野顕太郎のドラムは現時点でこれが最後。また長年使用していたZepp Tokyoでの最後のライブ(2021年閉館)。リクエストによる選曲とされるが明かされたトップ10内には入っていない。
ここに来ての初の原曲キーフルサイズ映像。Break3(未映像化)が初披露なので原曲キーでの演奏自体もBreak3以来だったと思われる。侑音は設置型アコースティックギターとエレキギターを使い分ける演奏。2018年の原曲キー復活後、回を追うごとに精度を増して低音の不安定さも解消されていった黄金期がまさにこの時期だったと思うんだけど、ボーカルは25年前の曲を今になって原曲キーに戻して歌っているとは思えないような安定感。新バンドメンバーによる演奏も激しすぎず丁寧な仕上がり。ベストアクト。
7th Live DVD/Blu-ray Summer Day
『DEEN at BUDOKAN DX-30th Anniversary-』
30周年記念で5年ぶりに開催した2023年3月12日日本武道館公演の映像。Guitar:侑音、Bass:石田純、Drums:北村望、Saxphone:ヒロムーチョ+ストリングス隊4名。
アコースティックコーナーではないが、花道先端にメンバー2人とストリングス4名、メインステージに残りのバンドメンバーという編成でストリングスバージョンのバラードメドレー的な感じで演奏した1曲。今作は2番カットのショートサイズとなっている。ストリングスが前面に出ているがリメイクバージョンではなく原曲アレンジを基にしたような感じ。若干低いというか低音に余裕がある感じがするので-1かな?ヒロムーチョの出番はさすがにほとんどないが、エンディングで少し目立ってサックスを入れてきている。
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