森高千里 シングル回顧2~1994-1999~

ワン・アップ・ミュージック設立以降の活動後半(ワン・アップ・ミュージックは現在のZetimaへ変化してワーナーから完全独立した)。

この時期になると大きな変化はなくなったが、セールス的には全盛期を迎えた。といってもドラマタイアップでポーンとミリオンが出ていた90年代においてあまり大きな当たりも無く、シングル最高ヒットで40万台というのは当時としては大ヒットというほどでもなく、年間チャートになると50位を下回る。「気分爽快」でも年間54位だし、最高ヒットの「二人は恋人」に至っては95年なので年間82位である。これは同時代に活躍していた女性ソロシンガーに比べてもかなり低い。

しかし95年のベスト盤『DO THE BEST』はミリオンを越える大ヒットを記録。1995年の年間チャートでも10位を記録して年間トップ10入りを果たした。これは逆にシングルでミリオン前後のヒットを出している同時代に活躍していた女性ソロシンガーらでも達成できていない偉業であり、大きな1発は無いがヒット曲を連発していた事が実を結んだものと思われる。

一方でこのベスト盤の大ヒットを機に次のシングルからはいきなり売上が半減。タイアップは続いていたが、徐々にヒットから遠ざかっていく事となった。かろうじて年末バラードシングルで持ち直して96,97年と2年続いて存在感は示していたものの、97年の「SNOW AGAIN」を最後に98年以降は本格的に低迷した。

99年には江口洋介との結婚・妊娠を発表。これに伴い新作アルバムが制作されなくなり、99年後半はリメイクシングル、ベスト、リミックス等の企画盤のリリースが相次ぎ、産休に突入してそのまましばしの半引退状態となった。

以降も自選ベストの発売やCM出演などちょいちょいと活動しつつ、00年代後半以降はTV出演も徐々に再開された。2012年の25周年で『ザ・シングルス』発売を機に主にYou Tubeを主戦場として200曲セルフカバー企画を行い、コンサート活動なども行うようになった。しかし現在でも新作アルバムの制作や、そもそもに通常の新曲の発表などは行われていない。

2020.5~6執筆

「森高千里 シングル回顧2~1994-1999~」の続きを読む…

森高千里 シングル回顧1~1987-1993~

シングルが40枚だったので20枚で分割したが、実際の公式ではレコード会社が変わった~19th、20th~で分けられることが多い。厳密には20thは新レコード会社ワン・アップ・ミュージックを設立したが品番は前のままという過渡期で、21stから品番もワン・アップ・ミュージック独自のものに切り替えられた。

また音楽的には自身で楽器演奏(主にドラム)を開始したタイミング(「渡良瀬橋」以降)が大きな転機となっているほか、それ以前にも個性的な歌詞を自作し始めた、派手な衣装を止めたなどいくつかのターニングポイントがあるのがこの前半の特徴だ。

初期の路線は特段個性のあるものではなく、ある程度時代に即したような曲が並んでいたが、まずとんでもない歌詞で強烈なインパクトを残し、そろそろ耐性が出来てきて歌詞がインパクトなだけでは前ほど驚かなくなってくると、自ら楽器演奏を開始するという流れは鮮やか。唯一無二の存在へと進化していった前半を振り返る。

2020.4~5執筆

「森高千里 シングル回顧1~1987-1993~」の続きを読む…