タンポポ シングル回顧~1998-2002~

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タンポポ シングル回顧~1998-2002~

98年にメジャーデビューしたモーニング娘。が3rd「抱いてHOLD ON ME!」で初の1位を獲得して最初のブレイクを迎えたタイミングで、初の派生ユニットとして誕生したのがタンポポだった。メンバーは1期の石黒彩飯田圭織、2期の矢口真里の3人。当時のモーニング娘。よりもさらに大人っぽさを強調したセクシー路線で2作のシングルをリリース後にオリジナルアルバムも発売。そこからシングルカットされた「たんぽぽ」は爽やか路線となっていた。この時点まではまだ様々なグループを手掛ける前だったので早期の1stアルバム制作という好環境含めてかなり丁寧なプロデュースワークが展開していた。

「LOVEマシーン」の大ヒットで状況が大きく変わっていく渦中の10月に4thシングル「聖なる鐘がひびく夜」を発売するも、年明けに石黒彩がモーニング娘。を脱退したためタンポポも脱退。リリースは無いが冠ラジオやライブでは2人編成での活動がしばし続いた。

その後プッチモニに4期吉澤ひとみが加入したタイミングで、タンポポには同じ4期の石川梨華加護亜依が加入し4人組に。以降はガールポップ路線となり、プッチモニと連動してのシングルリリースが3回続いた。売上ではプッチモニに比べて下回っていたものの、飛び道具要素のない正統派なガールポップ路線は非常に評価が高く、ハロプロで最初に聞くなら聞きやすいのはタンポポだという声も当時一部であった。

しかし02年7月の通称ハローマゲドンにより、なんと石川以外強制脱退紺野あさ美・新垣里沙・柴田あゆみ(メロン記念日)が加入して新体制になると発表された。プッチモニの再編成は後藤・保田のモーニング娘。卒業が発表されていたためまだやむを得ない部分があったが、初期メンでありタンポポというグループへと愛着を常日頃語っていた飯田・矢口には卒業予定は無かった。ミニモニ。と兼任していた矢口矢口はミニモニ。も脱退することになるもハロプロキッズと新たなユニット結成という救済が発表されていた。同じくミニモニ。兼任だった加護はミニモニ。には残留した。飯田には本当に何の救済も無かったため、あんまりな仕打ちだと批判が噴出した。

9月4日のベスト盤『All of タンポポ』でこれまでを総括した月末の26日には新編成での1発目としてシングル「BE HAPPY 恋のやじろべえ」がリリースされるも人気は大幅下落。続いて予定されていた新編成プッチモニのシングルはリリース延期のまま破棄となり、タンポポの新曲発売もこれにて停止。1年後にラジオが終了し、解散宣言無くタンポポもまたフェードアウトしていった。

2019.12新規執筆(プッチモニ同様に2007年頃の過去曲回顧を全面破棄して書き直し)

1st ラストキッス

B00005G3QC
98年11月18日

石黒彩、飯田圭織、矢口真里

編曲:小西貴雄
3rd「抱いてHOLD ON ME!」が初の1位を獲得して最初のブレイクを迎えていたモーニング娘。の派生ユニットしてデビューしたタンポポのデビュー作で30万枚を越えるヒットを記録。最終的に「恋をしちゃいました!」「乙女パスタに感動」に続く3番ヒットとなるが、本家が50万弱のヒットの中で派生ユニットで30万ヒットはなかなか驚異的だったと思う。「恋をしちゃいました!」「乙女パスタに感動」の頃にはもう一気にCD売上全体が下落しまくっていたので98年という時代が良かったのかもしれないが、それでも「LOVEマシーン」直後の「聖なる鐘がひびく夜」でも20万越えたのがやっとだったし、何だか今作は異様に売れた感じはある。

かなり大人びた雰囲気の失恋ナンバー。決してくちびるお化けではな“くちびるにだけ”がやたら連発されるのでこの部分のメロディーがやたらと印象に残る。10代だった飯田・矢口には背伸び気味の世界観だったように思うが、一応歌詞中では”初めての恋終わった”という初恋設定が含まれているので設定自体はそんなに大人びてもいないのか。好みの曲調ではないがコーラスワーク含めて完成度が高い1曲だと思う。
★★★☆☆
1stアルバム『TANPOPO 1』(single version)
1stアルバム『TANPOPO 1』(album version)
ベスト『All of タンポポ』
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』

ラストキッス
タンポポ
2008/12/10 ¥204

2nd Motto

B00005G3QM
99年3月10日

石黒彩、飯田圭織、矢口真里

編曲:河野伸
大人っぽさをさらに突き詰めた2作目。当時モーニング娘。でリリースされた『Memory 青春の光』もNY録音のオケといいコーラスワークといい音楽的に凝りまくっていたが、凝りすぎてかなり覚えにくく親しみにくい曲調になってしまった。この時期の凝りまくりの方向性はヒットチャート的にも失策で、そこに力入れても世間には伝わらないと判断されたようでこれっきりとなった。『Memory 青春の光』は40万ヒットを記録していたが、今作はアルバム先行も響いて10万割れとなった。

今作に関してはやりすぎは良くないな…と思ってしまうような楽曲。吐息を連発したり、歌い方もかなり全力で色っぽく歌っているのが過剰すぎる。色っぽく歌いすぎても聞いてて引くだけだなっていうかなんていうか。一方でオケの完成度は異様に高く、「Memory 青春の光」同様にNYレコーディングを行った効果が存分に発揮されている。
★★★☆☆
1stアルバム『TANPOPO 1』(album mix)
ベスト『All of タンポポ』
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』

Motto
タンポポ
2008/12/10 ¥200

3rd たんぽぽ(Single Version)

B00005G3QW
99年6月16日

石黒彩、飯田圭織、矢口真里

編曲:小西貴雄
唯一のオリジナルアルバム『TANPOPO1』収録曲をボーカル再録音&リミックスでシングルカット。好評だったからシングルカットしたと言っただけあってタンポポというユニットを象徴する代表曲として扱われた。実際シングルカットにも関わらず2ndを上回る売上を記録するなどセールス面でも好評が反映された。前2作とは違い、明るくさわやかな曲。どこにだって咲く花だけど根強く咲くたんぽぽのようにあれというユニットコンセプトが反映され、これはメンバー自身にも響く活動方針になっていたと思う。今聞いてもいい曲。

Grand Symphonic Versionは文字通りにオーケストラバージョンみたいなリアレンジだが、飯田圭織、矢口真里、石川梨華、加護亜依の4人体制ではなく、石黒彩のボーカルテイクも使用した幻の5人バージョン。
★★★★☆
1stアルバム『TANPOPO 1』
ベスト『All of タンポポ』(Single Version)
ベスト『All of タンポポ』(Grand Symphonic Version)
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』(Single Version)

たんぽぽ(Single Version)
タンポポ
2008/12/10 ¥204

4th 聖なる鐘がひびく夜

B00005G3RB
99年10月20日

石黒彩、飯田圭織、矢口真里

編曲:小西貴雄
『LOVEマシーン』の1ヵ月後にリリースされた結果的に石黒彩の最終参加作品今年最速のクリスマスソングみたいな宣伝もしていたが、あまりに早すぎて街がクリスマスモードに染まっていく前にチャートアウトしてしまっていた。前作の爽やか路線でコーラスワークも生かしつつそのまま奇をてらわないクリスマスソングをやってみたといった感じの普通にいいポップスだが、「LOVEマシーン」とプッチモニの「ちょこっとLOVE」に挟まれたリリース位置を思うとこの曲の正統派っぷりが一際輝く一方でこの2作がミリオンヒットして今作が20万程度で終わったのはそのままインパクトの差でもあって難しいところ。耐用年数が高いのは今作だと思う。
★★★☆☆
ベスト『All of タンポポ』
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』

聖なる鐘がひびく夜
タンポポ
2008/12/10 ¥204

5th 乙女 パスタに感動

B000059O5J
00年7月5日

飯田圭織、矢口真里、石川梨華、加護亜依

編曲:永井ルイ
石黒彩の脱退によりしばらくライブやラジオは2人編成だったが、モーニング娘。4期からタンポポには石川梨華、加護亜依が加わって4人編成となった。プッチモニに吉澤ひとみが加入したので4期は辻希美だけ取り残される事となったが、年明け01年には低身長の矢口と加護と辻とココナッツ娘。のミカでミニモニ。としてデビューしたので当時のモーニング娘。でソロデビューもユニット参加もしていないのは安倍なつみだけという状況になった。今作以降は基本的にタンポポ、プッチモニは連動しての稼働となり、ほぼ連続でシングルをリリースする形で3作続いた。

ブリティッシュ風味と形容されることが多かったが、これは当時のつんくが『A HARD DAY’S NIGHT つんくが完コピーやっちゃったヤァ!ヤァ!ヤァ! Vol.1』というビートルズのカバーアルバムを出したり、多忙になっていくプロデュースワークの間に自身の所属するシャ乱Qとは別にビートルズに傾倒したソロ活動をしていたのも反映されていると思われるが、4人になってからのタンポポは正統派のガールポップ路線となり、ギミックやインパクトよりも正統派のかわいらしさ、正統派のポップなメロディーを聞かせる方向性となった。当時は他のハロプロはノリが苦手だけどタンポポだけは聞きやすいとかハロプロを最初に聞くならタンポポがお勧めだという論調も生まれた。

金曜日に彼と過ごす休日を想像して盛り上がる女の子のウキウキな様子を歌ったかわいらしいポップナンバー。タイトルは冒頭で昼休みにスープパスタに感動したと触れているだけでその後の歌詞の内容には全く関わりが無く、さらにジャケ写もいつの時代ですか?というような最早誰が誰だかパッと見で分からない珍妙なモノで、タイトルと見た目で珍品扱いされがちなのがちょっと惜しかった。歌衣装とかも普通にかわいらしかったし、ジャケ写の格好が出てくる余地はPVにすら全くなかったのになぜこんなことに…。
★★★★☆
ベスト『All of タンポポ』
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』

乙女 パスタに感動
タンポポ
2008/12/10 ¥204

6th 恋をしちゃいました!

B00005HUWE
01年2月21日

飯田圭織、矢口真里、石川梨華、加護亜依

編曲:渡部チェル
前作同様のガールポップ路線。より自信をもって突き詰め、今回はジャケ写もタイトルもそのまま正統派勝負。プッチモニの方が終始売上は格上だったが、プッチモニが売上を落としていた中で、タンポポは前作→今作でわずかに売上が上昇して今作で最高ヒットを記録したので、楽曲自体も好評だったものと思われる。恋に落ちた女の子のキラキラまぶしい心情を綴った歌詞は随所でわざとらしく拙い感じを醸し出してアイドル的な、主に加護ちゃんのロリ感をブーストしてきたと思いきや、サビの”ラーメンを食べました”に呼応するコーラスが“食っちゃった”と突如野郎っぽい言葉遣いだったりもするところにつんく独特のセンスが出ているように思う。

つんくのコメントによれば”オケは徹底的に骨太に、歌い方も「ブリッコ禁止」「かわいい禁止」、「かっこいい」をテーマに歌ってくれ、と指示”したそうだが、歌詞やコーラスやガヤなんかもかわいらしいものなのであまりかっこいい印象はしない。ただ確かに若干ボーカルが全員強めに歌っているような気はする…かもしれない。リズム隊(ドラムとベース)は7 HOUSEのメンバーが担当していて生音志向なのも丁寧で良かった(後に飯田圭織が結婚した相手はこの7 HOUSEのボーカルだった人である)。

あと個人的には当時NINTENDO64版のスマッシュブラザーズが友人間でブームなっていて、よく自宅でシングル詰め込みCD-Rをかけながらやっていたので、この曲のコーラスの「やっちゃった」の瞬間に「殺っちゃった」と叫びながらスマッシュ、というのが流行った思い出。
★★★★★
ベスト『All of タンポポ』
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』

恋をしちゃいました!
タンポポ
2008/12/10 ¥204

7th 王子様と雪の夜

B00005RF0R
01年11月21日

飯田圭織、矢口真里、石川梨華、加護亜依

編曲:永井ルイ
唯一の1位獲得シングル。前2作ではタンポポ→プッチモニの順番でリリースしていたが、今作時のみ初めてプッチモニ→タンポポというリリース順になり、結果プッチモニがKinKi Kidsにぶつかり初の2位、タンポポは敵なしで初の1位という結果となった。自力人気の差から売上は普通にプッチモニの方が10万程度高い。クリスマスという単語は出てこないがクリスマスを思わせるガールポップ路線のウィンターソング。やはりかわいらしい曲でタンポポの王道が完全に完成されている印象。この時期だけ起用されていた永井ルイというアレンジャーも非常に合っていたと思うんだけどハロプロ御用達アレンジャーにはならずこの時期限定だったのが惜しい(というか個人的にこのアレンジャーいいなと思ったハロプロのアレンジャーって大体その時限定で終わる辺りからして好みとズレているんだと思う。

全体にラブラブな雰囲気のラブソングではあるが、冒頭の“テレビを見てたら不安になっちゃって”というくだりには、911テロ直後の世相が反映されていて、さらっと時流を取り入れるつんく流が垣間見える。

楽曲の評判は良かったし、この2期タンポポのガールポップ路線満載の2ndアルバムは聞きたかった。
★★★★☆
ベスト『All of タンポポ』
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』

王子様と雪の夜
タンポポ
2001/12/19 ¥204

8th BE HAPPY 恋のやじろべえ

B00006IICU
02年9月26日

石川梨華、紺野あさ美、新垣里沙、柴田あゆみ(メロン記念日)

編曲:永井ルイ
大改革ハローマゲドンにより、石川以外がリストラされ、当時5期として加入したばかりの紺野あさ美、新垣里沙、メロン記念日の中心メンバー柴田あゆみが加入。前作の半分以下の6万程度に終わり、最低売上を更新する事態となり、続けてリリースされる予定だったプッチモニは発売延期のまま中止となり、タンポポの新作もこれっきりとなるなど事実上の改革失敗となった。

アレンジャー永井ルイは継続起用しているものの、下敷きがHIP HOPになっていて平メロや間奏はラップ調、2期タンポポのガールポップ的な部分はサビメロに残しながらサビでもポップなメロディーのバックでスクラッチ音やCheck! Check!、Ah!Ah!などHIP HOP要素を入れまくっているので何だか摩訶不思議な印象に…。前のタンポポのポップ感を残しながらも新しいタンポポへと変化する過渡期的な立ち位置になるはずだった…のかもしれない。
★★★☆☆
ベスト『タンポポ/プッチモニ メガベスト』

BE HAPPY 恋のやじろべえ
タンポポ
2002/12/18 ¥204

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