発売30周年記念『Memories』~That will never disappear~

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2014年Complete Sorasanaide、2016年Always Not Alone、2018年Many Times Negattayoに続き、2023年30周年でTake away completelyAgain and Again Spread Wingが連続公開されたばかりだったが…いやこれもしかしてアイツ…やるつもりか…?という薄々感じていた予感通りに30周年3作目6度目のバカ企画がやってきてしまった。

3rdにして初めて共作ながらメンバー作詞が採用され、バラード2作が続いた後の初めてのアップテンポな表題曲として発売された3rdシングル。45万枚のヒットは7thまでの中では最も低く唯一の50万割れ、他のシングル曲のイメージとも異なり、知名度的にもやや劣るシングル曲ではある。人気があるかどうかも正直良く分からず微妙である。しかしライブアレンジしがいがあるという事なのか比較的定番曲の一角を担っており、初期からライブアレンジが大幅に施されていて聞きどころの多い楽曲でもあった。

今回発売30周年を記念し、スタジオ音源全バージョンはもちろん、ライブCD、ライブ映像作品に収録された全ての「Memories」を完全網羅した史上初のThat will never disappearをお送りする。たぶん歌詞に記載されていない英語詞ラップ部分の最後はこう言っているのではないかという事でサブタイトルに採用したがメモリーズとディサピーアしかハッキリ聞き取れないので間違っているかもしれない。こっそりタイトルが変わっていたら誰かに指摘されたんだなと静かに察してほしい

何せ最初から最後まで全部同じ曲について何度も語っているという、BD史上6度目になるというのに未だ誰も足を踏み入れてこない究極の企画である。読んでいるとあまりに同じ曲について延々と語り続け、各ライブ映像も歌い方とアレンジの細かい差異以外に書く事が乏しくなる…と思いきやよく見ると今までの過去5回に比べると割と違いがあるんじゃね?とお気づきになるかもしれないが、それでも相変わらずの長さ、追いかけるものがたくさんありすぎて読むことから逃げてたなんて事になるかもしれない。同種の企画も6度目、しかも2023年だけで3度目となると出オチ感ハンパなく、ますます面白くもなく、現実にやられそうで、Complete Sorasanaide1発目の新鮮さを思えばこのシリーズのフォーマット自体がもうおわりだと思い知らされたりするかもしれない。それでもこの曲も30周年を迎えたのである。消えやしないMemoriesを拾い上げようではないか。そして明日に向かいもう一度

2023.8~9
激しい雨音がしても夏が終わる気配が微塵もない酷暑の中、じわじわと聞き続けて見続けて執筆の末完成。

Studio Recording never disappear

1st never disappear
Memories

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1993年9月22日
作詞:池森秀一・井上留美子、作曲:織田哲郎、編曲:葉山たけし
先日取り上げた30周年回顧は下記。

3rdSg Memories
3rdSg Memories1993年9月22日前作から2ヶ月と早いペースでのリリース。ジャケットは池森ソロショット。ソロジャケットは3作目にして初となったが、DEENのジャケットは以降は池森ソロショットである事が多い。裏ジャケットでは前作

打ち込み色が強いため、初期からライブアレンジが著しい。原曲準拠のアレンジをライブで再現したのは15周年も越えた2009年の武道館ライブ(キー下げ)、2018年武道館(原キー)が最初だったりもする。

Promotion Video never disappear
THE GREATEST CLIPS 1993-1998
DEENAGE MEMORY』初回特典DVD『DEENAGE MEMORY THE MOVIE 1993-2012』

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イントロの途中から1コーラス。「翼を広げて」同様にBreak1のライブ映像にCD音源を被せた偽ライブ映像仕立てのクリップ。結果的にBreak1当時の音源が乗った映像は公開されずじまい(『DEEN LIVE HISTORY-20th ANNIVERSARY-』には別の未公開映像Break5が収録)。他の曲同様にいきなりキー下げで残念な仕上がりだった事は想像できるが…。

『DEENAGE MEMORY THE MOVIE 1993-2012』は歴代シングルPVをダイジェストでさかのぼっていく映像版ノンストップMIX的な映像。『THE GREATEST CLIPS 1993-1998』収録の映像をさらに短くして”現実に”の部分から収録。

LEGEND of 90’s J-ROCK BEST LIVE&CLIPS

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1コーラス収録。全編モノクロ。『THE GREATEST CLIPS 1993-1998』に収録されている『SINGLES+1』のメドレー映像でもサビの一部(“抱きしめたい叶うなら”まで)が当時のボーカルレコーディング風映像で使用されていたものの池森単独カットしかなかった。『LEGEND of 90’s J-ROCK BEST LIVE&CLIPS』では初の1コーラス収録となり、仲居辰磨・倉澤圭介と共に初期メンバー4人でスタジオでレコーディング作業している風の貴重映像となっている。

2nd never disappear
Memories

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2005年11月23日 セルフカバーベスト『DEEN The BEST キセキ』
編曲:CHOKKAKU
通称キセキ Version

スリリングなギターの音色が印象的なアレンジだが原曲同様にバンドアレンジではなく完全に打ち込みアレンジ。より洗練されたようなSMAPでも数々の名アレンジをしてきたCHOKKAKUの手腕が光る好アレンジ。後述の次のアレンジ(2007)がすぐに出来上がってしまったのですぐにライブで演奏されなくなってしまったが、しばらくすると復権して演奏される機会も増加した(ただメドレー処理が多くなった)。

3rdBest DEEN The Best キセキ
3rdBest DEENTheBestキセキ2005年11月23日全曲新録音のセルフカバーベストアルバム。デビューから干支が1周した12周年を記念しての作品と説明された。新たな気持ちで15周年へ向かうとも説明され、この頃より日本武道館公演を

3rd never disappear
Memories 2007

2007年8月22日 4thクラシックスシングル『Classics Four BLUE Smile Blue』
編曲:田川伸治
過去3作でのクラシックスでのリメイク枠はちゃんとしたバージョン名がつけられていたのにこの時はタイトルに年号が入っているだけとなり「SUNSHINE ON SUMMER TIME 2007」と共に発表された。「SUNSHINE ON SUMMER TIME」は『キセキ』には選曲されておらず初リメイクだったものの、今作はキセキVersionから2年未満で、かなり早期にまるで上書きするようなリメイクとなった。

当時事務所グッデイに所属していたラップ2人組グループJtoSの”S”に該当するSunny(現Sunny Boy)を招いてラップパートを復活させ、原曲の要素を取り戻しつつも新しく構築したような新アレンジだが、何より3バージョン目にしてようやくバンドサウンド主体で制作され、初めてベースドラムが生演奏で収録されているのが大きな違いといえる。今作の発表以降、このバージョンでのライブでの演奏を一時的に連発した事からもライブで演奏できるアレンジというのが前提にあったっぽい。発表後一定期間使用されたが、定番曲の座からやや格落ちして外されるかメドレー送りになる事が増えていった2010年頃を境にほぼ演奏されなくなった。

4thCl Classics Four BLUE Smile Blue
4thCl ClassicsFourBLUESmileBlue2007年8月22日2作連続で一気に畳みかけ、これにて四季4作が揃ってクラシックスシリーズ完結作。2008年15周年の日本武道館公演に向けて、武道館公演は全国からみんなに集まって

4th never disappear
Memories

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2023年3月8日 『DEEN The Best DX ~Basic to Respect~』DISC-1『DEEN The Best Studio Live 30th』
30周年を記念して新規制作された初の原曲アレンジ準拠のセルフカバー。相変わらずバージョン名が無いがStudio Live 30th Ver.とか30th Ver.、Studio Live Ver.などと区別されるようになるのではないか。全曲原曲アレンジのまま初期5年(B-Gram期)のシングル11曲が選抜されてスタジオライブ形式で再レコーディングされた。メンバー2人に加え、田川伸治脱退以降のサポートである侑音(Guitar)、石田純(Bass)、北村望(Drums)、ヒロムーチョ(Saxphone)が演奏を担当。

原曲準拠とはいえ原曲が打ち込みだったので生演奏に置き換えただけでもだいぶ別のアレンジっぽく聞こえるくらいには変化している。田川伸治脱退の2018年武道館以降は原曲アレンジ準拠の生演奏で演奏する機会も増えていたのでそれがここに来てスタジオ音源化されたともいえる仕上がり。ただ2018年以降のライブ同様にラップパートを池森さんがやることは無く、ラップパートは事前録音のオケ(?)を流しているのか演奏メンバーの中で誰もやっていない。かなり加工ボイスっぽくなっていて誰だか分からないが、池森さんの声を加工しまくっているのかなんなのか…。

30周年武道館では厳密にはこのバージョンを基にしつつ、ラップパートを削除してヒロムーチョのサックスソロにする、キーを原曲から―1にするといった変更を加えて演奏された。

Another never disappear
DEEN Greatest Hits アカペラメドレー feat.とおるす

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2023年3月8日 『DEEN The Best DX ~Basic to Respect~』初回生産限定盤Premium Disc『DEEN The Special Track』
編曲:とおるす
アカペラYouTuberとおるすによる多重アカペラで構築されたサビを繋いでいくアカペラメドレーの1曲として登場。他の曲は全てサビ部分が採用されている中でなんとこの曲だけラップパートのみを採用。30年目の真実!!この曲のサビはラップパートだった!?このためこの曲だけ歌詞が未記載になっている上、池森さん歌っておらず、誰がラップしているのかも良く分からない。

LIVE CD never disappear

1st LIVE CD never disappear
『Power of Love』

1999年12月11日LIVE JOY Break4~Soul inspiration”1999 Special”横浜アリーナ公演の音源。DEEN初のライブ音源であり、来る初のライブDVDからの先行収録であった。よって直後に映像化もされている。このライブ音源自体はアルバム未収録でC/Wでしか聞く事ができない。間髪を入れずに次の曲「眠ったままの情熱」の演奏が始まったため、無理にぶった切らずに「眠ったままの情熱」のイントロ部分も残しつつフェードアウトしていく処理が施されている。

DVD初期の作品だったため、DVDの音量はかなり小さく処理されている。よって音源だけならこのCDのライブ音源の方が迫力のある音で聞く事ができる。

2nd LIVE CD never disappear
DEEN at 武道館~15th Anniversary Greatest Singles Live~

2008年6月8日の初の日本武道館ライブの音源。2007アレンジでの演奏。後に映像化された。

3rd LIVE CD never disappear
DEEN at 武道館 2015 LIVE JOY SPECIAL(Blu-ray)』のみ付属CD

2015年10月11日の日本武道館ライブの音源。同作品に映像で収録。メドレーの最後にキセキVersion間奏~サビのみ。このCDでは「武道館 Special Rock Medley」の最後なので頭出しできず、個別に聞くのがめんどい。映像ではチャプター分けされている。

4th LIVE CD never disappear
DEEN JAPAN PARADE 47~絆~(Blu-ray)』のみ付属CD

47都道府県ツアー2017年9月2日徳島県オデオン座公演の音源。同作品に映像で収録。

5th LIVE CD never disappear
DEEN at BUDOKAN FOREVER~25th Anniversary~』完全生産限定プレミアム盤のみ付属CD
単独配信

2018年3月10日の日本武道館ライブの音源。同作品に映像で収録。現在は単独で配信もされておりストリーミングでも聞ける

6th LIVE CD never disappear
DEEN The Live 2022~Hot mirror ball & Spur night~』完全生産限定盤のみ付属CD

Break24の2022年5月13日Zepp DiverCity TOKYOのライブ音源。同作品に映像でも収録。新バンドメンバー(Guitar:侑音、Bass:石田純、Drums:北村望)による2007アレンジ。

7th LIVE CD never disappear
The Last Journey 47 ~扉~-tour documentary film-

4度目にして最後と宣言した47都道府県ツアー2022年8月8日千葉市美浜文化ホール メインホールのライブ音源。同作品に映像で収録。メンバー2人+ギター侑音のみの3人編成だがベースドラムその他足りない音を新規打ち込み制作して同期で流す原曲アレンジ。

8th LIVE CD never disappear
『DEEN at BUDOKAN DX-30th Anniversary-』

2023年3月12日の日本武道館ライブの音源。同作品に映像で収録。原曲アレンジだがラップなし、キー下げ(-1)、Guitar:侑音、Bass:石田純、Drums:北村望、Sax:ヒロムーチョという編成。

LIVE DVD/Blu-ray never disappear

1st Live DVD/Blu-ray never disappear
Another Side Memories~Precious Best~(初回盤)

1998年6月22日Break2渋谷公会堂の映像。これ以降ベースは宮野和也。現存最古の映像。アコースティックコーナーでの今作限りのレアなアコースティックアレンジ。

サビのみのPVとしてライブ映像が流用されているだけでBreak1の音源は未発表のため、Break2で演奏した映像が現存最古の「Memories」ライブ映像となる。Break2では新たにアコースティックコーナーが立ち上げられ、恐らく原曲が打ち込みメインだったためか今作は早速アコースティックコーナー送りとなり大胆なリアレンジが施された。アコースティックコーナーというと長らく3人のみ(時々宮野+HIDE)という長年の印象も強いが、この当時は宇津本直紀が在籍しているため、メンバー4人体制。宇津本さんはパーカッションというよりもスティックをもって簡易なドラムセット(?)みたいなのを叩いており、池森・山根・田川3人アコースティックギターというかなり異色の編成(池森さんもアコースティックギターを弾いている)。田川さんの冒頭ソロギターから全体に田川さんの演奏が引っ張っていく形でスピーディーな演奏に切り替わり、アコースティックギターをジャカジャカかき鳴らしながらサビでは3人のコーラスワークも生かした新鮮なアレンジとなっている。残念ながら1コーラスで終了。そのまま次の「恋が突然よみがえる」の演奏が始まり、厳密に繋がってはいないがメドレー的な形式での披露だった。

2nd Live DVD/Blu-ray never disappear
LIVE JOY Special YOKOHAMA ARENA

1999年12月11日横浜アリーナの映像。『Power of Love』C/Wとして先行でライブ音源がCD化されていた。ドラムは宇津本直紀で在籍時の映像はこれが最後。C/Wで音源が先行リリースされていただけでなく、VHSから1年後の2001年に『LIVE JOY Special YOKOHAMA ARENA』DVD化の際に新設されたメニュー画面の1ページ目ではサビ部分、2ページ目ではラップ部分が使用されるなどやたらとフューチャーされている。

4人での最終映像にしてバンド演奏した唯一の映像。原曲の打ち込み色が強いため、生バンド仕様にだいぶアレンジしていて他の曲のライブバージョンと比べてもライブオリジナルアレンジ感が強い。山根さんはショルダーキーボードで間奏時はスピーカーに足を乗っけて演奏するなどロックっぽい(?)パフォーマンス。また冒頭と間奏のラップ部分は池森さん自らが力強くラップしているというのも最大の見どころとなっている。後年ライブでやる際には自らラップすることになったが譜面にラップ歌詞が残っていなかったので耳コピしたと振り返っていた。この後もしばらくラップパートを池森さんがやる映像があるものの、今作でのノリが最も良い。

早くも…ではあるけど「Memories」のライブベストアクトといっていい仕上がりだと思う。

3rd Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN LIVE HISTORY-20th ANNIVERSARY-

2000年Break5の10月19日渋谷公会堂公演の映像。ドラムは藤沼啓二。Break5を収録した『on&off>tour document of ‘need love』ではカットされており、『ALL TIME LIVE BEST』投票リストに入っていたので音源だけの収録の可能性もあったがこれも落選。このまま永遠に幻と化すのかと思いきや20周年の際の『DEEN LIVE HISTORY-20th ANNIVERSARY-』で蔵出しされた貴重映像。その代わり最後の収録チャンスを逃したBreak1のライブ映像が幻のままとなった。

基本的には横浜アリーナ時に近いアレンジで冒頭、間奏のラップパートを池森さん自らがやるところも同じだが横浜アリーナに比べるとラップ時のノリが抑えめになっていて落ち着いている。また山根さんは固定キーボードの演奏に変わっていて、たぶんキーボードの演奏パートや音色が横浜アリーナの音源とは変わっている。横浜アリーナの時はショルキーのパフォーマンスが派手な割にイマイチどの音を弾いているのか良く分からなかったりもしたが、この映像では横浜アリーナでのレーザービームのように鳴り響いていた音が無くなり、通常のピアノっぽい音色のキーボードが目立つようになっているほか、間奏ではキーボードソロもあり、田川さんではなく山根さんにスポットが当たる。

4th Live DVD/Blu-ray never disappear
『LIVE JOY COMPLETE 2002-2004』DISC-1『LIVE JOY-Break6-~Birthday eve~

2002年Break6の12月29日渋谷公会堂の映像。これ以降ドラムはHIDEコーラスとしてko-saku,入日茜が参加。これ以降キー下げ

アンコールの1曲目で演奏。宮野和也・HIDE・ko-saku・入日茜のサポート4人が先にステージに出ていてメンバー不在のまま宮野和也・HIDEの演奏スタート、遅れてメンバー3人が登場してギターとショルダーキーボードの演奏が加わっていく。キーは下がり、これまでのライブアレンジをさらに改変。イントロ部分では謎に山根さんがオケヒのような音をフィン!フィン!フィン!と連打して妙にアクが強くなっているが、これに乗じてイントロ部分のラップパートは削除。間奏のラップパートは残されているが、キーも下がっているのでかなり落ち着いた低音ラップに変わった。イントロや1番と2番の間のフィンフィンこそ目立っていたものの曲中でイマイチ演奏してないように見える(演奏しているっぽいキーボードの音もあまり聞こえない)山根さんだが、ラップ直後には中央に立って派手なキーボードソロで存分に存在感を発揮。ラストサビ頭では3人がくっついて並ぶ(この時点で山根・田川の立ち位置入れ替え)、その後は山根・田川が立ち位置を入れ替えたまま最後のサビを演奏するなど視覚的な見どころは多い。

低くなって落ち着いたなぁ…というのはあるけど、またしても新たなアレンジなので新鮮に見る事はできる。しかし2002年にもなってオケヒみたいなフィンフィン音はアーリー90’s感ハンパない

5th Live DVD/Blu-ray never disappear
『LIVE JOY COMPLETE 2002-2004』DISC-2『DEEN LIVE JOY-Break8 at Seoul-~Lookin’ for Utopia~

Break8の2004年1月18日韓国延世大学100周年記念館韓国公演の映像。コーラスとしてko-saku,入日茜が参加。Break8ツアー本編では演奏されていなかったが韓国公演においては90年代のヒット曲を大幅に増やしたセットリストに変更していてこの曲も追加された。後半メドレーの1曲目で1コーラス。「Medley」としてMemories~SUNSHINE ON SUMMER TIME~LOVE FOREVER~君さえいれば~手ごたえのない愛~Soul inspirationまで全部1トラックに繋げられておりチャプター分けされていない。

Break6でのアレンジを改変したもの。演奏開始時の手拍子がBreak6では普通にパン・パン・パン・パン叩いていただけだったのが、パンパンパン・パンパンとフィンフィンアレンジに合わせたリズムパターンに変更されているほか、Break6では目立っていた山根さんの派手なフィンフィンオケヒの音色は抑えめに、そしてその部分に冒頭ラップパートが復活した(ひっくい…)。そのまま1番を歌って次の曲へ移行する。いずれもキー下げで低ッ暗ッと思ってしまうのは否めないが、終わってみれば「Memories」という曲はキー下げによるパワーダウン感はそこまでではない方の曲なのかなとは思う。

CDにおいて原曲アレンジしか無かったのはこの時が最後となり、池森ラップがあるのもこれが最後となった。池森ラップふぉ~えば~

6th Live DVD/Blu-ray never disappear
BEST of DEEN キセキ LIVE COMPLETE

2006年Break10の最終公演2月2日東京厚生年金会館の映像。キセキ Versionの演奏。

全面打ち込みだったキセキVersionをバンド演奏(+足りない音は同期)でほぼそのまま再現した完成度の高いライブパフォーマンス。田川さんはこの曲限定で特殊なギターを持ち出して演奏しており、ギターのボディが枠しかなくて空白なので見た目にもインパクトがある。YAMAHAのサイレントギターと見た目が酷似しているので恐らくこれだと思われる。当時の声にバッチリ合わせたキー設定・アレンジだけに違和感も皆無。

7th Live DVD/Blu-ray never disappear
LIVE JOY COMPLETE 2006-2007

2007年Break11の1月28日東京厚生年金会館の映像。キセキ Versionの演奏。

珍しく2曲目と早期に演奏。1曲目の「ダイヤモンド」も原曲打ち込みの曲だったので冒頭で固めたのだろうか。前回に引き続いてというか前回と同じ演奏で、今回も田川さんはサイレントギターに持ち替えて演奏。前回との違いはイントロのストロークを何度もリフレインさせて演奏本格開始までがちょっと引き延ばされているところくらい。

この後も「瞳そらさないで」(イントロが鳴っている間に素早くエレキギターに持ち替え)、「このまま君だけを奪い去りたい」、「翼を広げて」と初期ヒットシングルを畳みかけたが「翼を広げて」イントロにキセキVersionのストリングスオケを流した以外はキー下げ原曲アレンジに戻ってしまっていて、終盤の「ひとりじゃない」と今作の2曲のみがキセキVersion生き残りとなった。この曲に関しては当面このバージョンでいいんじゃないかと思えるほどバッチリハマっていて実際こうして1度は生き残って継続使用されたというのに、同年夏には次の別アレンジ「Memories 2007」を制作してしまった事からも何かやりにくいところがあったのだろうか。この曲のためだけにサイレントギター用意して持ち替えなきゃならないというのはあるけど…。

8th Live DVD/Blu-ray never disappear
LIVE JOY 2007-2008 JAPAN ROAD 47+6』DISC-1

2007年の47都道府県ツアー9月14日東京公演(キリスト品川教会 グローリア・チャペル)でのライブ映像。3人だけの演奏+Sunny(JtoS)がゲスト参加「Memories 2007」を3人仕様にシンプルにしたようなアレンジ。

一応「Memories 2007」を基本にしているが、3人演奏用に大幅に簡易化されており、機械的な軽いシャカシャカリズム音を同期しながらの演奏。池森さんがアコースティックギターを演奏しているが歌の部分では演奏しておらず、間奏で補助的に演奏するのみ。キーボードは電子オルガンっぽい音色になっている。3人着席、Sunnyのみ池森さんの横に立っている…が、ラップの出番はイントロ、1番と2番の間、エンディングにしかないのでほぼその場でノッているだけの時間が大半。これだけのために事務所命令正直良く来てくれたな…ありがとう…と思ってしまう。

9th Live DVD/Blu-ray never disappear
LIVE JOY 2007-2008 JAPAN ROAD 47+6』DISC-2

2008年Break12の2月11日ZEEP TOKYO公演の映像。「Memories 2007」の演奏。

47ツアーは簡易版だったのでこのツアーでようやく「Memories 2007」のCD通りのバンド演奏が実現。また初めて1曲目の演奏となった。HIDEドラム→宮野ベース→田川&山根と演奏に入っていってから池森さんが登場して歌い始める。全体にCD版より迫力があってロック色が前面に出た演奏になっていてカッコいい。なお間奏のSunnyラップは削除されずにしれぇっと同期されていてどこからともなく流れてくる仕様。

10th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN at 武道館 NO CUT 15TH ANNIVERSARY PERFECT SINGLES LIVE

2008年6月8日の日本武道館ライブの映像。「Memories 2007」の演奏。

後半のロックメドレーから立て続けに演奏されたので当日見ていた感じだとメドレーが続いているようでもあったが、今作はフルサイズであり、メドレーではない単独披露扱いとなっている。山根さんがアコースティックっぽいギターを演奏していてキーボード不在パターンでの演奏。というかキーボードは同期で流れているので聞こえる事は聞こえるが逆に山根さんがジャカジャカ弾いているギターの音があまり聞こえない。パフォーマンス自体はBreak12と大きく変わらないが、山根さんだけステージの台から一段降りたところで終始演奏しているのであまり映り込んでこないし目立たない。

エンディング部分ではHIDEのドラムソロ、そしてベース宮野も加わってサポート2人のインスト演奏をしばし聞かせた後に、田川さんが2人を紹介してようやく演奏締め…と妙に引き延ばす。この間に山根さんはステージからとっくに消えており、池森さんもいつの間にかキーボードの位置に移動。ジャ~ンと演奏が終了しても今度は田川ギターソロがギュインギュインと続き、最後の1音をロングトーンで伸ばしているところに新たなギターの音色と共に上海ロックスター(のような恰好をした山根さん)が登場…と展開していく。要するに上海ロックスターに変身する時間を稼ぐためのエンディング引き延ばしで、最初から目立たない位置で演奏していたのもこのためだったのかも。

なお登場した上海ロックスターはエレキギターを演奏しながら花道の先端まで歩いていって観客を沸かせたが持ち歌を披露すること無くそのまま「ひとりじゃない」キセキVersionの演奏へと突入。翌2009年の武道館で上海ロックスターが登場した際に「去年も出た」と発言した事から、これは「上海ロックスターっぽい恰好をして観客を沸かせた山根公路」ではなく、「お友達のDEENの武道館ライブに呼ばれてわざわざ上海から来日したのに持ち歌を演奏させてもらえなかった上海ロックスター」という設定だった事が正式に判明した。

11th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN at 武道館 2009~LIVE JOY SPECIAL~

2009年5月9日の日本武道館ライブの映像。JtoSがゲスト参加しての原曲キー下げ

1曲目に演奏。以前はSunnyだけが「Memories 2007」に参加したが今回は2人でのゲスト参加となった。背景としては2月に出たアルバム『DEEN NEXT STAGE』の「Dance with my Music featuring JtoS」に参加していた流れでの武道館ゲストで当然「Dance with my Music featuring JtoS」も後に演奏された。OPでJtoSが登場するといきなりSay Ho!とかHo! Ho!とかHIP HOPノリで煽りだして不慣れな観客を戸惑わせつつもJtoSがド頭盛り上げを担った後に演奏を開始。今回は原曲キー下げアレンジとなったが原曲アレンジしか無かった頃はライブ用にかなりアレンジして演奏していたので原曲準拠のアレンジを生演奏で再現するというのは何気にこれが初。これは当時かなり新鮮だった。HIDEのドカドカドラムもかなり軽めの響きになるように処理してるし(HIDEのドラムさばきもいつものように元気に叩かずに軽めの動きに徹している)、けっこう徹底して原曲の雰囲気に生演奏(+同期駆使)で寄せようとしている感がある。

JtoSがラップを開始すると同時に中央から池森さんが登場して歌い出す。ラップパートも原曲と同じ部分で出番があり、特段増やしていないので派手にOPで登場したものの曲中大半でJtoSの存在感は消えている。また前述のようにオリジナルのラップ詞は譜面にないので原曲のラップ詞のコピーではなく、JtoSにオリジナルで任されていたのか、明らかにオリジナルとは言っている事が違う。締めの部分なんか明らかにMemoriesともdisappearとも言ってないように聞こえるし。

JtoSは当時はSunny、JUNを名乗っていたが、まもなくして事務所グッデイを離脱Hi BridzのJ.Speaks、Sunny Boyとユニット名も個人名も改名して活動を継続していた模様。ユニットとしてはそこまでブレイクしなかったが、双方個人のトラックメイカーとしては大出世しており、2010年代半ば以降の数々のヒット曲に関与している。JUN/J.Speaksはこちら、SUNNY BOYはこちら。安室奈美恵の「Hero」もいや…出世しすぎ…。

12th Live DVD/Blu-ray never disappear
ALL TIME LIVE BEST(完全初回限定プレミアム盤) 』DISC-3

2009年Break14の12月19日ZEPP FUKUOKA公演の映像。後半メドレー(夏の翼~瞳そらさないで~Memories~リトル・ヒーロー~YOU&I~Family)の1曲として原曲キー下げサビのみ演奏

映像化された中ではBreak2のアコースティックコーナーでの1コーラス演奏以来となるメドレーの1曲としての演奏。今回なんと原曲キー下げアレンジでのサビのみ。前回の2009武道館に比べるとバンド感が前に出ているのはあの時ほどドラムの処理を軽く抑えていないせいか。間奏部のドラムパートを引き延ばしてHIDEを少しフューチャーした後に「リトル・ヒーロー」へと移行するが、この間にリーダーがショルキーへとチェンジしているのでHIDEのドラムで引っ張ったのは持ち替えの時間確保だった模様。

この1つ前のBreak13では「Memories 2007」を演奏していたが最終日だけ「Burning my soul」に差し替えになりこれが映像化されているので映像は残っていない。ここまで最定番曲のポジションにあったが、このBreak14でメドレー送り(しかもサビだけ)となり、翌年の2010年武道館ではいきなりセットリストから外され、定番曲である事からも選曲が確実視されていた『ALL TIME LIVE BEST』でまさかの落選となり実は不人気(?)だった疑惑が発生してしまうとBreak15でも外される…など突如苦難の1年を迎える。通称(誰も言ってな)Memories青天霹靂の2010年

13th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN at 武道館2011 LIVE JOY SPECIAL

2011年12月21日の日本武道館ライブの映像。後半メドレーの1曲として「Memories 2007」1コーラスの演奏。

前曲「瞳そらさないで 2009」の間奏ギターソロからの”もう1度”で切り替えてからの1コーラス。このためチャプター分けも”もう1度”に合わせてあり、直接再生すると”もう1度”から始まる仕様。
Memories青天霹靂の2010年を乗り越えての久々の演奏は「Memories 2007」で武道館ライブに帰ってきた、…が、後半メドレーの1曲として処理されるなど明らかに格落ち感のある扱い。

14th Live DVD/Blu-ray never disappear
マリアージュ』初回盤DVD

2012年Break16の1月28日ZEPP TOKYOの映像。久々のキセキVersion

『Graduation』を引っ提げてのツアーなので『Graduation』から3曲演奏した後に4曲目に登場したがここでキセキVersion。続く「瞳そらさないで」「このまま君だけを奪い去りたい」も当時以来のキセキVersionで演奏していた。前2回のキセキVersionでサイレントギターのようなボディ部分が枠しかないギターを演奏していたが今回は普通のボディのアコースティックギターを演奏。それ以外にあまり大きな変化はなく安定した演奏。

2012年の47ツアーではTraingle Cover Versionも制作されなかったため出番なし。続く『BEING LEGEND LIVE TOUR 2012』でも90年代メドレー的な内容だったが外されて出番なしのまま2012年を終えた。2012年末~2013年年明けのBreak17でも演奏されなかった。

15th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN at 武道館~20th Annivesary~COMPLETE』DAY TWO

2013年の20周年武道館ライブ2日目10月13日の映像。後半メドレーの1曲としてキセキVersion。2番終了直後のコーラス~間奏~ラストサビ部分。

20周年武道館2daysではほぼセットリスト入れ替えとなり、2日間演奏されたのは「このまま君だけを奪い去りたい」はフル固定、「翼を広げて」はメドレーラストショートサイズ固定、「ひとりじゃない」「瞳そらさないで」の2曲は2日間でフルサイズ⇔メドレーの1曲に入れ替えとなっていて、その枠には入れなかった。「このまま君だけを奪い去りたい」が演奏されなかったBreak6でもしっかり演奏されていたという最定番曲の実績を持つ「Memories」としてはやはり青天霹靂の2010年不人気発覚以降の格落ち感は否めない。2日目のみ、それもショートサイズで歌部分はサビだけとは…。

ただこれ地味にレアバージョンでそこ切り取る?という斬新なところから演奏が始まる。前曲「リトル・ヒーロー」の最後のコーラス部分の直後に“メーモーリーズ”というコーラスから入るが、これは2番サビ終わりの”消えやしないMemories”と歌いきった直後に入るコーラス”メーモーリーズ”である。いきなり”メーモーリーズ”のコーラスから入ると一瞬どこから入ったのか分からなくて戸惑った。

ギターを持ち替える暇もない連続メドレーだったので今回は田川さんはエレキギターのままキセキVersionのギター演奏を再現しているが、意外と違和感が無い。

2013年末~2014年のBreak18では「瞳そらさないで」と日替わり曲で共にキセキVersionで演奏されていたが映像化されたのは「瞳そらさないで」だった。2014年武道館では再び外されたため、2014年のライブ映像/音源は無い。

16th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN at 武道館 2015 LIVE JOY SPECIAL

2015年10月11日の日本武道館ライブの映像。メドレーの最後にキセキVersion間奏~サビのみ。同梱のライブCDでは今作までがメドレー扱いで1トラックにまとめられているが、実際のMCでは続けてフル演奏された「君が僕を忘れないように 僕が君をおぼえている」までがメドレーと発言していた。

夏に開催されたBreak19でも演奏されなかったので、Break18の日替わり以来、武道館では2年ぶりの演奏。しかしまたしてもサビのみ。前回20周年武道館と違い、コーラス部分はカットで間奏部分から最後のサビ、アウトロまで演奏される。女性ダンサー4人が参加しており、前曲「Soul inspiration」では池森&ダンサー4名が花道の先端に来ていて、今作へ移行した際も花道の中央でグルグル回りながら踊っているが(池森さんはそんなに本格的に踊っているわけではない)、間奏の間にステージへ戻っていく。リーダーはショルキー。ギターは前回同様にエレキギターのままで歌や演奏は前回と大差ない。しかし曲締めでは池森&ダンサー4名が中央でダンスしているので視覚的には今までにないダンスのキメポーズっぽい形で終わるのは斬新。

翌2016年は通常のツアーが無く、AOR NIGHT、リゾートライブ、マニアックナイトいずれも演奏された事無いシリーズのライブしか無く、武道館もバラードナイトで出番が無かったのでまたも演奏なしの1年となった。

17th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN LIVE JOY COMPLETE~Sun and Moon~』Day 2

2017年3月11日Break20のZepp Osaka Baysideの映像。2日間構成の2日目”ヒット曲満載のLIVE JOYの集大成”で原曲キー下げ

フルサイズで演奏されて映像化されるのは2012年のBreak16以来(Break18は日替わりで映像化されず)。2009年武道館以来の原曲キー下げアレンジでのフル演奏だが今回はさらに原曲寄せになっている…というかラップは自動で流れくるし、明らかにメンバーとは違う原曲での大黒摩季のシャウト気味のコーラスっぽい声が聞こえるような…というラップやコーラスのどこからともなく聞こえてくる度がハンパない。キー下げしている以上は原曲のオケは使えないはずだが、まさか細かい打ち込み音も含めてラップとコーラスも原曲トラックから抜き出して機械的にキー下げしてそのまま被せているのか…?新規に録音した音源にしては原曲に似過ぎているし、同期用のオケをどのように用意しているのか気になってくる…。

2010年代半ば頃はTake away completely、Again and Again Spread Wingで見てきたように高音の伸びは増してきていたが低音がカスカスで出せずにささやき声になってしまうというボーカル低音カスカス期であったが、ここのところメドレーでサビだけが続いていたのとサビが高音続きでカスる音域まで下がらない「Memories」においては全く問題ないボーカルコンディションが続いていた。久々のフルサイズでサビ以外も歌唱した今回だが、カスカス期だけにやはり以前よりは若干声の出が良くないようにも思えるが、それでも他の曲の出しにくそうだったりカスっている状況からすると全く気にならないレベル。

18th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN JAPAN PARADE 47~絆~

2017年47都道府県ツアー9月2日徳島県オデオン座公演の映像。「Memories 2007」準拠で同期駆使の3人だけの演奏。

47ツアーは回を追うごとに同期駆使の傾向が強くなり、2007年は簡易なリズムマシーンのような音が混ざっている程度だったが、2012年は随分とパカドンパカドン鳴らすようになり、この2017年はカラオケ流している状態に近づいてきている感じ。一応エレキギターの音はカットされているものの。Suunyのラップはそのまま流れているし、リズム隊の音も普通に混ざっているので3人編成だがほぼバンドサウンド。「Memories 2007」のアレンジ準拠でベースドラムを打ち込み直ししているのか元のオケを調整して目立ちすぎないように抑えて使用しているのかは不明。

歌い出しのボーカルがかなりドスの効いた低音になっていて少し驚くが、全体にしゃがれ気味。前述のようにこの曲では声の調子が悪くてもあまり影響が出てこないものの、歴代の中ではそれでもやや違和感が出てきている感じもあるか。ここから半年後に原曲キーに持ち直すのだから何が起きたのか全く分からない

19th Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN at BUDOKAN FOREVER~25th Anniversary~

2018年3月10日25周年日本武道館での映像。原曲キー原曲アレンジでの演奏。田川伸治・宮野和也・HIDEの最終参加。なおHIDEは2023年の『DEEN Premium Symphonic Concert-WINGS TO THE FUTURE-』大宮ソニックシティ公演のみサポートドラムとして再参加、この公演では「Memories」も演奏されたため、この2018武道館が最終演奏ではなくなった。

3曲目に演奏。1曲目の「翼を広げて」が原曲キーで驚愕し、続く「君さえいれば」も原曲キーという信じがたい状況から間髪を入れずに演奏開始でこれまた原曲キー。2000年のBreak5以来の原曲キー歌唱となるが、原曲アレンジというところでは前年のBreak17ではキー下げ原曲再現アレンジだった。今回は原曲キーなので元のラップやコーラスのオケがそのまま使用可能になったわけでラップや大黒摩季のコーラスがBreak17の時よりもけっこう大きめに入っている。

Break1はキー下げと思われ、Break2~5はいずれもライブアレンジで演奏していたはずなので、正真正銘これが25周年にして原曲キー原曲アレンジでの初の演奏だったのではないか。

サビが高音続きだけにやはり苦しそうではあり、長年のキー下げでの余裕ある歌唱とは違ってかなり決死の表情、サビ最後のMemoriesもかなりギリギリではあるがそれでも原曲キーでちゃんと声が通っている。改めて突然すぎて衝撃的だ。

20th Live DVD/Blu-ray never disappear
NEWJOURNEY』初回盤AのみBlu-ray

2018年Break21の12月31日Zepp Tokyoでのカウントダウンライブの映像。原曲キー原曲アレンジ。バンドメンバーが一新されGuitar:侑音、Bass:石田純、Drums:矢野顕太郎となった。

今回もラップやコーラスは原曲のオケからそのまま垂れ流す仕様。バンドメンバー変更に伴う音の変化が良く出ていて全体に派手さやガツガツ感が無くなり、程よいバランス感の演奏になった。どうしてもギターの存在感は減退してしまうのでこれでベースドラムが元のままだったらギターだけ極端に目立たなくなった感じがしてしまうところだったけど、全体に抑えつつもしっかり聞かせる感じになったので新バンドメンバーでの演奏はけっこう新鮮に聞ける。いい意味でうますぎるので綺麗にまとまっていてライブ感が無いというのはあるのかもしれないけど。

相変わらず決死の表情ではあるが池森さんのボーカルは武道館時よりも安定感を増して進化。ここからの5年間は取り戻した原曲キーでの安定感をより増していく時期になっていったと思う。

21st Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN The Live 2022~Hot mirror ball & Spur night~』DISC-1

2022年Break24の5月13日Zepp DiverCity TOKYOの映像。キセキVersion。矢野顕太郎が2021年1月にくも膜下出血で倒れたため2021年のBreak23から北村望に交代。さらに2021年夏の「AOR NIGHT CRUISIN’~5th Groove~」に参加したサックスのヒロムーチョが以降も固定サポートバンドメンバーとして常駐するようになっており、このツアーではGuitar:侑音、Bass:石田純、Drums:北村望、Saxphone:ヒロムーチョとなった。30周年ベストの新録音、30周年武道館ライブもこのメンバーとなっている。

田川脱退後、初のキセキVersionとなったが、このバージョンで印象的なイントロやサビ途中、アウトロのアコースティックギターでのテレッテッテッテッテッテッ♪のフレーズをサックスも一緒に被せているのが特徴。そもそもに侑音のギター演奏が田川在籍当時のギターよりもだいぶ絞られているのもあるが、完全にサックスの方が目立っており、ギターの存在感が薄い。一応間奏のギターソロはギター単独になっているのだが…それでもテレッテッテッテッテッテッ♪がサックスで覆われてしまうと一気に存在感薄くなるな…。

サックスが入っているという違いがあるとはいえ全体にスマートな演奏で以前のキセキVersionとは印象が異なる。池森さんのボーカルはさすがに原曲キーを取り戻した後なので余裕があるがやや掠れ気味の声になっているのでこれも以前と印象が違う。またAメロ部分での池森さんは何故かずっとエアギターしている上にけっこう熱心にやっている(ちゃんと左手でエアフレーム、右手でエアストロークをきっちりやっている)という今まで見られなかった新パフォーマンスも(エアギターっぽい動きは昔から時々ギターがリズミカルな曲でやっていたりはした。)

22nd Live DVD/Blu-ray never disappear
The Last Journey 47 ~扉~-tour documentary film-

2022年4度目にして最後と宣言した47都道府県ツアー8月8日千葉市美浜文化ホールメインホールの映像。メンバー2人+ギター侑音のみの3人編成だがベースドラムその他足りない音を全部新規制作した同期で流すという生演奏よりオケの比重が完全に上回っているほぼカラオケ状態の原曲アレンジ。

このツアーでは以前のキー下げほど低く聞こえないがなんかそこはかとなく低い感じに聞こえてくるので基本的にキーを1つ下げていたと思われる。ただ低音カスカスにならない、高音も問題なく伸びるし下げているので余裕がある…という事でかなり安心して聞く事ができる(原曲キー以降はどうしても決死の表情で歌っていたので見ている方も力が入ってしまう部分もあったので…)。30周年武道館では原曲キーとキー下げを曲ごとに選択して使い分ける方針になっていたように見受けられるので恐らく今後はそのような無理しすぎない方針になっていくものと思われる。この47ツアーでは25周年以降のアコースティックアレンジでも原キー(ほぼ)、何が何でも原キーを続けてきてからの方針転換としていいきっかけになったのかも。

オケは原曲再現の打ち込みトラックを新規制作して流し、そこにキーボードと侑音のギターの生演奏を足しているスタイルと思われる。47ツアーは回を追うごとに同期が増えていったが、今回に関しては最早アコースティックですらなくなり、侑音もエレキギターメインでの演奏だった。

原曲オケのドラム打ち込みが軽めだったので、他の曲に比べるとポスポスパスパスとした簡易オケ感が薄まっている印象。ただラップパートは全カット、コーラスも山根・侑音の2人でやれる部分だけに簡略化されており、何か抜け落ちている感もある。特に間奏のラップパートはギターで埋めているが本格的なギターソロはその後に来るのでなんとも微妙な時間っぽくなっているし、こうも同期まみれになると山根さんは終始どのパート演奏しているのか分からない勢いでコーラス以外存在感皆無だし…。

ボーカルは2018年以降で最も安定。原曲キー復活以降の決死のギリギリ感が無くなっていて余裕があり、キーが下がっているようにも聞こえないというか最初からこうだったような物凄いナチュラルな歌唱だ。

23rd Live DVD/Blu-ray never disappear
DEEN at BUDOKAN DX-30th Anniversary-

2023年3月12日の日本武道館ライブの映像。Break24と同じGuitar:侑音、Bass:石田純、Drums:北村望、Saxphone:ヒロムーチョ。47ツアーに続く-1のキー下げ。

全面キー下げで回った47都道府県ツアーを経て、全曲原曲キー主義から柔軟にキー下げと原曲キーを状況に応じて使い分ける方針になったようで、今作はキー下げ(たぶん-1)となった。「瞳そらさないで」「未来のために」を始めとして特にサビが高音続きで見るからにきつそうな曲は-1になっていたのでサビが高音続きのこの曲もまあそうなるかといった感じ。

原曲アレンジというか発売されたばかりだった『DEEN The Best DX~Basic to Respect~』の演奏を軸にしているが、ラップパートは完全カットされ、ライブでもサックスのヒロムーチョが常駐するようになったため、ラップ部分の空白は集中的にサックスソロで埋められている。キーを下げた事でボーカルは終始スムーズどころか、以前と異なりパッと聞きでキーが下がっている事に気づかないくらい滑らか。

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