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LOVE BRACE

96年発売の1stアルバム。シングル「Keep yourself alive[more rock]」、「I BELIEVE[album earth mix]」、「I'm proud[full verion]」を収録。また表題曲「LOVE BRACE」は1ヵ月後にシングルカットされ、その際アルバム曲の「MOONLIGHT」もC/Wとして収録された。当時プロデューサー小室哲哉の恋人としてデビュー。恋人のためだけあって実に気合の入った楽曲ばかりが収録されている。ヒットメーカー小室サウンドの最高峰。260万枚近い大ヒットを記録したのも当然だったといえる。プロモーション楽曲として大量OAされていた「Just a real love night」も別に当時意識的に聞いていたわけでもないのに、なんとなく耳に残っていた。 華原のボーカルもとにかく高くのびのびしていて超シンデレラ的幸福感をかもし出している。シングル3曲が全部リミックスされているが、「I BELIEVE」だけは何故か偉く地味なアレンジに変更されてしまっており、少々残念。しかし他の楽曲がどれもそれを補って余りある煌めきを放っているのでまあ余裕からあえて地味に抑えたのかも。ブックレットでは抱き合っている小室と華原の姿もある始末。当時の小室は本当に本気だったんだろうなと心底思うが…。

★★★★☆

Storyteling

97年12月発売の2ndアルバム。前作には及ばないが137万枚を売上げた最後の大ヒット作。シングル「save your dream(album mix)」、「Hate tell a lie(album mix)」、「LOVE IS ALL MUSIC(new mix)」、「たのしく たのしく やさしくね(album version)」収録。さらに「I wanna go」、「You don't give up」は翌年2月、4月にシングルカット。全12曲中既にシングルだけで6曲になってしまったが、表題曲「storytelling」は歌詞カードにはグラビアに載ってるようなポエム(冒頭部抜粋「さみいしい顔みつけた、あなたはきっと天才」とか終始こんな感じ)が記載されているが、完全なインストナンバー。ラスト2曲はTKによる既に出てきた曲のリミックスになっているので実質歌が入ったアルバム曲は3曲しか残っていない。

気合入りまくっていた前作とは一転して実験か手抜きか乱雑な出来になっている。アルバム曲では最初に出てくる「Every morning」はまだ期待感を煽る良曲なのだが、それ以外は実験的。シングルカットされた2曲も、カットした理由が不明だ。「I wanna go」とかサビで突然Perfumeもビックリの超エフェクトボイスに変貌!誰?さらにシングル曲でも、前作直後に出たsaveとHate辺りまではまだヒットチューンとしての煌めきを保っているのだが、それ以降のシングルは明らかに何だか妙な雰囲気が。「たのしく〜」とかメロディーがおかしいせいなのか、終始音程がズレているような奇怪なボーカルが乗っていて戦慄!俺がJ-POP聞き始めたのはsaveの頃からなのだが、華原朋美がおかしくなったと感じたのは今作より後のことだった。だが、じっくり作品を聞くとこの時点で既に何かが狂い始めている。表面的にはまだまだラブラブ感をかもし出していた華原と小室であったが、今聞くとこの作品で既に崩壊への序曲は聴こえていた。

★★★☆☆

nine cubes

98年発売の3rdアルバム。ワーナーへ移籍した。シングル「tumblin' dice」「here we are」「daily news」収録。前作の後に、シングルカットを2連発するという意味の無い行為もあったが、移籍後のシングルは表面的にも明らかに楽曲の質が危なくなっており、当然のように人気は激減。1位を取れなくなるばかりか、「daily news」ではシングルカット以外でトップ10入りを逃す(13位)事態となった(でも紅白では何故か、15万以上売ったほかの2曲ではなく、6万程度しか売れなかったこの曲が歌われた)。アルバムも26万枚と一気に110万人が去る結果となった。この直後に事務所を離脱し、事故騒動などを経て小室との破局が明らかとなった。小室プロデュースも今作が最後だった。

そんなわけで破局間近というか、もう完全に終わっている状態で作られたと思われる今作(一応華原の笑顔は満載なのだが、前2作と違って小室が写ってないし。)は、明らかにやる気の無い小室サウンドが展開。そもそも全10曲しかない上に、1曲リプライズなので、実質9曲。トドメにアルバム曲のうちの1曲は「storytelling」。前作にはインストで収録され、歌詞カードには同タイトルのグラビア風ポエムとして載っていたアレである。今回の収録ではこのグラポエにムリヤリメロディーをつけてしまった!1曲目冒頭の歌詞が「この頃 地球の上にいるって感じて」という謎の視点で始まるのも壮絶だが、全体的に歌詞が適当。一部には小室から華原へのメッセージ?とも解釈できるような怖い箇所もチラホラ…。さらに恐ろしいのは華原の不安定なボーカルで、とにかく歌いきれていない。仮歌とか練習段階のテイクをそのまま採用してないか、これ?やる気の無い楽曲、まともに歌えてない歌声、その後の顛末…、このような状況から現在では「伝説の怪盤」、「駄作」、「ホラー」、、「ある意味でJ-POP史に残る」とも言われている今作。その壮絶さは確かに今でも別の意味で聞く価値がある。それほどの怪盤ぶりだった。正直怖かった。

★☆☆☆☆

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