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evergreen

95年発売の1stアルバム。今作で小林武史が作詞作曲編曲を手がけるプロデューサーという立場から正式にメンバー入りした。シングル「Man&Woman」「白いカイト(Album Version)」「Hello,Again〜昔からある場所〜」を収録。C/Wも収録したので全10曲中半分の5曲がシングル曲となっている。280万枚を売上げて最大のヒット作となった今作だが、1stにして既にコンセプトだったと思われる女の子ボーカルのポップスとしての頂点を極めてしまっている。これを越える作品を同じ方向性で作ろうとしてももう無理。そんな完成度の高さがある。特に「Hello,Again」の名作ぶりは、他の曲が平凡に思えてくるほど際立っている感じがして、この曲が強力すぎるがゆえに正直アルバムとしては実は印象薄くなってしまっていたりする。それでも名盤には違いない。

★★★★☆

PRESENTS

98年発売の2ndアルバム。シングルばかり出していたのでこの時点でシングルが7枚。そのため、3月と9月にアルバムを連続して発売することになり、「NOW AND THEN〜失われた時を求めて〜」「YES〜free flower〜」「Shuffle」「空の下で」の4曲を収録。売上は60万枚にまで大幅に落ち込んでしまったが、ポップス全開のアルバム全体の完成度は高い。「Shuffle」や「空の下で」は単純に聞いてて気持ちいいポップスだし、アルバム曲でも「YES〜free flower〜」ほどの実験に走った曲はない。少なくとも100万は売れてもおかしくない出来 だったと思うのだが…。「Hello,Again」1曲が強烈過ぎた前作に比べるとバランス的にはこっちの方が好き。

★★★★☆

New Adventure

98年発売の3rdアルバム。前作から半年でのリリース。前作未収録の「ALICE」(album version)、「ANIMAL LIFE」「Private eyes」、そして前作以降にリリースされた「DESTINY」「CRAZY LOVE/Days」、そしてC/W曲の「雨の音」「12月の天使達」が共にalbum versionで収録。全12曲中、シングル6曲、C/W2曲、新曲3曲(12曲目は表題曲のrepriseなので除く)となる。シングルが多いのと、ミリオン曲「ALICE」の収録、そして「DESTINY」が久々にロングヒットして50万を突破するなど存在感を示した影響で、今作は前作を越える80万ヒットを記録した。タイトル通りに比較的ポップスの王道を貫いていた前作に比べて、実験的な曲が多い。シングルが半分以上という状況でも冒頭2曲をシングルに負けない新曲で埋めているのも好印象。実験的ではあるが、近年のようにストリングス多用するだけではない小林武史のポップセンスと実験精神により、かなりの名作になっていると思う。シングルだけ聞いてると地味だったりよく分からない曲がこの時期は多い気がしていたが、オリジナルアルバムとしてまとまった作品として聞くとけっこうじっくり最後まで聞けてレベルが高い 。当時『evergreen』を買った280万人の大半のリスナーはそれにイマイチ気づくことが出来なかったのでは?という気がしてくる。

★★★★☆

The Waters

98年発売のスペシャルアルバム。この年3枚目となる今作は前作収録の「STARDUST」の世界観を拡大したもので、同曲を含む7曲を収録。C/Wや別バージョンもあるので未発表の新曲は2曲のみ。表記上はこれと"?"の「Sign of Thursday」ということになっているが、表示されるのは全28トラック70分というとても長いものになっている。8曲目以降は、男女の英語の声や、日本語の台詞、カウントなどがあり、最終28トラック目に4バージョン目となる「STARDUST」の別バージョンが登場して幕を閉じる。7にこだわっており、7の倍数のトラックにはインストや曲など少し長めのものが収録されているようになっている。楽曲自体はけっこうエレキが効いている曲があったりと、実験性が強いものが多い。これでやれることをやりつくしてしまったのか、01年になるまで特に宣言も無く、活動休止になってしまう。実験色が強いので、過去3作はしっかり聞いてから(特に前作)聞いたほうがいいと思われる。
★★★☆☆

Topics

01年発売の4thアルバム。シングル「shooting star」「日傘〜japanese beauty〜」収録。C/Wからは「新しい愛のかたち」を収録している。ブランクが響いたのか、シングルはトップ10ヒットを逃し、今作は4位にランクインしたものの10万枚程度にまで低迷した。年末には初のベスト盤「Singles」をリリースし50万ヒットで存在感をアピールしたものの、ギターの藤井謙二が脱退し、活動は停滞、地味化に歯止めがかからなくなっていった。
そんなわけで藤井謙二がいた最後のオリジナル作品。ポップス王道といった感じで、実験的な方向もあまりなく、あくまでいい曲を作ることに主眼を置いたような作品。当時、小林武史は最高傑作だと発言したそうだが、確かによく出来たポップスの名盤である。ただ全体的には地味で全盛期のような強力な煌めきが圧倒的にない。トータルではよく出来ているのだがそういう意味で印象はそんなに強くない。また、これが最後という藤井謙二だが、当時は小林武史が主導権を握るこのユニット内においては一見お飾りギタリストのような印象もあった。だが、いざいなくなってみて脱退後のシングル曲を聞くと彼の存在感が実はかなり大きく、脱退は多大な損失であった事が分かる。

★★★☆☆

akko

06年発売の6thアルバム。シングル「り・ぼん」とC/W「インスピレーション」(album version)収録。初回盤はファン投票ベスト盤との2枚組。今回聞いたのは通常盤。藤井謙二脱退後はリリースも人気もどんどん鈍り、02年はアコースティックリメイク「organic」のみ、03年はリリースが無く、04年に5thアルバム「FANTASY」と、アルバム曲中心ベスト「Self Collection」を出すも、マイラバの活動は小林武史がやる事をやりきってしまったのか、Bank BandやSalyuのプロデュースに傾倒。マイラバはそのまま放置されてしまった。06年になってエイベックスへの移籍発表と同時に、小林までもが脱退。akkoのソロプロジェクトとなった。小林はプロデューサー・作家の1人として参加すると発表されたが、今作ではキーボードを数作担当しているのみ で作曲や編曲には参加していない。次回作以降では再び作曲や編曲も担当するようになる。しかし、ついには小林とakkoは離婚してしまうこととなる(離婚後はこの関係には変化なし)。

akkoは初期の頃のようなポップ路線をやりたかったようである。そのため今作は非常に明るく、年齢的にもちょっと若いようなガールポップ的な路線も多い。作詞にも挑戦するようになったが、残念ながら竹内まりやのようにシンガーソングライターの才能も持っていた…という事が無く、作詞以外は作家任せとなっているため、akkoの色が全開というよりかはあくまでakkoの意向が反映されているという感じなのだろう。提供作家もマイラバへの提供というのは念頭にあったと思われるが、やはりどこか初期のマイラバとも違う。akkoがボーカルとはいえ、このユニットは小林武史の楽曲の色が非常に強かったため、ただ単にポップなだけでのこの作風ならもうマイラバの名前をこれ以上掲げなくてもいいんじゃないかという気もしてくる。

悪くは無いアルバムだ。むしろポップで聞きやすいので万人ウケする要素は高い。だが、何かもう1つ足りない感じがする。マイラバの作品として聞くと…やはり何でもなくなってしまった というか、面白みには欠ける。個人的には小林末期の究極地味路線からすれば、多少はマシな気もするけど、いずれにせよ当の小林武史もあの頃のような実験精神は失ってしまったようだし(近年はとにかくストリングス多用傾向)、あまり今後には期待できない気がどうしてもしてしまった。

★★★☆☆
ベスト盤との2枚組仕様

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