大塚愛 15周年シングル回顧3~2009-2018~

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大塚愛 15周年シングル回顧3~2009-2018~

09年になるとシングル売上はさらに低迷していたが、そんな中でRIP SLYMEのSUとの結婚を発表。さらに09年後半には妊娠により産休に突入した。産休はそんなに長くは無かったが、大塚愛としての新作はしばらく途絶え、活動再開後もオリジナルアルバムまでは間があったので、『LOVE FANTASTIC』は09年のシングル曲と13年、14年のシングル曲が混在し、”愛”名義と”AIO”名義、Ikoman参加とhiroo参加が混在するアルバムとなった。

以降はアルバム主体の活動へ移行。これまでが「歌う楽曲」だとすれば今回は「聴く楽曲」だとするエレクトロサウンドに振り切った『LOVE TRiCKY』はcap(Noboru Abe from STUDIO APARTMENT)との共同アレンジにて初めてシングル曲なしで全曲新曲のフルアルバムとしてリリースされた。

2016年は新曲リリースは無く、2017年は久々のドラマタイアップもあってシングル「私」、立て続けにアルバム『LOVE HONEY』をリリース。前作でのcap路線と笹路正徳をアレンジャーに迎えての以前と現在を融合させたようなアルバムとなった。

産休前から女性リスナー向けに振り切るような発言が増え始め、男性リスナーをおざなりにするような発言を繰り返すようになったが、これによりコアな男性ファンの多くが離脱してしまったらしく、いつの間にかヒット曲どころか活動している事すらあまり知られていないような完全な過去の人扱いになってしまった感もある。ビルボードのインタビューコーナーにはそんな近年のはっちゃけたインタビューが残っているが、正直売れなくなってからもブレない一貫した姿勢は売れてた時よりもはっちゃけていて面白かったりもする。

2018.9執筆
一応全アルバムCDで視聴しているものの今回はそのまま『Single Collection:LOVE IS BORN ~15th Anniversary 2018~』全曲という形のため、圧縮音源であるこの配信限定アルバムを聞いた上での執筆。

20th ゾッ婚ディション/LUCKY☆STAR

ゾッ婚ディション / LUCKY☆STAR(DVD付) ゾッ婚ディション / LUCKY☆STAR
10年4月7日
シングルカットの前作で離れたリスナーが戻らず、両A面シングルだったもののさらに低迷してついに売上は1万台に突入した。

ゾッ婚ディション

ポップなロックナンバー。「CHU-LIP」みたいなノリの曲をもう少し個性派にした感じ。歌い方がいよいよかなりクセのある感じになってきた事も重なって、今までよりもクセが強め。歌詞での男性への要求も今までよりストレートというかズバズバ言っている感じがするけどどっちかというとこれが素か?サビの”あなたとゾッ婚したい”の連呼はインパクトがあったが、リアルにこの後ゾッ婚ならぬ結婚したので婚前テンションソングだったのだろうか。本人は前年の婚前コラボ曲含めてこのタイミングでの結婚は偶然だとか言い張っていたが…。

結婚のニュースの際には軒並み「さくらんぼ」とか「プラネタリウム」とかヒット曲がBGMになりがちではあるが、最新作はこれだったので、結婚報道のバックでこの曲がかかればなんていうかもうそのままって感じだった。
★★★☆☆
6thアルバム『LOVE FANTASTIC
配信限定ベスト『Single Collection:LOVE IS BORN~15th Anniversary 2018~
3rdベスト『愛 am BEST,too

LUCKY☆STAR

フジテレビ系「バンクーバーオリンピック」テーマ曲。オリンピック応援の要素どこか雪も冬の要素すらも全く見当たらない謎曲。サビはラーソファミレーシーソーラー♪とドレミを並べただけのテキトーっぷりで戦慄したが、そう聞こえるだけで実際の歌詞は”Love! so family,sea 空”であった。完全にそっちの方が当て字っぽいが…。これがオリンピック中継やダイジェストのバックで延々かかっていたので変な中毒性はあり、個人的にもこれ以降の楽曲の中で1番印象に残っている曲ではある。ただあまりのオリンピックとの関係なさにあの変な曲はなんなんだともうやめてくれ!という声もけっこう上がっていた記憶がある。
★★★★☆
6thアルバム『LOVE FANTASTIC
配信限定ベスト『Single Collection:LOVE IS BORN~15th Anniversary 2018~

21st I ♥ ×××

I LOVE ××× I LOVE ×××
10年9月8日
「NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部課題曲。いわゆるNコンタイアップ。アンジェラ・アキから始まったNコンJ-POPタイアップだが、3年目にしていきなりやりやがったというか今なおここまでこのタイアップ外してきた曲は他にないんじゃないかと思う。一応大きな定義で愛を歌っているとはいえ、まず横文字使いすぎな上に合唱曲っぽくなく、とりあえず最後はラララ大合唱してみるものの、合唱というよりかはライブでのラララ想定っぽい。各アーティストみんな卒業や未来など中学生を意識した歌詞、普段よりも分かりやすく合唱曲っぽい曲を提供しているのに、ずいぶん攻めたな…。というかよく採用されたなぁ…。少し前までは映画タイアップなんかでかなりタイアップ先に寄り添った楽曲を用意していたのに、「LUCKY☆STAR」といい立て続けにタイアップ先に対して挑戦しすぎ。タイアップルーティンに疲れ果てていてあえてギリギリのラインを狙っていたのか、完全に外れ切らない程度に個性を強く出すことにこだわっていたのか…。当時のインタビューでは合唱曲という事に非常に悩んだ結果、合唱というネタが私にはないという結論に達し、でもゴスペルなら知っている、として合唱曲を目指すのではなくゴスペルをとっかかりにしてこの曲を制作したと語っている。それにしてもちょっと暗い印象すぎる仕上がりに思えるが…。

なおこのリリース頃に妊娠が発覚したため、産休に突入。この曲が紅白の舞台で中学生の合唱集団と歌われる事は無かった。
★★★☆☆
6thアルバム『LOVE FANTASTIC
配信限定ベスト『Single Collection:LOVE IS BORN~15th Anniversary 2018~

22nd Re:NAME

Re:NAME (CD+DVD) Re:NAME (CD+BOOK) (初回生産限定) Re:NAME
13年10月9日
3年1ヵ月ぶりの新曲。産休は比較的短くゆるっと早めに活動を再開していたが、絵本出したりRabbitやったりリメイクしたりしていて、大塚愛としての新曲リリースがなかなか無かったため結局3年越しに。産休明け以降は作詞作曲が「愛」から「aio」「AIO」に変更。共同編曲からIKOMANが退き、今作ではhirooこと山口寛雄が担当している。ゆったりしたサウンドで比較的壮大なんだけどどこかハッキリしないもやっとしたメロディー展開により、輪郭がなんだかはっきりしない印象のミディアムナンバー。当時いつ発売されたかも把握していなかった。タイトルは再始動作っぽいんだけど、肝心の楽曲に分かりやすさが全く無かった…。
★★★☆☆
6thアルバム『LOVE FANTASTIC
配信限定ベスト『Single Collection:LOVE IS BORN~15th Anniversary 2018~
3rdベスト『愛 am BEST,too

23rd モアモア

モアモア (CD+DVD) モアモア
14年5月21日
以前のポップなイメージと、「HEART」や「One×Time」の落ち着きをもう少しキャッチーな方向性に手繰り寄せたような30代の大塚愛を自然な形で着地させた1曲。前作をすっかり認識していなかったため、当時てっきり今作が復帰作かと思っていた。これは面白そうだなと思って『LOVE FANTASTIC』も引き続き聞くことにしたんだけど、産休明けでは最も今までとこれからが反映されていてしっくりくる印象の1曲。パブリックイメージの大塚愛が30代になったイメージってまさにこの曲なので、これぞ大塚愛っていう曲なんだけど、どうも本人の認識がそもそもパブリックイメージとズレがあるようなので、これとはまた違うのかなとも思う。
★★★★☆
6thアルバム『LOVE FANTASTIC
配信限定ベスト『Single Collection:LOVE IS BORN~15th Anniversary 2018~
3rdベスト『愛 am BEST,too

24th 私

私(CD+STYLEBOOK)(初回生産限定盤) 私(DVD付) 私
17年2月15日
前作以降はアルバム主体の活動へ移行。エレクトロ方面に振り切ったアルバム『LOVE TRiCKY』を全曲新曲、全曲cap(Noboru Abe from STUDIO APARTMENT)とのコンビで制作した後、また新たな方向性に立っての久々のシングル。

ドラマ『嫌われる勇気』主題歌。アドラー心理学をテーマにした原作を何故か刑事ドラマにアレンジして香里奈主演でドラマ化したもので、主題歌自体はほぼ同世代の30代女性の視点で書き下ろされている。しかし刑事モノにするというドラマ用のアレンジが仇となり、日本アドラー心理学会に抗議されるなど何をやっても裏目に出るフジテレビらしい展開に陥り、ドラマは低迷。今作も全くヒットしなかった。

シングルだけ並べて聞くと今作だけ急にこざっぱりとした打ち込みサウンドになっててこの空白の間で何が起きたのかという勢いだが、サウンド重視だった『LOVE TRiCKY』を経た後としてはこれでもだいぶ聞きやすく、シングルらしい1曲だと思う。けっこうギンギン電子音を鳴らすのが流行っていた中で00年代初頭みたいなシンプルな打ち込みアレンジは逆に新鮮でもあった。
★★★☆☆
8thアルバム『LOVE HONEY
配信限定ベスト『Single Collection:LOVE IS BORN~15th Anniversary 2018~
3rdベスト『愛 am BEST,too

25th ドラセナ

ドラセナ(DVD・絵本付) ドラセナ18年9月5日
本来今作は新作シングル感想として感想を書く予定だったが、レンタル追放になった。そしてCD発売に先駆けて先行配信されていた挙句に、今回の過去曲回顧のきっかけになった全A面を網羅した配信限定シングルコレクション『Single Collection:LOVE IS BORN ~15th Anniversary 2018~』にもきっちり収録されたため、わざわざシングル盤を購入で入手する意欲もそがれた。

というわけで、例外的に今作も過去曲回顧に組み込み、『Single Collection:LOVE IS BORN ~15th Anniversary 2018~』全曲回顧という形で締めたいと思う。

テレビ東京系アニメ「ポチっと発明 ピカちんキット」ED。なんていうか…バ ラ ー ド 。これがもう少し聴き応えのある曲だったらC/Wも含めてシングルCDを入手したいところだったが、あまりに バ ラ ー ド だった。最早CDで聞こうと、圧縮音源をウォークマンで聞こうともPCで聞こうとも バ ラ ー ド は バ ラ ー ド であってやっぱり バ ラ ー ド でしかない。ていうか何故先行配信及び配信限定の格安のシングルコレクションに入れてしまった上で後追いでCDシングルで発売しようという事になったのか。120%採算取れないじゃん…。
★★★☆☆
配信限定ベスト『Single Collection:LOVE IS BORN~15th Anniversary 2018~
3rdベスト『愛 am BEST,too

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