Something ELse 25周年シングル回顧+~1996-2005~

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Something ELse 25周年シングル回顧+~1996-2005~

同じ高校でそれぞれアコースティックギターを始めた大久保伸隆と伊藤大介はクラスも異なり親しくもなかったがギターという共通点から声をかけて親しくなり2人でユニットを結成。学園祭やストリートライブを行う中でライブハウス出演の際にI/O EXITと正式にユニット名を決定する。

94年にストリートライブを行っているのを今井千尋が見かけて声をかけ、プロ志向だった今井は自身の目標や自分の曲を歌ってくれるように持ち掛けたらしいが、泥酔していたこともあってかなり失礼な態度だったらしく2人は不信感を抱いたという逸話も。後日改めて3人で会って今井が持ち込んだデモテープを聞いた2人は今井加入を快諾し、こうして3人でEXIT LINEとして活動を開始。今井が持ち込んだオリジナル曲の評判も高く、ストリートライブも盛況となっていった。これに目をつけたレコード会社が複数声をかけて最終的に東芝EMIと契約。EXIT LINEでは発音しにくいという助言でSomething ELseと改名したが、Lが大文字になっているのはEXIT LINEの頭文字を残した意味合いがあるようだ。

こうして1996年にデビュー。しかし地元の柏での大人気っぷりは全国には普及せず、シングル5枚とアルバム1枚は全てO社100位圏外で早くも契約終了の危機に陥ってしまった。そんな中で「雷波少年」の企画『ラストチャンス』で軟禁された3人は20位以内に入らなければ解散、就職という条件を見事にクリアする。一躍人気を得たが、テレビの力で企画モノとみなされてしまったせいか徐々に低迷していってしまう。特にアルバムが売れなかった事で固定ファンが定着せず、様々な模索を繰り広げるも、EIMスタッフのなんともズレた販売戦略はどれもこれも外れまくってしまい(ドキュメントDVD『夏華』でのEMIスタッフ証言を見るとなんだか的外れな事ばかりしていたのが良く分かる)、結局04年に契約が終了。直後に新事務所を立ち上げて独立するも、アルバム1枚がリリースされたのみで06年に突如解散を発表。デビュー10周年目前での理由もよく分からない唐突な解散劇であった。

解散時、大久保はどうにか続けたかった旨を語っていて、伊藤今井との温度差が感じられるコメントを出していたが、実際に大久保はソロへ、伊藤と今井はプロデュースユニットranaiとして組んで活動を開始するなど分裂状態が伺えた。

その大久保のソロ活動も当初はSunnyglider#と改名して活動を開始してSunny-Gに改名、結局本名名義に戻すなどドタバタした状況が続き、ソロ作品の発売もままならない定期ライブとFC向けの活動となっている。配信に一切出さないがCDも公式通販以外で入手できないようなリスナーが聞きに行くハードルが高いままの状況となっている。

ranaiの活動もうまく行かずにほとんど実績を残せぬままにいつの間にか活動が無くなっていた。伊藤はそのまま消息不明となり音楽からは身を引いている模様。今井は古巣アップフロントとの関係が続いていたのか、ハロプロへの曲提供中心に細々と作家活動をしていたが、近年は音楽ディレクターとしてさだまさしなどに関わっている裏方業がメインになっている模様。

大久保と今井伊藤との目に見える関わりはしばらくなかったが、2016年に20周年を迎える際に大久保が今井に直接連絡したことで交流が再開したようで、大久保のソロライブへの今井のゲスト出演や曲提供が実現している。伊藤については大久保ブログで連絡はしているがアルバムの参加に声をかける事は控えたとあるように再度ミュージシャンとして表に出られるような状況ではないとみられる。

というわけで解散時よりはメンバー間のわだかまりは無くなっていることは伺えるが、3人が限定的にでも集まるという形は現在は難しい状況にあるようだ。続けていれば…または再結成して今度はもっと有能な現代の売り方を理解しているスタッフチームが指揮を取れば爆発的ではないにしろ継続的な活動が続けられるくらいの再評価の芽はありそうにも思うが…。

2021.9~10 執筆
2010年頃公開していたシングルレビューを全面改訂、抜けていた初期C/W、アルバム曲さらに追加の完全版としてリメイク

1st 悲しきノンフィクション

1st 悲しきノンフィクション
1st 悲しきノンフィクション 96年10月23日 悲しきノンフィクション EXIT LINEからSomething ELseに改名してのデビュー作。EXIT LINE以前もインディーズで作品を残してもいないので今作が最初の作品となる模様。...

2nd days go by

2nd days go by
2nd days go by 97年3月12日 最も売れなかったシングルと後に言われていたがどれくらいだったのかは不明。 全曲コンプ(カラオケ除く)を目指す際にはC/W「無口」が1stアルバムに収録されたので『レコード』と並んで入手しなくて...

3rd 風と行きたかった

3rd 風と行きたかった
3rd 風と行きたかった 風といきたかった 97年10月8日 デビュー前のEXIT LINEでのストリート時代からあった代表作を満を持してのシングル化。勝負作と意気込んだが全く売れずにショックだったという。 ジャケットでは3人ともアコーステ...

4th 反省のうた

4th 反省のうた
4th 反省のうた 反省のうた 98年2月6日 1stアルバム1ヶ月前の先行シングル。4~5ヶ月のスパンでリリースしてここまで100位圏外、1stアルバム『TRIPLE PLAY』も100位圏外となった。 反省のうた 作詞作曲:今井千尋、編...

さよならは最後に言う

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作詞作曲:今井千尋、編曲:冨田恵一
1stアルバムを代表する名バラードナンバー。これまた切ない失恋ソング路線だが、今井が得意としていたのか、EMIスタッフがサムエルのメイン路線はこれで押していこうとして意識的に失恋ソングメインで行かせようとしていたのか。王道を確立したような期待に応えた1曲だったと思う。

今作ではメンバーの演奏メインで大久保が12弦ギター、伊藤がアコースティックギター、今井がピアニカでサポートは冨田恵一がInstrunments,Treatmentとして表記されているのみ。

『TICKET』には未発表音源として収録されている。未完成のプリプロ段階みたいなバージョンで収録されていて編曲はAnything ELse名義。3人ともボーカル表記のみでピアノ、ベース、プログラミングを事務所界隈のサポート3人で演奏という形。ギターなしのピアノバラードの別アレンジとして進めていたが、冨田恵一に任せる形でお蔵入りした音源とかだったのかも。
★★★☆☆
1stアルバム『Triple Play
1stベスト『TICKET』(未発表音源)
大久保伸隆ソロ3rdアルバム『progress』(ソロでセルフカバー)

5th レコード

5th レコード
5th レコード レコード 98年6月17日 1stアルバム『Triple Play』後最初の新曲。C/Wはアルバムからのシングルカット。よって2ndシングル同様に全アルバムがあれば入手する必要のないシングルの1つ。 今作も100位圏外で、...

6th ラストチャンス

6th ラストチャンス
6th ラストチャンス 98年12月23日 当時猿岩石やドロンズのヒッチハイク企画で絶好調だった『進ぬ!電波少年』(日曜22時30分から30分)の派生番組として日曜の午前中で4月から始まっていた『雷波少年』の新企画「雷波少年系ラストチャンス...

考える人

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作詞:Something ELse、作曲:今井千尋、編曲:白井良明
『ラストチャンス』企画最終候補3作のうちの1曲。『502』で新曲として収録された。基本的に3人それぞれが曲を作って出し合って候補を決めていっていたが最終的に残った3曲ともメインライター今井が用意した3曲だったが、3人でアイデアを出し合ったり歌詞を考えたりしていたのと3人で運命共同体という意識もあってSomething ELse名義で「ラストチャンス」「さよならじゃない」は統一していたようだが、今作は作曲の名義は今井単独のままになっていた。

今作も歌い出しから”最後なんだ 君に伝えるチャンスをもう1度だけ”と歌っているものの、サビ以外は別れる直前の恋人に対して最後のチャンスとの決意で想いを伝えようとする心情…というこれまでの未練系失恋ソングの延長にあるような作風。これまでのサムエルらしいテイストを残すというのを多分に意識してこうなっているのかは分からないが、3曲の中では最もデビューからの延長にあるような曲だと思う。最早こっちを選んでも文句なく売れていたと思うし、メロディーの良さは「さよならじゃない」以上だと思うだけに1回収録しただけで終わってしまったのがもったいない。
★★★★☆
ミニベスト『502

旅に出れば

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作詞作曲:今井千尋、編曲:森俊之
ストリートライブ時代からあったものの音源化されていなかったという古くから(というか地元)のファンには馴染みがあったらしい曲。アレンジが森俊之になっているので企画成功後に改めてアレンジしてもらって収録したものと思われる。裏打ちっぽいリズムでアコースティックな1曲だが『ギターマン』と並んでSomething ELseというグループがどういうグループなのかを象徴するような曲だと思う。
★★★☆☆
ミニベスト『502
1stベスト『TICKET

7th さよならじゃない

7th さよならじゃない
7th さよならじゃない 99年4月9日 企画成功後、ミニアルバム『502』で企画成功までをまとめた後に新たにリリースした新作シングル…だったが、日テレとの関係は継続しており、曲自体も最終候補3作のうちまだ出ていなかったもう1曲という延長的...

8th あいのうた

8th あいのうた
8th あいのうた 99年7月28日 8センチCDでは最終作。再度の「雷波少年」関連企画タイアップ。ここまでは日テレや番組との関係が継続していたが、3月から始まっていた彼らに続く第2弾Bluem of Youthが盛り上がっていき、Blue...

9th ウソツキ

9th ウソツキ
9th ウソツキ 00年2月16日 半年ちょいのブランクを経てリリースされた初のマキシシングル。アルバム『ギターマン』の先行シングルにもなった。年末の紅白出演はあったものの、その時点で「ラストチャンス」企画から丸1年、すっかりブーム的な勢い...

ギターマン

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作詞作曲:今井千尋、編曲:森俊之
アルバム1曲目を飾ったカラッと明るい1曲。同じ明るいサビ始まりとはいえ、1stアルバムから明らかにパワーアップした感がある。Something ELseを象徴する曲というと真っ先にこの曲が浮かぶテーマ曲のような1曲。今作自体はそれなりにアレンジもされているが、3人だけでアコースティックギターをジャ~ンとやってギターマァン♪と歌いだせばそこから一気に始まっていくというようなそんな強い1曲だ。アルバム全体がこんな感じで名曲の嵐だっただけに、何で当時買って売上に貢献しなかったのか(レンタルに回した)とあの日の私に蹴り入れたい(唐突にPAMELAH)。シングルはずっと買ってたんだけどアルバムはなんかスルーしてたんだよな…。97~99年くらいまではフルアルバム購入してたのってスピッツくらいでようやくミスチルも買い始めたくらいで…。
★★★★☆
2ndアルバム『ギターマン
1stベスト『TICKET

ビデオテープ

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作詞作曲:今井千尋、編曲:森俊之
得意の失恋ソング。穏やかな平メロから一転してサビではバンドサウンドが爆発するタイプの感情系バラード。正直先行シングルが完全に霞んでしまっていて「さよならじゃない」も「あいのうた」もいいんだけど、アルバム曲でこんな覚醒する?っていう驚きが当時あった。1stアルバムとも比べ物にならないくらいの充実っぷり。
★★★★☆
2ndアルバム『ギターマン
1stベスト『TICKET
大久保伸隆ソロ3rdアルバム『progress』(ソロでセルフカバー)

いつか

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作詞作曲:伊藤大介、編曲:深沼元昭
今井が「ビデオテープ」なら伊藤にはこの曲があると言わんばかりのこれまたシリアスなバラード。これも抑えた平メロからサビで爆発するタイプの楽曲だがよりスケールが大きい。ここに来て伊藤が今井にも負けない名曲を生み出すソングライターとして大覚醒したように思う。ただちょっとこのキレキレっぷりが続かなかった…。
★★★★☆
2ndアルバム『ギターマン
1stベスト『TICKET

旅路

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作詞作曲:大久保伸隆、編曲:森俊之
大久保伸隆が作詞作曲を手がけた曲としては代表的な1曲。アコースティックを生かしたスピード感溢れるアップテンポナンバー。人生応援歌となっており非常に勇気と希望をもらえる。3人が3人とも以前より覚醒した名曲をドカドカ送り込んだ大名盤、それが『ギターマン』だった。
★★★★☆
2ndアルバム『ギターマン
1stベスト『TICKET

10th 磁石

10th 磁石
10th 磁石 00年11月8日 9ヵ月ぶりのシングル。アルバムからも半年以上開いてしまい、完全に状況がリセットされたというか世間は忘れ去ってしまったようで、初登場31位。奇跡は何度も起きずにストレートにランクダウンしてしまい完全にヒットか...

11th びいだま

11th びいだま
11th びいだま 01年2月9日 アルバム『光の糸』の先行シングル。前作を踏襲しての3曲入り、カラオケなし。 軌道修正せずに前作の路線のままタイアップも変えずにリリースしたため、さらに順位を落として初登場41位。そのままアルバム『光の糸』...

サイレン

作詞作曲:今井千尋、編曲:河野圭
アルバム1曲目にしてはかなり攻めたひねくれまくりでボーカル加工や打ち込みを駆使した複雑な1曲。長井や山崎に鋭い指摘をされるくだりもあるが、実在の人物なのか架空なのかは不明。ただEMIのA&R ProducerはNagaiであり、事務所アップフロントの社長は山崎であった。A&RプロデューサーのNagaiが「ねえ君たちって目の前のチャンスをいつも逃してんだ」、山崎社長が「君の夢って具体性に欠ける空想なんだよ」とメンバーに言ったとしてもそんな不思議でもなかったりも…。まさか実話か…?

それを受けての変わろうとする姿勢がサビの歌詞にも出ていて、サビのメロディーにはサムエルらしさも感じられるが、『ギターマン』やラストチャンスイメージは吹っ切ろうともがいている様子がリアルタイムに伝わってくるような曲だ。最初に聞いた時はう~ん…って感じだったが、何度か聞いているとこれはこれでありかなとは思った。ただ外れた売り出し方ばかりしていたのはEMIの方であって“目の前のチャンスをいつも逃してんだ”はメンバーよりもA&RのNagai氏に捧げたい
★★★★☆
3rdアルバム『光の糸

スピードにのって

作詞作曲:伊藤大介、編曲:CHOKKAKU
伊藤のアコースティックギターとCHOKKAKUのキーボード&プログラミングのみで演奏を構成したオシャレな感じのアップナンバー。ちょっとダンサブルなところも含めてSMAP始めジャニーズでのCHOKKAKU氏のセンスのいい洗練されたアレンジっぷりが光っている。サムエルとしては新たな地平を開いた感じもありつつも、伊藤のアコースティックギターというサムエルサウンドの中核を担う部分をひたすら生かしているところも好印象。「磁石」や「びいだま」もいいんだけど、こういう曲の方はもっと分かりやすく新らしい感じが世間に伝わったんじゃないかと思う。なんでこういう曲が普通にアルバムの1曲で埋まっているんだ…。

ドライブをテーマにした歌詞になっているがサビが“スピードはスピードにのって”となっているのが意味が良く分からない。スピードという名前の車が加速してスピードにのっているという意味なのだろうか。
★★★★☆
3rdアルバム『光の糸

光の糸

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作詞作曲:今井千尋、編曲:中村哲
3rdアルバム『光の糸』のタイトル作にして最終曲。前作に比べると明るさが圧倒的に無くなって地味な感じがあるが聞き込むと確かな名盤であることを感じるのが『光の糸』というアルバムの特徴だったが、この曲だけは最初から圧倒的な名曲として君臨していた印象がある(つまり最初はタイトル作以外良くないんだけど…と思ってい)先行でこの曲だけシングルで切っておけばアルバム売上は倍は変わったんじゃないかと思う。サビの3人のコーラスワークやメロディも最高だが、大サビで3人がボーカルを回していくところの盛り上がりも熱い。「ラストチャンス」以降の流れは今作で区切られた印象もある。ここまでの会心作を作っても売上は下がるばかりで”目の前のチャンスをいつも逃してんだ”とか言われたんじゃたまったもんじゃねーぜ…A&RのNagaiさんよぉ…
★★★★★
3rdアルバム『光の糸
1stベスト『TICKET

12th 夏のラジオ

12th 夏のラジオ
12th 夏のラジオ 02年2月6日 アルバム『光の糸』から1年ぶりの新作。アルバム『Y』への先行シングル。今作では再びC/Wは1曲、カラオケ収録が復活した。『夏華』でのスタッフによればサムエルは歌詞が弱いと言われていたので今作では歌詞をプ...

遥かなすぐ近くに

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作詞:松本一起、作曲:今井千尋、編曲:西平彰
アルバム1曲目を飾った曲。アコギをジャッジャッジャッ♪と短く切りながら進んでいき2番サビでようやく本格的にドラムが入ってくる構成が印象的。サブアーバンミュージックを提唱するのはこの後だが、その兆候が見られる開放的な雰囲気が心地いい。またしてもシングルより遥かにシングルっぽい曲が平気でアルバムに入っていて、一体どういう基準でシングル選んでいるんだろうとは当時も思った。
★★★★☆
4thアルバム『Y

Hello Odyssey

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作詞:森雪之丞、作曲:今井千尋、編曲:山川恵津子
アルバム最終曲。アルバム『Y』は中間部は地味な曲が続くものの、1曲目の「遥かなすぐ近くに」と最後のこの曲は開放感のあるサウンドで一際存在感を放っていた印象。サブアーバンミュージックの序章は実質的にこの2曲で始まっていたように思う。哀愁三部作の暗さから一転してのこの明るさもまた良かった。間奏では作詞を担当した森雪之丞の朗読が挿入されている。歌詞も自作するミュージシャンが増えて、80年代以前ほどプロの作詞家の名前を頻繁に見かける事は少なくなったとはいえ、森雪之丞の名前は何度か見たことがあり、それでも作詞家の肉声なんて聞く機会はほとんどないので(森雪之丞の場合は朗読とかもけっこうやっているらしいけど)こんな声なのか…とちょっと不思議な感覚にもなる。当時で48歳だったのかな。
★★★★☆
4thアルバム『Y

13th 国道16

13th 国道16
13th 国道16 02年9月26日 サブアーバンミュージックを提唱しての1発目シングル。とりあえずアコースティックを最大限に生かしてこれまで以上にサムエルにしかできない音楽を開放的に奏でる、みたいな意味に勝手に解釈していたが、実は「サブア...

14th 少年

14th 少年
14th 少年 03年2月5日 サブアーバンミュージックを提唱しての第2弾シングル。ベスト盤『TICKET』の1ヶ月前に発売されたが、前作と今作はその後の5月に控えるオリジナルアルバム『風見鶏』への収録が決まっていて未収録。ベスト盤で弾みを...

パーフェクトドリーム

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作詞作曲:今井千尋、編曲:深沼元昭&Something ELse
3人の声が重なる「風見鶏-Introduction-」を経ての『風見鶏』実質1曲目。サブアーバンミュージックの集大成となったこのアルバムは今井のベースもついにサポート&打ち込みなしで全曲演奏され、これぞサムエルという3人だけのサウンド+αという表現方法を確立した非常に風通しのいい作風となり、先行2シングルとこの曲はそれを象徴するリード曲として存分に魅力を発揮している。この曲からはたどりついたサウンドへの確かな自信も感じられる。

ただこの曲と続く2シングル以降はサウンドはいいんだけど曲は普通なものが続いてしまう印象で、もう1つ残ってくるものが無かったのが惜しい。開放的でいい雰囲気なんだけど、突き抜けて親しみやすいポップな曲や逆に刺激的な曲などが全くないのでなんだか一直線なんだよなぁ…。
★★★★☆
5thアルバム『風見鶏

15th 1M

15th 1M
15th 1M 03年10月16日 サブアーバンミュージックを提唱しての一連の活動で売上が全く伸びずに手詰まり状態で、完全に打つ手なしみたいな状態になっていた中でのとりあえず感のある新作シングル。今作時点で既にシオシオになっていたがこの頃に...

16th あの頃のまま

16th あの頃のまま
16th あの頃のまま 04年7月28日 04年序盤の大久保ソロ活動を経ての再開作はカバー展開。カバーアルバム『夏唄』の先行シングル。C/W「夏唄」はオリジナルの新曲でそのままアルバムタイトルにも採用された。もう1曲のC/W「夕立ち」はリメ...

夏色のおもいで

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作詞:松本隆、作曲:財津和夫、編曲:土方隆行
『夏唄』1曲目を飾ったTULIPのカバー。TULIPの代表曲「心の旅」の次に出た4枚目のシングルで売上だけなら上位クラスだがその割には扱いが不遇気味で、けっこう大量に出ている非公認系のTULIPの1枚モノのベスト盤だと外されてしまうことが多く、当時は原曲を知らずこのカバーで知った。後追いで原曲も聞いたが正しく現代風にリメイクしていてこのカバーバージョンの方が好みだったりする。

最近(2021年)では松本隆作詞活動50周年トリビュートアルバム『風街に連れてって!』で堂々1曲目に選曲され、いきものがかり吉岡聖恵がカバーしたバージョンが出回っていてこの曲の知名度向上に一役買っている。誰が歌っているかに関わらず名曲だと思うので今後も歌い継がれていってほしい。
★★★★☆
6th(カバー)アルバム『夏唄

夏華

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作詞作曲:今井千尋、編曲:松尾一彦
『夏唄』収録曲で「夏唄」と並ぶオリジナルの新曲。往年の名曲の中で負けていない強いサビメロが印象的で、切なさと儚さも含んだような「夏唄」とはまた別の遠い夏の日を思い起こさせるような1曲。EMI時代最後の新曲となってしまったが、末期の売り出しの迷走っぷりは本当に残念だった。メンバーはスタッフに恵まれていたとか感謝を回想しているものの、リスナーからすれば曲はいいのにスタッフに恵まれなかったんじゃないかなとは思ってしまう。
★★★★☆
6th(カバー)アルバム『夏唄

FC&ライブ会場限定 バンドワゴン

FC&ライブ会場限定 バンドワゴン
FC&ライブ会場限定 バンドワゴン 2005年6月1日 ファンクラブとライブ会場限定で販売された独立後最初の作品。マキシシングルのケースだがミニアルバムに近い4曲仕様のCD作品。 4曲のうち「面影ポーズ」のみそのまま『COLORS』へ収録さ...

冒険者

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作詞作曲:今井千尋
アルバム『COLOR』1曲目。新たに書き下ろされた曲は深沼元昭との共同プロデュースで深沼元昭がエレキギターで主にサポート参加しているがそれ以外のクレジットが無く、ドラムや鍵盤は恐らく深沼元昭によるプログラミング(打ち込み)と思われる。

独立してまだまだこれから開拓していくぜ!という勢いに満ちたロック系のアップナンバー。『Y』辺りからバラードの連投になってしまっていたが、今作では『ギターマン』『光の糸』辺りまででは見せていたアルバム曲でのアップテンポな勢いや、とびきりキャッチーでポップな楽曲がアルバムにおいても進化して取り戻していて、今作でも久々にこういう感じの曲が聞けたという感動があった。また先行き不明な独立という状況の中での前向きさが頼もしかった。
★★★★☆
7thアルバム『COLOR

まだまだ僕には

作詞作曲:今井千尋
今井千尋メインボーカル曲。アルバム『COLOR』では伊藤が前述のようにインスト曲で新たな才能を発揮、大久保も広沢タダシ提供の「くちぶえ」で作詞を担当しただけだったが、今井千尋が全体をリードしていた。独立後の決意を歌ったような前向きな曲が並んでいる中でこの曲では自らメインで歌唱し、まだまだ僕にはできない事ばかり まだまだ僕にはやりたい事ばかりと繰り返すサビにもインパクトがある。

この前向きさがあっという間にしぼんで解散に至ってしまった後では虚しいばかりだが、言い聞かせるように前向きな言葉を並べて自ら熱唱してみるも既に折れる寸前だったのだろうか。当時素直に今後もっと凄いグループになると信じていたんだけどなぁ…。
★★★★☆
7thアルバム『COLOR

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