globe シングル回顧2~1997(後)-2000~
TKブームが去りつつあったのか、実験サウンドに挑みまくって徐々に自らヒットから離れていったのか、どっちが先だったかは微妙なところではあるが、98年を境にTKプロデュースの大ヒット期は終焉していった。まさかのデコ大受賞もあったが、99年以降は路線を大幅変更。R&Bになったかと思ったら良く分からない実験へ突き抜けていき、明確な着地点が見えない実験を繰り広げたまま00年代へと突入していった。
「Perfume of love」からの「MISS YOUR BODY」はJ-POP史の中でも稀に見る恐ろしいまでの落差、変貌だと思う。そんなTKブーム末期、実験期を振り返る。
11th Wanderin’ Destiny
97年10月15日
ドラマ『青い鳥』主題歌。久々の新曲でしかも話題作のドラマタイアップで当然いつものようにミリオン狙いだったと思われるが、SPEEDの「White Love」に及ばず2位となり、売上もミリオンに届かず…と目に見えて失速する結果となった。
globeらしい曲…ではあるけどドラマに合わせていったためか曲全体が非常に暗い。インパクトは抜群なんだけど心中を思わせる歌詞は重すぎたと思う。当時部活での試合の帰りのバスの中で、居合わせた年上の女子高生がこの曲について「”あなたと死ねたら”とか今回のglobe怖くない?」「怖いよね~」とか話していたのが妙に印象に残っている。
3rdアルバム『Love again』は基本的にアレンジは同じに聞こえるがシングルよりもややライトな感じにミックス変更されているようだ。
★★★★☆
3rdアルバム『Love again』(アルバムバージョン)
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』
3rd(バラード)ベスト『Ballads&Memories』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
5thベスト『15YEARS-BEST HIT SELECTION-』(アルバムバージョン)
2ndリミックスアルバム『SUPER EUROBEAT presents EURO global』(Eurosenti Mix)
7thリミックス(+レゲエカバー)アルバム『Ragga globe~Beautiful Journey~』(G-Governor Remix)
1stリプロダクトアルバム『Remode 1』
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』(倖田來未によるカバー)
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』Disc 2 ORIGINALS
12th Love again
98年3月31日
3rdアルバム『Love again』と同時発売のタイトルチューン。1stアルバムと同じ3月31日発売にどうしても合わせたかったのか、エイベックスが決算期に合わせたかったのか、火曜日発売だったが月曜フラゲではなく週末に店頭に出てしまっていたらしく、本来であれば発売前週に当たる4/6付(3/23~3/29集計期間)に初登場してしまい、今作は15位、アルバムは2位、翌週に今作は9位、アルバムは1位に浮上した。当時『CDTV』では翌週9位は一緒だったけど初登場は25位とO社よりももっと低くglobeが花丸(初登場)25位!?と衝撃的だったのを記憶している。
ここのところかなり複雑な曲が続いていたが今作では原点回帰のような非常にスピード感のあるスッキリとした曲。スーッと耳に残ってくるキャッチーさもあって、『CDTV』25位の衝撃でサビが流れた当初からかなり好感触な1曲だった。ただフルで聞くとMARCが曲の中盤で2行しか出てこない…、12作目にしてMARCが完全にオマケ扱い、なんかほとんど立っているだけの人状態になってて複雑でもある。
またインターネットを始めてから数歳下くらいの世代がやけにこの曲をネタ扱いしている事に気づいた。普通にカッコいい曲だと思っていたのにやれアホだな!アホだな!だのやれ軟式globeだのとワケの分からない単語が飛び交っているので当初何のことなのかさっぱり分からなかったが、V6よりも素人が企画のメインであることが多かった冠番組『学校へ行こう!』のコーナーの中でこの曲を替え歌した軟式globeという素人がいたらしく、そのインパクトが凄かったらしい。数歳下だと当時小学生くらいになるんだけど、この曲自体は前述のように最高9位なのでヒット曲として後々に取り上げられる事もないし、当時ヒットしていた記憶もほとんど無いだろうけど、『学校へ行こう!』さえ見ていれば確実に記憶の残るくらいの人気だったらしいのでなるほど納得。これに触れてしまっているとオリジナルをまともに聞けなくなってしまう(どうしてもアホだなが浮かんでしまう)ようだが(あまりにインパクト抜群にモノマネされすぎてあややの某曲がオリジナルよりはるな愛のネタとして認知されてしまう現象に近い?)、個人的には未成年の主張やどこ行くんですかゲームで番組の記憶が終わっていたのでうまくコーナーの視聴を回避できていたらしく、純粋にカッコいい曲として親しめて良かったなと思う。
★★★★☆
3rdアルバム『Love again』
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』
2ndベスト『8 YEARS~Many Classic Moments~』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
5thベスト『15YEARS-BEST HIT SELECTION-』
2ndリミックスアルバム『SUPER EUROBEAT presents EURO global』(Eurobeat Mix)
3rdリミックスアルバム『global trance 2』(Vincent de Moor trance vocal mix)
6thリミックスアルバム『house of globe』(Remixed by RAM RIDER Remix)
8thリミックスアルバム『globe EDM Sessions』(2013 ORIGINAL PANTHER KOZY.H REMIX)
1stリプロダクトアルバム『Remode 1』
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』(超特急によるカバー)
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』Disc 2 ORIGINALS
13th wanna Be A Dreammaker
98年9月2日
BRAND NEW globe 4 SINGLESと銘打った4連続リリースの第1弾。4週連続ではなく、2~4作目は3週連続だったが今作から次回作までは3週間開けている。間があった事もあって4枚の中では最大のヒットを記録したがそれでも50万枚に乗せるのがやっと。ミリオンが当たり前の時代、春のGLAYの2枚同時(両方ミリオン)、夏のラルクの3枚同時(3作中2作がミリオン)が話題になる中で明らかにそれらを意識した企画だったが、4,50万台に留まったというのは正直人気失速がけっこうあかさらまに出てしまった結果だったと思う。
しかし何かの政治力か、2枚同時や3枚同時よりも4連続リリースの方が凄いという事だったのか、GLAYもラルクも、前年直接対決で大敗したSPEEDもELTもこの年のglobeを2倍以上上回るミリオンアーティストが実に4組もノミネートしていた1998年の日本レコード大賞においてこの曲がまさかの大賞を受賞。中学2年生当時このあまりの珍事に我々は大人の世界のおかしさと汚さを目の当たりにし、大いに話題になったのを記憶している。これを一定の年齢以下で目の当たりにした世代であればレコード大賞がデコ大(デキレース・レコード・大賞)だったことに目覚めるきっかけになったのではないだろうか。
そんなBRAND NEWなglobeの4連続の1作目である今作だが物凄く複雑怪奇。不協和音のようなノイジーな音が鳴り響きまくり、あちこちがぶっ壊れているかのようなデジロックナンバー。wanna Be A Dreammakerは文字通り悲鳴みたいに響き渡るし、1番のサビでいきなりバックトラックがオフになるし…。BRAND NEWを銘打っただけの事はある実験作。翌年以降は完全に売れ線も捨て去ってしまう小室サウンドの全盛期末期だけあって実験しまくりながらもヒット曲としてしっかりインパクトを残すという点でもギリギリのところで踏みとどまっているような印象も。
『Relation』では複雑さは変わらないがシングルバージョンほどのハチャメチャ感は無くなり、全体の雰囲気が整理整頓されたような仕上がりに(1番サビもバックトラックオフにならない)。ややバンドっぽい質感になったが一応ドラムも打ち込みのまま。整合性は明らかにアルバムバージョンの方が取れていると思うけど、整合性のとれてなさがシングル曲としてのこの曲の肝でもあったのかなとも思う。
★★★★☆
4thアルバム『Relation』(Album Mix)
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』
2ndベスト『8 YEARS~Many Classic Moments~』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
5thベスト『15YEARS-BEST HIT SELECTION-』(Album Mix)
2ndリミックスアルバム『SUPER EUROBEAT presents EURO global』(Euro-Power Mix)
3rdリミックスアルバム『global trance』(Vapor Mix)
5thリミックス(ベスト)アルバム『global trance best』(Vapor Mix)
6thリミックスアルバム『house of globe』(Remixed by DEXPISTOLS)
8thリミックスアルバム『globe EDM Sessions』(2013 ORIGINAL PANTHER D.B.R REMIX)
9thリミックスアルバム『GDM』(Hard Lady mix)
1stリプロダクトアルバム『Remode 1』
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』(TRFによるカバー)
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』Disc 2 ORIGINALS
14th Sa Yo Na Ra
98年9月23日
4連続の2作目。ここからは3週連続リリース。4作の中では最も明るい風の3連リズムのロッカバラードナンバー。ローマ字表記だが日本語タイトルのシングル表題曲というのも今作が初だった。4作の中では最もシンプルながらシンプルゆえに分かりやすくて聞きやすい1曲だが、けっこう重心がしっかりしているというか、バンド風サウンドゆえの骨太さもある。『Relation』ではアレンジが変わっているわけではないが全体のミックスがやや異なっている。またバンドっぽいというか実際にドラムが生になっている。
★★★★☆
4thアルバム『Relation』(BUZZ MIX)
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』
3rd(バラード)ベスト『Ballads&Memories』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
5thベスト『15YEARS-BEST HIT SELECTION-』(BUZZ MIX)
1stリミックスアルバム『FIRST REPRODUCTS』(Junior’s global mix)
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』(梅田彩佳(NMB48)によるカバー)
トリビュートアルバム『#globe20th-SPECIAL COVER BEST-』Disc 2 ORIGINALS
15th sweet heart
98年9月30日
2nd以来となるジャングルのビートとテクノやらユーロやらがミックスされたような複雑な楽曲。サビでのそこそこのキャッチーさはさすがだが、4作の中で今作が1番売れなかったのは何となく納得。やっぱ1番人気無さそうな感じではある。ただ4作中最も売上が低かったとはいえ、今作が結果的にglobe最後のシングル1位獲得作品となった。
アルバム『Relation』ではMARCのパートが大幅増加し、これがフルバージョンというような扱いになっている。アルバムの方が全体にアクも強い気がする。サウンドもそうだがMARCのやけにダミ声がかったラップスタイルもまた4作通してBRAND NEWだったかもしれない。
そしてどういうわけかこの曲、リミックスアルバムに1度も選ばれた事がない模様。既に十分複雑なので逆にユーロビートにもトランスにも出来ない、いじりがいが無い…という事なんだろうか。
★★★☆☆
4thアルバム『Relation』(Full Length Version)
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
5thベスト『15YEARS-BEST HIT SELECTION-』(Full Length Version)
16th Perfume of love
98年10月7日
土9ドラマ『P.A.プライベート・アクトレス』主題歌。4連続の最後を飾るロックバラード。ここまでの3作で1位を獲得していたが今作はラルクの「snow drop」にドロップされてしまい(?)2位となった。しかし売上ではアルバム発売が迫る中で4作中2番目のヒットを記録。結果的にはglobe最後のヒット作となり、次回作以降は今作の半分どころか20万枚越えすら1作も出ていない。この曲でglobeの記憶がプッツリ途絶えているリスナーも多かったのではないかと思う。
最後に持ってきただけあって勝負曲というか売れ線全開にしてここまでのglobeの集大成的名曲。「DEPARTURES」のようなコテコテの歌謡メロディに『FACES PLACES』期のようなロックサウンド、押しまくりのサビの泣きメロはどこまでも圧倒的にglobe王道を極めている。これで燃え尽きたのか、この方向性に興味を無くしたのか、曲が書けなくなったのかは不明だけど、一時代を築いたTKブームとしてもこの曲が最終到達点だったようにも今にしてみると思う。個人的にはgoobeの最高傑作にして聞いたことのあるTKプロデュースの中でも最高傑作に位置する1曲。唯一の難点はイントロが1分も溜めるところで、たぶんカラオケで入れるとなんともいえない1分間になってしまうところだが、その分曲が始まってからはとにかく最高なので良し。
『Relation』収録のアルバムバージョンはどこが違うのか良く分からない…。一時期ドラマーが変更されているという情報が出回っていたが、シングル盤には元々演奏クレジットがないため不明。
★★★★★
4thアルバム『Relation』(album version)
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
5thベスト『15YEARS-BEST HIT SELECTION-』(album version)
1stリミックスアルバム『FIRST REPRODUCTS』(Junior’s club mix)
6thリミックスアルバム『house of globe』(Remixed by Hiroshi Kawanabe (TOKYO No.1 SOUL SET/InK)
9thリミックスアルバム『GDM』(Popn’ Drums mix)
2ndリプロダクトアルバム『Remode 2』
winter comes around again
98年末頃(非売品・4枚全購入者応募特典)
4連続リリースを全て購入して応募すると全員がもらえた非売品シングル。小遣い月千円とか二千円レベルだった中学2年生当時、友人1名がこれに挑み今作をゲットしたので借りて聞かせてもらった。友人は間髪を入れずにアルバム『Relation』の発売決定の報に唖然としていたが今作の出来にはもっと唖然として、率直に言ってけっこう怒っていた。
その内容は…確かにこれは…。歌詞は違うんだけど明らかに聞き覚えのある2つのメロディーを流用した合体曲で、 「DEPARTURES」+「Can’t Stop Fallin’ in Love」を適当にくっつけて適当に歌詞変えてテキトーに繋いだようなオマケの域を出ないオマケのためのオマケ曲。タイトルに関してはたぶんTM NETWORKの「Winter Comes Around(冬の一日)」をセルフパロディした遊び心と思われる。後に『8 YEARS~Many Classic Moments~』に収録されたが幻のままでも良かったと思う。
★★★☆☆
2ndベスト『8 YEARS~Many Classic Moments~』(TK Mix)
17th MISS YOUR BODY
99年3月25日
4thアルバム『Relation』が3rd『Love again』を上回って大ヒットを記録した後、年明けにリリースされいきなり10万枚程度まで大失速。いわゆる大コケしちゃった衝撃作。また小室はマニアックな音作りにのみ集中していたのか、ここからの4シングルは全て作詞をせず、KEIKOとMARCが連名で作詞を担当している。
クールなR&Bでこれといったキャッチーなメロディーも無く、平坦で薄味。宇多田ヒカルの大ヒットでR&Bがブームになりつつあったが宇多田ヒカルの一連のヒット曲にしても確かなメロディーがあった上でヒットしていたわけで、こんな洋楽ライクなクールなトラックに浸れといきなり提示されても困る。若造に先を越されたのに焦って本場のR&Bだ!どうだ!というドヤ顔で出したのかどうかは不明だが、ここまでコケるとはさすがに誰1人思っていなかったのでは…。
実験的な作品はさらに続き、続く作品は公開レコーディングでスタジオライブを行ってそれをアルバムにするというものだったが、そうして発売された『FIRST REPRODUCTS』は大半がスタジオライブ無関係のリミックス曲で、スタジオライブ音源は数曲しか収録されなかった。公開レコーディングとはなんだったのか…。『FIRST REPRODUCTS』に収録されている今作はアルバム内で唯一リミックスでも公開レコーディング(live)音源でもなく、スタジオ録音のシングルバージョンである。
ヒットしなかったのがよほど悔しかったのか、次のシングルC/Wにはミックスを変更したtan line mixを収録。さらにベスト+ニューアルバムと銘打った『CRUISE RECORD 1995-2000』ではヒット曲を差し置いて1曲目オープニング的なインストの後の2曲目という実質トップバッターとしてtan line mixを収録。
シングル(3月25日)、『FIRST REPRODUCTS』(3月31日)、「still growin’ up」C/W(9月8日)、『CRUISE RECORD 1995-2000』(9月22日)となんと99年の間だけで4回も世に出したというのはなかなか執拗だった。ちゃんと聞いてくれよ!と叫びが聞こえるようだったが、正直何度聞かされてもこれは地味だ…。
★★★☆☆
1stリミックスアルバム『FIRST REPRODUCTS』
18thシングルC/W(tan line mix)
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』(tan line mix)
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
18th still growin’ up
99年9月8日
以前のglobeの雰囲気と前作の薄味トラックを融合させたような1曲。路線変更するならまず最初はこっち出しておいた方が良かったんじゃないの的な佳作。KEIKOとMARCのスピーディーなラップの掛け合いは薄味ながらも前作にはなかったスリリングさが、そして歌メロでのキャッチーさにはglobeらしさが十分に戻っていた。ただ歌メロにかかる不気味なオートチューンはなんだこれは。鈴木あみの一連のヒット曲でも聞くことができるが、鈴木あみの歌声が不安定だから修正のために多用していたのではなく、単に小室がオートチューンにハマっていただけだったのだろうか。
残念ながら離れたリスナーが戻る事は無かったし、シングルリリース時はスルーしてしまった。しかしとりあえず最後のつもりで聞いた『CRUISE RECORD 1995-2000』で最初に聞いた時この曲だけは変貌以降で唯一かなりいいじゃないかと思えた。
『CRUISE RECORD 1995-2000』では表記は無いがアルバムバージョンとなり構成が変更されている。シングルではイントロが存在し、イントロからKEIKOとMARCのラップの掛け合いに突入するが、アルバムバージョンではイントロなしでいきなり歌メロ部分から入り、全体も50秒ほど長い(下記の視聴で聞けるのはシングル、アルバムどちらもド頭部分なのに全然違う事が分かる)。結果的にサビが登場するのは遠くなったが、アルバムバージョンの方が聞きやすい。しかもアルバムにおいてはインスト、前作、「biting her nails」というアルバム開始後全くキャッチーさ皆無の状態が続いていたので、ド頭の歌メロからようやくああこれがglobeだと感じることができる。
★★★★☆
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』(アルバムバージョン)
2ndベスト『8 YEARS~Many Classic Moments~』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
5thベスト『15YEARS-BEST HIT SELECTION-』(アルバムバージョン)
1stリプロダクトアルバム『Remode 1』
19th biting her nails
99年12月15日
『CRUISE RECORD 1995-2000』からのシングルカット。そして初のマキシシングル。ベスト+ニューアルバムで新曲10曲とか言っていたもののただでさえインストまみれで歌入りの新曲は4曲しかなく、4曲ともシングルカットに耐えうるような曲ではなかったのに何故シングルカットなんてしたのか…。案の定初のトップ10落ち(13位)となった。
再び非キャッチーで平坦な地味曲だが一応「MISS YOUR BODY」よりは起伏があるというかバイティンハッネイッバイティンハッネイッ♪とやけにドスの効いた声でタイトルを連呼するサビのような箇所は一応多少の引っかかりポイントにはなっていると思う。ループや音数のそぎ落とし、自らが作り上げたカラオケ文化を否定するような非ポップな楽曲、やりたかったのはそういうことだとは思うんだけど、実験というか迷走というか。
★★★☆☆
5th+1stベスト『CRUISE RECORD 1995-2000』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
2ndリミックスアルバム『SUPER EUROBEAT presents EURO global』(WAKE UP REMIX)
6thリミックスアルバム『house of globe』(Remixed by BLACK SEBBATH (NERDZ ERA/RAID SYSTEM))
20th とにかく無性に…
00年6月14日
唯一の日本語タイトルシングル。00年3月に”globe featuring ○○(KEIKO、MARC、TK)”として3人同時にソロシングルを発表していたが、globe本体としては半年ぶりのシングル。実験全開というかR&Bともなんか違う気がするし最早何がしたかったのか良く分からない謎曲。当時の『CDTV』でもホドーンホドーン♪という謎の連呼と丸刈りにしているオッサンの後頭部が流れてナニコレ…?と硬直したのを記憶している。そして『CDTV』でglobeの新曲がかかっているのをリアルタイムで記憶しているのはこれが最後となった(あとは「Stop! In the Name of Love」がドラマ主題歌でヒットした時くらいだがこれはカバーだったのでオリジナルではホドーンホドーンが最後の記憶)。明確なサビも無く、インパクトポイントはホドーンホドーンの連呼くらいで、リズムとトラックにのみひたすら注力したような楽曲なので、良く聞くと何だか凝っているような気はするんだけど、ここまでヒットチャートに背を向けるっていうのもなかなか凄い。とにかく無性にこういうことがやりたかったのだろう。ホドーンホドーンホドホドホドーン♪
これシングルの4曲目には「とにかく無性に・・・ (Accappella)」と題されたオケを抜いた声だけのバージョン(カラオケの逆)を収録しているようなんだけどそんなん誰が聞きたいんだ…。リミキサー用?
★★★☆☆
6thアルバム『outernet』
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
21st DON’T LOOK BACK/like a prayer
00年11月22日
初の両A面シングル。オリジナルアルバム、シングルコレクション的なベストアルバムには2曲仲良く収録されており、対等な扱いをされている。
DON’T LOOK BACK
TK流プログレとでも言うべき8分40秒に及ぶ大作。この長尺の間、ほとんどわずかに印象に残るメロディーはイントロ部分でも採用されているフレーズくらいなもので、ひたすら実験サウンドが展開しまくる。歌じゃない、オケを聞け!とでも言いたげな内容だが、中盤以降はハレルヤ風味でやけに仰々しい盛り上がりも見せるが、これはアルバムバージョンで余計に強調されている。プログレといえば「FACES PLACES」もそのように形容されていたが、あれはよく作りこまれたヒット曲だったんだなぁ…と改めて思ってしまうようなとっちらかりっぷり。とにかく誰も止めずに好き放題やったらこうなった、みたいな…。
前作に続いてシングルにはアカペラが収録されているがその前にはカラオケも収録されているようだ。8分40秒のカラオケ、8分40秒の歌だけ…ナンダソレ…。『8 YEARS~Many Classic Moments~』のAlbum Editは『outernet』収録のAlbum Versionを2分ほど削ったもの。それでも長いものは長い。
★★★☆☆
6thアルバム『outernet』(Album Version)
2ndベスト『8 YEARS~Many Classic Moments~』(Album Edit)
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
like a prayer
教会音楽のような聖なる雰囲気が漂うナンバー。「DON’T LOOK BACK」の後だとなんだかどこか違う地平にたどり着いた後みたいな気分になっているので、この曲が来ると非常にスッキリと聞けるところでもあるけど、MARCの高速ラップがボソボソすぎて何を言っているのかさっぱり分からない…。トランス期への過渡期のような楽曲でもある。『outernet』では聖なる感じがさらに突き詰められていてよりそぎ落として綺麗にしたような雰囲気になっている。
★★★☆☆
6thアルバム『outernet』(Album Version)
4thベスト『globe decade-single history 1995-2004-』
コメント