97年10月17日
2月のsakuraの逮捕により活動を自粛していたが、今作で活動を再開した。sakuraは不参加だったものの発売時点でsakuraの去就は明言されておらず、hyde、ken、tetsuの3人編成にサポートドラマーとしてyukihiroを迎える形で始動した。ただしパッケージでは作詞作曲編曲以外のメンバークレジットを一切しない形を取っているほか、ジャケ写にもメンバーは登場していない。また今作にはカラオケ(hydeless version)が何故か収録されず、2曲入りとなっている。
活動休止前に急速に高まっていた人気は休止により、渇望状態へと変わっていたのか、メンバー逮捕によるイメージダウンどころか、逆に著しい盛り上がりを見せた。すさまじい高レベル週(4位まで30万オーバー、7位まで10万オーバー)だったため、初動だけで「flower」に肉薄する33万枚を記録しながらも3位となったが、最終的に最高売上を2倍以上更新する大ヒットを記録した。
発売からおおよそ1ヶ月弱経過した11月になって正式にsakuraが脱退を発表。表向きは音楽性の違いというバンド脱退最定番の理由となっていた。そのままyukihiroをサポートメンバーとして12月23日には復活ライブとして初の東京ドーム公演を大成功させた。
虹
作詞:hyde、作曲:ken、編曲:L’Arc~en~Ciel,Chokkaku
再始動作にしてバンド名の日本語訳をタイトルに持ってきて、偶然にも7th予定だった「the Fourth Avenue Cafe」が発売中止になったことで、今作が7thシングルになったという偶然が重なった重要作。これまでよりも全体に重苦しい雰囲気にはなったものの、メロディーの強さはさらに増しており、非常に佇まいが”強い”1曲になったと思う。
心機一転というか生まれ変わるくらいの気持ちがあったのか、やはり以前とは違うバンドになったように思う。ドラムの音が軽めに変わったのがまず大きな変化で、よく緻密なドラムサウンドになったと称されるが、個人的には今までのダイナミックさから凄く細かくて神経質そうなドラムになったという印象がある。
当時ラルクを全く知らなかったので、また新しいヴィジュアル系バンドが出てきたのかと思ったが”復活作”と紹介されていたので、どうやら以前からあったバンドらしい…しかし知らないぞ誰だ…?というのが当時の印象。なんだか暗くて重そうな世界観だったので当時は少し敬遠していたのだがそれでもサビ部分は強く印象に残っていた辺り、それほどインパクトの強い曲だったんだなと今になっても思う。
Album Versionはバージョンというよりミックスが少々違う程度のようであまり大きな違いを感じない。違うのは間奏部分でhydeがシングルでは何か遠くでボソボソ喋っているような…程度だったのが、Album Versionではくっきり聞こえてきて確かに何かつぶやいている…と分かるところくらいか。ベスト盤へはAlbum Versionが採用されることも多い。
★★★★☆
5thアルバム『HEART』(Album Version)
1stベスト『Clicked Singles Best 13』
2ndベスト『The Best of L’Arc-en-Ciel 1994-1998』
5thベスト『QUADRINITY~MEMBER’S BEST SELECTIONS~』(Album Version)
7thベスト『TWENITY 1997-1999』(Album Version)
海外限定ベスト『WORLD’S BEST SELECTION』(Album Version)
C/W THE GHOST IN MY ROOM
作詞作曲:hyde、編曲:L’Arc~en~Ciel&秦野猛行
ブレイクビーツを取り入れつつも基本的にはシンプルなロックナンバー。リズム隊が主張するよりも支えるのに徹している中で、kenのギターが多彩な音色を聞かせて楽曲を引っ張っている印象。またhydeがスキャットで歌っているのもけっこう珍しいような…。
★★★☆☆
4thベスト『The Best of L’Arc-en-Ciel C/W』
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