勝手にドラマ大賞2022

1位 霊媒探偵・城塚翡翠/invert 城塚翡翠 倒叙集

日テレ日曜枠は年に1,2回見たり見なかったりで今作に関しては何気なく見始めた(主演の清原果耶には興味なし、小芝風花と瀬戸康史が今までのイメージとちょっと違ってシックな雰囲気だなくらい)、霊媒探偵という響きが面白そうだったので見始めたら大当たり。『霊媒探偵・城塚翡翠』は最終回でのひっくり返しがお見事。これ以上の衝撃は無かったものの『invert 城塚翡翠 倒叙集』以降は清原果耶と小芝風花のやり取りが楽しかった。別のドラマで見た時に清原果耶がどう見えるだろうか。ミッチーの存在感も改めていいなと思ったけど2015年に似たようにふいに見たら面白かった『掟上今日子の備忘録』でも主人公をサポートする役割で出てたんだよな。

2位 鉄オタ道子、2万キロ

ほぼ観光ムービー。鉄オタというのでもっと車両や駅などを事細かにオタク語りするような内容だったらきついなと思いきや主人公は鉄道もそこそこ好きだがそれより旅や風景が好きで付近の観光模様の方が長かったのでこれが良かった。日常や出発パートが無く、毎回冒頭で既に目的地へ向かうか到着後から始まり、帰路に就く前に現地で話が終わるという徹底して旅本編のみに焦点を当てた事でひたすら流れる30分ののんびりした時間。最高だった。玉城ティナももっとイマドキなクールなファッションモデル上がりなイメージだったので、旅好きのほんわかした感じが意外だった。

3位 絶メシロード season2

前シリーズで恐らく不評だった主人公の情けなさを強調するために妻や部下の態度が酷すぎる、食事中にワケの分からない寒い演出を入れまくる等の不快演出を徹底排除。別人格へと変貌した妻、ストレートな食事シーンとなっただけで元々フォーマットは良かっただけに一気に良さが跳ね上がった。一方で車中泊をしているシーンはすっ飛ばすかアイテム追加描写があるかでムラがあった前作に対して毎回車中で寝る前の様子が描かれるようになったものの、アイテム増加紹介や夏のしんどさを描くような具体的な車中泊描写が皆無に。車中泊監修の人も今回不参加だったようで「道の駅」への宿泊も無く、無人の駐車場など明らかにぼかしていてあまり注力していなかったのは惜しい。『孤独のグルメ』が主人公高齢化でしんどくなってくるのを見据えて新たなシリーズ展開としてどうだろう。娘役の西村瑠香は芸能活動する気配無くなってきたので再登場無理そうだけど。

4位 雪女と蟹を食う

最初は暗い&毎回ベッドーシーンばかりでロードムービー的な風景以外は微妙だったが、札幌で1度2人がはぐれてからの物語の流れは良かった。生きる活力を取り戻す主人公と死に向かう雪女、食い止めようと必死になる主人公は結局1度は引き止められなかったものの最終的に2人で救われてのハッピーエンドも綺麗だった。最終回にかけてグイグイ伸びた1作。主演の重岡大毅は特に良かった。便乗して沖縄編の原作が短期連載されていたがSPでやるのを狙ったかのようにピッタリなのでその後も見てみたいな。

5位 探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り

続編失速パターンに当てはまらず、オリジナル展開でも飽きさせない良かった続編の好例。前半はマンネリを感じさせたが前半で彼らを一掃すると後半は黒幕が分からない展開となり、新しいパターンになって持ち直した。今年初めて見た役者では木下彩音が髪を伸ばしていた時期の志田未来にそっくりで印象的だった。ただあまりドラマには出ていないようだ。

6位 パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~

ディーン氏はやはりいつみてもカッコいい。3人のバランスも良くて面白い事件モノだった。ここ数年で目立ってきていたが『恋せぬふたり』主演に続いて、30歳を迎えて日テレ土曜22時枠で初ヒロインまで来た岸井ゆきのの大ブレイクを感じた上半期だった(映画5本で主演2本+ヒロイン2本、この後もTBS日9『アトムの童』でヒロインポジション)。Hulu加入していた時期だったのでHulu限定のSeason2も見れたのは良かった。アクション担当の新人が入ってユースケ・サンタマリアとの絡みも増え、ますます面白くなってたし何故連ドラで出さなかったのか。

7位 卒業タイムリミット

朝ドラに対しての毎日15分放送の夜ドラ枠での学園ミステリー。原作を補強して先の見えない謎に迫っていき、最後に明かされる真相まで目を離せないドラマだった。ただ一時も見逃せないこの内容で1日15分毎日放送はきついって。若手俳優陣はその後も見かけるかと思ったら、桜田ひよりしか見かけなかったな。同い年の北山宏光が若き理事長役だったり、中尾明慶がすっかりいい教師役だったりするところには年月を感じた。

8位 恋せぬふたり

恋愛しない2人が家族になろうとする姿を描いた攻めのドラマ。展開上仕方ないんだけど恋愛はしないが1人は嫌だ家族にはなりたいという複雑な前提がありすぎたせいで、色々な考え方を提示するまでは行かず(交流会で色々な考え方が出てきたもののさらっと流して終わり。この中には1人でいいとか一定の距離を置いて生活しているパートナー同士が出てくるなど多様性を示したもののそれではドラマにならないからな…)、高橋一生のキャラクターが後半ブレたのと岸井ゆきのの明るいのはいいんだけど押しが強すぎるところで最後は家を乗っ取るみたいな謎オチになってしまってなんか違う終わり方だった。

9位 量産型リコ-プラモ女子の人生組み立て記-

ポッドキャスト連動という意味では『お耳に合いましたら。』に続く第2弾は『真相は耳の中』なんだけど、構造としては今作が似ていた。プラモに興味が無いのが致命的ではあったけど、会社人になってから取り戻す青春みたいなテーマ性は共通していて登場人物たちが輝きを思い出していく流れも良かった。ただ主人公与田ちゃんが与田ちゃんでしかなく、意外とのほほんタイプで細かい事を気にせずなんでも楽しめる性格なのでタイトルになった量産型とか人生組み立てな感じはあまりしなかった。こんな感じでのほほんとパーソナルトレーナーと親しくしてたら撮られたっていう与田ちゃんらしいオチだと思うよ。

10位 真相は耳の中

ポッドキャスト連動の推理モノという変わった企画。主演も物語も経験豊富な伊原剛志が引っ張り、演技ほぼ未経験の筒井あやめを極力1人喋りに徹しさせるアイデアは秀逸だった。

11位 真夜中にハロー!

迷えるゲストをハロプロの楽曲のメッセージ性が救うという異色ドラマ。ナビゲーター的存在の菊池桃子の優しい存在感、娘(大原優乃)との関係を描いたラスト2話の構成も良かった(娘が扉システムを引き継いでしまったのはちょっと違う気がしたが)。肝心なハロプロの曲は元々知っていた曲以外は特に印象に残るものはなく、This is HELLOという決め台詞にしてもハロプロ特有のものではなく、アイドル楽曲全てが持っているメッセージ性であってハロプロが素晴らしいという感じにはならなかったけど、まあ制作側がハロプロ好きで立ち上げた企画だしね…。

12位 彼女、お借りします

クズ系主人公のハーレム系漫画の実写化はしんどかったが、ここまで明確に美少女ヒロイン役は初めてだったであろう桜田ひよりは良かった。芦田プロの方が有名ではあるがなんかタレント化しててドラマ出てないし、子役時代にジャニーズ若手と主演した鈴木梨央は成長に伴いヒロインっていう感じではなくなったので『明日ママがいない』勢から主演・ヒロイン格では筆頭格になってきて今後も楽しみ。ただ続く『silent』では妹役の脇に回っていたのでゴールデン枠でメインになるにはまだ壁があるのか。

13位 妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪-

タイトル通りに帰ってきたんかい…という失速系続編。楽しいノリは健在だったがさすがに飽きてきたのと同枠の放送時間が変わって50分から30分に短くなった事で1話完結が困難になったのが響いたかなと。主人公がダラダラ追い込まれる前編、一挙解決へ向かう後編というパターンになったが、そうなると50分で解決していた話を60分に引き延ばした上に真ん中で綺麗にどうなる?次回へ続く!に持っていくように構成しなきゃならなくなったので物凄くテンポが悪かった。いくつか潜ませていた謎も最終回ラスボスが牛耳っていたという展開かと思いきや妖怪みたいな人間でしたオチで全編通して貫いていた「闇堕ち」を仕掛けていた黒幕の正体は不明のまま映画へ続く…というのもな…。

14位 推しが武道館いってくれたら死ぬ

オタクとアイドルを描いた作品という事だったが、女性同士で恋愛に置き換えたような新しい感覚のドラマだった。アイドル内部のいい人しかいないクリーンな人間関係、ファンの鑑のようなくまささんの存在感、元アイドル松村沙友里が演じるアイドルオタク(と元アイドル9nine村田が演じるスタッフ)などメタ的な要素も込みで面白かったが…恋愛ドラマと置き換えた場合に永遠に着地点が無い、平行線のままである事も同時に示唆されたような1作だった。

15位 金田一少年の事件簿

もう『金田一』は無理かなぁという仕上がり。道枝君は悪くなかったどころか、熱意をもっていたと思うんだけど、プロデューサーがおボケになられてしまったのか堂本・松本の金田一がドSだったと勘違いしていたのが決定打だったと思う。この結果、大人相手に無礼極まりなく、美雪にも興味が無い金田一になってしまい、犯人にまで態度をたしなめられる始末。そして初代からジャニーズが演じていたもののあくまで脇役だったが佐木も山田版で急に出番が増え、今作では美雪がアウトオブ眼中にされてしまったこともあって、美雪の思いを成就させようと奮闘する佐木が結果的に目立ちまくって完全にジャニーズ案件化。最早佐木が金田一の相手役かという勢いで活躍しまくったのはやりすぎだった。

16位 生き残った6人によると

『彼女、お借りします』と同時期の放送ながら全く異なる風貌の桜田ひよりが主演していたが、こっちは…。シェアハウスノリとゾンビノリが合って無さすぎ。桜田ひよりもそうだった女性陣は今年他のドラマでも見かけた人が揃っていたが、揃いも揃ってこのドラマとは見た目もキャラも違っていたので名前見ないと分からないレベル。フワちゃんみたいな風貌だった髙石あかりは『真夜中にハロー!』3話主人公の後輩、『鉄オタ道子』8話で道子の後輩、中村ゆりかは『真相は耳の中』の花奈だったが、このドラマと印象違い過ぎ。

17位 ぴーすおぶけーき

おバカなノリでおバカなトークをしているだけのユルドラマ。みーぱんがみーぱんだった。

18位 ハレ婚。

島崎遥香は良かったんだけど、相手役がキモロンゲ君でしか無かった。一夫多妻制がテーマだけに男性役にどこか不思議な魅力が無いと話にならないのに言葉だけカッコつけまくるただのキモロンゲ君でハートが感じられない始末。後半から急に主人公いつの間にそんなにキモロンゲ君の事好きになったの?状態と化したり、天才音楽家としての復帰も頑なに嫌がっていたのに特に理由も無くあっさり復帰するわ、毎回誰か家出するわと慌ただしかった。

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