AKB48 Early Daysシングル回顧~2005-2010(序)~

今回は2009年3月4日の「10年桜」からピタリ10周年2019年3月4日に「10年桜」を更新しようという目的から逆算して過去曲回顧で取り上げたため、元から最新作付近までをやる予定ではなかった。これ以降は当面予定していない。

今回「桜の栞」までという非常に中途半端なところで終わっているが、これはリアルタイムで聞き始めたのが「ポニーテールとシュシュ」以降だったので、それ以前の1度も感想を書いた事が無いシングルまでという事で区切りにした。Early Daysという区切りも実に個人的である。

この時代は「今週のチャート」連載時だったので一応デビュー時点からグループ名は知っていた。当時既にチャートレビューはしていたがチャート番組はもう見ていなかったので曲は「会いたかった」くらいしか知らなかったが、「大声ダイヤモンド」辺りからは楽曲に勢いがあっていいという評判が高まってきていたように記憶している。07年に始めた「貴方が選ぶ音楽大賞」でも翌08年以降参加者が増えると同時にAKB48の曲がいいという投稿がけっこう多く来ていた。実際じわじわとこの時期に売上を伸ばしていき、ついにはO社1位を獲得。初動売上が加速度的に伸びていき、留まるところを知らない状態になっていったのがこの時期までとなる。

2019.2~3執筆

作詞は全て秋元康。




インディーズ1st 桜の花びらたち

桜の花びらたち
06年2月1日
作曲:上杉洋史、編曲:樫原伸彦

板野友美、宇佐美友紀、浦野一美、大江朝美、大島麻衣、折井あゆみ、川崎希、小嶋陽菜、駒谷仁美、佐藤由加理、高橋みなみ、戸島花、中西里菜、成田梨紗、平嶋夏海、星野みちる、前田敦子、増山加弥乃、峯岸みなみ、渡邊志穂

センターは高橋みなみ。当時はチームAしか存在せず、選抜制度も無かったので当時のAKB48メンバー全員がそのまま参加(C/Wも同様)。特にソロパートは無い。

大ブレイク後は初期は売れなかったとか最初の公演の客が数名しかいなかっただとか知名度が低かったとか苦労話ばかり語られたものの、一応会いに行けるアイドルを掲げて劇場公演をメインにした活動は早くも実を結びつつあり、デビュー作にしていきなりO社10位にランクインしたので割と成功だったのでは…。

既に劇場公演でアルバム1枚分くらいのオリジナル曲があった中から選ばれた1曲だけに強い。卒業を迎えての春、未来への希望が確かに感じられ初々しさ満点ながら1stにして名曲。サビメロが単純に良い。ただサビメロの良さを強調したいのか、まだ卒業したくないという思いを構成で表現しているのか最後のサビ連投はちょっとしつこいくらいに長く感じてしまうところもある。

ベスト盤『0と1の間』の2015 BEST ver.は当時のボーカルテイクを改めてミックスし直したもののため、当時未使用だったボーカルテイクも使用されているようだが、この曲に関してはオールユニゾンなのでほとんど違いが分からない。

MVは劇場の舞台裏メイキングと公演の様子でそのまま構成。2009~2010年にかけての大ブレイクまで残ったメンバーは半分にも満たないので後追いで見るとほとんど誰が誰だか分からない勢いだがそもそもブレイク時残っていたメンバーもまだ若かったので板野友美とか初期型すぎて誰だか分からない。目が寄りすぎ前田敦子も幼すぎるが、何故か高橋みなみだけはほとんど変わっていない。そのまま成長するタイプだったのか。あとダンスしながら歌っているんだけど割と合唱風な曲調に対してあまりに小刻みに揺れまくる踊りをしているのが何だか変な感じ。サビはまだしも平メロであんな小刻みに揺れ続けるのはちょっと忙しなすぎないか。
★★★★☆
1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)』(2015 BEST ver.)

インディーズ2nd スカート、ひらり

スカート、ひらり
06年6月7日
作曲:岡田実音、編曲:梅堀淳

板野友美、大島麻衣、小嶋陽菜、高橋みなみ、中西里菜、成田梨紗、前田敦子

センターは高橋みなみ、前田敦子。初めて選抜制度が導入され7人が選抜されている。しかし7人のみの歌唱ではなく、全員で歌っていて、MVにも全員で出演している。全員というのは前作同様にチームA全員だが前作のジャケット題字を担当していた宇佐美友紀が3月で即刻卒業、篠田麻里子が加入(1.5期)したので1人入れ替わった。選抜7人のみにソロパートが存在し、パフォーマンスも最前で衣装で区別されているので、残りメンバーはバックダンサーのように扱われている。

レトロというかややチープさの漂う昔のアイドル歌謡みたいなナンバー。曲自体は少し時代錯誤な感じがしなくもないが、聞きどころは7名に与えられたソロパート。高橋みなみ、小嶋陽菜が既にある程度完成されていて歌えているのに対してセンターのはずの前田敦子の出番が回ってこない。ようやく2番終了後のCメロ(大サビ)で前田敦子の出番が来たと思ったら恐ろしきヘロヘロ歌唱でもう下手とかそういう次元すら超越する勢い。これで良くOKが出たな…。板野友美は最後の最後のサビでようやく出番でこちらもビミョーな歌い上げっぷりだけど前田敦子の破壊力が凄すぎて普通に聞こえる。

アルバム収録時にミックスが変更されていたのでシングルバージョンはアルバム未収録(MV集の音源がシングルVer.か?)。ベスト盤『0と1の間』の2015 BEST ver.は当時のボーカルテイクを改めてミックスし直したものだが、ソロパートも改めて別テイクになっている今作の方が違いが分かりやすい。前田敦子のパート、もう少しマシなテイクあったんじゃん…。

MVは制服の衣装がザ・制服風衣装みたいで全体にクオリティにインディーズ感漂う。7人以外のバックダンサー化によるあからさまな格差など選抜制度が一般的ではなかった当時としては2作目にして残酷さを感じるところもある。サビでタイトル通りにスカートをひらりとさせてパンツ見せる(むろん見せパン)というのはPTA的に際どい演出で当時もちょっと物議を醸した記憶がある。一部で「パンツ見せ集団」と揶揄され、後のヒストリー映像等で初期を振り返る際にこう言われて辛かったとメンバーが振り返っているのはこの曲によるものだと思う。SNS発達後の現在だったら差し替え・変更に追い込まれたていたかもしれない(2012年時点でも乃木坂46の「おいでシャンプー」で衣装をたくし上げる間奏の振付がマズイとしてMVはそのままだったが、以降の振付が変更になった)。
★★★☆☆
シングルミックスアルバム未収録

1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』(Album Mix)
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤』(Album Mix)
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)』(2015 BEST ver.)

1st 会いたかった

会いたかった(初回生産限定盤)(DVD付) 会いたかった
06年10月25日
作曲:BOUNCEBACK、編曲:田口智則・稲留春雄

秋元才加、板野友美、梅田彩佳、大江朝美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、小嶋陽菜、小林香菜、篠田麻里子、高橋みなみ、戸島花、中西里菜、成田梨紗、野呂佳代、前田敦子、松原夏海、峯岸みなみ、宮澤佐江

DefSTAR(ソニー)からのメジャーデビュー作。前2作をノーカンにして現在まで続くシングルの通算カウントは今作を起点としている。2期生が加入してTeam Kとなり、今作からは選抜制度も確立され、A,Kから文字通りにメンバーが選抜され、選抜メンバーのみの歌唱参加。センターは前田敦子

会いたかった!会いたかった!会いたかった!YES!(ドンドンドン)会いたかった!会いたかった!会いたかった!YES!君にー♪という1度聞いただけで覚えてしまうような圧倒的な分かりやすさ、キャッチーさで持って初期AKB48の代名詞のようになった代表作。それまでもファン接触イベントが無かったわけではないが、アイドルとはあくまで偶像であり手の届かない存在だったのを握手会を軸にした”会いに行けるアイドル”として大きく変えたわけだけど、その“会いに行けるアイドル”のテーマ曲がまさにこの曲だったと思う。握手会商法が蔓延して当たり前になってしまうまではAKB48を象徴するのが握手会で、握手会を象徴するのがこの曲という印象があった。

実はトップ10入りはしていない(13位)がロングヒットした。05年の「電車男」以降盛り上がっていたアキバ・オタク系文化をまとめて翌07年の紅白にはアキバ枠でAKB48、中川翔子、リア・ディゾンの3セットメドレーという今にしてみると良く分からない組み合わせで出演。タイトルは「日本が誇る最先端! スペシャルメドレー」であった。まあ結果的にAKB48に関しては先物買いだったのかもしれない。

元気いっぱいのMVも一気にメジャー感がある。今作で2期生が加わったが1期生が割と素人感を重視していたっぽいのに対して2期生は割とビジュアルを重視したのか、秋元才加、大島優子、小野恵令奈、河西智美、宮澤佐江など既にこの時点である程度完成されたルックスの面々が一気に加わったようにも感じる。前田敦子も前作までよりセンターっぽい風格が出てきていて最後にCD返すところは後年には見られない無邪気さが微笑ましい。

後に乃木坂46が同曲をマイナーアレンジした「会いたかったかもしれない」を制作、MVはこのMVを完コピしているので見比べるのも面白い。
★★★★☆
1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

2nd 制服が邪魔をする

制服が邪魔をする(初回生産限定盤)(DVD付) 制服が邪魔をする
07年1月31日
作編曲:井上ヨシマサ

秋元才加、板野友美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、中西里菜、前田敦子、増田有華、峯岸みなみ、宮澤佐江

センターは高橋みなみ、前田敦子。キャッチコピーは「お父さん、ごめんなさい…」。かなり過激さを狙いまくりな背伸びした夜の歌謡曲。吐息の連発などハロプロというかつんくが好んでやりそうな方向性だが、つんくの場合こういうやさぐれた女子はあまり書かない印象。策士家秋元康は攻め込んで10代の欲望に切り込んでいった。アイドルとして制服を武器にしながら制服を邪魔だと言い放つのも面白い。曲の主題からはズレるが確かに制服を着ていた中学時代は制服が邪魔というか早く自由になりたいという感覚はあったかもしれない。自由が欲しいと叫んだあの頃が1番自由だったことに気づくのは大人になってからだけどな!(某FOV引用)あまり注目されていない時期だからやれたような1曲だが吐息の連発が無理している感出すぎているのといちいち歌詞でAH~! AH~! AH~! AH~!とか連発で掲載されている字面が何とも言えない。その“~!”はなんだ“~!“は。

MVも歌詞に合わせて夜の東京を彷徨う少女たちといった暗めの内容。どういうわけか援助交際を示唆するようなカット(前田敦子が明らかにオッサンサラリーマンに声をかけられついていく)も。メインの歌唱シーンは何故かトンネル内だがこれは東京ではなく、埼玉県飯能市の奥地にある畑トンネルまで出向いていってのロケを決行している。心霊スポットとしてその道では有名な場所だったのでメンバーは割と本気で怖がっていたらしい…が小嶋陽菜だけは聞いてなかったので後から知って怖がったらしい(MV集のコメンタリーより)。
★★★☆☆
1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

3rd 軽蔑していた愛情

軽蔑していた愛情 (初回限定盤) 軽蔑していた愛情 (通常盤)
07年4月18日
作編曲:井上ヨシマサ

秋元才加、板野友美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、小嶋陽菜、小林香菜、佐藤夏希、篠田麻里子、高橋みなみ、中西里菜、前田敦子、増田有華、峯岸みなみ、宮澤佐江

センターは高橋みなみ、前田敦子。キャッチコピーは「みんなのことが嫌いでした」。前作に続いての10代の闇に迫る過激歌謡路線だが今作では学校生活におけるいじめと自殺問題に真っ向から取り組んだ意欲作。初回盤のジャケットは事件記事風。歌詞自体もメッセージ性が強いがMVでもさらにそのままストレートのいじめと自殺を描写。MVでは最初と最後に自殺を考える君へのメッセージが直接表示され、作中ではイジメに遭うメンバー達の姿や飛び降りを図ろうとする大島優子など問題シーンの連発で一切の笑顔が無い。明るい要素は何一つなくて重苦しいので好きかどうかといえば全く好きな曲ではないが衝撃的な曲ではある。メンバーももっと聞いてほしい曲だと後年力説していた。

メッセージ性の強さばかりが際立つが、この辺りまでは平メロだけでなくサビでも頻繁にソロパートが登場するので歌っているメンバーが確かにそこにいるというのが感じられるのはAKB48がAKB48として確かにある感じで後年にはない魅力だと思う。
★★★☆☆
1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

4th BINGO!

BINGO!(初回生産限定盤)(DVD付) BINGO!
07年7月18日
作曲:成瀬英樹、編曲:大内哲也

秋元才加、板野友美、大島麻衣、大島優子、奥真奈美、小野恵令奈、河西智美、柏木由紀、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、中西里菜、平嶋夏海、前田敦子、増田有華、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友

センターは高橋みなみ、前田敦子。3期生が加入してTeam Bが結成され、3期生が初参加した楽曲。柏木由紀、渡辺麻友が初参加と言った方が分かりやすいか。選抜メンバーは絞り込まれているがMVでは当時の全メンバーが参加しているので明らかに人数が増殖しているのが分かる。

前2作から一転してというか180度方向転換したが純度120%の元気アイドルポップ。1年後に始まった冠番組『AKBINGO!』の元ネタにもなった。冒頭のWOWWOWパートからパワー全開でデフスター時代では最も勢いのある明るい楽曲だと思う。歌い出し2番目に登場する歌声がへにょへにょボイスなのがインパクトだが初参加の小野恵令奈&渡辺麻友のデュオ歌唱だろうか。

MVも明るい内容だが、何故か囚人として船室に閉じ込められたメンバーが脱走を図り海に飛び込み、流れ着いた砂浜から砂漠を彷徨って城のような場所にたどり着くとテンションMAXで駆け上がるというストーリーがあるんだか無いんだかな内容。最後にメンバーが展望の良さそうな場所から何に向かって興奮しているのかが流れ上全く分からないのが少しモヤモヤするがこの部分はたぶん特にストーリーになってない。流れ的には来た道の方向なので死にそうな顔してヘロヘロになって彷徨っていた砂漠とその奥に漂着した砂浜しか見えないはずだし…。
★★★★★
1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

5th 僕の太陽

僕の太陽
07年8月8日
作編曲:井上ヨシマサ

秋元才加、板野友美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、中西里菜、前田敦子、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友

何故かDefSTARで今作のみ初回盤DVD付が制作されなかった(通常盤に初回仕様があってタイアップ先にアニメのステッカー仕様の帯になっていただけ)。今作のMVは次の初回盤に収録された。

センターは前田敦子。前作の元気で明るい方向性でもう1発といった感じので若干印象被りするアイドルポップ。前作のウォウウォウ始まりに対して今作はサビのラララ歌唱から始まるのが何だか印象が被る最大の理由。それ以外はそんなに似ているわけでもない。なんだかんだ明るく元気なアイドルソングはストレートにいいなと感じられる1曲。

MVはアメリカの学校で学年最終時に行われるダンスパーティー“プロム”をテーマとしているがメインの衣装が時代性の強いものなのでどこか古びた感じもする。ジャケットもこれに合わせて昭和レトロ風だ。
★★★★☆
1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

6th 夕陽を見ているか?

夕陽を見ているか?(初回生産限定盤Type A)(DVD付) 夕陽を見ているか?(初回生産限定盤Type B) 夕陽を見ているか?
07年10月31日
作曲:岡田実音、編曲:高島智明

板野友美、大島優子、小野恵令奈、河西智美、小嶋陽菜、高橋みなみ、前田敦子、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友

前作がDVD付なしだったので今作の初回盤Aには前作のMVとメイキングを収録。今作のMVは1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』初回盤DVDに収録された。今作から初回盤Bも制作されるようになり、そちらはC/Wでひまわり2.0Mix、ひまわり2.1Mixという別バージョン2曲が追加収録されている。ひまわり組公演というチームをシャッフルした特別公演が行われていたのに合わせて、チームに関係なくバラバラにメンバーを2組に割り振っての歌唱となっているようだ。

センターは前田敦子と小嶋陽菜。最低売上を記録したシングルながら初期の名曲として人気の高い1曲。歌い出しのソロパートが小嶋陽菜で続けて小嶋と前田敦子のデュオ、高橋みなみのソロパートに続けて高橋と大島優子のデュオ…と進んでいく構成なので小嶋陽菜のセンターイメージの方が強い。随所にスクラッチ音を入れるなど若干HIP HOPなアプローチが垣間見えるが、合唱系青春爽やかソング。前2作はアイドルの王道という感じだったので、卒業抜きでの学生の青春を感じさせるシングル曲って案外少ない。勢いというよりストレートなメロディーの良さという点では初期最大の名曲だと思う。

MVは長野の田舎でのロケ主体で陸上を行うメンバーとスタジオで踊るメンバーをメイキング風に映し出した二部構成。両場面にあまり繋がりが見られないが一応学生たちが集結してスタジオを借りてダンスを撮ってもらうみたいな設定だったらしい。
★★★★★
1stアルバム『SET LIST~グレイテストソングス 2006-2007~』
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

7th ロマンス、イラネ

ロマンス、イラネ(初回生産限定盤)(DVD付) ロマンス、イラネ(初回生産限定盤) ロマンス、イラネ
08年1月23日
作曲:Rie、編曲:CHOKKAKU

秋元才加、板野友美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、菊地彩香、小嶋陽菜、佐藤由加理、篠田麻里子、高橋みなみ、戸島花、前田敦子、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友

1stアルバム初回盤DVDに前作のMVを収録したので今作の初回盤Aは今作のMV&メイキングという形に戻された。前作に続いて初回盤Bではひまわり 2nd 2.0 Mix、ひまわり 2nd 2.1 Mixとして選抜メンバーも選抜に入っていなかったメンバーも2組に振り分けられて歌唱しているため、オリジナルではMVに無理やり割り込むように登場しただけの佐藤夏希と野呂佳代も一応ちゃんと歌唱参加したバージョンが存在する事になる。このひまわり括りは今作が最後。

センターは小嶋陽菜、前田敦子。久々の歌謡曲風ナンバー。ネット用語みたいなタイトルは「ワロタピーポー」などに通じていく策士家秋元康の得意パターンの1つだが、今作に関しては「制服が邪魔をする」「軽蔑していた愛情」のような過激さも無く、割と普通。というか以前過激にやりすぎたせいでネット用語使った程度ではインパクトが無くなってしまったような感じも。またソロパートは無く概ねデュオでの歌いまわしが目立つ。

MVでは冒頭部分とラスト部分に当時“なちのん”というお笑いコンビを組んでいた佐藤夏希と野呂佳代が出演。選抜じゃないのに衣装を着て紛れ込もうとする、何故か場を仕切ろうとするなどひとしきり引っ掻き回して選抜メンバーでもないのに存在感を残している。本編は歌番組のセットの中で歌番組風に歌唱するというまんま歌番組な作り。何故こんな何でもないような下手したら手抜きにしか見えないような設定のMVを…?と後追いでは思うが、これは一応前年紅白にアキバ枠で出れたとはいえ、当時ほとんどTVにも出れなかった事からもしAKB48で歌番組に出たら?という着想で制作されたため。当時のメンバーは歌番組風のセットや演出に素直に感激していたらしい。ただジャケット撮影まで全部同じ絵面で済ませているのはやっぱり手間を極力削っている感じが…。セット組むのと衣装だけで予算が尽きたのだろうか。
★★★☆☆
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

8th 桜の花びらたち2008

桜の花びらたち2008(初回生産限定盤Type A)(DVD付) 桜の花びらたち2008(初回生産限定盤Type B) 桜の花びらたち2008
08年2月27日
作曲:上杉洋史、編曲:樫原伸彦

秋元才加、板野友美、大島麻衣、大島優子、多田愛佳、小野恵令奈、河西智美、柏木由紀、菊地彩香、小嶋陽菜、佐藤由加理、篠田麻里子、高橋みなみ、成田梨紗、平嶋夏海、前田敦子、松原夏海、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友

初回盤AはMV&メイキング収録DVD付。初回盤Bには「桜の花びらたち2008(学校 Mix)」という別アレンジバージョンが追加収録された。

センターは前田敦子。インディーズ1stシングルを2年ぶりに歌い直したもの。2008と題されたもののアレンジはそのまま歌唱メンバーが変動しただけだが、オケも一応処理し直されているようで音の響きが多少は柔らかく、ボーカルの処理にしても全体に豊かな音像に変わっている。またMVの卒業式のシーンでは全メンバーが参加している模様。

センターが変わったものの、今作のMVでは卒業式で合唱しているシーン以外は学校生活をしている面々の様子が映し出される構成なので誰がセンターという事も無い当時のAKB48メンバー全員の曲といった印象。改めて名曲だなと感じる。

MVはフルバージョンが存在するが当時の初回盤AのDVDのみ収録で、MV集『逃した魚たち~シングル・ビデオコレクション~』では大幅に内容がカットされてしまっている(フルが10分に対して6分程度に編集されている)。初回盤はMV集発売当時既に相当にプレミア化しており、何故削ってしまったのかは謎。

冒頭で卒業式答辞を読んでいるのは峯岸みなみで、アドリブでメンバーへのメッセージを読み上げたため、聞いていたメンバーは号泣。卒業式のシーンでメンバーが泣いているのは演技ではなく峯岸みなみの答辞を聞いて感動しての涙だったようだ。学校の門番役(?)として何故か蛭子能収がゲスト出演していたりもするが、卒業式だけでなく学校での思い出の日常描写、笑顔で学校から去っていくメンバーなど、メイキング映像によれば年明けどころか年内12月に撮影していたらしいが高校時代の終わりと新たな旅立ちを感じさせる仕上がりに。オリジナルやメジャー初期に比べるとメンバーもだいぶ成長していい顔になった。

…と曲は良かったし、MVもいい感じに締まったんだけど、AKB48劇場での購入特典として全44種ポスターをランダムでプレゼントという特典に際して、44種コンプでイベント招待というキャンペーンを打ち出したことが、確率的にも枚数的にも難易度がヤバすぎたため、DefSTARサイドに独占禁止法違反の疑いがあると注意される事態となり、イベントは中止になってしまった。これ以外も当時の特典商法は問題になっており、2周年記念のフォトアルバムに8年も先の劇場10周年記念イベント招待の特典をつけたため、10周年なんて迎えられるかも分からないと騒動になったりもしていた。

このような度重なる過激なイベント商法が問題視され、これ以上の厄介は御免だという事になったか、DefSTARとの契約は打ち切りとなってしまった。後にしてみれば逃した魚は大きかったわけだけど、以降劇場盤による握手券販売手法や総選挙など、O社売上反映対策を最大限に施しながらもレコード会社側から変に文句を言われないシステムで特典商法を確立できた事を考えればDefSTARによる契約切りはヒットチャートをうまく立ち回る意味合いでターニングポイントになったのは間違いない。
★★★★★
1stアルバム完全盤『SET LIST~グレイテストソングス~完全盤
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

9th Baby! Baby! Baby!

08年6月13日(配信限定)
作曲:上杉洋史、編曲:CHOKKAKU

秋元才加、板野友美、梅田彩佳、大島麻衣、大島優子、大堀恵、小野恵令奈、河西智美、柏木由紀、川崎希、菊地彩香、小嶋陽菜、佐藤由加理、篠田麻里子、高橋みなみ、中西里菜、前田敦子、峯岸みなみ、宮澤佐江、渡辺麻友

DefSTARに契約を切られ、キングレコードと契約する前の隙間の時期だったためか、配信限定でリリースされ、配信もドコモのiモード、ナップスター限定と限定され、現在はいずれも入手不可となっているが、正式に9thシングル扱いされている。当時はPCよりも着うたメインの時代だったため、メインはiモードでの着うたDLだったものと思われる。

PCに関しては定額制配信いわゆるストリーミング配信にいち早く取り組んで機が熟すのを待つもあまりに早すぎてストリーミングの時代が来る遥か前の2010年春に頓挫・終了・消滅してしまったナップスターでのみPC配信されていたというレアっぷり。ナップスターではアレンジャーの異なる情熱の祈りバージョン(野中“まさ”雄一)追憶の太陽バージョン(萩田光雄)が配信されていたが、ナップスターはとっくに消滅しており、大手の配信サイトではスルーされたままで事実上入手不可になっているようだ。また事務所(AKS)名義でDVD『Baby! Baby! Baby! ビデオクリップコレクションDVD』も発売、DVDは3種も存在し、細かく作ったメンバー別のバージョン等多数のバージョン違いMVが収録されるなどかなりややこしい販売形態だった。このようにレコード会社未所属での限定販路だったためか、メンバー間でももうAKB48は終わりなのではないか…という空気になっていたとかいないとか…。

ノリのいいアイドルポップ。「ロマンス、イラネ」に続く起用だが、今回はジャニーズでも幅広く見せていたCHOKKAKUのセンスのいいアレンジが普段のAKB48とはちょっと違うオシャレな感じも醸し出していて良く聞くと意外と他に無いタイプのシングル曲なんじゃないかと思う。情熱の祈りバージョン(野中“まさ”雄一)なんかもうそのままAKB48って感じだけど、CHOKKAKUの起用が続かなかったのは残念だ。

MVにおいては水着を解禁。今回は海ではなくプールサイドだが、それ以外にも室内でのシーンを盛り込んだりとレコード会社未所属状態だった割には気合の入った内容。むしろもう後が無かったのと、着うたではたかが知れているのでDVDで稼ぐため映像に本気だったのか。明るい曲調に対して曲が始まる前の冒頭と終わった後には前田敦子によるモノクロのイメージシーン(相手の男は出てこないが下着を脱ぎ捨ててベッドへ向かう、ベッドの中でタイトルをセクシーにつぶやく、無数の羽根が飛び交う等初夜のベッドシーンを想起させるような内容)が差し込まれるのは意味不明。もう少し大人っぽい曲調なら分かるが…。

この後で比較的大規模な卒業があったため、アルバム『神曲たち』収録時には歌唱メンバーが当時のメンバーに変更された。

大島麻衣、大堀恵、川崎希、佐藤由加理、中西里菜が卒業
北原里英、倉持明日香、佐藤すみれ、高城亜樹、宮崎美穂が新たに参加
菊地彩香→菊地あやか(1度スキャンダル解雇され、再度オーディションを受け直して再加入した際に名前表記を変更)

そしてBaby!が1つ増えた「Baby!Baby!Baby!Baby!」として収録されたが、メンバーが入れ替わったのは全く分からないし、それ以外にどっか違うの?というくらいほとんど違いが分からない。
★★★★☆
2ndアルバム『神曲たち』(「Baby!Baby!Baby!Baby!」)
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

10th 大声ダイヤモンド

大声ダイヤモンド 大声ダイヤモンド【劇場盤】
08年10月22日
作編曲:井上ヨシマサ

秋元才加、板野友美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、柏木由紀、川崎希、北原里英、小嶋陽菜、指原莉乃、佐藤由加理、篠田麻里子、高橋みなみ、前田敦子、松井珠理奈(SKE48)、峯岸みなみ、宮崎美穂、宮澤佐江、渡辺麻友

キングレコード移籍第1弾。今作は握手券商法の要となる一般販売されない限定販路の「劇場盤」が生まれた最初の1作。通常盤がDVD付、劇場盤はCDのみというのが後の固定パターンとなるが今作のみ劇場盤にもDVDが付属する(MV以外の特典映像が異なる)。

通常盤、劇場盤それぞれのC/Wには各チーム(A,K,B)と研究生歌唱による「大声ダイヤモンド」の歌唱メンバー違いバージョンが4種収録されている。

センターは前田敦子、松井珠理奈。名古屋を拠点にした姉妹グループSKE48が結成され、今作以降SKE48からも選抜されるようになったが、しばらくは松井珠理奈、そして松井玲奈がやがて加わる程度であった。またこの辺りから去る者は去り、比較的選抜メンバーが固定し始めていてブレイク期の黄金メンバーに加えて後に天下を取る指原が初選抜というトピックも。

DefSTAR時代も参加はしていたが、作家井上ヨシマサがここから黄金期を迎えて勢い溢れる良曲を連発。しかもこの人の場合、他の作家よりもけっこう凝った音作りをすることが多くて、飽きそうで飽きない曲が多い。個人的には広瀬香美が本間昭光から井上ヨシマサにアレンジャーを変えた途端売れなくなったのとTOKIOの「Oh!HEAVEN」作った人という印象しか無かったんだけど、ここからのAKB48は尋常じゃない勢いになるので何か掴んだのだろうか。

そんなわけでアイドルソングの王道以上を感じる楽曲。ここからしばらく続く元気が溢れる感じ、若さはじける感じというのはボーカルディレクションにしても意識してやらせていたのか、無意識だったのかは分からないけど、一丸となったような元気さはここからの1,2年程度の時期にしか感じられない。

MVは学園祭で「大声ダイヤモンド」を披露する事になりその当日のステージの様子を軸にして、練習を重ねる中で前田敦子がついていけずにダンスのリーダー格である宮澤佐江と衝突、前田が去ってしまうという物語が回想という形で同時並行で描かれる。学校の文化祭が舞台でとにかく人が必要だったためか一応当時の全メンバーが出演。またストーリー展開上、メインとなっているダンスシーンに前田敦子が駆けつけるのが最後のサビ途中になるため、それまではセンターなのにダンスシーンに前田敦子が不在。前田・松井のWセンターという事になっているがほとんど2人でセンターという感じがしないMVになっている。また物語上は松井珠理奈は特に何の役回りでもない。通常盤・劇場盤共にジャケットが松井珠理奈単独だったりするため、やたらと松井珠理奈の印象が強いが、MVでの印象や実際の歌唱パートでも2番ド頭が小嶋陽菜→前田敦子(展開上ステージにいないので映ってない)→小嶋・前田のデュオ(1番は高橋・松井のデュオ→小嶋・前田(同じく映ってない)のデュオ)だったりするので(たぶん)、ジャケット写真や立ち位置が何でこんなに特別待遇なんだろうと思うところはある。
★★★★☆
2ndアルバム『神曲たち
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

11th 10年桜

10年桜 10年桜【劇場盤】
09年3月4日
作編曲:井上ヨシマサ

板野友美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、柏木由紀、北原里英、倉持明日香、小嶋陽菜、指原莉乃、篠田麻里子、高橋みなみ、藤江れいな、前田敦子、松井珠理奈(SKE48)、松井玲奈(SKE48)、峯岸みなみ、宮崎美穂、宮澤佐江(ダンスシーンの代役で仁藤萌乃)、渡辺麻友

今作以降、「劇場盤」はCDのみで固定したが、まだC/W違いが無く、CDの収録内容が同じであった。

センターは前田敦子、松井珠理奈。10年後の再会を約束する卒業ソング。しっとりではなくとにかく元気全開のはじけた勢いと躍進していくAKB48の勢いが重なってとてつもないパワーを生み出している名曲。前作も勢いがあったが今作はさらにその上を行くような勢い。ボーカルもかなりわちゃわちゃしているんだけど、これで整ってたら魅力半減だし、多少雑でも勢いに任せたのは良かったと思う。「仰げば尊し」をパクリスペクトしたようなラララのメロディーも何だか何もかも勢いでなぎ倒していくような感じ。

10年後である2019年3月時点でAKB48に残るのは柏木由紀、峯岸みなみ、宮崎美穂、指原莉乃(卒業発表済み)、松井珠理奈の5人。5人も残っているのは何気に凄いような気がする。

MVは恐らくファンの間で最も考察されまくったMVだと思う。同窓会をテーマにしているんだけど良く分からないところや意味深な描写が多く、あえてぼかして視聴者に想像させようとした箇所が多いため、普通に見ていると解釈が難しいためで、様々な考察が生まれた。中には中盤の画面暗転からの数々の描写(急にハイテンションが加速したと思ったらごっそり静かになってみんな降りていって前田だけ残るとか)バス事故を暗喩しているだとか2019年の姿が登場する前田・大島以外は全員死んだ、小嶋・板野・渡辺の3人は幽霊、なんていう説も…。恐らくわざと答えが出ないように意味深にだけ作ってあるんじゃないかと思う。

なお今作の2019年のシーンでは大島が妊婦になっているが、現実2019年では前田敦子が妊婦となっている。これもあってか、ピタリ10年後付近に今作にまつわる同窓会イベントが開催される事は無かった。しかし3月4日当日に勝地涼が前田敦子の出産を公表したため、話題となった。3月4日に出産したわけではなく“先日”という事後報告(出産日は明言されていない)だったため、「10年桜」に合わせて狙って発表したものと思われる。これに伴いネットニュースでも大きく取り上げられた。

09年当時この曲を聞いていなかったが、09年3月は学生最後の時を迎えていたので10年という月日には色々思うところもある。10年経った今、あの頃の仲間と会いたいと思うかどうか、それは人それぞれだと思う。そしてあの頃のような若さ溢れる勢いはあの時だけのものだった事を改めて眩しく思ったりもする。この曲の歌唱メンバーたちも何を思うのだろうか。

なお2019年3月4日時点で現役メンバー5人のうちの1人峯岸みなみは

とツイート。まさしく。そう10年後に本当に事前確認なしで再会をする約束をするのであれば10年前の時点でその場所をきっちり明言しておかなくてはならない。これから10年後の約束をする君達はその事を忘れないで約束してほしい。

その他10年後のメンバーの反応

なおその後48界の頂点に君臨したこの人は…

あ、さっしー(34)の日でしたもんね…。

★★★★☆
2ndアルバム『神曲たち
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

チューしようぜ!
/AKBアイドリング!!!

チューしようぜ!(初回限定盤A)(DVD付) チューしようぜ! 初回限定盤B チューしようぜ!
09年4月1日
作曲:BOUNCEBACK、編曲:Funta7

AKB48(板野友美、大島麻衣、大島優子、小野恵令奈、河西智美、小嶋陽菜、前田敦子)、SKE48(松井珠理奈)
アイドリング!!!(朝日奈央、遠藤舞、菊地亜美、酒井瞳、外岡えりか、三宅ひとみ、谷澤恵里香、横山ルリカ)

AKB48とアイドリング!!!のコラボユニットによる1回限りのシングル。両グループから8名ずつの選抜。作詞は秋元康、作曲はBOUNCEBACKとAKB48が多用していた作家で、編曲のFunta7はアイドリング!!!が多用していた作家で作家もコラボしているが、リリース元はアイドリング!!!サイドのポニーキャニオン。会社が違う事もあってAKB48サイドでのアルバム収録、MV集収録は一切されていない。それどころかアイドリング!!!サイドでも解散時のシングルコレクションにすら収録されていない。当初活動継続とも言われていたが今作発売直後から両グループの人気・知名度に大きな差が生じすぎたためか、その後2度とコラボすることは無かった。また人気メンバー大島麻衣の最終参加作品は実は「10年桜」ではなく今作だったりする。ブレイク直前で辞めてしまった当時の選抜常連メンバーってこの人くらいしかいないので後でけっこう惜しいことしたとか散々言われたんだろうなぁ…。

BOUNCEBACK作曲の「会いたかった」みたいなノリの曲だが、エレキギターが効いたロック調のアレンジが施されている点は当時のAKB48とは異なり、絶妙にコラボレーションしている感じ。愛してるを連呼するパートか思いきり~のくだりかどっちがサビとして構成されているのか良く分からないいうのも「会いたかった」と同じだが、愛してる連呼のパートの方がこの曲を印象付けていると思う。

MVでは仲良さげにわちゃわちゃしているが、たぶんほとんど初対面で無理やりテンション上げてんだろうなぁ…とか考えてはいけない。アイドリング!!!では菊地亜美、朝日奈央辺りはバラエティにもよく出ていて卒業・解散後もタレントとしての知名度があったり、他のメンバーもソロ歌手になったり意外と活躍していたりする。しかし菊地亜美も朝日奈央もルックスが初期型すぎて(朝日は14歳とかだし)ほとんどタレントイメージ以降と印象が一致しない。

C/Wではアイドリング!!!の「モテ期のうた」をAKB48でカバーした音源と、AKB48の「会いたかった」をアイドリング!!!でカバーした音源が収録されている。「モテ期のうた」はFunta作編曲で、「会いたかった」は前述のようにBOUNCEBACK作曲と作家陣もしっかり合わせてきたカバーとなっている。ボーカルが変わっただけなのでさらっと聞いた感じあまり変わらないが何だか大人数のユニゾンでもなんとなく違いが出るんだなと思う。

初回盤AにはMVとそのメイキングを収録したDVD付、初回盤Bにはメンバー全員のキス顔で構成したショートサイズのMVとジャケットメイキングを収録したDVD付。コラボ効果もあって初登場2位を記録。当時は両者にとって最高位更新であった。

2位は獲得したものの、割とストーンと落ちてしまい、そこまでヒットはしなかった。AKB48の大ブレイク後、前述のようにアルバム一切未収録、MV一切未収録だったためかなりプレミア化していた。しかし大半の参加メンバーが卒業し(2019年時点で、というか2017年に小嶋陽菜が卒業して以降現役でそのまま所属しているのは松井珠理奈のみ)、世代が入れ替わった事もあって初期AKB48作品の需要も著しく下がっていく中で、今作はむしろレアというより忘れ去られる、もはや知られていないという状態になってしまったのか、現在Amazonランキングでもかなり順位が悪くなっていて1円化(捨て値)している。全盛期の頃に運良く安く入手できたけど、今や入手しようとする人がほぼいないなんて時代は移ろうものだなぁ…(遠い目)。
★★★★☆
アルバム未収録

12th 涙サプライズ!

涙サプライズ!(DVD付) 涙サプライズ!【劇場盤】
09年6月24日
作編曲:井上ヨシマサ

板野友美、大島優子、小野恵令奈、河西智美、柏木由紀、北原里英、小嶋陽菜、小森美果、指原莉乃、篠田麻里子、高橋みなみ、仁藤萌乃、藤江れいな、前田敦子、松井珠理奈(SKE48)、松井玲奈(SKE48)、峯岸みなみ、宮崎美穂、宮澤佐江、渡辺麻友

センターは前田敦子。今作封入の投票券初めて選抜総選挙が開催された。今作も通常盤DVD付、劇場盤の2種発売でCDの内容は同じ。AKBアイドリング!!!での2位に続き単独でも2位を記録した。

3作連続で絶好調の井上ヨシマサ曲。今回は誕生日をひたすら派手にハッピーに祝うバースデーソング。間奏では実際に「Happy Birthday to You」も導入されているが、当初著作権の問題から無理と言われていたのがちゃんと調べたら著作権切れてたとかで採用されたとか。また前作で役目は終わったと思って井上ヨシマサは燃え尽きていたそうだが急遽書いてくれと言われて書いたとからしいけどそれでこれだからやっぱり勢いあったんだなと思う。

MVは前田敦子をサプライズでお祝いするというものだが、珍しくあちこちに移動しながらもほぼ終始踊り続けるのでこれまでで1番激しく、しかし楽しく踊っているような印象が強い。タイトルにあるような涙は出てこないが祝われる前田敦子が終始ニコニコと笑顔を振りまいていることもあってとてもかわいい。アイドル前田敦子のピークはこの頃だったんじゃないかと思う。あと教師役で伊藤英明が出てくるのが地味に豪華。
★★★★☆
2ndアルバム『神曲たち
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

13th 言い訳Maybe

言い訳Maybe(DVD付) 言い訳Maybe【劇場盤】
09年8月26日
作曲:俊龍、編曲:野中“まさ”雄一

総選挙1~21位 前田敦子、大島優子、篠田麻里子、渡辺麻友、高橋みなみ、小嶋陽菜、板野友美、佐藤亜美菜、柏木由紀、河西智美、小野恵令奈、秋元才加、北原里英、宮澤佐江、佐藤由加理、峯岸みなみ、浦野一美、宮崎美穂、松井珠理奈(SKE48)、多田愛佳、倉持明日香

センターは前田敦子。初の選抜総選挙結果を受けてのシングル。ブレイク以降も崇められた“神7”とはまさに今作での1~7位(前田敦子、大島優子、篠田麻里子、渡辺麻友、高橋みなみ、小嶋陽菜、板野友美)を指し、この7人が全盛期を象徴するメンバーとして大ブレイクを迎えた。投票数もまださほど多くなく、ファンの頑張りがダイレクトに反映される傾向もあり、通常の選抜では冷遇されていた佐藤亜美菜が8位に食い込むなどファンの頑張りにより総選挙らしいドラマも生まれた。ただMVでの佐藤亜美菜の待遇は8位とは思えないくらい一瞬しか映らない上、その後も総選挙以外ではアンダーで終始あまりよろしくない待遇だった。

当時はTV出演時に別仕事で一部メンバーが不参加という事も少なかったため、12位までがメディア選抜として優先的に出演できるとして区別されていた(乃木坂46においても徐々に形骸化したが乃木坂46での”福神”制度はこれを継承したもの)。またC/Wはアンダーガールズとして22~30位までのメンバーによる「飛べないアゲハチョウ」を収録アンダーガールズの名称が使用されたのは今作が初で、次回作以降しばらくは総選挙でない楽曲でもC/Wで選抜以外のメンバーが歌う枠としてアンダーガールズの名称がしばらく使用された(AKB48は事実上の常時オールスター化に伴って現在は廃止されており、乃木坂46のみが定義そのままで使用し続けている)。アンダーガールズもMVが制作され、今作からC/WのMV制作も開始された。

井上ヨシマサ連投の中でこの曲のみ違う作家陣によるもの。けっこうハッキリと違いが出たというか次回作「RIVER」まで連続で聞くと今作だけ何か違う感じがする。王道のアイドルソングで爽快ではあるんだけど今作は何故か突き抜けてしまうところがあって割と飽きやすい。AKB48の王道アイドルソングとして隙のない勢いはあると思うんだけど、リズムトラックの作りこみとか細かい部分のこだわりが井上ヨシマサはかなり強いんだなぁとこの曲を聞くと改めて思ったりする。それはこの曲のリズムがけっこう単調で一直線な感じがするからかもしれない。ほとんどドンドンドンドンドンドンドンって高速で刻み続けているだけっていう。このアレンジを手掛けた野中“まさ”雄一が以降多用されたところを見ると変にこだわるより仕事が早くて直球の方が採用されやすい(秋元康が気に入りやすい)というところもあった模様。そんなわけで「大声ダイヤモンド」~「RIVER」の無敵の勢いの中で今作だけは個人的に明確に★が1.5以上減るような印象にはなってしまう。

MVはソフトの試合で前田敦子が打てなかった事で敗退したため、大島優子が一方的に攻めて険悪になるが、見かねた教師(ふせえり)に自転車レースを提案され、自転車レースを行うという学園モノ。教師を演じたふせえりは「マジすか学園」の1,2作目で校長を演じている。今作の衣装がAKB48の象徴となり、メイッビー♪の時のハニカミ顔が前田敦子の代表顔(?)のようになったりと何かとAKB48を象徴するような1作になった。衣装に関してはキンタローの前田敦子のモノマネなど芸人がネタにする際に使用した衣装がフライングゲット!とか言いながらも今作の衣装だったり、前田敦子そっくりのAV女優が出てきた時にやっぱりこの衣装の感じだったりとか当時より少し後に続いた影響もあったかもしれない。

今作ではデイリーチャートではSMAPをぶち抜いての1位を獲得したが週間チャートではSMAPが1位となり、2位となった。ジャニーズマジックが発動したのかは不明である。
★★★☆☆
2ndアルバム『神曲たち
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)

14th RIVER

RIVER RIVER【劇場盤】
09年10月21日
作編曲:井上ヨシマサ

秋元才加、板野友美、大島優子、小野恵令奈、河西智美、柏木由紀、北原里英、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、前田敦子、松井珠理奈(SKE48)、峯岸みなみ、宮崎美穂、宮澤佐江、渡辺麻友

センターは高橋みなみ、前田敦子。今作以降売上が大爆発し、初のO社1位獲得となったが、初動だけで最高売上を突破した。前作に続いてC/Wにはアンダーガールズ、そしてさらにアンダーの下の位置づけでシアターガールズも始まった。またC/WのMV制作は2作に拡大となった。

2作ぶりの井上ヨシマサだが今回はこれまでと違って冒険的な楽曲。大まかに歌謡路線か元気アイドル路線かという感じだったが、冒頭がストンプパフォーマンス風になっているほか、やや体育会系のノリが前面に出た強めの1曲となっていてカッコよさを重視した楽曲になっている。以降しばらくこの秋シングルは攻めたカッコいい系が続くことになるが、それどころか季節ごとにほぼ路線もイベントも固定化して全盛期を突き進む事になるだけに、年々慣れて刺激が感じられなくなっていったのも事実。ルーティンの始まりというのはインパクトが強い

MVも自衛隊の協力を得てメンバーがそれぞれ何らかの訓練に挑むような内容になっていてハードなノリ。こういう路線だと秋元才加、宮澤佐江がやはりハマる。それぞれが試練に挑むシーンはTeam A,K,Bの3チームごとに分かれていて(松井珠理奈のみSKE48から参加している扱いなのでいずれにも未所属)、この頃は選抜メンバーにおいてもチーム体制をちゃんと生かしていた事が分かる。

またこれまでA,K,Bはほぼ1期、2期、3期と入った順番を基本にして、3期結成時にAの一部メンバーを移動させたり、4期以降を適宜昇格させて空き枠に入れたりしていたが、今作リリース前に初めての”組閣”を行い、全てシャッフル、そして年長メンバーの一部をSDN48へ移籍させた(タレントとして現在も割と知られている野呂佳代はまさにこの時に移動になった)。今作は新チーム体制によるスタートという意味合いも強かったことから、訓練シーンをチームごとに振り分ける演出が取られた側面もあったようだ。
★★★★☆
2ndアルバム『神曲たち
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)
7thアルバム『0と1の間(NO.1 SINGLES)

14thC/W 君のことが好きだから/アンダーガールズ

作曲:織田哲郎、編曲:野中“まさ”雄一

石田晴香、多田愛佳、奥真奈美、片山陽加、菊地あやか、倉持明日香、小森美果、指原莉乃、佐藤亜美菜、佐藤すみれ、高城亜樹、仲川遥香、仁藤萌乃、藤江れいな、前田亜美、松井玲奈(SKE48)

センターは高城亜樹。翌2010年のリクエストアワーでは2位を獲得した人気曲。織田哲郎が作曲というのがポイントだが、曲自体はド直球のアイドルポップ。さすがに織田哲郎のかつてのヒット曲に比べて普通な印象も否めないがひねり無しのストレートさで限りなくキャッチーという実は1番難しいところで比較的”残る”曲になったという点で地味に凄い。

またメンバーもアンダーながら次世代と呼ばれた面々が並んでいる。指原の卒業を最後に今作の選抜、アンダー、シアターの3曲の中で最も早く全卒(全員卒業)してしまった事になるが(選抜には柏木、松井、シアターには大家志津香が残っている)、後に天下を取る指原、SKEの2トップとして卒業まで活躍した松井は筆頭ダントツだが、当時あまりに層が厚くてAKBではもう1つ伸び悩んで次世代のままいつまでも上がれない状態が続いたものの、イベントやコンサートのサブタイトルの名前を使ってもらったり、後の組閣で姉妹グループへの移籍後にある程度の爪痕を残したりと、一定以上の活躍をした面々が並んでいて後になってみるとけっこうLEGENDだったなぁと思う。このMVでの指原のなんだかとっても一生懸命な感じはそういえば初期はこういう応援したくなる感じがあったからこそ人気を得ていったんだというすっかり忘れていたことを思い出させてくれる。
★★★☆☆
2ndアルバム『神曲たち

15th 桜の栞

桜の栞(A)(DVD付) 桜の栞(B)(DVD付) 桜の栞【劇場盤】
10年2月17日
作曲:上杉洋史、編曲:光田健一

板野友美、大島優子、柏木由紀、北原里英、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、前田敦子、松井珠理奈(SKE48)、宮崎美穂、宮澤佐江、渡辺麻友

選抜メンバーはこの12人となっているが、合唱曲なので当時のAKB48全メンバー48名+SKE48の松井珠理奈、松井玲奈の合計50名で歌唱している。今作よりDVD付通常盤がA,Bの2種となり、C/Wの曲違いも開始。これに伴いC/Wの曲数が増え、C/WのMV制作もさらに増えた。また劇場盤でのC/W違いまでは行わず逆にC/Wを全曲コンプリートした内容(DVDがつかないのでMVは無し、A,Bを両方買えば完全不要)。人気上昇と販売パターン増加が重なって、2作連続で初動のみで最高売上を突破した。あっという間に初動30万突破となり、嵐が独走していた当時のシングルチャート市場の最上位争いへと割り込んだ。以降年間チャート上位独占が進行するのでO社チャートの終わりの始まりという見方になるのだろうか。

文字通りの純合唱曲。合唱曲風の曲は季節的にも春に多いが、本当に合唱コンクールで歌わされるような本格的な合唱曲。チャート番組ではJ-POPがカウントダウンされてきた後にさぁて今週の1位は!とか言った後に合唱曲が流れるという珍妙な光景、以降もけっこうランクインしていたのでJ-POPが流れる中で急に合唱曲が紛れ込むという…。正直曲が良くて売れていたとは思えないんだけど、勢いだけでもう売れまくったのだろうか。こんだけ合唱曲な割には意外と合唱曲として現在の教育現場で親しまれているという感じもないし。正直どのNコン曲よりもNコン曲だと思うんだけど…。

MVは背中に羽根のついた袴を着て東京各地を観光している全メンバー50名の様子と振付をして合唱しているメンバーで構成。ロケ地に合わせて”○○○48″または”○○○○48″(代々木だったらYYK48等)と表示されるというギャグなのか何なのか良く分からないシュールなテロップも表示される。
★★★☆☆
2ndアルバム『神曲たち
7thアルバム『0と1の間(COMPLETE SINGLES)
7thアルバム『0と1の間(NO.1 SINGLES)

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