Hysteric Blue 20周年シングル回顧~1998-2003~

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Hysteric Blue 20周年シングル回顧~1998-2003~

ボーカルTamaとドラムたくやは結成前から共に活動していたがそこに1つ年上のギターのナオキが声をかけて3人でHysteric Blueが結成されたのが97年。早速デモテープが佐久間正英の耳に止まってデビューが決定したという。年上だった事と結成時でのナオキのプロ志向が2人より強かったためか、当初はナオキがリーダーを名乗っていた(しかし徐々にたくやがバンドを引っ張る状態になっていたためかナオキが挨拶のたびにリーダーと名乗ることが無くなっていった)。

デビュー時点でTamaとたくやは18歳(ナオキは19歳)。高校3年生の年だったが、Tamaは既に高校を中退していたようでたくやだけが高校へ通っていたようだ。デビュー前後のドキュメント映像(ベスト盤の特典DVDにも収録)では、たくやだけが学校のためラジオ出演が電話出演だったり、母校が登場したりしていた。

デビュー時点でJUDY AND MARYが活動休止に突入した事と、曲によって歌声を使い分けていたがとりわけデビュー曲である「RUSH!」や「Little Trip」などでのTamaの歌声がJUDY AND MARYを彷彿とさせた事から、JUDY AND MARYのパクリとよく揶揄されていた。当時の音楽レビューサイトでも高確率でJUDY AND MARYと比較されまくっていた(軒並みJUDY AND MARYには及ばないという論調だった)。休止時のコメントでたくやは後年までこのような事を言われることを気にしていた旨を率直に打ち明けているのでよっぽどだったようだ。

99年に2曲の大ヒットを放ち、アルバムでは3作連続のトップ10入りまで果たしたものの、人気が持続せず後年は売上が落ちる一方となってしまっていた。1発屋ではなく確実に2発は当てていたわけだけど、その急落っぷりは00年の花*花もそうだったが、2発当てても定着しない時はしないという事を感じたのを記憶している。

個人的には最後まで普通に聞き続けていたものの、初期の若さと瑞々しさを後年越えられなかった感じは確かに否めない。実際3rdアルバム頃の時点でやり尽くして解散の危機に陥っていたという話をアルバムのたびにインタビューでしていたし、あまりに若くして浮き沈みを経験したためなのかまだ20代前半であった活動後期の時点で妙に貫禄が出ていた感じもあり、良くも悪くも駆け抜けたバンド活動だったようにも思う。

03年の活動休止宣言は正直売れなくなってきた(チャート50位を下回るようになった)のも少なからず影響していたと思われるが、一旦リセットしていつかまた集まろうという主旨のものであった。実際ソニー預かりだった公式サイトは休止と同時に休止中のメンバーの個々の活動も報告できるように独自ドメインで新たにオープンさせており、それぞれのコンテンツも動き出していた。

休止中はTamaは佐久間正英と共にThe Screaming Frogsとしての活動を開始、たくやは曲提供などを行い、ナオキはギターの武者修行に出るなどとコメントしていた。

しかし04年、ナオキが突如合計9人への強制わいせつにより逮捕されてしまった。クスリでの逮捕と異なり、被害者が9人に及ぶ重大な犯罪だったため懲役は10年以上に及び(2018年に出所予定とされている)、バンドは即時解散を余儀なくされた。

前代未聞のこのような事態により、解散だけに留まらず楽曲の全出荷停止は依然として解除されておらず全作品が廃盤で封印状態のまま現在に至っている。もちろん配信もされていない

佐久間正英は解散後もTamaとたくやの活動の支援を続けていたようで、2014年に亡くなる直前にも自身のイベントで2人を招いてHysteric Blue時代のヒット曲を演奏したり、2013年にTamaとたくやで結成されたSabaoでのHysteric Blueセルフカバーにも当初参加していた。最終的に2018年にTamaが体調不良で活動を休止するまでの間にHysteric Blue時代の楽曲はアレンジそのまま、演奏もほぼ再現する形で5曲がSabao ver.として再度世に出ている(もちろん全てたくや作曲)。

というわけで全曲永久封印状態のため、今回は公式な視聴リンクが一切存在しない。

旧過去曲回顧で公開されていたものは全面破棄して2018.11完全新規執筆

1st RUSH!

98年10月31日
作詞作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
ジャジャジャン!(パンパン)ジャジャジャン!(パンパン)ジャジャジャン!(パンパン)ジャジャジャジャド~ン♪とイントロからインパクト満点かつ文字通りラッシュのように攻めて駆け抜けるポップロックナンバー。急げー急げー早く行かなくちゃー(急げー急げー早く行かなくちゃー)♪とまだ若いのに何をそんなに生き急ぐのかというほど急かされまくるので気持ちを落ち着けたい時、動悸が激しい時など、状況によっては症状が悪化するかもしれない。いずれにせよ好みに関わらず1度聞いた者を引きずり込むような強烈なインパクトを持ったポップでキュートな魔曲だと思う。

今作でのTamaの歌い方はキュート方面に振り切っていて、当時はあまり無かったがいわゆる“萌え萌え”とした感じの歌い方。当時これに近いロリっとしたボーカルスタイルにはJUDY AND MARYのYUKIがいたので、当時のJ-POPリスナーであればほぼ誰もがJUDY AND MARYみたいなのが出てきたと感じたんじゃないかと思う。しかも作曲してるメンバーが「たくや」(JUDY AND MARYは「TAKUYA」がいるという)だし佐久間正英というプロデューサーも同じだし…。Tamaに対してTakuya、Naokiという表記にしなかったのは恐らくTAKUYA被りを意識していたと思われ、ナオキがカタカナ表記なのはいっそ英字、ひらがな、カタカナで3人全部別表記にしようとかそういう事だったのかも。

改めて振り返ってみると今作、初登場98位→88位→95位→61位→69位→74位→79位と7週に渡ってトップ100にランクインしていたが、トップ50入りは果たせず最高61位と低い。当時の『CDTV』はほぼO社基準だったのでたぶん『CDTV』でもトップ50には入ってなかったと思うし(月イチでトップ100紹介はやっていたが51~100位を超速でかっ飛ばすので耳に残せる尺じゃなかった)、ゲストライブにも出ていないし、レンタルすらしていない。本来この程度だと次の「春~spring~」が売れるまで存在すら認識していないはずなのに、「春~spring~」が売れた時点で既にHysteric Blueを知っていたし、急げー急げー早く行かなくちゃーはやたら耳に残っていた。たぶん『CDTV』のCMとかでかかっていたんじゃないかと思うんだけど、それだけで印象に残ったくらいインパクトが凄かったんだと思う。

C/Wの「P・O・T (Power Of Teens)」も駆け抜ける若さ全開のナンバーで、ソニーの10代専門レーベルPOT(Hysteric Blueがレーベル第1弾)のタイトルナンバーでもある。ただ実はオリジナルを聞いた事が無い。アルバムの「P・O・T’99」と同レーベル直属の後輩で第2弾のWhiteberryが1stアルバムでカバーしており、そちらのバージョンの方が馴染み深い。
★★★★☆
1stアルバム『baby Blue
ベスト『Historic Blue

2nd 春~spring~

春~spring~
99年1月21日
作詞作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
初登場28位→28位→16位→9位とチャートを駆け上がり、そこから9週連続(最高5位)トップ10入りした最大のヒット作。この曲で大きく運命が変わり、現在もHysteric Blueの代表作であり、TamaとたくやによるSabaoでも大事に歌い継がれていた。

ストレートながら若さ溢れるポップロックナンバー。たくやが高校の世界史の授業中に歌詞を書いたとコメントしているが(最後のサビ前に”授業よりも”というフレーズが出てくる辺りが高校生っぽい)、春の歌にも関わらず安易に桜が咲いたり舞ったり散ったりしないし、卒業や旅立ち、別れや出会いをことさら強調しているわけでもない、しかしまた今年も春がやってくるという事は強く感じられる。03年以降は桜ソングブームになってしまったのでやたらと毎年桜・桜・また桜みたいになってしまったので、案外こういう春のヒット曲も珍しくなったように思う。

前作から一転してというか別人化というような大人っぽいボーカルスタイルを早くも披露してTamaが萌え声だけではない幅広い歌い方が出来るボーカリストである事を世に示した。今作そのものに関してはJUDY AND MARYそっくりだという声もさほどなかったように記憶しているが、前作のファーストインパクトや次回作の印象が強かったのか、今作の大ヒットをもってしても当時の音楽レビュアーの1st、2ndアルバムの評価は軒並みJUDY AND MARYのパクリだとか、YUKIの方が優れた歌い手だみたいな論調ばかりで正直辟易とした記憶がある。たくやが当時Tamaの魅力として語ってた高いところまでドーンとそのまま出せるところとか、萌え萌えした歌い方と大人びた歌い方を巧みに使い分けられる声優気質なところとか、YUKIには無い魅力たくさんあったのになんだったんだろう00年代前半頃のレビューサイトでのあの論調。時期的にもJUDY AND MARY直撃世代だった当時の高校生・大学生辺りがレビューサイト運営の中心世代だったのが影響していたんじゃないかとも思うけど…。
★★★★☆
1stアルバム『baby Blue
ベスト『Historic Blue
Sabao 1stアルバム『MeRISE』(Sabao ver.)

3rd Little Trip

Little Trip
99年5月8日
作詞:Tama、作曲:ナオキ、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
1ヶ月前のアルバム『baby Blue』からのシングルカット。せっかくJUDY AND MARYイメージを払拭した前作に続いてまたしてもJUDY AND MARYっぽいキュートな歌声でのポップロックナンバーだったというのはソニーは一体何を考えていたのか。取って代わろうとしていたわけではあるまいし…。夏のシングルタイアップが決まっていたがそこまでの繋ぎとして1曲出しておこうとかそういう事だったのだろうか。27位とビミョーな結果になってしまったので危うく完全な1発屋になってもおかしくない状況だった。

たくやの作詞作曲が2曲続いた中でTamaの作詞、ナオキの作曲となったが、キャッチーさは健在。Tamaの歌詞世界は独特すぎて意味は良く分からないがメルヘンちっくではある。
★★★☆☆
1stアルバム『baby Blue
ベスト『Historic Blue

4th なぜ…

なぜ・・・
99年7月28日
作詞作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
ドラマ『P.S. 元気です、俊平』主題歌。KinKi Kids堂本光一と瀬戸朝香によるラブストーリーだったが、『東京ラブストーリー』で知られる柴門ふみが『東京ラブストーリー』より10年近く前の80年代初頭に連載していたキャリア初期の出世作を何故か発表から20年近く経過して今更ドラマ化したもので、どこか何か今と感覚が違うような感じのドラマだった。主人公の堂本光一が非常に爽やかな好青年で、ドラマの空気も当初爽やかだったが爽やかに恋愛関係がドロドロするというストーリー展開で正直グダッたしあまりヒットもしなかった。ただ主題歌としての今作は非常に鮮烈でな~ぜ~♪とサビが初回でかかっただけで名曲の確信しかなかった。2人がすれ違いまくるストーリー展開だったので、な~ぜ~♪というのも思いっきりハマっていた

そんなわけで今作も大ヒット。初登場2位という自身最高位、2週目も3位に残り、5週連続トップ10入りして2番ヒットを記録、「春~spring~」と双璧の代表作となった。疾走感と切なさ全開のメロディーもキレッキレ。しかも今回もJUDY AND MARYとは全く違う方向性での大ヒットだったのでこれでHysteric Blueとして独自のポジションを完全に築いた…はずだったんだけど…。2発確実な大当たりが出ても続かなくなってしまう辺り、世は無常だった。この曲があまりに強すぎたか…。始まりから終わりまで隙が無さすぎる。
★★★★★
2ndアルバム『WALLABY
ベスト『Historic Blue
Sabao 1stアルバム『MeRISE』(Sabao ver.)

5th ふたりぼっち

ふたりぼっち
99年10月20日
作詞:Tama&たくや、作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
初のマキシシングル。トップ10入り(8位)は果たしたが、前作のヒットの余波でランクインした感じであまり大きなヒットにはならず、結果的には早くもシングル最後のトップ10ヒットとなってしまった。勢いのある楽曲ばかりシングルになっていたがここで少し落ち着いたミディアム調を出してきて新たな一面を見せた…はずだったがちょっと地味すぎた。じっくり聞くと秋という季節には合っていたし、これまでとまた違うTamaのボーカルの幅広さも味わえるけっこういい曲だったとは思うんだけど、良さが分かってきたの随分後になってからで当時はう~ん…?って感じだった。ていうかそもそも大ヒットの後で多少放っておいても売れるだろうと思っていたのかプロモーションがあまりされてなくてちょっと手抜き気味じゃなかったか…?すぐに年末特番シーズンになり、「春~spring~」と「なぜ…」でのTV出演になってしまうのでブレイク年の秋の新曲リリースって鬼門ではあるけどさ…。続くPOTレーベルでのWhiteberryもZONEでもこの点だけはどうしようもなく同じこと繰り返したしな…
★★★☆☆
2ndアルバム『WALLABY
ベスト『Historic Blue
Sabao 1stアルバム『MeRISE』(Sabao ver.)

6th 直感パラダイス

直感パラダイス
00年1月26日
作詞:Tama、作曲:ナオキ、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
00年になると同時に一気に8センチシングルが滅亡に向かい、みんなマキシシングル化する中で何故か前作でマキシへ移行したはずのHysteric Blueは8センチへ戻るという離れ業を繰り出した。確かにまだこの時期はミスチルの「口笛」やサザンの「TSUNAMI」は8センチシングルとして大ヒットはしていたが(短冊8センチCDとしてはこの2作がほぼ最後の大ヒット作)…。そんな「TSUNAMI」と同じ週に発売され、サザン、モー娘。の頂上決戦、椎名林檎(2枚同時)、鈴木あみ、2週目のラルク、ブレイクし始めた倉木麻衣のデビュー曲、3週目のミスチルらが全て10万オーバーという激戦週にひっそり初登場23位。前年ブレイクで紅白にも出たHysteric Blueは年明け早々の新曲で見事に置いていかれる事態となったが、一応アルバム先行であり、アルバムはトップ10入り、30万近いヒットを記録した。

デビュー作以上、シングル最強のハイテンションで駆け抜けるパンク調のポップロックナンバー。Tamaの作詞は今回も意味不明だがとてつもない勢いを放っていて聞いていてストレスを全部放出してくれるような痛快さはあった。まさに高校受験迫る当時、クラスメイトの1人が前年のヒットにもあまり興味が無かったのに突如今作が最高だと言い出し、聞くほどクセになる!と熱弁していた。個人的にはこの週はどっちかというと頂上決戦していた2組の方に注目が行っていて今作はアルバムで聞けばいいやとか思っていたけどこの影響でシングルも借りてきて確かにこの勢いスカッとするな!と思った記憶がある。
★★★★☆
2ndアルバム『WALLABY
ベスト『Historic Blue

7th Dear

Dear
00年3月29日
作詞作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
アルバム『WALLABY』からのシングルカット。今作も8センチシングルで発売されたが、前作から2ヶ月でもいよいよ総マキシ状態に突入していたのでCDショップのシングル新譜コーナーもマキシシングル対応に変化していて、8センチである今作は埋もれに埋もれた。そもそも前作でコケていてシングルカットなので店側での扱いも悪く、小さい店だといきなり片隅に置かれているような状況だったので、8センチであるだけでもう不利でしかなかった。

もうすぐ20歳になる率直な心情、突如売れた戸惑いの思い、親への感謝が綴られた恐らく全楽曲の中でも最もメンバーの当時のパーソナルな面が垣間見える泣ける1曲。当時はそうでもなかったがやはり20歳が迫ってくると感じるものがあったし、またSabaoでのセルフカバーはデビューから20年という意味での”ハタチ”がまた違った意味合いで響いた。現在においてもアイドル以外では10代で栄光を掴めるミュージシャンってさすがにほとんどいないので、意外と貴重な視点で歌われている曲のようにも思う。正直先行シングルこっちでよかったんじゃないかと思うけど、いずれにせよシングル化されたのも確かに納得な名曲。ただPVがライブ映像に歌詞表示を被せたもので、曲とあまり関係が無かったのは残念だった。まともに撮影していればいくらでも感動的に仕上げられただろうに…。

そんなわけでシングルとしては売れなかったが、ファン人気は非常に高くSabaoでのセルフカバーでも取り上げられるなど現在も扱いが良く、ちょっと聞きこんだファンなら知ってる代表曲というポジションだと思う。
★★★★★
2ndアルバム『WALLABY
ベスト『Historic Blue
Sabao 1stアルバム『MeRISE』(Sabao ver.)

8th グロウアップ

グロウアップ
00年10月25日
作詞作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
前作から7ヵ月、全員が20歳を越えて心機一転での再スタート作。今度こそ本格的にマキシシングルへ移行したがストレートに3人を映し出したジャケットでは特にTamaのビジュアルが激変して一気にシュッと大人っぽく変わったのが印象的。またPOTは10代専門レーベルだったので卒業扱いとなり、dogoodというレーベルを新たに設立した(ただしdogoodはPOT以上におざなりな扱いでとりあえずCDの片隅にひっそり表記されているだけだった)。ブランクが響いたか会心の1作でも18位に留まった。

アニメ『学校の怪談』OP。20歳の決意、王道全開、希望全開の煌めきナンバー。「春~spring~」や「なぜ…」に匹敵するどころか同じ王道路線で完全に越えていく勢いを見せつけた充実の最高傑作。当時もとんでもない名曲が出た!と個人的に盛り上がり、3rdアルバム以降のアルバム購入を決めたほどだった。反比例してどんどん売れなくなっていってしまったので応援していて辛いものがあったが、結果的に全回収の高騰に巻き込まれずに後期アルバムとPV集DVDを全てリアルタイム定価で入手しておけたので良かったと思う。回収されてからは現在でもこれ以降の作品を集めようとするとけっこう手間だ。

正直学校の怪談とは全く関係が無かったような気がするがアニメを見ていた当時の子供たちの間ではそこそこ知られているようで、「春~spring~」や「なぜ…」はリアルタイムで知らないがこの曲は知っている…という層が一定いる模様。実際Amazonでのこのシングルのランキングはシングルの中では2作の大ヒットシングルに匹敵するかそれ以上で時期によっては価格が高騰している時期もあった(2作より出回ってないのも影響)。ヒットはしなかったがファン人気も、当時はあまり売上に関わらなかった視聴者の子供たちの間の人気が高いこともあって、たぶん3番目くらいの代表曲を争うくらいの人気はあるんじゃないかと思う。Sabaoで取り上げられた楽曲としても今作が1番新しい曲だった。
★★★★★
3rdアルバム『bleu-bleu-bleu
ベスト『Historic Blue
Sabao 1stアルバム『MeRISE』(Sabao ver.)

9th だいすき

だいすき
00年11月22日
作詞:たくや、作曲:ナオキ、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
ロックバラード。00年代半ば以降だといきものがかり辺りがストリングスたっぷりに歌ってそうな曲だが、当時はなんでもかんでもストリングスという時代ではなかったので、今作もギターやドラムがガンガン鳴り響くガツンとしたサウンドのバラードになっていて今聞くと当時よりも新しく聞こえる。ストバラ時代になってからはJ-POPでこういうバラードはほとんど聞けなくなってしまった。ウェディングソング的な雰囲気も併せ持っていて森でのPVや奇跡的な結末など感動ムードが漂う。既に作曲数が減りつつあったナオキの最後の表題曲作曲となったが、最後にして渾身の1曲だと思う。「直感パラダイス」もそうだけど、この名曲の封印も恐らく出所後も解かれる事は無い。彼が起こした事件を考えれば仕方ないことではあるが、曲としてはこのまま抹消されたままというのは惜しいという思いもある。
★★★★★
3rdアルバム『bleu-bleu-bleu
ベスト『Historic Blue

10th Reset me

Reset me
01年8月22日
作詞作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
年明けのアルバム発売後、またしても半年近いブランクの末の再始動作。実際ナオキは作曲数どんどん減るし、若くして成功するもヒットが続かなかった事や、活動ペースに無理があったのか、アルバム出すたびにやり尽くして解散の危機になっていたらしく、今作はそんな中で自分含めてケツをひっぱたくようなつもりで生み出した曲だったようだ。リセットしてゼロに戻してもう1度次へ向かおうとする決意は決意であると同時に言い聞かせているようでもあった。今作以降ロックバンドとしての逞しさが増していったが、同時に初期の煌めきや1度聞いただけで耳から離れないほどの強力なメロディーは正直失われていってしまったと思う。当時もいいんだけど「グロウアップ」のようなどんどん上がっていく感じは無いなぁ…と少し微妙な感じだった。

3rdアルバムがかろうじてトップ10入りしたものの、今作は40位に留まりいよいよ本格的に低迷。ただ今作リリース時点ではソニーもまだまだ気合が入っていたのか、PVは初めて海外ロケを全面決行。非常に広大なスケール感が漂っている。

当時よりもこの翌年4月、高校3年生になった時のクラス替えで何かの陰謀か2年生時のクラスメイトが他に1人もいない(本来計算上は3,4人は絶対に同じクラスになるはずだった)という事実上の転校生状態と化し、その時のテーマソングとして自然と脳裏にこの曲のサビがよぎった。
★★★☆☆
4thアルバム『MILESTONE
ベスト『Historic Blue

11th フラストレーション ミュージック

フラストレーション ミュージック
01年10月24日
作詞作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
アニメ『バンパイヤン・キッズ』OP。ちょっと不思議な個性的なロックナンバー。楽しめない音は音楽にならないとか、当時仕事に対していろいろ思うところがあったのだろうか。ブレイク以降の疲弊を感じさせる部分があるが、同時にそれを実験として生かして楽しんでいるような節もある。サビ頭に”はっきょい”を持ってくるのはかなりチャレンジングだった。より音楽性を進化させていきたかった中で生まれた1曲としてはありだったかもしれないけど、あまり成果が見られないままに活動休止になっちゃったからなぁ…。当時これはますます売れなくな(自主規制)…と思ったが、改めて聞いてみるとけっこう飽きない面白さがある。
★★★☆☆
4thアルバム『MILESTONE
ベスト『Historic Blue

12th ベイサイドベイビー

ベイサイドベイビー
02年1月23日
作詞:Tama、作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
当時最高傑作とか宣伝されていた記憶があるが(アルバムもそうだった)、勢いは感じるものの…最高傑作…う~ん(汗)…といった感じの1曲。Tamaの作詞は今回もあまり意味が無いというか良く分からない世界観になっているが、アウトロでのわざとハチャメチャに弾いたという音程狂ってるというか完全無視みたいなピアノ演奏含めて以前よりも音楽的な遊び心を見せたりと余裕を感じさせるところは確かにあり、そういう意味で成長を感じさせるところはあるのかもしれない。

またアルバム先行とはいえ、初登場80位という数字は正直かなりショッキングだったのを記憶している。
★★★☆☆
4thアルバム『MILESTONE
ベスト『Historic Blue

13th Home Town

Home Town
02年11月7日
作詞:Tama、作曲:佐久間正英、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
またしてもアルバム出した後の解散危機を乗り越えての1作。初のベストアルバム発売と相成り、その先行シングルとしてリリースされた。ベスト先行ではあったが、これまで2曲+カラオケだった収録内容がカラオケなしの新曲4曲となっている唯一のシングル。

佐久間正英は主にアレンジ、そして場合によっては演奏を担当するのがメインでプロデュース業で作詞作曲して曲を提供することはほぼ無かったが
佐久間正英が作曲を担当したという珍しいナンバー。新しい兆しを感じてもらえればという事で佐久間正英に作曲を任せたと確か当時Tamaがインタビューでコメントしていたが、普段曲提供をしないだけに正直そんなにメロディーが素晴らしいというほどではない。ただ今までにない大人っぽさとスケールの大きさ、今後何か変わっていくような気配は確かに感じる。また作詞をしたTamaがこれまでのシングルで見せていたメルヘンチックな歌詞世界を封印してシリアスに大人っぽくまとめ上げているのも相当な変化だった。休止にならなければ確かに新たな転機になっていたかもしれない曲だが…結局この先は無かった…。
★★★☆☆
ベスト『Historic Blue

14th DOLCE~夏色恋慕~

DOLCE~夏色恋慕~(CCCD)
03年6月18日
作詞:Tama、作曲:たくや、編曲:佐久間正英&Hysteric Blue
発売前日(フラゲ日)のライブのMCで活動休止を宣言したため、休止前ラストシングルになる事が判明し、ソニーがコピーコントロールCDをシングルに導入したため、Hysteric Blue史上唯一となるレーベルゲートCDでの発売。

夏のラブソングといった感じのポップロックナンバー。結局休止が決まったためか、前年までの変化の兆しはどこへやらな呑気な感じの曲になってしまったが、かつての王道ほどの勢いは無く、しかしアルバム『JUNCTION』の中ではこれが1番元気…という。かなり末期感漂う1曲。楽曲の内容的には「夏色恋慕」の方がタイトルっぽいが、DOLCEというのはTamaの友人が当時やっていたお店の名前を曲名にすると約束していたらしく、それを果たしたものだと確か当時語っていた記憶がある。よってDOLCEと曲内容は関連性が見られない。

C/W「笑おう」ではなんとTamaとたくやがツインボーカルを披露。たくやが意外と凛々しい歌声を披露して最後に予想の圏外のような新たな姿を見せた。
★★★☆☆
5thアルバム『JUNCTION

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