レミオロメン シングル回顧+(後編)~2006-2011~

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レミオロメン シングル回顧+(後編)~2006-2011~

一躍人気バンドとなったレミオロメンだったが、その直後に反動が訪れる。突如としてダークな心情を反映した楽曲を送り出すと、重苦しい楽曲を連発。リスナーの間でも小林武史の影響と思われるピアノストリングスの使い過ぎを嘆く声が増えていき(同時期のミスチルでも同様で「ピアノまみれ」と揶揄されるほど)、拡大したリスナー層も『HORIZON』が約70万枚だったのに対して、『風のクロマ』で10万を一気に割り込むなどあっという間に縮小してしまった。

迷いを抜けたと語ってはまた迷っているような文字通り迷走しながら進んでいったのがこの活動後期だったといえる。ただ個人的に人生に寄り添っていたのはこの時期だった。全く同じものではないが苦悩と希望の繰り返しにはとてつもなく共感したし、救われた部分もあった。

何度目かの迷いを抜けてたどり着いた「Your Song」。その先のバンドの目標も嬉々として語られていたが、直後にあの大震災が起きた。10周年を越えて3人のやりたい事が変わってきた云々が休止理由とされているが、震災で音楽の無力さ、「Your Song」で到達した思いを否定されるかのように痛感したようなところも影響していたんじゃないかと思う。

2019年にはレミオロメンのセルフカバーをソロで行った『RYOTA FUJIMAKI Acoustic Recordings 2000-2010』も発売された。レミオロメンの楽曲自体は恐らく今まで以上にソロで歌い継がれていく事になると思う。その先にもしかしたらいつか3人が揃って復活する未来もある、かもしれない。

2019.3~4執筆
2011年対談も参照。2011年対談を踏まえて(休止発表前だったがその翌年休止になったきりなので結果的に全シングル対談になった)、そこから8年後の2019年視点でC/W、アルバム曲を追加。

From 1stライブアルバム『Flash and Gleam』

Flash and Gleam
06年11月1日
限定生産のライブ盤。DISC-1の”Flash” sideには06年8月12日に地元山梨県の日本航空学園滑走路で行われた野外ライブから抜粋収録(21曲のうち15曲を収録)、DISC-2の”Gleam”sideには新曲「アイランド」を収録。

“Flash” sideのライブは、09年の『レミオベスト』初回盤に完全盤DVDとして今作未収録の6曲含めて全曲が映像化された。

アイランド

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史、Strings Arranged by 小林武史&四家卯大
重すぎるのでシングルにしなかったとも言われているが、絶頂から一転して暗黒に堕ちた迷いと苦悩がストレートに綴られたダークな1曲。売れ線を目指した事にかなり無理があったのか、元々彼らを支持していたロキノン系と呼ばれるロック誌方面の初期リスナーから散々な言われようなのを気にして病んでしまったのかは分からないが、それにしても反動来るのが妙に早かった。もう少しじわじわと疲弊していくなら分かるけど、『HORIZON』から数ヶ月でこうも精神状態が悪化するものなのか…。良くも悪くもインターネット時代に突入してからのダイレクトに声が届くスピード感も影響したのか。冒頭“君に好かれて君からは嫌われたんだ”から路線変更に伴うリスナーからの批判の声をダイレクトに受け止めてしまった苦悩がそのまま綴られていて重い。しかもその後の売上暴落に現れているように”好かれた”はずの”君”もみんなすぐ聞かなくなりやがっ

この重苦しい雰囲気に対しては小林武史らしい重厚なストリングスがまるで溺れているかのように盛られているが、MVもそのまま延々と海で泳ぎ続ける藤巻の姿を映し出したものになっていて曲の雰囲気にとてもハマっていたと思う。ていうか確かに溺れているように見えるんだけど、当時の紹介ではボーカル藤巻が海でひたすら泳いでいるMVっていう紹介だった記憶がある。いつの間にか“藤巻が溺れているMV”としか形容されなくなっていたような…。溺れてたら撮影している場合じゃないし、一応泳いでいるんじゃないのかあれ。

また苦しみの感情が歌われているが、同時に何かとても美しさを感じるような雰囲気もあり、激情を感じるところもあり…とても心に響く曲だ。

発売当時はそこまででもなかったが、その後本当にこの曲のような”理想や愛の言葉は口よりも前に響かない”精神状態に陥った時は文字通りに”僕は何処へ行けばいい 外は冷たい風”をリアルに感じたし、大サビの”戻れないかな 戻れないよな”の無常さとか痛切すぎて本当に響いた。立ち直ってもすぐ迷ってまた暗黒期に向かってしまうなどレミオロメン/藤巻ソロでは主にそういう部分は非常に共鳴できるところがある。それまでそこそこ好き程度だったレミオロメンが曲によっては本当に言葉の1つ1つまで響いてくるようになったのって個人的にこれ以降だったかもしれない。

オリジナルバージョンでは最初のサビに突入するまでの藤巻のボーカルには全面的にエフェクトがかけられてより影が強調されている。『レミオベスト』収録時にリミックスされてエフェクトが外されている

10th Anniversary Ver.では派手なストリングスアレンジを少し抑えつつ新たにブラスアレンジを加えたアレンジに変更。ストリングスを持ってごり押ししたオリジナルもこの曲に限っては正解だったと思うけど、バランスの良さでは10th Anniversary Ver.かなと思う。
★★★★★
1stライブアルバム『Flash and Gleam“Gleam”side「アイランド」』(スタジオ音源)
ベストアルバム『レミオベスト』(1番のボーカルエフェクト解除)
公式通販予約限定BOX『レミオロメン 10th Anniversary BOX』(リアレンジ、10th Anniversary Ver.)
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

キットカット×レミオロメン 3月9日/パラダイム

レミオロメン キットカット Cd Pack パラダイム
07年3月5日
菓子キットカットにおまけとしてCDが付属するというシリーズの中の1作。05年にキットカットを販売するネスレがbreaktown LABELを立ち上げて、175R、Baby boo、木村カエラと続いてレミオロメンが4作目となったが、結果的にはこのキットカットにCDが付属するシリーズはこれで最終作となった。前任3者は新曲1曲をここで発表してそのまま次のアルバムにその曲を収録していたが、レミオロメンは既存曲と新曲の両A面扱いになった(このため少し価格が上がったがそれでも420円だった)。O社集計対象外だったため売上記録は無いが、このシリーズはどれも30万セットや50万セット限定盤で完売したと公表されている。

CD自体はキットカットのオマケ扱いなので折り畳みの厚紙にCDが挟んであるだけという簡易な仕様ゆえに盤面には埃、汚れ、傷がつきやすい上、中古で引き取ってもらえない、引き取ってもらえてもジャンク送りになりがち、そもそもただの厚紙なので薄すぎて売り場に置いてあっても文字通りに埋もれてしまう…などなどあって30万~50万完売したとされる割には現在どれも滅多に中古市場でお目にかかれるものではないのも特徴。

175R→通常シングルとしてカウント、オリジナルアルバム、ベスト盤に収録。
Baby Boo→別枠のシングルとしてカウント、オリジナルアルバム、ベスト盤に収録。
木村カエラ→公式ディスコグラフィー非掲載、オリジナルアルバムタイトル曲(実質先行シングル)として収録。
レミオロメン→公式ディスコグラフィー非掲載、アルバム一切未収録。

このように特筆すべき点は前任者達と異なり、新曲「パラダイム」はそのまま幻となってしまった。何故かレミオロメンはこの新曲「パラダイム」をそのまま封印。以降アルバム収録もせず、配信も無く、ライブでも披露しなかったという…。

3月9日

こちらはオリジナルの「3月9日」をそのまま収録。

パラダイム

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
キーボードとアッパーなロックサウンドが程よく融合したレミオロメン×小林武史の理想形のような気持ちいいバンドサウンドが展開する勢いのある楽曲。このくらいのバランスでもっとうまくやっていけなかったものなのか、ていうかこのくらいのバランス感覚を見せることは少し前の小林武史なら楽勝だったはずだが、当時の小林武史があまりにピアノストリングスに傾きすぎていたのが改めて惜しまれる。

楽曲自体は爽快だったが、今作もよく歌詞を見ると大枠では「アイランド」と同じような売れ線を目指して進んできたものの迷いが生じてからの心情を歌詞に落とし込んでいるんじゃないかと思う。無くした心の鍵をやっと見つけたら鍵穴の方が変わっていたとか、主役が変わりドラマが続くとか、どんどん入れ替わっていくヒットシーンの中にいる自分たちの事のようにも聞こえる。ただ「アイランド」にしても「茜空」にしても曲調からして重苦しくて迷いが前面に出すぎているところがあるが、今作はそういった思いをストレートには見せず、一見良く分からない抽象的な歌詞の中ににうまく落とし込んで、あくまで聞きやすいロックナンバーに仕上げているところがとてもうまくいっているなと思う。ただその後の扱いの悪さからすると、結局ぼかしすぎて何の曲だか伝わりにくくなったなど何か納得がいっていないようなところがあったのだろうか。

正直「茜空」もCM等でかかってはいたもののそれをシングルで出すよりも、明らかにキットカットのCMソングでかかっていた今作の方が当時の知名度高かったと思うんだけどなぁ(チャートでは激重なバラード「茜空」がかかっててキットカットの曲は…?っていう)。
★★★★★
アルバム未収録
※合法的に視聴できる音源が現在インターネット上に存在しないので視聴リンクも非掲載となります。

10th 茜空

茜空 (初回限定盤)(DVD付) 茜空 (通常盤)
07年3月14日
初回盤はデジパック仕様、初のDVD付でPVを収録。何故か今作のみカラオケ(Instrumental)が収録され、カラオケ収録の唯一のシングルとなった。初回盤DVDもPVなので、収録内容全てが「茜色」という「茜色」尽くしのシングルとなった。

今作で初回盤DVD付が導入されたものの何故かシングルでは定着せず次からまたCD1種のみに戻った(アルバムでは『風のクロマ』以降DVD付が毎回用意されるようになった)。これ以外にDVDが付属したシングルは最終作の「立つんだジョー」のみである。

茜空

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史、Strings Arranged by 小林武史&四家卯大
希望に満ちた春のバラード…のはずが、どうにも煮え切らない。迷いが隠し切れないような重さがずっしりとのしかかる重量バラード。なんかとりあえず春なので前向きな言葉が並んでいるんだけど、自らを無理やり鼓舞するかのような言い回しが目立つし(“夢だけを信じて駆け抜けろ”とか唐突にここだけ言い方が強い)、締めの”そう春だから”とか全く理由になっていない。Cメロなんて心の叫びみたいになってて精神状態が鈍重極まってる。「アイランド」を経ずに『HORIZON』以来の新曲として今作を聞いた人も多かったと思うんだけど激変ぶりにかなり驚いたのではないか。

ストリングス病に陥った小林武史の重厚ストリングスアレンジは、ついにバンドサウンドを覆い尽くしてしまった。サビでギターガンガン鳴ってるのにストリングスで押さえつけられていて、少なくとも後にback number相手に小林武史は「ギターで音の壁を作りたくない」という迷言を放ってギターの音量を絞ってしまうといったエピソードがback numberメンバーからインタビューの場で伝えられているが、それが本当に始まったのがこの時期だったと思う。ミスチルでもこの時期から田原さんの窓際化が進行していった。

あと冒頭で”一昨日”を“おとつい”と読むのを初めて聞いたので最初何か妙な違和感があった。地域によっては”おととい”よりもそっちが一般的らしい。

ベスト盤に外され、2011年のストリングスライブという絶好の機会に次回作「蛍」と共に華麗にスルーされるなど後の扱いはかなり不遇。ていうかこんだけストリングス盛った上に季節もピッタリだったのにストリングスライブで外されるって…(「Strings Medley(茜空~コスモス~波)」としてストリングスのみのインストメドレーの形で演奏はされた)。
★★★☆☆
4thアルバム『風のクロマ

茜空(Acoustic Version)

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
アコースティックギターの弾き語りにうす~いシーケンスの音を被せたようなほぼ弾き語りバージョン。重たいアレンジが排除されてもやはりずっしりとした重さが感じられる。
★★★☆☆

茜空(Instrumental)

何故か収録された全曲中唯一のカラオケバージョン。歌が無くてもやっぱり音が重いストリングスが重い

11th 蛍/RUN(RUN/蛍)

蛍 / RUN (初回限定盤) RUN / 蛍 (通常盤)
07年5月9日
初回盤はデジパック仕様で「蛍/RUN」通常盤は曲順を入れ替えた「RUN/蛍」としてジャケットも変えて発売された。当時のプロモーションでは当初は「蛍」をメインに売り出していたが途中から「RUN」へと切り替わった(『CDTV』とかのチャート番組でランキングが落ちていく頃にはRUN RUN RUN~♪ってかかってた記憶が…)

公式サイトでは「蛍/RUN」と「RUN/蛍」、表記が2つ書かれているが、ディスコグラフィー一覧などでは「蛍/RUN」の初回盤表記が使用される。

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史、Strings Arranged by 小林武史&四家卯大
松嶋菜々子主演映画『眉山-びざん-』主題歌。原作がさだまさしだったが映画には関与していない。また『眉山-びざん-』は常盤貴子主演でドラマ化されたり、舞台化も石田ゆり子版、黒谷友香版でそれぞれ行われたりと展開したが、レミオロメンの関与はこの最初の映画主題歌のみ。5月発売だったが7月の歌。前作の重さをさらに上乗せしたというか「粉雪」をやりすぎたような激重な大ストリングスバラード。サビを果てしなく盛り上げる狂い咲くかのようなストリングスはあらゆる意味で圧巻。ここまで重くする必要は無かったようにも思うが、しかし曲自体が暗いので開き直ってやるならやるでこれしかなかったような気もしなくもない。いずれにせよあまりの重厚さに1度じっくり聞いたらしばらく聞かなくていいやとなりがちな1曲。

この重厚なストリングス、せっかくならストリングスライブで聞いてみたかった気もするが、前作「蛍」共々思いっきり外され、ストリングスメドレーにも入れてもらえなかった…。
★★★☆☆
4thアルバム『風のクロマ

RUN

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
軽快なポップロックナンバー。重い曲が続いていた中で突如のポジティブっぷりに逆に戸惑うポジティブさがインパクト。どう考えてもダークサイド全開だったので突如“最近はハイテンション星占いも常に上位でぇえぇぇ~♪”とか歌われても、大丈夫?現実認識できてる?と逆に心配になってしまう。めざまし占い…かどうかは分からないが常に上位に思えるって相当だぞ…。前向きさが何だか空回りしているような…。

配置の妙があり、『風のクロマ』の流れで聞くとシングルで聞いた時よりは空回っている感じがしなくなる。
★★★☆☆
4thアルバム『風のクロマ

幸せのカタチ

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史、Horn Arranged by 小林武史&山本拓夫
アコースティックギターを生かした軽快な楽曲。1番サビ以降からはホーンアレンジを加えて明るく盛り上がる。重すぎ&急にポジティブすぎな今作の中では1番普通に聞ける。楽器の特性もあるけどストリングスとピアノ入れだすとあんなにびっしり覆うのに、ブラスサウンドは彩り程度の扱いなのは何故だろう。90年代までは小林武史に限らず、ブラスアレンジって普通にあったのに、00年代ストリングス病が蔓延すると同時にブラスアレンジは片隅に追いやられまくってしまった印象がある。
★★★☆☆
4thアルバム『風のクロマ

12th Wonderful & Beautiful

Wonderful&Beautiful
07年12月12日
最初からデジパック仕様。初回特典はキャンペーンの応募パスワード封入。映画とCMタイアップがついていた2曲がC/Wに回され、タイアップの無い曲が単独A面扱いとなっているという珍しいシングル。

Wonderful & Beautiful

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
冬のポップロックナンバー。重すぎず軽すぎず、ようやく精神的にも快方へ向かったように感じられる楽曲で確かこのあたりからインタビューで迷いを抜けたみたいなことを言っていた記憶がある。小林武史のキーボードサウンドも適度に溶け合っていててんこ盛りな感じはかなり抑えられた。正直ワンダフルな感じもビューティフルな感じもあまりしない曲ではあるけど、冬が来ると聞きたくなる1曲。
★★★★☆
4thアルバム『風のクロマ
ベストアルバム『レミオベスト
公式通販予約限定BOX『レミオロメン 10th Anniversary BOX』(リアレンジ、10th Anniversary Ver.)
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

Wonderland

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
陣内孝則が原作・脚本・監督した映画『スマイル 聖夜の奇跡』主題歌。出演陣も森山未來や加藤ローサなど有名どころが出ていてそこそこの話題作だったが、何故か両A面にすらならないC/W扱いになってしまった挙句にアルバム未収録に…。タイトルが微妙に被るので『Wonderful & Beautiful/Wonderland』だと非常に字面が悪いという判断されたのだろうか。楽曲自体はややキラッとしつつも普通のポップロックナンバー。普通にいい曲だが、この3曲の中で最も印象が固まりにくかったりもする…。

歌詞の面では「Wonderful & Beautiful」以上に前を向いた心情が綴られているのが印象的。「アイランド」「茜空」「蛍」ではそこにたどり着けずにもがいていたが、ここに来て迷いを抜けたというよりもネガティブな部分も受け入れ、ゴールは無いと理解した上で先へ進もうとしているようなイメージ。
★★★☆☆
アルバム未収録

リズム

作詞:藤巻亮太、作曲:前田啓介、編曲:レミオロメン&小林武史、Strings Arranged by 小林武史&四家卯大
アルバム『風のクロマ』の序盤(4曲目)で存在感を発揮している印象が強いが、初出はC/W3曲目であり、地味な配置だった。”向かい風の向こう側の新しい未来を探しに行く”という前向きな歌詞と曲調が綺麗にハマっていて、このシングルで3曲目として聞くと前作までとは違う、レミオロメンが新たな境地に向かっていくのをより体感できる。小林武史のストリングスは相変わらずではあるが…。『HORIZON』以降単独でちょくちょく作曲するようになっていた前田啓介だが、前田啓介作品の中では今作が1番名曲だと思う。これ表題曲でもよかったんじゃないかな。
★★★★☆
4thアルバム『風のクロマ
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

13th もっと遠くへ/オーケストラ

もっと遠くへ/オーケストラ
08年7月30日
初回盤はスリーブケース仕様(中身は薄型マキシケース)。北京オリンピックに合わせたWタイアップで、ヒットを狙った強力作…だったはずだが既に多くのリスナーに見切られていたらしく、大ヒットには程遠かった(一応前作よりは売れた)。

当時オリンピックのタイアップは取りたいよね!みたいなことを語っていて全く取れなかったTK氏が間もなく逮捕される事になる2008年、もう1人のTKこと小林武史はMr.Children(NHK)、レミオロメン(フジテレビ)の編曲プロデュース&キーボード演奏により同じオリンピックのタイアップを2局で担当するという離れ業を達成した。

もっと遠くへ

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史、Strings Arranged by 小林武史&四家卯大
フジテレビ系北京オリンピックテーマソング。サビ頭の“あきらめないで~♪”がCM前後の入りでキャッチとして何度も使われたため、一部視聴者からは毎度毎度暑苦しすぎると言われたとか言われないとかだったけど、北京オリンピックで1番覚えているのはこの曲。オリンピック自体はソフトボールの上野投手と上野投手を何度も苦戦させたアメリカのブストス選手しか覚えていない勢いだが(「何も言えねえ」とかじゃなくて何故そこだけなのか)、08年の夏、学生最後の夏であり、旅行でレミオロメンの故郷である山梨にあるほったらかし温泉を訪れたのもこの時だったので甲府盆地の風景なんかも含めてけっこう当時見た2008年夏の光景とシンクロして記憶されている曲の1つだ。

力強い応援歌で、ストリングスアレンジとバンドサウンドの融合もこれに関しては良かった。小林武史とレミオロメンの集大成にして完成形だったと思う。正直レミオロメンって小林武史の1番悪い時期に当たってしまったんじゃないかと今になってよりそう思うんだけど、それでも特定の方向性(ストリングス)で、ハマればちゃんとハマる事もあったし、この時は小林武史としてもMr.Childrenの「GIFT」も同時にやっててそっちで壮大の極みを見せていたので、こっちでは力強さ重視とメリハリが取れたところもあったのかもしれない。前作に続いて迷いを抜けられたような開放感もあり、この勢いはそのまま『風のクロマ』にも繋がっていった。最高傑作

10th Anniversary Ver.では音数を抑えてキーも下げたシンプルな状態からスタートして2番からバンドインして盛り上がっていく構成に変更。よりドラマティックさが増した。
★★★★★
4thアルバム『風のクロマ
ベストアルバム『レミオベスト
公式通販予約限定BOX『レミオロメン 10th Anniversary BOX』(リアレンジ、10th Anniversary Ver.)
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

オーケストラ

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
コカ・コーラのCMタイアップで、OA時期のコカ・コーラのCMがオリンピック応援仕様になっていたため、実質的にこの曲もオリンピックタイアップとして機能した。「オーケストラ」というタイトルだが、オーケストラもストリングスも入っておらず、バンド+00’Sコバタケ感溢れるキラキラキーボードによる明るいポップロックナンバー。明るさはあるが特にオリンピックを応援するような要素は感じられず、そのつもりで書いた曲でもないんじゃないかと思う。また「もっと遠くへ」が強すぎて埋もれてしまうところがあるが、アルバムの流れで聞くとシングルで聞く時よりも数倍は良く聞こえる。
★★★★☆
4thアルバム『風のクロマ

夏の日

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
少年時代の記憶が描写されていて曲調もどこかノスタルジックな雰囲気があるがそれよりけだるい。「夏前コーヒー」ほどではないが夏の蒸し暑さと不快指数を高めるようなじめっとした1曲。爽やかなのや熱くなるような夏歌は最早現代日本においてリアルではない。このかったるさこそが真の夏の日
★★★☆☆
アルバム未収録

From 4thアルバム『風のクロマ』

風のクロマ (初回限定盤)(DVD付)
08年10月29日
前作から2年間、迷いの時期を経たため、重い曲と前向きな曲が混在した大作に仕上がった1作。小林武史が参加した最後のアルバムにもなったが、70万近い前作から10万割れという大暴落で、ファン離れがあまりに顕著に出てしまったためか、今作に至るまでの前向き・開放モードもここで止まってしまい、また迷いの時期に突入していくことに…。

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
アルバムリード曲にしてOPナンバー。「リズム」「もっと遠くへ」の系統にある迷いを抜けて前向きさに満ちた開放的な雰囲気が印象的。他の曲も取り上げようかと考えたが『風のクロマ』のアルバム曲はとにかくこれが1強にして最高すぎる。ここにたどり着いての”行けば分かるさ”はとても頼もしかったし説得力があった。ポジティブさに満ちている点では「スタンドバイミー」にも共通するけど今作はより地に足が着いてきた感じもあって勇気づけられる。大サビ部分では相反する本音、恐らく繰り返されてきたポジティブとネガティブの繰り返しを“追いかけっこ”と表現してこれまでよりも一歩前へ進んでいるような印象もあってそこが特に好き。

バンドサウンドもベースドラムが躍動していてこれまた素晴らしい。ストバラになるとどうしても抑えに回ってしまう事になるし、「もっと遠くへ」でもメロディー重視なところで抑えていたが今作のサビは3人がそれぞれ全力で一体となっている印象がある。

空撮を生かしたダイナミックなMVも良かった。というかCD-EXTRAなら初期のシングルにあるが、DVD化されているMVは「茜空」「立つんだジョー」とこの曲くらいしかなかったりする。現役のうちにMV集くらいは出しておいてほしかった。

個人的にも翌年春にこの曲を聞きまくって、行けば分かるさ!とばかりに飛び込む決意をする上に大いに後押しになった。まあその後「アイランド」になっちゃったので、行けば分かる事もあるけど、その結果が必ずしも明るい結果に繋がるわけではない、懸念は放置したら疑念に変わり、決定打として身を滅ぼすよね…という事も学んだ。
★★★★★
4thアルバム『風のクロマ

14th 夢の蕾

夢の蕾
09年1月7日
初回盤はデジパック仕様。OORONG RECORDS移籍第1弾。事務所烏龍舎がエイベックスと組んで新たなレコード会社を本格的に立ち上げ(07年発足時はインディーズレーベル扱いだった)、一足先に06年からエイベックスへ移籍していたMy Little LoverもOORONGへ移動、レミオロメンはSPEEDSTAR(ビクター)から移籍した。移籍の際には権利を全てOORONGへ移動させたらしく、前作までのシングルは廃盤、アルバムは『朝顔』以降が全てOORONGから再発され、この後の『レミオベスト』もビクターではなくOORONGからリリースされた。

しかし事務所最大最強の所属バンドMr.Childrenはトイズのままで移籍せず、マイラバも既にあまり派手に活動しておらず、その他売り出そうとしていた新人はみんな売れなかったので実質的にOORONGはレミオロメンが稼ぎ頭となったが、レミオロメンもまた数年で休止してしまった。藤巻ソロも引き続きOORONGだったが、藤巻のソロ活動も停滞したためほぼ稼働停止状態となったOORONGは程なくして消滅してしまった。藤巻はSPEEDSTAR RECORDS(ビクター)へ、マイラバもトイズへとそれぞれ元の所属レコード会社へ出戻りとなって活動を継続した。

シングルは移籍時に廃盤になったが、アルバムまでもが早い段階で全作廃盤となってしまったのはこのOORONG消滅が原因である。また同様にトイズ時代のアルバムをエイベックスで再発したマイラバが廃盤を免れたのは再発した時はOORONGではなくエイベックス本体だったためと思われる。

2014年にレミオロメンの楽曲が配信が開始された際の配信元はOORONG移籍以降の作品も含めて全てSPEEDSTAR RECORDS(ビクター)になっていたのでOORONG消滅後に権利は元のレコード会社へ全部戻したようだ。その後2019年10月1日付で再配信され今度は配信元がOORONG-SHAへと変更された。しかし改めてCD再販にはなっていない。

夢の蕾

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史、Strings Arranged by 小林武史&四家卯大
映画『感染列島』主題歌。映画自体が大ヒットした記憶は無いが映画のプロモーションはそこそこされていたのでその時にけっこうかかっていた記憶がある。『風のクロマ』で迷いを吹っ切り、新たなレコード会社を立ち上げ…というタイミングで、結局これ?という感じのコロバラ(バオメンバラード)。どっしりとしたメロディーに安定安心のストリングス、初めて聞いた時からなんかもう前にどっかで聞いたような…と思ってしまうような、それぐらい当時のJ-POPはストリングス病状態でこんなバラードが大量生産されていた。たぶん1番ウンザリしたのは発売当時だったと思う。結果的に小林武史との最終作品となったが、これで終わるなら前作で終わっていた方が有終の美っぽかったのに。

ただ前回対談時でもちょっといい曲だったんじゃないか、というニュアンスのコメントが残されているが、さらに時を経て改めて聞いてみるとこの落ち着きも改めて悪くはない。安定感?マンネリ?大いに結構、と開き直ればこれもいい曲だ。
★★★☆☆
ベストアルバム『レミオベスト
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

風の工場

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人
「虹色」以来となるウキウキビート(モータウン調)だが、今作の方が曲そのものも明るいので全体にウキウキした雰囲気。すっかり多彩さを失った小林武史にしては珍しい…と思ったらライブサポートの皆川真人が共同アレンジャーになっていた。今作が最初の1曲で以降休止までは彼が新たな共同アレンジャーとなった。特に表題曲でストリングス連投になってしまったので思ったほどには変わらなかったかな…というところもあるけど、今作においては皆川真人の方がいいんじゃないかと思えるだけの新鮮さはある。
★★★☆☆
アルバム未収録

歩調(Previous Remix)

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&小林武史
『フェスタ』より前のインディーズ時代にライブ等で売っていた少量の自主制作盤に収録されていた楽曲のリミックス。トラックメイカー的なリミックスではなく、当時の音源をミックスしなおしたものと思われるが、当時いなかったはずの小林武史が編曲に入っているので追加録音などもしているのか、機械的に編曲表記入れちゃっただけなのか…。元の音源がかなり悪かったためと思われるが、リミックスしようとも音質がかなり荒い。こもってるし、歪んでるし…。それでも再録音にしなかったのはこの時だけしか出せない空気感というものがあったためだろうか。

デビュー以降の作品として『朝顔』頃までにピックアップされなかった事と、勝負曲として取っておいた様子でもない事もあってそこまで印象の強い曲ではないが暗い雰囲気で始まるもテンポアップすると初期っぽさ全開のストイックなロックナンバーと化して久々な感覚を味わえる。歌詞は不安な心情を歌っているがこれは大学時代の将来の不安を歌詞に落とし込んだもののようだ。”死ぬまで続くただひたすらな曲がりくねったこの道を”とか確かに学生時代が終わるというのはそういう事だと考えると不安と恐怖があったなと改めて思う。
★★★☆☆
アルバム未収録

配信 Sakura

レミオベスト
09年2月14日
公式に配信シングルとして扱われているが、『レミオベスト』1曲目を飾る新曲としてリード曲の役割も果たし、その先行配信的な扱いだった。

Sakura

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人、Strings Arrangd by 皆川真人
「風の工場」に続いて小林武史を離れてライブでのサポートメンバーである皆川真人を共同アレンジャーに変更しての楽曲。桜ソング自体は既に使い古されてブームも去りつつあったが、あえて直球に桜ソングに挑んだ。相変わらずストリングスではあるんだけど、打ち込みを駆使したアレンジはレミオロメンとしては新風を感じる雰囲気。少なくともこってりした感じが無いので聞きやすかった。「粉雪」同様にシンプルな言葉をサビ頭に持ってきて強烈なインパクトを巻き起こす得意技も健在。

明確なヒット指標が数字として残されていないが、着うたでの好評や『レミオベスト』のリード曲としての今作の役割は大きかったと思われ、シングルCDで出なかったとはいえ、たぶん久々のヒットらしいヒット曲になっていたんじゃないかと思う。これが無かったら『風のクロマ』の10万割れから『レミオベスト』が50万近いヒットまで持っていくことも無かったのではないか…。

またこの曲はau LISMOのCMタイアップとして大量OAされていたが、これとは別に小栗旬のウォークマンのCMソングとしてオーケストラバージョンも存在した。『レミオベスト』予約特典として着うたフルで配信されたのみだったが、1年後の09年に展開した春夏秋冬で4作リリースされたレンタル限定CDの1作目「春~花鳥風月~」で唯一CD化されているのでこれで聞くことができた。

オーケストラバージョンは小林武史の編曲だが、いつものストリングスアレンジではなく、マジでオーケストラ演奏になっているので想像以上の派手さがある。2番カットなので3分程度で終了するが…フル尺で聞くには豪華すぎる。時系列的にも最終参加作になったため、本当に小林武史フォーエバーって感じだ。

10th Anniversary Ver.は、正直もうリアレンジすんの?という感じはあったけど、抑えたところから盛り上がっていく構成は原曲に負けず劣らず。結局ライブでもこのバージョン同様の半音下げで歌われていたようだけど、こっちのキーの方がいい感じに落ち着きも出ていて良いと思う。
★★★★☆
ベストアルバム『レミオベスト
公式通販予約限定BOX『レミオロメン 10th Anniversary BOX』(リアレンジ、10th Anniversary Ver.)
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

15th Starting Over

Starting Over
09年7月15日
初回盤はデジパック仕様、ライブ音源「Starting Over(Live at さいたまスーパーアリーナ 2009.5.6)」追加収録…とされているが品番で区別されておらず、さほどヒットしたわけでもないので通常盤がそもそも出回ったのか不明。「太陽の下」の時は通常盤しか入荷されていなかったが、今作に関してはレンタル屋でも当たり前のように初回盤が入荷されていたので、正直ライブ音源が初回盤だったとは知らなかった。『太陽の下』は通常盤準拠で初回盤のライブ音源が配信されていないが今作は普通に初回盤準拠でライブ音源も配信されている。

アレンジャーが完全に皆川真人に代わり、小林武史は退いたが…3曲ともストリングスだった。

Starting Over

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人
アリナミンCMソング。超絶ポジティブ応援歌、キラキラ歌詞にキラキラメロディー、キラキラアレンジというプロリスナーに揶揄されがちなキラキラ満載ザ・J-POPな1曲。レミオロメン史上最もJ-POP典型なのがこの曲なんじゃないかと思う。バラードではない事もあって久々にベースやドラムも躍動しているところは聞きどころではあるが…。正直キラキラすぎて何の深みも無く、全く響かない1曲だったりする。

今作の発売とほぼ同じ09年7月半ば過ぎに個人的に精神状態が著しく悪化して非常に苦しい活動不可状態に陥り、”理想や愛の言葉は口よりも前へ響かない”ような状態になってしまったので、この曲を聞いて「アイランド」のあの一節に改めて激しい共感を得た…というそんな09年7月とか8月であった。そこを脱した後でも、この曲だけは全く響かないままなのは個人的に第一印象のタイミングが悪すぎたせいか。そうでなくともキラキラすぎる気はするけど。しかしアリナミンのCMソングって一応社会人応援的なものがあると思うんだけど、この歌詞で頑張れるのって受験生までだったかなぁと個人的には思う。”ありのままの自分でいこう”はレリゴーをかなり先取りしていたとはいえ、ありのままじゃ進めないから無理しなければならない、そこで負けそうになるというか完全に負けた09年7月当時の自分には右から左に突き抜けるフレーズだった…。
★★★☆☆
5thアルバム『花鳥風月

明け星

作詞:藤巻亮太、作曲:前田啓介、編曲:レミオロメン&皆川真人
電子音、打ち込み、ストリングス、バンドサウンドなど生とデジタルが絡み合うダンサブルでカラッと明るい楽曲。ストリングスが変わらなかったとはいえ、確かに新しいレミオロメンを意欲的に見せていこう、しかも超絶ポジティブモードで、という気概は強く感じるような1曲だ。
★★★☆☆
アルバム未収録

夢で会えたら

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人
こちらは王道のピアノストリングスバラード。ストリングスは別に小林武史が押し付けていたわけでなかったという事なのか、すっかり染まってしまったのでいなくなっても簡単には戻れない状態になってしまっていたのか…。C/Wまでこってりストリングスって実は案外なかったのであれ?という感じのシングルではあった。
★★★☆☆
アルバム未収録

初回盤のみ
Starting Over(Live at さいたまスーパーアリーナ 2009.5.6)

先にライブで披露していたらしくそのライブ音源。大会場での明るいアップテンポという事もあって盛り上がりもそのまま伝わってくる音源だ。
★★★☆☆

16th 恋の予感から

恋の予感から
09年11月25日
1st以来となるアルバムサイズのプラケース仕様での発売。初回特典は応募券封入程度しかないという質素な1種発売であった。「モラトリアム」から続いていた連続トップ10入り最後の1作

恋の予感から

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&Tore Johansson
シングル盤には編曲表記しかないので不明だったが、アルバム収録時にStrings Arrangd by Martin Gjerstad、そしてプロデュースはTore Johansson単独だった事が判明した。

またしてもストリングスではあるが、わざわざ海外アレンジャーを起用しただけのことはあってユラユラとゆらめているような浮遊感のある今までに無い不思議なバンドサウンドの1曲に仕上がった。ギターはやや遠いがベースとドラムがサウンドをかなりリードしているのが印象的。サビの力強さも変わらず、さらっと聞くとなんだかいつも通りな感じがしてしまうが、よく聞けばマンネリなサウンドでもないのでなんだかんだまたストリングスと思いつつも好感触な名曲。最初に聞いた時よりも年数を重ねて忘れていくのではなく好感度が上がっていった1曲だ。
★★★★☆
5thアルバム『花鳥風月

オリオン

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人
曲調が初期っぽく、「ビールとプリン」辺りの頃に描かれていたカップルの未来みたいななんとなくな印象もある。ストリングスも入っているが、今までとは少し違うサウンドを模索しているような感じで、メンバー3人の演奏が割と目立っていてストリングスが邪魔していない。覚えにくいメロディーなのでインパクトは強くはないが、変に明るかった前作よりはレミオロメンらしい1曲だと思う。
★★★☆☆
アルバム未収録

ひまわり

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン
久々の単独アレンジだが、やっぱりストリングスっぽい音が入っている。曲自体は初期っぽい素朴な感じのもので、久々な安心感がある。ストリングスは別に無理に入れなくても…と思わなくもないがまあなんか入れないと不安になってしまうというかそういう時代だったよな…。
★★★☆☆
アルバム未収録

From 5thアルバム『花鳥風月』

花鳥風月(DVD付)
10年3月3日
先行2シングルがC/Wまでストリングスまみれだったが、アルバム制作に向かう中ではシンプルに研ぎ澄ます方向性に変わっていったようで、先行シングルがむしろ浮いているようなシンプルなロックアルバム。結果、1番派手に盛られたのが1曲目の「Starting Over」(シングル)であり、いい意味で驚いたリスナーが多かった。休止後のファンの反応で今作で復調の気配を感じていたのに残念という声が少なくなかったのはそういった部分が大きいと思われる。

ロックンロール

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人
「Starting Over」で幕を開けて2曲目。キーボードは入っているものの、3人の躍動する演奏が堪能できる久々のストレートなロックナンバー。「Starting Over」が盛り盛りのポップ&ストリングスだったので、続いてのストイックさには驚いた。タイトルがそのまま「ロックンロール」なのもここまでの流れを考えると凄く自然だった。
★★★★☆
5thアルバム『花鳥風月

花鳥風月

10年2月10日(TSUTAYAレンタル限定シングルCD『春~春夏秋冬~』)
10年2月17日(配信)

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&Tore Johansson、Strings Arrangd by Martin Gjerstad
アルバムから先行配信されており、「Sakura」同様に公式に配信シングル扱いされている。実際には初出はTSUTAYAレンタル限定で春夏秋冬にそれぞれリリースした4曲入りシングル『春~春夏秋冬~』で2月10日に先にCD化されていた。この春夏秋冬シリーズは春のみ新曲である今作の収録や、「Sakura」のオーケストラVer.唯一のCD化などがあったが残りの夏秋冬は全て既存曲のみで構成された。制作陣は「恋の予感から」と同じでTore Johanssonのプロデュース。

穏やかながらも落ち着いたバンドサウンド、生きている不思議を改めて噛みしめることの出来る激動の後に聞くと響く1曲。個人的に前年の活動不能状態から年明けになって徐々に心が回復してくる中で今作の“何だか不思議だよね生きているって”のフレーズはとても優しく響いた。小林武史を離れても結局また迷走が始まっている感じがしていたが、今度こそまた迷いのない場所、落ち着いた場所へたどり着いた…ように思えたんだけど、まあ繰り返すっていうかなんていうか。それでもレミオロメンがひとまずたどり着いた到着点はここだったのかなと後になってみると思う。これより後は何だかまた迷っている途中で活動停止になってしまったしな…。
★★★★★
5thアルバム『花鳥風月

17th 立つんだジョー

「立つんだジョー」(DVD付) 「立つんだジョー」
10年7月28日
DVD付、CDのみの2種発売。DVD付は初回盤ではない扱い。DVDにはMVとMVメイキングを収録。「茜空」に続く2度目のDVD付となったが、「茜空」に続き、CD/DVDの内容が全部表題曲尽くし。ジャケットはボビー・オロゴン。MVにはボビーと渡辺直美も出演した激しく振り切ったコミカルな内容となっている。

有名な漫画・アニメ『あしたのジョー』の有名台詞を引用したタイトルでジャケットのボビーはボクシンググローブを装着している上、MVもボクシングをコミカルかつ独特な映像表現で見せたものだが特に「あしたのジョー」関連のタイアップがあったわけではない。一応翌2011年に山下智久主演で実写映画化されることは発表されていたが、恐らく偶然であり今作と関連は無い。

以後アルバム発売が無いままに活動休止となったため、現在もアルバム未収録。後追いでアルバムだけ聞いたリスナーが全く知らないとか聞いたことが無いとか言いがちなシングル。

立つんだジョー

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人
同年春からOAされていた「アサヒスーパードライ スリムボトル」CMソング。
ポジティブなデジタルポップナンバー。これまでも打ち込みを導入した曲はあったが、今回はかなり振り切ってぶっ飛んでいて歌詞も曲もアレンジもMVも何もかもが異色ずくめ。ジョーをモチーフにしながらも前向きな歌詞になっているのでそのままストレートにポジティブ並べ立てるよりはユニークかなとは思う。ドラムは生と打ち込みが混在している感じだけど、割とギターは鳴っているし、ベースソロがあったりもするのでメンバー3人の演奏は思ったよりも堪能できる。少なくともストリングスで覆われている曲よりは3人の演奏が前に出ているんじゃないかと。

この後も順調な活動が続いていれば今まであまり見せていなかった遊び心をここで見せてみた、重いとかバラードのイメージが強くなりすぎたのでそのイメージを壊したかった、という感じになっていたとは思うんだけど実質ラストになってしまったので、迷走の果ての果てみたいな謎曲ポジになってしまった。何故突然ジョーなのか、迷いを繰り返しすぎてついに壊れてしまったのか、この後本来どうするつもりだったのか、最初からこの1発だけで先のことは考えていなかったのか…。実質最後のシングルとなってしまって以降、ますます謎が深まるばかり。この先があればまたこの曲の立ち位置も変わっただろうけど、これで終わってしまったのではもう御乱心、としか…。
★★★☆☆
アルバム未収録

立つんだジョー(Kaaltechs Remix)

初のトラックメイカーによるリミックス。何のクレジットも無く、Kaaltechs Remixとしか記載されていないが、Kaaltechsというのは08年に結成された津田大輔と水島智史によるDJ同士のユニット名。電子音とリミックスっぽいシャカシャカリズムに歌はほぼそのまま残されたリミックスとなっている。歌への強い加工が無いのでまあシャカシャカ系の別アレンジとしても聞けるが…何で突然リミックス?というのと、シングルの収録内容全部同じ曲で割高感を与えてしまうという悪手連発の中ではヘイトを集めてしまっても仕方が無かった気もする。
★★★☆☆
アルバム未収録

立つんだジョー(Live from TOUR2010 “花鳥風月”)

CM自体が春からOAされていたこともあって、ツアーで先に披露されていたらしくライブ音源。ライブなので電子色が薄めなのかと思ったら案外そんなに変わらず、同期と思われる電子音もほぼそのまま鳴っている。こうあまり印象が変わらないとなると聞きどころは間奏の前田のベースソロがスタジオ音源より少しだけ長くなっているところくらいか…。それにしてもカオスなシングルだなぁ…。
★★★☆☆
アルバム未収録

10th Anniversary Special CD BOX「Your Song」

Your Song レミオロメン 10th Anniversary Special CD BOX (CD付)
11年1月18日
2011年3月9,10、26,27に開催が決定していた横浜・神戸での2公演ずつ4公演のストリングスライブのタイトルにもなっていたリード曲として書き下ろされた新曲「Your Song」、曲にインスパイアされて大島里美が書き下ろしたミニ小説とセットにしたBOX。大きめのBOXサイズで発売されたが、小説とCD(デジパック)は別々になっていてそれぞれはデカくはなく通常のサイズ。BOXケースの中身の大半は収納用の段ボールケースであったが、ここまで頑丈に梱包する意味が分からない。小さすぎると書店での扱いが目立たないので無理やり大きくしただけだったのかもしれない。そんなわけで小説とブックレットとCD紙ケースは別々なので、小説だけ、紙ケースだけで中古で転がっていることがある(ブックレットはさすがに単独ではジャンク以下のゴミ扱いされるのか単独で並んでいるのは見たことない)。

小説と歌詞以外に当時のレミオロメンのインタビューも掲載されていて今後への展望も語っていたが、3月9、10日に行われた横浜公演の翌日に東日本大震災が発生。続く26,27日の神戸公演は多くのミュージシャンが自粛に傾く中で、95年に震災にあった神戸だからこそ復興のシンボルとしてここから始まっていければという思いもあって予定通り行われた(義援金も現地で募集した)。

しかし以降は活動が停止状態となった。あまりの大災害に無力さを痛感して活動に影響が出たミュージシャンも多かったので、当初活動が白紙になったのは震災の影響が大きかったと思われるがメンバー間の音楽性の相違等も大きくなっていたようでそのまま翌年活動休止となってしまったため、結果的にこれが最後の新作となった。

これに伴いアルバム未収録となっているが、前述のストリングスライブがライブCD化されているため、今作もライブ音源で収録されている(初回盤DVDには映像も)。

また同時期に発表されていた2011年J-WAVEの春のキャンペーンソングとなっていた新曲「シーズンドライブ」が発売機会を得ないまま未発売となり取り残されていたが、藤巻のソロアルバム『オオカミ青年』にレミオロメン名義のままボーナスCDとして付属させる形で後に発表された。レミオロメン名義では「Your Song」そして「シーズンドライブ」が現時点での最新の発表曲となる。

なおタイトルが被っているが前年に予約限定販売された『レミオロメン 10th Anniversary BOX』とは全くの別商品

Your Song

作詞作曲:藤巻亮太、編曲:レミオロメン&皆川真人、Strings Arrangd by 皆川真人
またしてもストバラ。多くのリスナーがまたかー……いや、またかー…と確実にもうまたかーしか出てこない勢いで思いそうな曲調ながら、暖かみのある歌詞やメロディーは安定以上の良さが感じられる。

特に歌詞はほとんど初めてに近いほどにメンバー2人も口出ししながら練りに練られたらしい。ラブソングの体裁は取っているものの、相手との距離感に焦点を当てていてそれはそのまま歌い手とリスナーの距離感も反映されていると思う。この頃にはもう多くのファンにとって藤巻亮太が吹っ切れてもまたすぐ悩む人だというのは周知だったと思うし、インタビューでもどこへ向かえばいいか誰に歌えばいいか悩んでいた時期があったと散々公言していたので、それら含めて察したリスナーはたぶん最初の印象であるまたストバラ…から少しまた違った印象でこの曲が響いたんじゃないかと。Cメロでの“変わりたくても変われない 変わりたくなくても変わってしまう”のくだりはあのダークネスな「アイランド」で歌われた”戻れないかな 戻れないよな 届かないよな それが時なら”のくだりで最後に言い放った“人は変われない”に通じるところがあるけど、今作ではそこから先へ進んでいて変われないことを受け入れた上で当時なりの視点での答えとして目の前のあなた(リスナー)に歌い届けようとしていてだからこそ響くものがある

ただこの後に起こったあの大震災以降1曲の新曲も発表できないまま休止してしまったので、発表当時抱いていた思いや今作封入のインタビューで語られていたレミオロメンとしての今後の目標等も全て白紙になってしまうほどの衝撃はあったんだと思う。なので個人的にはレミオロメンが結成10周年を経てたどり着いた境地の歌であると同時に、直後の大震災によりその思いは粉々に打ち砕かれた休止へのきっかけになった曲にもなってしまったのかなと思っている。
★★★★☆
スタジオ音源アルバム未収録
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

粉雪

これはオリジナル版をそのまま収録。季節だったからだろうか。そういえば大ヒット曲なのに1度もリメイクされてないんだよな。

3月9日(10th Anniversary Ver.)

作詞作曲:藤巻亮太、Strings Arrangd by 前田啓介&四家卯大
既に入手不可になっていた前年制作の『レミオロメン 10th Anniversary BOX』でリメイクされた音源。当時バージョン名は表記されていなかったが今作で区別の為に初めて10th Anniversary Ver.と表記され、『レミオロメン 10th Anniversary BOX』のCDをPCで取り込もうとすると全曲に10th Anniversary Ver.と併記されるようになっているのはこれを受けて誰かがデータベースにそのように登録したためと思われる。

皆川真人は参加しておらず、中西康晴がピアノ演奏を担当。ピアノ+ストリングス+バックバンドという典型的な00’s型ストバラとなった。「3月9日」という曲の発表が数年遅く、小林武史が参加後に発表されていたらたぶん最初からこのアレンジになっていたかもしれないというそんなアレンジ。「3/9 with Quartet」はカルテットだけだったので、バンド+ストリングスというスタイルでやっておきたかったのかなという感じ。正直装飾なしとなるともうやることないくらい原曲で完成しているだけに、後はじゃあストバラにするか、吹奏楽部風にするかっていう。その吹奏楽風のアレンジは藤巻亮太ソロで2017年にセルフカバーした際に行っている。

今作が小林武史が退いても小林武史以上にコバオロメンみたいになっているのは、四家卯大がそのまま残っていることと、前田啓介がそのまま小林武史の一番弟子状態のストリングスアレンジャー化したところが大きい。前田啓介はレミオロメンの活動末期にこのようなストリングスやブラスアレンジ方面に開花したのか『レミオロメン 10th Anniversary BOX』では「アイランド」のストリングス、ブラスアレンジを四家卯大と共に手掛けていた。さらにマイラバやSMAPへの曲提供も行っていたのでこのまま作編曲を中心としてプロデュースワークを続けるものかと思われたが、休止後まもなく音楽活動を辞めて農家の道へ進んだのは意外だった。いずれにせよストリングス・ブラス方面に開花し、積極的に導入しようとする前田啓介と装飾を入れずに行きたい藤巻亮太の間でかなり溝が深まったのが休止の要因の1つかなとは何となく思っている。
★★★☆☆
公式通販予約限定BOX『レミオロメン 10th Anniversary BOX
2ndライブアルバム『“Your Songs” with strings at Yokohama Arena』(ライブ)

北極星
/藤巻亮太

北極星
17年8月9日
レミオロメンの活動休止が発表されたのは12年2月だったが、11年末には藤巻亮太のソロ活動開始が告知されていた。レミオロメンでは出し切れない思いを吐き出したいという思いの元でソロ活動に挑んだ藤巻亮太は最初のアルバム『オオカミ青年』まででその欲求を満たし、すぐにレミオロメンへ戻ろうと考えたそうだが、既にメンバーはそれぞれの道を歩んでいてレミオロメンの活動を再開することは難しくなっていた。

このためソロ活動を続けるしか無かったが、レミオロメンとソロとの境界に迷った事で活動自体がほぼ停止状態となった。実際『オオカミ青年』を出した12年10月から次の新曲発表までは2年(14年10月)、CDリリースだとさらにもう2ヶ月も開く事になり、15年5月のミニアルバム『旅立ちの日』からようやく新作制作が軌道に乗り始め、16年3月にフルアルバムとしては3年5ヶ月ぶりとなる2ndアルバム『日日是好日』がリリースされた。この頃になるとレミオロメン休止の理由として思いを語るようになり、同時に無理にレミオロメンとソロの差別化を図る必要はない、自分は自分だという境地に行き着いたようである。

そのレミオロメン活動再開については結局要約すると「今は難しい」の一言でぼやっとしている。メンバー間の関係にしてもこの時期になってようやくソロのライブに2人を招いて来てくれたとか、出来たばかりの曲を聞かせたという話が出ているので休止直後はあまり良好ではなかったことも伺えるが、17年9月の3rdアルバム『北極星』では2人がそれぞれ別の曲に数曲ずつ参加した。少なくともわだかまりは既に無くなっているようだ。

じゃあ何で活動しないのかといえば、あまりハッキリ明言してしまうと1人のせいみたいになってしまうし、藤巻亮太本人からストレートに言うわけにもいかないんだろうけど、単純に前田啓介が既にジョブチェンジして地元山梨でオリーブ農家として会社を興して社長をやっているためだろう。家業を継いだとかではなくレミオロメン休止後に起業してゼロから始めたっぽい。サイトでは11年4月に100本の苗木を植えたのが始まりで当時オリーブの知識は全くなかったとされているが、11年4月はレミオロメンのストリングスライブ終了直後であり、12年2月の休止宣言よりも1年近く前だ。さらに2016年に搾油に成功したとも書かれており、軌道に乗り始めてまだ間もないこの段階で社長と音楽の両方をやる事はできないという、それが全てではないにしてもかなり大きな理由の1つと思われる。

そんなわけで個人的にはレミオロメンの復活はほぼ無いと思っている。永遠に無いかは分からないし、1発限りのライブとか、環境が変わってもっと時を経た未来で可能性はあるんじゃないかとは思うし、たぶん藤巻亮太の発言からしても今すぐは無理、でもいつかの未来を見据えているというスタンスっぽい。

そういった状況の中で、レミオロメンへの思いをソロで初めてストレートに打ち出したのがこの17年発表の『北極星』タイトル曲にして先行配信シングルとなったこの曲である。休止したままになっているレミオロメンの現在へ繋がった楽曲だと思うので、特別に最後にここで取り上げる事にした。

北極星

作詞作曲編曲:藤巻亮太
この楽曲を作るに当たっては地元山梨の公民館を借りて、自身の音楽の原点、「神社時代」の事やレミオロメンを思いながら書いたとされている。実際に歌われている内容は別れた君へのメッセージソングみたいになっているが、そのままレミオロメンに向けて、前田啓介、神宮司治に向けて書いたものと思われる。

派手な曲ではないけどとても素直な思いが歌われていて暖かみがあり、とても心に響く1曲だ。これをもってして引きずっていたレミオロメンへの思いというのは聞いている側としても何だか吹っ切れたような気分になった。現状でのレミオロメンがどうなっているのかが分かる1曲。
★★★★☆
藤巻亮太3rdアルバム『北極星

コメント

  1. パンゴン より:

    素晴らしいレビューだと思いました。

    共感もあり、気付かされることもあり。

    レミオロメン全盛期は学生だった事もあって、楽曲を作品として聴く余裕はなく、ただただ全てを前向きに捉えて聴いていたように思います。

    しかしレミオロメンも同じ人間。色々な葛藤があって楽曲が生まれていて、その考察が素晴らしいブログでした!

    ずっとずっとレミオロメンの作品は心に残りますね。

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