さくら(二〇一九)/森山直太朗

2019年10月30日
配信限定

さくら (二〇一九)

2018年8月のアルバム『822』以来のリリース。配信シングルとしては18年3月以来。

2002年のメジャーデビュー作『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』収録曲として最初に発表され、ピアノ1本の伴奏にリアレンジして年明け03年にシングル「さくら(独唱)」として発売、大ロングヒットの末にミリオンヒットとなった楽曲のリメイク

バージョンとしては『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』収録の「さくら」、シングル収録の「さくら(独唱)」「さくら(合唱)」に続く4バージョン目となる。なおC/Wにはカラオケバージョンとして「さくら(伴奏)」があり、さらに厳密には03年『永遠はオルゴールの中に』にスタジオ弾き語りライブバージョンの「さくら」もCDとして存在する。

また「さくら(独唱)のPVはCD音源ではなくPV撮影時に1発録りした生の演奏を使用していた(このため「さくら(独唱)」はシングル発売時からTVでBGMとして流れる場合を除く映像付でランキングや懐古番組流されていた場合は歌番組での歌唱映像かPV映像のため、CD音源「さくら(独唱)」は実は流れていなかった)。

要するにYou Tubeで「さくら(独唱)」のPV見るのと、サブスクで「さくら(独唱)」聞くのでは演奏とボーカルが丸々違うピアノの演奏者はCDとPVで違う人だし、ボーカルにしても最後の歌い回しが違う。

いずれにせよこれらは全て02~03年の間に発表されていた音源のため、16年ぶりの新バージョンという事になる。

遅れて11月29日に「さくら(二〇一九)」バージョンのMVも公開された。「さくら(独唱)」同様に今回も音源とは異なるその場での1発撮りによるボーカル・ピアノ生演奏とされている。ただし今回はピアノ演奏のみではなくストリングスが入っており、こちらは画面内に登場しないにも関わらず鳴っていてこれには言及されていないためストリングスは生演奏ではなく音源と同じものを被せている模様。またピアノ演奏者も世武裕子で音源とMVで同じ。

さくら(二〇一九)

ドラマ『同期のサクラ』主題歌。新たに世武裕子が編曲を担当。今回もピアノメインのアレンジだがストリングスも交えて優雅に盛り上がる。最後に「上でぇぇぇぇぇ♪」と伸ばすのもようやくスタジオ録音版で正式に音源化された(MVやTV出演では03年当時から”上でぇぇぇぇぇ♪”とやっていたが「さくら」「さくら(独唱)」共にCDでは”上で~♪”と普通に終わる)。シンフォニックライブでもやるなら似合いそうなアレンジだが、16年経って貫禄の増した進化版といった印象。

より成長を感じるのが生演奏1発撮りのMVでのボーカルで、03年の時は一部声がひっくり返りかけるなどややブレがあったが、今回は最後まで安定感抜群で歌い上げていて圧巻。
★★★★☆

さくら (二〇一九)
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