2021年4月14日
Type-A,B,C,D,通常盤
初登場1位 売上43.5万枚
初登場13位 売上0.8万DL(BAN)
初登場2位 売上0.5万DL(Special Edition)
前作から4ヵ月ぶり。改名後2作目。後年ほどどんどん滞っていったが、欅坂46時代の1年目のリリースペースへと戻った。
前作に続いて櫻エイトシステムを継続。櫻エイトの8人は前回と全く同じでセンター森田ひかる、C/Wセンター藤吉夏鈴、山﨑天のセンター3人、終始センターサイドを固める小林由依、渡邉理佐の1列目は完全固定で、2列目は配置が多少変わっただけとなる。
3列目の残りのメンバーのチョイスには変動があり、前作表題曲参加の尾関梨香、守屋茜、武元唯衣が外れ、井上梨名、守屋麗奈、渡辺梨加が代わりに入った。いずれにせよ1列目2列目は8人固定全曲参加、3列目は曲によって入れ替わり、一応全員参加という事になっている。「櫻坂の詩」のみ初の全員参加曲。
前作を最後に2期生の松平璃子が突如卒業。Type-A,Bの特典映像に収録された『櫻坂46 デビューカウントダウンライブ!!』は在籍時だったため最後の参加映像となった。
Blu-rayは「BAN」MVのみ共通。MVはセンター3人の1曲ずつ3曲しか制作せず、それ以外は特典映像で構成する変則的な内容となった。
1.BAN
田村保乃、山﨑天、小池美波、藤吉夏鈴、菅井友香
小林由依、森田ひかる、渡邉理佐
固定の前2列8人(櫻エイト)は全曲共通で前作と同じ。センター3人がポジションも三角形で入れ替わっていくのも同じで表題曲が森田センターなのも同じ。表題曲としては3列目は3人入れ替えとなった(前作から尾関梨香、守屋茜、武元唯衣が外れて井上梨名、守屋麗奈、渡辺梨加が入った)。
なんかやらかしてアカウントを凍結、削除、締め出しされてしまう事を垢BANというネット用語を発展解釈して人生そのものがBANされても自分の道を貫くという決意を歌った楽曲。よく見ると実際にはまだBANされてはいなくてされるとしても自分を変える気はないと歌っていて、”BANされるのものか”で締めているため、少なくとも作中の「BAN」とは垢BANのように問題行動を取っていたら運営者によりなすすべなくアカウント停止されてしまうようなものではなく、されてたまるかという強い決意を持っていれば回避可能、つまり意志のような精神的な概念と思われる。
強い感情を歌っているものの前作以上に軽やかでさっぱりしていてカッコいい方向には振り切っているがダークな方向には一切振り切らず、欅平手イメージからは着実に距離を取りつつ、欅坂時代からのお客さんを裏切らない堅実な仕様といったところか。
★★★☆☆
2.偶然の答え
田村保乃、山﨑天、小池美波、森田ひかる、菅井友香
小林由依、藤吉夏鈴、渡邉理佐
道端で偶然遭遇した事で運命を感じまくり1曲丸々これは運命だと大げさに盛り上がりまくる純情少年の歌。どうせなら付き合っちゃうかと冗談っぽく言ってみるも”君が頷いて見えたよ それは本気なのかな”とあるだけで特に付き合い始める事も無く曲は終わってしまう。正直この主人公偶然に舞い上がりすぎてしまっているし、”頷いて見えた”というのも浮かれビジョンで幻覚を見ている可能性も高い。残酷な「偶然の答え」が出ない事を祈る。
★★★☆☆
Type-Aのみ
3.それが愛なのね
田村保乃、藤吉夏鈴、小池美波、森田ひかる、菅井友香
小林由依、山﨑天、渡邉理佐
歌謡風味の女性目線のラブソング。最年少の山﨑天にこういう翻弄するような大人びた雰囲気を醸し出す女性目線の曲をあてがう辺りが実に策士家って感じ。
★★★☆☆
Type-Bのみ
3.君と僕と洗濯物
田村保乃、山﨑天、小池美波、藤吉夏鈴、菅井友香
小林由依、森田ひかる、渡邉理佐
メンバー構成は「BAN」と同じ。洗い立てのシャツのような笑顔な翼を広げた感じの爽やかポップな楽曲。サビ以外は前列8人によるソロパート回しになっているので各々の歌声も堪能できる。付き合ってはいないが初めて異性が家にやってくるのに緊張して片づけておいても彼女がいるみたいだという理由で放置していたら君が洗濯物を干してくれたという純情少年が主人公。どんな妄想シチュエーションなんだよこれ。
★★★☆☆
Type-Cのみ
3.Microscope
田村保乃、山﨑天、小池美波、森田ひかる、菅井友香
小林由依、藤吉夏鈴、渡邉理佐
メンバー構成は「偶然の答え」と同じ。変なノリで始まるがサビは爽やかポップなラブソング。顕微鏡のように恋についての研究をしたいというたぶん理系脳な純情少年が主人公。策士家の純情少年のシチュエーションレパートリーの幅が凄いが今作は特にニッチすぎるのが並んでないか。
★★★☆☆
Type-Dのみ
3.思ったよりも寂しくない
田村保乃、藤吉夏鈴、小池美波、森田ひかる、菅井友香
小林由依、山﨑天、渡邉理佐
メンバー構成は「それが愛なのね」と同じ。失恋で1人になった事は示唆されているものの内容の大半はラブソングではなく、1人でも寂しくないと開放的にどこかへと向かっていくような女性が主人公。意図的にやっていると思われるが、他の2人センターのC/Wが純情少年路線なのに対して山﨑天のセンター曲だけ2曲とも少し大人な女性が主人公で山﨑天には自立した女性の強さみたいものを表現させたいという事なのだろうか。ホント一時闇堕ちしたけど戻ってこれて良かっ
今作は全体にサビが爽やかな曲が多く(たぶん欅坂を引きずったダークイメージを持たせたくないから)、横一線で印象に残りにくいところはあるが表題曲に続く存在感があるのは今作かなと思う。
★★★☆☆
通常盤のみ
3.櫻坂の詩
改名後初の全員曲。前作発売時の『櫻坂46 デビューカウントダウンライブ!!』で先行披露されていてこの際は松平璃子も参加していたがレコーディングは松平の卒業表明後に行ったのか不参加となっている。
坂道恒例のグループ名の歌。欅坂46の時は初期のけやき坂46と分離する前に全員参加の曲として制作したため平和でポップでいい曲ではあったが直後にグループにそぐわない楽曲になってしまった感は否めず、今作はそんな歴史も踏まえての新たなグループとしての楽曲となった。
グループというよりコロナ以降の世界を歌っているようでもあるが(当たり前だと思っていた日々が当たり前じゃなかったとか会えなかったとか)、欅坂46末期の停滞により、コロナに関係なく欅坂46メンバーは明日が見えない状態に陥っていたので、一応欅坂46→櫻坂46の流れにも沿っているのかもしれない。どっしりとしたロックバンド風のサウンドからは壁を乗り越えてここまでやってきた頼もしさも感じられる。
★★★☆☆
Blu-ray
1.BAN-MUSIC VIDEO-
淡路夢舞台でのダイナミックで激しいダンスシーン中心の内容。激しさを見せつつもロケ主体で明るい場面が多いというのは前作と同じで欅坂の方向性を持たせながらもシフトチェンジしている感じ。というか「風に吹かれても」頃までに選べなかった分岐の先っていうイメージでもある。メッセージ性の強さゆえに険しい表情も多いけど随所で不気味ではない笑顔が出てくるところは安心できる。
Type-Aのみ
櫻坂46 デビューカウントダウンライブ!!
Overture
Nobody’s fault
ブルームーンキス
最終の地下鉄に乗って
Plastic regret
なぜ 恋をして来なかったんだろう?
半信半疑
Buddies
櫻坂の詩
前作の発売前日(フラゲ日)の2020年12月8日東京国際フォーラムで行われたライブビューイングの模様を全曲収録。オンライン配信主流の中でオンライン配信を行わずに全国の映画館で上映するという現状では珍しいやり方で開催された(今作発売が2週間遅れてこの方式でもう1回やろうとしたら一部都府でBANされ)。
オンラインよりも何だか映像作品っぽい流れになっているのはそのせいだろうか。1stシングル全曲+未発売新曲「櫻坂の詩」(今作で音源化)という構成だが、櫻エイトシステムの特性上、1,2列目の8名は出ずっぱり。3列目メンバーだけ入れ替わるが3人のセンターそれぞれで3列目のメンバーも固定されているのでメンバーの組み合わせは3パターンしかなく、シングル収録順ではなく森田センター選抜3曲→藤吉センター選抜2曲→山崎センター選抜2曲と綺麗に並べていてメンバーの入れ替えを最小限にした効率的な曲順となっている。出番の少ない3列目メンバーはこの入れ替えの際にリミックスのようにイントロを引き延ばしている間に登場してダンスシーンを挟んでいるので少しは目立つようにはなっているものの…いざ曲が始まるとセンターが数曲ずつ入れ替わっていくのに対してセンターサイドの2人(小林・渡邊)が常時固定でずっといるのが目立つ一方で最後尾のメンバーが入れ替わっているのは意識が行きにくい。「櫻坂の詩」でようやく全員が揃うが、全員曲がもう少しあってもいいんじゃないかというのと「Buddies」はやはり全員曲にすべきだっただろうと思った。
以下Type-Bのみ
2.Making of デビューカウントダウンライブ!!
Type-Aに収録されたライブの舞台裏映像。これはわざわざタイプ別に分割しなくても…。
SAKURA BANASHI~いま、話したいこと~
菅井友香×松田里奈
原田 葵×武元唯衣
渡邉理佐×森田ひかる
今回はキャンプ系のシチュエーションで屋外でそのまま焚火しながら、テントの中、キャンプグッズが揃った室内等でメンバー同士が対談するという内容。先輩後輩の組み合わせが多く、終始真面目で深い話をしているのであまり面白いものではないが、欅坂46時代はなかなかピックアップされなかった個々の思いがフラットに出ている事や、欅坂時代の閉塞感を打ち破る感じにはなっているかなと思う。
以下Type-Cのみ
2.偶然の答え-Music Video-
センター藤吉夏鈴が親友にマジ告白して気まずくなるというドラマ仕立て+メンバーのダンスシーンで構成されているが、相手役の同級生がメンバーではなく女優の永瀬莉子を起用、ドラマパートには藤吉夏鈴以外のメンバーがほぼ出てこない(同級生や将来の進路の役者仲間として櫻エイトの一部メンバーが登場)というのは珍しい。特にあまりオチも無く気まずいまま話終わるし、頑張って再度声をかけてくれた永瀬莉子に藤吉夏鈴は女優目指すから上京するとか唐突に言い出すしで、物語自体はイマイチ。ていうかラブストーリーやりたいけどアイドルで男を出したくないからって女性同士にしちゃうっていうの最近多くないか。
どこかもっさりしていた藤吉夏鈴が前作と今作でセンターやるたびにもっさり感が抜けていくのはお見事。
SAKURA BANASHI~いま、話したいこと~
土生瑞穂×遠藤光莉×関有美子
大沼晶保×守屋麗奈
大園玲×山﨑天
現人数では1人だけ余ってしまうため1組だけ3人対談になっているが特に違いはなし。
以下Type-Dのみ
2.思ったよりも寂しくない-Music Video-
屋外で最も開放感があり、笑顔も多い内容。初期に無邪気すぎて叩かれて完全に闇堕ち平手化しかけてから持ち直した山﨑天にあえて開放的で明るい曲をMV制作曲として2曲与えているというのは平手の失敗を反省して逆を攻めている感じもする。
SAKURA BANASHI~いま、話したいこと~
小池美波×井上梨名
守屋茜×増本綺良
田村保乃×藤吉夏鈴
それぞれ興味深い話はしているが基本的に真面目にそれぞれの思いを語っているのでトーンが重く、けっこうな長さ(各タイプこれだけで1時間弱あるので1組15分弱ある)でどうにも飽きてくる。これは1回見れば十分か…。
冠番組で終始ニコニコしている明るいメンバーはそれよりも笑顔少なく真面目トーンなんだけど、冠場組で地蔵、無表情、無反応なメンバーの方がリラックスした笑顔を見せているという傾向がなんとなくあるような。バラエティノリとの相性とかもあるんだろうな。
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