真っ赤なLip/WANDS

2020年1月29日
通常盤、名探偵コナン盤
初登場14位 売上1.2万枚

真っ赤なLip (通常盤)

2000年に解体したWANDSの再始動作。2期3期メンバーの木村真也、1期2期メンバーの柴崎浩に新ボーカリスト上原大史を加えた新たな編成で今回のWANDSは4期を飛ばしていきなり5期とされている。

4期は再始動を決意して準備を進めていた2018年に1期メンバー大島こうすけ、柴崎浩、上原大史での3人体制を指している。この4期はリアルタイムでは一切非公表のままで結局大島は裏方に専念するとしてメンバーからは離脱したため、1期→2期の時と同様に木村真也が加わって5期として再始動が発表され、4期はこうでした、という説明が加えられた。また上原をメンバーに引き合わせたのは長戸大幸であると明言されている。

新ボーカルの上原大史は一部ではビーイングで活動している真天地開闢集団-ジグザグのボーカル命(みこと)ではないか、DAIGOの『Deing』にコーラス参加していたシンガー灰原大介ではないか、など複数の別名義での活動を指摘する声があるがWANDS公式としては名前以外は公表していない。いずれにせよ上杉昇のUesugiをWesugiにしてギタリストShibasakiと合わせてW and SでWANDSという後付け設定にしてからは3期メンバーもWaku and SugimotoとWとSのイニシャルを徹底(後に2人とも本名で活動していてWANDSでの名前が芸名だったことを明かしている)していたので、上原もWeharaで合わせた芸名なのは確実と思われる。

3期での木村真也は始動直後こそ2期末期と同じデカメガネスタイル(加入当初「世界中の誰よりきっと」「時の扉」シングル盤ジャケットではメガネをしていない)だったがやがて長髪&サングラス姿へとトランスフォームして活動を終えていたが、5期WANDSにおいては2期時代のトレードマークであったデカメガネ姿に戻っていて当時を再現したスタイルとなっている。

初回盤の発売は無く、通常盤と名探偵コナン盤の2種発売。C/Wが異なり、通常盤は「時の扉~WANDS 第5期 ver.~」、コナン盤は「もっと強く抱きしめたなら~WANDS 第5期 ver.~」「真っ赤なLip-TV size-」を収録。2種ともカラオケは収録されていない。

1.真っ赤なLip

作詞:上原大史、作編曲:大島こうすけ。1期の中心メンバーにして知らない間に始まっていた4期メンバーとして再加入しながら脱退してしまった大島こうすけによる楽曲。脱退後の大島の作曲作品は「時の扉」「恋せよ乙女」「White Memories」などが発表されていたが、脱退後発表で編曲まで大島が担当したのは「White Memories」のみでシングル単独A面としては在籍時の2ndの「ふりむいて抱きしめて」以来となる。

そんなわけで今作はまさかの1期WANDSを現代風に蘇らせたといった装い。ぶっちゃけ92,93年当時に大島メロディーはヒットしたが大島サウンド(アレンジもしたやつ)は全くヒットせずに歴史に葬られた感もあるので、今作は90年代ヒット曲の一連のイメージのWANDSとは何気にかなりかけ離れていて新生WANDSを印象付けるというか、別にWANDSの名前じゃなくてもいいような気がしなくもない。当時はスパコンスパコン鳴ってる独特のダンサブルなサウンドを構築していた大島サウンドが、現代版になって帰ってきたかのようなダンサブルな雰囲気で当然あの時代性の強いスパコン感は無くなった。当時のすぐに古臭くなってしまった音の響きや音色が一掃されている上に、ジャズの要素も取り入れて凝ったアレンジは現代において普通にカッコいい。なんなら生のバンドサウンドでそこそこ実力派のリズム隊で生演奏すれば尚すさまじい事になりそうだが打ち込みでもSARDやDeing的な安っぽさはほとんど無いのが良かった。やはり長戸氏が自らアレンジに介入しない方がいいのでは
★★★★☆

通常盤のみ
2.時の扉~WANDS 第5期 ver.~

93年のミリオンヒットシングルのリメイク。リアレンジは柴崎浩が担当。原曲もロックなものやダンサブルなものなどいろいろなアレンジを試して最終的に両方を生かしたアレンジを採用したと解説されていたが(at the BEING studioでの言及だが取材者に事実誤認が多いため真偽は不明)、今回はロック要素を少し前に出して現代的にしたような印象。アーリー90’sな古さが払しょくされて新しく生まれ変わり、上原新ボーカルは上杉よりも高くてキンキンした感じではあるけど、思いのほかバッチリハマっていると思う。
★★★★☆

以下名探偵コナン盤のみ
2.もっと強く抱きしめたなら~WANDS 第5期 ver.~

92年のミリオンヒットシングルのリメイク。リアレンジは柴崎浩が担当。変化具合では「時の扉」ほどの変化は感じないが、オリジナルのギターの要素を生かしつつそのまま現代にブラッシュアップした感じ。MVまで再現したDAIGOの『Deing』でのカバーが一昔前のカラオケアレンジみたいな安っぽい仕上がりだっただけにギタリスト本人がリアレンジすればこうなるのかというかDAIGOにこのオケで歌わせてあげればよかったのに…
★★★★☆

3.真っ赤なLip-TV size-

2分ほどのコナンOP用サイズ。特にアレンジに変更はないようで、さらにどういうわけか今度出るコナン主題歌集6では最新OP/EDである今作とSARDは両方ともこのTV sizeで収録されるらしいのでシングルにだけ入っている貴重な音源というわけでも無くなる模様。
★★★★☆

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